「恐喝」自分に優しくしてくれた娘を救うため 命をはる男 だがしかし死出の旅近くに求めた面影は― まっとうな生き方を手放した男の哀歌
「入墨」自分を売った父を恨んでいた娘であったが その父は娘を苦しめた悪い男を殺してくれた かけ違い 行き違う思いが哀しい
「潮田伝五郎置文」かつて憬れた女性の名誉を守って死んだ男だが その行為は ただの迷惑なのだった その皮肉
「穴熊」好きな女に似た女性を身売りする苦界から救ったつもりが 女は既に変貌していたのだ
「冤罪」気になる女の父が罪をおかしたと言う しかしそれは― 明るい結末がほっとさせてくれます
「暁のひかり」死んだ娘 その死は一人の男に完全に道を見失わせた あとは墜ちるのみ
「遠方より来る」おかしくも厚かましい男が気になる主人公は やはりお人よしなだけなのだろうか
「雪明かり」嫁いだ血の繋がらぬ妹 その不幸は男の心を生き返らせた 本当に生きるのだ!
以上 藤沢ワールド
地味ですが いいです