魅惑の日本映画

日本がこれまでに生み出した数々の名作、傑作、(珍作?)の映画を紹介していきます。

相棒Season7

2008年08月30日 | Weblog

相棒来シーズンで亀山君が卒業する見たいですね。

おおっやるじゃん!と思ったのは私だけでしょうか。
どうしてみんなそうマイナス面ばかり考えるんですか!!
逆にそこは新しい展開を期待すべきですよ。

相棒は杉下右京と亀山薫の二人で相棒なわけで、
それは揺ぎ無い。

だから新しい人員でスタートとか、殉職とか、
スタイリッシュな「相棒」がそんなことすると思いますか!?

たとえ亀山君が抜けて、新しい人が入ってきても、
それは一時的なもので、杉下右京と亀山薫のコンビは続くと思いますよ。

逆に、逆に、勝手な想像ですが、特命係という枠組みを離れて二人がどうやって活躍するのかを楽しみませんか??


亡霊怪猫屋敷★★★☆

2008年08月20日 | Weblog

★あらすじ★

賀の化け猫をモチーフに、現代にまで連なる因縁を描いた怪談物語。久住助教授の妻が、郷里の幽霊屋敷と噂される建物に移った時から、毎夜老婆の夢を見るようになる。久住は檀那寺の住職から、屋敷にまつわる江戸時代の因縁話を聞かされる。それは、碁のいざこざから殺された男とその母親の怨念が、化け猫となって祟っているというものだった……。

☆感想☆

猛暑が続く今年の夏ですが、そんな蒸し暑い夜中にこんな映画を見てみるのもいいでしょう。


製作は新東宝。大蔵貢の方針で、エログロ、キワモノ、怪談物が数多く製作された会社でしたが、そんな中にも名作は存在します。

海女の戦慄、海女の化物屋敷、憲兵とバラバラ死美人、女吸血鬼、女体渦巻島(いいよな~このセンス。)など、とんでもなくとんでもな凄いタイトルが目白押しの中で、
亡霊怪猫屋敷もなかなかのものだと思いますが、


が違いますね、やはり。


監督は中川信夫。ムックも発売されるほどコアなファンも存在します。
四谷怪談の傑作「東海道四谷怪談」など、鋭いカメラワークで独特の世界観をもっている監督さんです。映像表現は現代に通じるものがあると思います。


ただ、どうしても気になって仕方が無いのが細川俊夫扮する夫。
結核の妻を療養させるために田舎へ越して来たまではいいでしょう。
立派な夫であり医者です。ただ、


①病気で精神的にまいっている妻をわざわざ幽霊屋敷と噂される家に連れて行くその神経が信じられません。

②看護婦が「おばあさん(亡霊です)
が来た」と言ったときは信じたのに、自分の妻が「おばあさん(亡霊です)が部屋にあがりこんできた」と言ったときは「気のせいだよ」と軽く流すし、

③犬が殺されてもことの重大性が分かっていないご様子。幽霊とかの以前に、防犯のことを考えろと。

「気のせいだよ気のせいだよ」と言ってる お前が一番気のせいなんだよ、と。


まあ、夫が鈍感じゃないと物語が進みませんものね、目をつむることにしましょう。


エピローグの青味がかったモノクロの現代版とコントラストが強いカラーの時代版の両方で構成されている本作ですが、現代篇で夫婦が幽霊屋敷に入る時の、何者かの視線を思わせるカメラワークや細川俊夫が病院にやってくる時の真っ暗な病棟の長まわしなど、撮影のセンスが最高です。
中川信夫監督は極めて古典的に仕上げた「東海道四谷怪談」やかの有名な「地獄」でも、斬新というかシュールな映像表現を試みています。

それから、壁の中から時代を経て新之丞の骨がゆっくりと現れるシーンも、今でこそお約束の感じがありますが、「おっ、やるじゃねえか」と思わせてくれます。

製作 大蔵貢  
監督 中川信夫 
脚本 石川義寛、藤島二郎 
原作 橘外男 
音楽 渡辺宙明 

配役    
【現代篇】 
久住哲一郎 細川俊夫 
久住頼子  江島百里子 
老婆    五月藤江 
和尚    林寛 

【時代篇】 
石堂新之丞  芝田新 
竜胆寺小金吾 中村竜三郎 
八重     北沢典子 
老母     五月藤江 
石堂左近将監 和田桂之助 

1958年度新東宝作品 67分(パートカラー ・シネスコ)

過去のレビュー↓↓

激動の昭和史 軍閥

相棒(劇場版)
おとうと
衝動殺人 息子よ
満員電車
八甲田山

黒い十人の女
穴(大映)
血と砂
ハウス(HOUSE)
相棒(最終回SP『黙示禄』…番外編)

