魅惑の日本映画

日本がこれまでに生み出した数々の名作、傑作、(珍作?)の映画を紹介していきます。

ハウス(HOUSE)★★★★

2008年03月21日 | Weblog

【概要】
数々のコマーシャルを手がけた大林宣彦が、初めて劇場用映画を監督したデビュー作。オシャレ(池上季美子)、ファンタ(大場久美子)、ガリ(松原愛)、クンフー(神保美喜)、マック(佐藤美恵子)、スウィート(宮子昌代)、メロディー(田中エリ子)の7人の美少女が、夏休みに田舎に住むオシャレのおばちゃま(南田洋子)の屋敷を訪れるが、ひとり、またひとりと少女たちが失踪して行く…。
Amazon.co.jpより抜粋

【感想】
大林宣彦監督の作品を見るきっかけになった映画。なんだ、このシュールな映像は。ホラーなの?コメディーなの?と不思議な気分ではじめは見ていました。その後、何だか知らないけどこの映画に引き付けられ、何度も見てしまう私ってでしょうか!?

内容は女子高生達を家が食べてしまうというとんでもなく荒唐無稽で内容と呼べるものが全く無いのですが、登場人物達の妙なテンションや、以外に良く出来た小林亜星の音楽、時折見せる少女達の青春映画っぽい場面など、見ていて楽しいのは事実。

大うそつきの東京駅や、「泥だらけの純情」「男はつらいよ」など、パロディも満載。「金田一耕助の冒険」ではそれが失敗してしまいましだが、ここではさり気なく挿入しているのでいやな気分になりません。

ピアノ、掛け時計などがムシャムシャと人を食べるというのはかなり斬新で、グロテスクな描写を合成でポップに表現しているのも今までに無い演出です。

シュールな演出の連続・・・
この映画のノリについて行けるか、そこでこの映画の好き嫌いが分かれるのかな。うちの家族に見せたら、意外と好評だったです。
うちの家族と私がなのか、でも、これ好きな人って結構いるんじゃないかな?
同じくシュールな「金田一耕助の冒険」は私には耐えられませんでしたが、これは大丈夫でした。と言うか大好きです。

この話を見た後に同じ監督の尾道三部作をみるとびっくりしますよね。
それと、当時CM撮影や自主制作でしか監督を務めたことがない大林監督が、本作品の監督をするにあたって、東宝のスタッフで反対する人が多くいたそうです。その反対の中、大林監督を支持したのが岡本喜八だったっていうんだから凄い。
尾道三部作やその他の大林宣彦作品も徐々に載せていく予定です。


監督 大林宣彦
原案 大林千茱萸(監督の実娘)
脚本 桂千穂
音楽 小林亜星、ミッキー吉野、ゴダイゴ

オシャレ 池上季実子
ファンタ 大場久美子
ガリ   松原愛
クンフー 神保美喜
マック  佐藤美恵子
スウィート宮子昌代
メロディー田中エリ子
江馬涼子 鰐淵晴子
おばあちゃん 南田洋子

1977年度東宝作品(カラー・スタンダードサイズ)



履歴です↓

相棒(最終回SP『黙示禄』…番外編)
悪い奴ほどよく眠る
無法松の一生
蜘蛛巣城
江分利満氏の優雅な生活
大江山酒天童子
日本沈没

妖星ゴラス
斬る
待ち伏せ
殺人狂時代
太平洋奇跡の作戦キスカ
赤毛

戦国野郎

ブルークリスマス
大盗賊(東宝)
座頭市と用心棒
ガス人間第一号

電送人間
美女と液体人間
赤ひげ
世界大戦争
椿三十郎

用心棒
モスラ(1961年度版)
新幹線大爆破
隠し砦の三悪人
日本のいちばん長い日

☆はじめに☆

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