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藤枝MYFCを中心としたサッカー観戦記やサッカーに関する個人的な意見の書き込みが中心です。

2020年東京五輪サッカーのオーバーエイジについて考える

2016年08月24日 22時45分25秒 | オリンピック代表
1次予選敗退に終わったリオ五輪。
敗因にとしてはオーバーエイジ(以下OA)の件が挙げられると思う。

・優勝したブラジルはOAは優勝するため(南米大会を捨てる覚悟で)ネイマールなどマジメンバーを召集したのに対して、日本のOA選考は直前まで決まらず、選ばれたOAメンバーも準A代表という感じで、OAについても将来性重視の選考だった。
・日本のOA選考は直前まで決まらなかった。香川や本田、長友が候補に挙がったが、当然のごとくクラブから拒否られ「じゃあ誰にしよう」という感じ。直前まで所属クラブに気を使う低姿勢ぶりでチーム作りは大きく遅れた。

まず確認しておくべきなのは、日本のオリンピックサッカー競技に対する考え方。
欧州チームは、オリンピックに対する熱が低く、トップレベルの選手はクラブが拒否して召集できず、売出し中の選手のアピールの大会という側面が強い。
南米、アフリカのチームは、ヨーロッパリーグでの活躍を夢見る若手選手の就職活動の大会という位置付け。
日本は今大会はどちらかと言えば、何が何でも勝ちに行くというよりは、今の自分たちの力がどれだけ通用するか正面からぶつかって力試しをする大会という感じだったと思う。
23歳以下の選手が国際経験を積む大会なので、日本の今大会の選択は間違っていないと思う。

では4年後の東京五輪はどうなるか?
今回のような「経験を積む大会」とはならず「結果を狙っていく大会」となるだろう。

Jリーグも五輪期間中は中断することが濃厚らしい。
そうなれば1クラブ3人までというような協会がクラブに気を使う事も無くなるし、そもそも自国開催の五輪ならクラブの強力は最大限に受けられるだろう。
問題はやはり、今回久保が直前になって召集できなかったように、海外クラブとの交渉になると思う。
ブラジルがネイマールを五輪に召集するために、協会単位ではなく国家単位で動いていたであろうことは容易に想像がつく。
日本もそれくらいの根回しを欧州クラブに対してやらなければいけない事になるだろう。



肝心の東京五輪世代の選手達については、正直言って小粒な感が否めない。
一番注目されているFC東京Yの久保が、本来は2024年の五輪の一番年上の世代であり、本来は東京五輪世代でない選手が一番注目されているという事実はちょっと悲しい。
東京五輪世代は、危機感を持ってこれから強化していかなかえればいけないのだが、現時点でこれと言った特効薬的な対策がまだJHリーグに無いのが問題。
高卒Jリーガーにとって一番の問題が、公式戦の出場機会が無くなることだが、その解決策を得ているのがG大阪、C大阪、FC東京がU-23チームをJ3に所属させているという事だけ。
U-23チームがJ3で戦っている3チームについては問題解決済みという事になるのだが、つまりその3チーム以外の全てのJリーグチームが問題を抱えたまま残り4年の内の最初の1年を過ごすという状態という事。
将来的には全てのチームがU-23チーム(又はセカンドチーム)を持ち、そのチーム同士で戦う公式戦の場を作らなければこの問題の解決にはならないのだが、東京五輪までにはもう時間がない。
現時点では、U-19代表チームの活動を増やすしか方法がないという状態で、正直東京五輪サッカーチームについては不安が大きい。