がんを攻撃する手段として、人間に本来備わっている免疫力を利用するのが免疫療法です。
人間には、体内に侵入した病原菌などを排除する免疫機能が備わっていて、がん細胞が発生しても、通常はこれを免疫細胞が異物と認識して攻撃します。
しかし、がんを発症した人の体内を見ると、この免疫機能が十分に働かない「免疫抑制」という状態になっているそうです。
そこで、免疫力を高めるための様々な免疫療法が研究され、臨床に用いられています。
例えば、人工的に作った抗体を投与するモノクローナル抗体療法、抗原ペプチドを投与するペプチドワクチン療法、免疫物質を投与するサイトカイン療法、生体応答調節剤を投与するBRM療法などがあります。
しかし、がんの特効薬的な免疫療法はまだ存在しないようですし、一般的に高度な技術を駆使するものが多く、治療費が高いことが多いようです。
しかも、免疫抑制は、生命を維持する上で必然性があって生じている可能性もあるので、無理やり免疫力を高める前に、まずは生活習慣の見直しが不可欠ではないかと思います。
ところで、免疫療法と聞いて、最初に丸山ワクチンを思い浮かべた方も多いと思います。
丸山ワクチンは、もともと皮膚結核の特効薬だったそうですが、結核患者はほとんどがんにならないことから、がんの治療に用いられるようになったそうです。
しかし、なぜがんに効くのか、どんながんに効果があるのかが不明で、実際に効果がない場合も多いため、がんを専門とする医療機関ではあまり取り扱っていないようです。
ただ、末期のがん患者が丸山ワクチンで救われた例も少なからずあるようですし、副作用もほとんどなく、注射薬20アンプル(40日分)が9000円と安いので、治療法の選択肢に入れておいて損はないと思います。
特に、がんを自分で治す自信がない方で、1日おきに皮下注射をすることが苦痛でなければ、まず最初に試してみるべき治療法かもしれません。
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