悪い奴ほどよく眠る
無法松の一生
蜘蛛巣城
江分利満氏の優雅な生活
大江山酒天童子
日本沈没

妖星ゴラス
斬る
待ち伏せ
殺人狂時代
太平洋奇跡の作戦キスカ
赤毛

戦国野郎

ブルークリスマス
大盗賊(東宝)
座頭市と用心棒
ガス人間第一号

電送人間
美女と液体人間
赤ひげ
世界大戦争
椿三十郎

用心棒
モスラ(1961年度版)
新幹線大爆破
隠し砦の三悪人
日本のいちばん長い日

☆はじめに☆
 
 


激動の昭和史 軍閥 ★★★★

2008年08月08日 | Weblog

★あらすじ★

昭和11年冬、2,26事件勃発。事件を契機に権力を掌握していった軍部は中国大陸で戦線を拡大。ついに事態はアメリカとの決定的な対立を招く。
外交か?開戦か?日本の運命を背負って立ったのは「カミソリ」と呼ばれる秀才軍人・東条英機だった。
無謀な戦争へと突入せざるを得なかった東条の苦悩と孤独、また真実の報道に命を賭けた新聞記者の姿を中心に、太平洋戦争をドキュメンタリータッチで解き明かす。
(DVD裏面より抜粋)



☆感想☆

サラリーマンシリーズや社長シリーズでいわば東宝の陽の部分で活躍した小林桂樹ですが、戦争映画では違った一面を見せてくれます。

日本のいちばん長い日の侍従役のそのりりしさに身震いし、
軍閥の東条役ではその狂気にまた身震いしました。


この映画は、反戦映画という一方で、マスメディアが抱える諸問題を突きつけ、現代にも通じるメッセージを含んでいます。


マスコミは果たして本当に真実を伝えているのか?
世間の吹聴にあわせて報道してはいないか?
そしてマスコミの報道だけで受け手は流されていないか?


政府の圧力にたじろぎながらも、
劇中の新聞記者の静かな抵抗に感動しました。

なんだっけ、ペンは剣よりも強しですよ。
あってるっけ??


黒沢年男演じる特攻隊員が加山雄三演じる毎日新聞記者新井に放った台詞が忘れられません。


「日本が勝つと思った奴はみんな死刑だ!」


日本が勝っている時は東条万歳、敗戦濃厚になれば東条を批判する。その時少し批判をしてちやほやされるのはおかしい。勝つ戦争ならしてもかまわないのか?


翌朝飛び立ってゆく戦闘機を何ともいえない悲しい表情で見送る加山雄三の表情も深い。


唐突な原爆のラストも十分計算された幕引きです。

この映画は実際に起こった事件をモチーフにしています。
(詳しくは 竹槍事件 を参照。)
東宝は8.15シリーズを8作ほどつくっているけれど、私はこの映画と「沖縄決戦」と「日本のいちばん長い日」がいちばん良く出来ている気がするなあ。


あえて順位をつけるとするなら

1位 日本のいちばん長い日
2位 激動の昭和史 軍閥
3位 激動の昭和史 沖縄決戦

ですかね。私が戦争映画であまり好きじゃないのは「男と男の友情」とか「滅びの美学」でして、戦争でそんなことを伝えるなと言いたいですね。時代劇じゃないんですから。

その点上の3作は、史実を淡々と追っているだけのように見えて、実は根底に戦争への怒りが静かに存在しています。

三船敏郎は今回の映画では背景を説明する添え物的位置づけになっちゃってますが、それでも存在感ありありです。
山本五十六はこの人意外考えられないかも。
(過去に東宝が作った山本五十六のフィルムも使用されていましたね


監督 堀川弘通
脚本 笠原良三
音楽 真鍋理一郎

出演
東条英機     小林佳樹
新井記者     加山雄三
島垣特攻隊    黒沢年男
大西第一航空艦隊 三橋達也
米内光政     山村 聡
山本五十六    三船敏郎 

1970年度東宝作品


過去のレビュー↓↓

相棒(劇場版)
おとうと
衝動殺人 息子よ
満員電車
八甲田山

黒い十人の女
穴(大映)
血と砂
ハウス(HOUSE)
相棒(最終回SP『黙示禄』…番外編)

悪い奴ほどよく眠る
無法松の一生
蜘蛛巣城
江分利満氏の優雅な生活
大江山酒天童子
日本沈没

妖星ゴラス
斬る
待ち伏せ
殺人狂時代
太平洋奇跡の作戦キスカ
赤毛

戦国野郎

ブルークリスマス
大盗賊(東宝)
座頭市と用心棒
ガス人間第一号

電送人間
美女と液体人間
赤ひげ
世界大戦争
椿三十郎

用心棒
モスラ(1961年度版)
新幹線大爆破
隠し砦の三悪人
日本のいちばん長い日

☆はじめに☆


相棒(劇場版)★★★★

2008年08月05日 | Weblog

パソコンが壊れて以来、久方ぶりの更新です。m(‐ -)m
一度止めるとなかなか始められないものですね

まあ、気楽にゆっくり続けていきたいと思います


さてさて、心機一転、第①回は「相棒」のレビューでもっ


相棒~劇場版~絶体絶命!42.195km東京ビックシティマラソン

ってタイトル長っ!

