ブログ雑記

感じることを、そのままに・・・

情けは無用

2006-09-09 16:42:23 | Weblog
今朝四国八十八ケ所の五十九番札所国分寺のそばを車で走っていると一人の異様な老人に出くわした。札所を巡っているには違いないのだが、その出立ちは、足はツッカケ履きで肩に棒に巻き付けた赤い座ぶとんと少しのビニール袋を背負っているだけだった。足を引きづりながら道の端をすこし歩いては立ち止まり、歩いては又たち止まりを繰り返していた。五十九番から次の六十番までは28キロもある。行き着けるのだろうか。それよりも、どうして札所巡りが目的なら、もっと確りとした装束を付け、足元を固めて来ないのだ。不可解な老人だ、と思いながら通り過ぎてバックミラーを覗くと後ろから走って来た軽四がその老人のそばに停まるのが見えた。きっと国分寺のお参りをすました人で、次のお寺まで乗りませんかと誘っているのでしょう。心の優し人もいるものだと思いながら、再びミラーを見たがもう視界からはみ出していた。それにしても良く分らない。身寄りのない人で、放浪をしているのだろうか。札所参りをしているのならば、一体何を願ってなのだろうか、過去の懺悔をしているのだろうか。それとも行先も無い当てのない旅なのだろうか。年老いて一体全体何処へ行くのか??考えさせられる。家で静かにしていればいいのに・・・そうすることも出来ない事情があるのかも・・・

情けは無用。放っておいてくれ、お前に世話になる訳でもなし、といわれそうだ。
人の人生には他人では分らないことが一杯詰まっているのだから。