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ザックジャパン(64) 「謙虚なテリア」、細貝萌   文科系

2013年01月13日 11時31分19秒 | スポーツ
 スポーツナビにまた良い記事があった。ゴール・コムという所からの転載らしいが、地味な異能選手・細貝のこういう記事はきわめて珍しいし、また「我が意を得たり」とも感じて、転載する。手持ちのいろんなサッカー雑誌などを調べてみたが、細貝の記事は無いと言っても良い。日本代表に定着した選手なのに、これはおかしい。なんか、日本サッカー文化の偏り、水準の低さを表しているんじゃないかという気がしてきた。ドイツで、そこの名門クラブで、これだけ評価され始めた選手なのだと強調したい。

 ドイツ紙が細貝を特集 「彼は極東からの謙虚なテリア」

ドイツ地元紙『Rheinische Post』電子版が、レヴァークーゼンMF細貝萌の特集記事を掲載した。細貝は「冷静、アグレッシブ、ハード。日本人の細貝萌は前半戦においてレヴァークーゼンのチームで勝ち組の一人だ」として紹介されている。
記事は「極東からの謙虚なテリア」と題されている。「テリア」は、かつてはドイツ代表でハードなマンマークを特徴としていたベルティ・フォクツ(現アゼルバイジャン代表監督)のニックネームでもある。

同紙は、まずレヴァークーゼンの冬季キャンプ地について書いている。地元での練習後とは違って、ポルトガルでの合宿地では日本人記者の姿が見られず、細貝にとっては見慣れない光景、とした。
練習後は常に少なくとも20分程、記者の質問に答える細貝は「日本人の記者はいつも多くのことを聞く。でも自分は礼儀正しく対応する。5人に5つの質問があれば、一つ一つ答えていくよ」と述べている。

レヴァークーゼンのヴォルフガング・ホルツホイザーGM(ゼネラルマネジャー)が2011年1月からアウクスブルクへレンタル移籍で送り出していた細貝を夏にクラブに戻すことを明かしたとき、多くの人は細貝を苦言を漏らさないレヴァークーゼンのバックアップ要員としていた。
「夏にレヴァークーゼンが呼び戻したのは、アウクスブルクで見せたプレーの評価の証」と述べる細貝だが、バックアップどころか、DFミハル・カドレツが10月末から長期離脱しているため、左サイドバックとしてレギュラーメンバーになっている。
今シーズンの前半戦、細貝はリーグ戦12試合、ヨーロッパリーグ3試合、DFBポカール2試合に出場している。『Rheinische Post』紙は、細貝は慌てずに、守備を重視しながらカドレツの代役をこなしている、と評価した。
本人は「一番好きなポジションではない。だが、(サシャ・レヴァンドフスキ/サミ・ヒーピア)監督がそこで信頼を寄せるのなら、左サイドバックとしてチームを助けることを試みる」と述べる。『Rheinische Post』は、特にチームメートの助けとなったのは、11月17日のシャルケ戦でマッチアップしたジェフェルソン・ファルファンをアグレッシブかつハードな対応で苛立たせ、結局ゲームから消したとき、とした。

 インタビューの際には通訳がつく細貝だが、サッカー用語はマスターしているようだ。ピッチでも「Weiter, weiter」(「もっと、もっと」)など、彼の口からチームメートを元気づける言葉が聞こえる。本人は「グラウンドで重要な言葉は理解できている」と説明している。
ブンデスリーガで戦うほかの日本人選手とも交流を持つ。特にニュルンベルクの清武弘嗣、ハノーファーの酒井宏樹、シャルケの内田篤人とは仲が良いという。
昨シーズンまでボルシア・ドルトムントにいた香川真司は、プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッドに移籍したが、細貝は「自分にとってはヨーロッパのどの国でプレーするかは重要ではない。目指すのは、トップクラブで(定位置を)勝ち取ること」と語る。
細貝は、すでに自分はトップクラブに所属していると考えているようだ。今シーズンは最低でもチームとしてリーグ3位以内に入ることを目指している。同選手は「AFCチャンピオンズリーグを優勝した経験はあるが、欧州チャンピオンズリーグでプレーするのが目標」と意気込みを語った。
同紙は、細貝はチームメートに「ハッチ」と呼ばれている様子も伝えている。レヴァークーゼンでは本職のボランチではなく、サイドバック起用が続く細貝だが、地元での評価が向上しているようだ。
(C)Goal.com 』

 この記事でも「極東からの謙虚なテリア」と述べているように、きわめて異色な選手だと思う。確か、「闘犬」と呼ばれた選手がいたななどと、すぐに思い出していた。全盛期のイタリアACミランで、世紀の移り目から南アワールドカップほどまで一世を風靡した中盤守備専門の名選手ガットゥーゾのことだ。明らかにこの「闘犬」をも意識しているのだろう、こちらは「謙虚なテリア」。細貝が日本人で最も強い当たりを厭わない選手だとは、もう日本代表ファンには知れ渡っていること。あんな細身の、優男なのに。この「闘い」がドイツでも評価されて、レーバークーゼンのレギュラーに定着するなどとは、誰もが予想しなかったこと。ドイツ人はもちろん、日本人でも。このチーム、彼の予想外の活躍もあって現在2位なのだし、とんでも無い選手なのかも知れない。

 細貝萌、日本代表にも定着し、途中出場の常連にもなったが、レギュラーになるのは大変なことだ。本職ボランチの競争相手が、遠藤とキャプテン長谷部なのだから。でも、こういう異能選手はもっともっと日が当たっても良いはずだ。闘いの伝統に乏しい日本では特に。