見る前は、大丈夫かなあ~、なんだか2時間サスペンスの副題みたいだけど・・・
などどいらぬ心配をしていましたが、
物語の冒頭からただならぬ雰囲気を漂わせて、不安げな音楽にあわせて暗い画面からまるで血の滲んだような、余計なデザインは一切排した「相棒」のタイトルが出てきた時は「やるねえ~」と思いました。

物語が始まってからは息をつかせぬ展開で楽しませていただきました
ドラマのセミレギュラー達をまんべんなく登場させて、相棒の世界観を出していたと思います。
伊丹刑事と亀ちゃんのボートでの掛け合いなどは面白かったけど、個人的には「サザンカ」の時みたいに小野田さんのもっと黒い一面が見たかったけど、それが描けるのは輿水泰弘さんや櫻井武晴さんくらいなんだろうなあ


でも私はそれはドラマで十分だと思います。今回は劇場版と言うことで、相棒を知らない多くの人が見ることを考慮して、割と単純にまとめられているなと感じました。

イラクの人質事件を題材にしたのもその為だと思います。

劇場版はやっぱり劇場版らしく、お祭り的要素を含んだ作品に仕上がっていましたね。
「バベルの塔」は映画的要素満載の超娯楽作品でとても面白かったですが、近年のマイベスト「サザンカの咲く頃」や「編集された殺人」や「黙示録」なんかを映画でやったら、多分一般受けしなさそうだな
ミニシアターとかで密かに評価されてそう…

相棒はドグマチックな、視聴者に媚びないところがありますよね。それがたまらなく好きなんですが。


今回のテーマは「自己責任、国家とマスコミの報道と世論」ですが、映画はあくまでもフィクション。
当然のように実際に起こった事件どおりに描いているわけではないので、その辺が気にかかる人もいるようですね。

でも「相棒」は映画という娯楽メディアを利用して問題提起しているに過ぎません。

映画としては本当に面白い作品だなと思いますよこれは

スピンオフはまだまだ先の話ですが、10月からのSeason7楽しみですね~
久しぶりに2時間の輿水脚本を見られるわけですが、嫌でもSeason6の最終回の終わりを気にしてしまいますよね

Season~なんてまるで海外ドラマのような言い方をしているシリーズドラマがいくつか出てきた中、本当に海外ドラマのシステムのように、2クールしっかりやってその間を再放送でつないでいるドラマは相棒だけだ

これからも質の高いアンソロジーを期待してまあす


監督 和泉聖治
脚本 戸田山雅司
音楽 池頼広

キャスト
水谷豊 寺脇康文 高樹沙耶 鈴木砂羽 岸辺一徳
木村佳乃 西村雅彦 原田龍二 松下由樹 津川雅彦
本仮屋ユイカ 柏原崇 平幹二郎 西田敏行 川原和久
大谷亮介 山中崇史 山西惇 六角精児 神保悟志
小野了 片桐竜次

2008年度東映作品

過去の記事↓↓

おとうと
衝動殺人 息子よ
満員電車
八甲田山

黒い十人の女
穴(大映)
血と砂
ハウス(HOUSE)
相棒(最終回SP『黙示禄』…番外編)

悪い奴ほどよく眠る
無法松の一生
蜘蛛巣城
江分利満氏の優雅な生活
大江山酒天童子
日本沈没

妖星ゴラス
斬る
待ち伏せ
殺人狂時代
太平洋奇跡の作戦キスカ
赤毛

戦国野郎

ブルークリスマス
大盗賊(東宝)
座頭市と用心棒
ガス人間第一号

電送人間
美女と液体人間
赤ひげ
世界大戦争
椿三十郎

用心棒
モスラ(1961年度版)
新幹線大爆破
隠し砦の三悪人
日本のいちばん長い日

☆はじめに☆


 


音沙汰無しで・・・

2008年08月04日 | Weblog


パソコン壊れて修理に出してました

いつやろう、いつやろうと思ってたんですが、近々リニューアルして再開します
「相棒」のレビューも書けずじまいでしたからね
(シーズン7とスピンオフおめでとう!!)

仕事も忙しいのでこれからは一週間おきくらいに2、3本映画の感想を書いていくことにします