陽気ゆさん見たいゆえから

 










          中山みき様を  たずねて

しんの「はしら」を  早く入れたい

2023-12-23 16:48:15 | 宗教
 おふでさき三号は、前の一、二号の間で5年間の空白を経て再開される。この号では、教理の根幹を端的にまとめ、布教方針を明確に示すことに重点を置く。特に冒頭から14にかけて、「神一条」を強調し、「はしら」と共に「悟り」という語を多用することで、「この道」の教理をここに圧縮して表現する。これによって、人々が教えや活動に対して深い理解を持ち、参加する意欲を高めることが期待される。

  このたびハもんのうちよりたちものを はやくいそいでとりはらいせよ 三  1
  すきやかにそふぢしたてた事ならば なはむねいそぎたのみいるそや     2
  しんぢつにそふぢをしたるそのゝちハ 神一ぢよで心いさむる        3
   真実に掃除をしたるその後は 神一条で心勇むる
 この号には「神一条」が、おふでさき全体で8語のうち4語。「たすけ一条」が全体で15語のうち6語あって、ともにこの号に一番多く出てくる。そこで、改めて「神一条」、「たすけ一条」の神意をかみしめて、三号を確かなものにしていきたい。

 「神一条」を明らかにするため、それを「はしら」という語に認め、8の歌から展開する。
  しんぢつに神の心のせきこみわ しんのはしらをはやくいれたい     三  8
   真実に神の心の急き込みは 真のはしらを早く入れたい
  このはしらはやくいれよとをもへども にごりの水でところわからん       9
  このはなしすみやかさとりついたなら そのまゝいれるしんのはしらを     12
 「はしら」はおふでさきに15語あって、 二、七、八、十号に各1語。後の11語は全て三号に集中して出てくる。先に、「はしら」の意味を確認してみる。
 「神」の数え方は、「1柱」、「2柱」、「3柱」と数える。それは神道における考え方がもとになっているが、神仏習合の考え方から、「仏」も「柱」と数えられることもある。そこで、その「はしら」について、みき様の教えの源となっている浄土宗では、どのように語っているか調べてみる。
 浄土三部経の観無量寿経十六観の第二観、『水想観』、意訳〔観無量寿経阿弥陀経現代語訳-高松信英〕 ― そなたは今までどんな柱に凭れて生活してきたのであろうか。そなたの住む世界は、すべて、自分の思い通りにしたい、嫌なことから逃げ出したいという、表面だけとりつくろって中身は空っぽの柱に支えられているのではないか。そんな見せかけの幸せを依り所にしていると、いつ何時真っ暗な人生に突き落とされるか分からないではないか。それなのに何故あなたはそんな偽物の飾りに何時までもしがみついているのであろうか ― しんの「はしら」を早く入れたい 

  はしらさいしいかりいれた事ならば このよたしかにをさまりがつく   三 13
   はしらさへしっかり入れた事ならば この世確か治まりがつく
 「柱をいれる」ことで「この世確かおさまりがつく」。この題目は、44からの歌で展開される。いったいどのように「おさまる」のかをそこから学んでみる。
  このたびハたすけ一ちよにかゝるのも わがみのためしかかりたるうゑ(44)
  このところよろつの事をときゝかす 神いちじよでむねのうちより  (46)
  わかるよふむねのうちよりしやんせよ 人たすけたらわがみたすかる (47)
 「我が身のためし」という表現は、おつとめの実行(十五 51、55)を指し示す。具体的には、「神一条」を実践し、親心に応えるために、それを自分の心に深く刻み込むこと。
 「神一条」と「月日のたすけ一条」は同じ意味を持つ言葉、求めるその心は神と一体を目指す。ここには「人たすけたら我が身たすかる」という月日の自由が込められていて、「神一条」は、自身が「助けたい」という思いに身を委ねる中で実現されるもの。だから、自己を見つめることが非常に重要であり、外部の拠り所を求める必要はない。自己の成長や理解を重視し、自己変革を通じて心の豊かさを追求する。また、他者に対して真心を持つことで、自己を高めることができる。

  このはなしさとりばかりであるほどに これさとりたらしよこだめしや 三 14
   この話し悟りばかりである程に これ悟りたら証拠試しや
 「この話し悟りばかりであるほどに」 ― 仏教の「悟り」とは、迷いの世界を超え、真理を体得することによって、『人が仏に成る』こと ― 「この道」は、「神一条」と「たすけ一条」の心を我が心におさめ実践することで、『人が神になる』という教えが含まれる。つまり、「この道」は「神の心」を持つことで自己の成長と理解を追求し、「神」としての存在に到達することを目指す。

  いまゝでのよふなる事ハゆハんでな これからさきハさとりばかりや  十七 71


                       中山みき様を尋ねて  陽気ゆさん磐田講


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