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育成の一面性 (文科系)
2013-01-13 12:27:35
 日本のフットボール育成界の一部に、考え違いがあるような気がしてならない。この考え違いの背後には、もっと広い範囲である偏りがあるのではないかと見てきた。

 中田英寿と同じ頃に彼以上に「天才的」と騒がれた人物を二人記憶している。前園と財前だ。最近では、ガンバ大阪育成史上最高の傑作といわれてきた家長と宇佐美。この4人、どこか共通性があるように思う。
 ドリブルが上手いけど視野が広くないのではないか。また、世界的選手になれなかったのはさらに、日本人の世界比較での欠点・当たり弱さ、守備の弱、走力のなさを克服できなかったからではないか。ちょっと他の選手と比較してみよう。

 中田は何よりも、走力と身体を鍛えて世界に当たり負けず、当時としては驚くほどの視野の広さを持っていた。ゴン中山や、この中山を信奉する岡崎慎司は、宇佐美や家長どころか日本標準選手から見ても「下手な選手」だと見られてきたはずだ。

 生理学で、育成にはそれぞれの能力獲得に適した年齢があると学んだことがあった。基本技術は小学生まで。心肺機能は中学時代。筋力は高校以降20歳過ぎまで大丈夫だということだった。それでいくと、長く走れる能力が決まる中学生までに視野の広さを、高校時代からは特別に筋力にも目を付ける指導が必要なのだろうなどと思ってみたものだ。

 その意味では宇佐美がとうとう、こんな反省を言い出したと聞いて、上の細貝のニュースも交えて見て、とても嬉しかった。
『ザックさんに言われた。おまえは誰にもできないことができるが、代表の誰もができることができない、と。これからは岡選手を見習うことにする』
 「だれもできないこと」とは宇佐美のドリブルだろう。「だれでもできること」とは、守備とそのための身体だろう。岡は、どこにも顔を出して、かつ、その上でゴールにもよく顔を出す。とんでも無い走力があるということであって、宇佐美に今からそれが可能かどうか、僕は疑問である。走力に必要な心肺機能の基本は、すでにその伸び盛りの中学時代を過ぎてしまっているからだ。細貝やガットゥーゾのような力はそんな簡単な物ではないと思う。
返信する
一言追加 (文科系)
2013-01-13 13:23:10
 上の文章は、もちろん程度問題。考える対象からいって、世界水準で見た場合にはということ。それで育成場面を想像するとこんなことなのかもしれない。
 小中学校で、日本有数の仲間たちをスイスイと抜けるようなドリブルを持っていれば、点が欲しい必要なときだけ全速力で走って、あとは走力や当たりなどを取り立てて磨く必要はなかった人?
 天才が天狗になるって、そういうことなのかも知れないね。大前ゲンキもチームメート岡の泥臭さを初め評価していなかったみたいだし。
 
返信する
さらに、もう一言 (文科系)
2013-01-14 21:14:27
 岡やゴンや細貝や、そして長友は、こういうことを教えてくれていると思う。日本プロ水準で普通並の技術を目指した上で、小中学時代に個性を磨くことこそが大事なのだろうと。岡崎は、ダイビングヘッドとそのための位置取り。ゴンは多分、何が大切かを分析する力が持てたからこそ10年も後輩のヒデの注文から素直に学べた謙虚さ。これは、体育会系のセンスの対立物である。細貝の力は多分、ゴンと同じものだろう。長友もゴンと同じ力がある上に、小中学時代に特別な走力を身につけていたはずだ。
 小中学校時代に広い視野と走力、そして強い身体は高校以降でも良い、などなど。こんなことを考えながらサッカーを見ているとまたおもしろさがどんどん増してくる。
返信する
さらにさらに、もう一言追加 (文科系)
2013-01-14 23:46:19
 さらにさらに、追加の一言。
 コメントも含めた上の文章は、サッカー育成できわめて大事なことと確信するから、読んでくれている人がいると信じて。

 俊輔も憲剛も晩生だったと聞く。小学生体格が長かった人ということだろう。その体格が高校生近くまで続いたという意味だったはずだ。俊輔は確か、マリノスユースにいけなかったが、その理由は体がないこと。本田圭祐もガンバユースに上がるとき家長は受かって、本田は落ちた。落ちた理由はこれだった。「体が強くないからだめ」と。逆に、家長は見るからに早稲タイプである。今をときめくメッシも、晩生タイプが過ぎて、ホルモン剤治療をしていたほどだった。さて、こういうことが示すのは、間違いなくこのことだ。

 晩生タイプは、高校生近くまで基本技術向上が可能である。普通なら小学校辺りでとまってしまう能力アップが。だから彼らは、特別に技術が優れている。そして、体つくりは、高校生以降でも十分間に合うから、俊輔、憲剛、本田、メッシは後に体を作ることもできた。
 こうして高校生程度で「技術は高いけど体がないからだめだ」という判断をするフットボール関係者はトロイということになる。むしろ、技術が高校生辺りまで伸びそうな晩生タイプの方が、はるかに将来性はあるということであろう。

 なお俊輔、憲剛、メッシのような晩生タイプは、「体さえあれば」と、悔しい思いをしすぎているから、高校生以降にすごくそれに励むはずだ。何度もいうように、体つくり、つまり筋肉強化は高校生以降に伸びる能力だから、十分に間に合うのである。
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