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夢見るババアの雑談室

たまに読んだ本や観た映画やドラマの感想も入ります
ほぼ身辺雑記です

東川篤哉著「殺意は必ず三度ある」実業之日本社

2006-06-07 14:28:52 | 本と雑誌

鯉ヶ窪学園の野球部は弱い そんな野球部のベースが四つ盗まれた

この珍事件を野球部キャプテン土山は よせばいいのに・・・ 探偵部に相談する 部室がないので お好み焼き「カバ屋」で (この店 主人がカバそっくり!なんだそうだ)

発想が 奇妙な多摩川部長 東京生まれなのに関西弁使う八橋

騙されて入部届を書かされた赤坂

だが彼らは以前も事件に巻き込まれ 警察に知り合いさんもいる

ま~なんせ暇だし~~~ 見に行った鯉ヶ窪と どっこいどっこいに弱い飛龍館高校との 野球の試合

そこで発見されたのは鯉ヶ窪学園野球部監督・野口だった 野球道具が死体の近くにあるのは 何故なんだろう???

小さな謎も大きく考え 分からなくする探偵部

漫才のようなやりとりの現場検証

やたら元気で強い女性達

そして事件は続く

事件は探偵が解決しない☆シリーズです


山本周五郎著「柳橋物語 むかしも今も」新潮文庫

2006-06-07 14:06:20 | 本と雑誌

「柳橋物語」 男の勢いに押されるように言ってしまった―待っているわ」

その約束は おせんを支えもしたが縛りもした

火事 祖父の死 いろんな苦しい事 辛い事を 乗り越えて待っていたのに

やっと会えた庄吉の言葉は 冷たくおせんをうちのめす

それでも真実 自分のことを好いていてくれるなら 分かってくれると 信じていた けれど

取り返しがつかなくなって 真心って 本当の事って見えるものなんだ

「むかしも今も」 無器用な直吉を理解し 温かな目を注いでくれた親方夫婦 そのお嬢さんを 自分はどうなろうと その幸福を守っていくんだと 少年の頃から誓っていた

たとえ他の男と所帯を持っても

ひたすら尽くす直吉

目が見えなくなって分かることもある

男の純情 真実

表裏一体のような 人情を描いた 美しい物語です

「柳橋物語」は NHKにて かつてドラマ化され 先日まで再放送されていました

おせん 若村麻由美 庄吉 田中実 幸太 吉田栄作

おもん 井上晴美

藤村 志保 市毛良枝 滝田栄 雛形あき子

音楽も良かったです

原作にない部分も登場人物に深みを添えておりました


山本周五郎著「怒らぬ慶之助」新潮文庫

2006-06-07 13:42:10 | 本と雑誌

生まれつき体に障害があり いじめられ うとまれてきた少年 優しくしてくれたお嬢様

ささやかな夢も叶わず 人知れず哀れな死を遂げる 彼の夢は・・・「小さいミケル」

井伊大老の暗殺 芝居の一幕描く如く―「染血桜田門外」

姫の魔に憑かれぬ為には 「如林寺の嫁」

宮本武蔵対化け物 その顛末は?「茅寺由来」

少年向けの冒険モノ「黒襟飾組の魔手」「猫目レンズ事件」「翼ある復讐鬼」

弓矢対剣 相手の命を奪うまいとした男の工夫 それにただ一人気付いた者「怒らぬ慶之助」

幕末 独楽が欲しい少年は 友人と行動を共にして恐ろしい秘密を知る 男勝りな姉の切ない女心 「長州陣夜話」

大名狙いの盗賊の正体は―騙したつまりが 誘い出され「縛られる権八」

騙すつもりが 男の心の琴線に触れた 薄倖のお嬢様 男の生死も知らず 娘は「千鳥」を奏でる「千代紙行燈」

試合に負けた相手が切腹 折角の縁談も これまでか ままよ! カタキ役かと見えた男の心意気 最後は笑顔の「武道絵手本」

豹とも言われた牧之助は百姓になるという その真意とは―「紀伊快男子」

敵を探す兄妹は 宿で言い掛かりをつけられる 救い手こそ 父の敵であった 場所を決め だが相手は強く というか相手にもしてもらえず

そこへ雪崩が! 敵の八木は兄妹を救う為に命を落とす

兄妹は 八木の遺志を継ぎ かんば沢で一生を終える事に決めるのだ「雪崩」

将軍様のおてつきになるかもしれない 娘は 許婚者から「おそろしい」と身も心も命さえ投げたしたのに そう言われた

だから「女ごころ」

喧嘩っぱやくて失敗する新一郎は伯父に まじないを教えられ
怒りそうになると繰り返す その伯父の娘で従姉妹の縁談相手が過去にした非道を 知ってしまい・・・・・「怒る新一郎」


山本周五郎著「花も刀も」新潮文庫

2006-06-07 13:02:26 | 本と雑誌

後の平手造酒(深喜)の まだ若く理想に燃えつつ挫折も味わう青春時代を描いた表題作「花も刀も」

爽やかな武士の意地が良い「落武者日記」

瓜二つの人間の入れ替わり若様颯爽!コメディータッチな「若殿女難記」

行き方を木になぞらえ 覚悟を決める「古い樫木」

運んではいけない―幾人もが辞退した仕事を引き受けた男の工夫とは?!「枕を三度たたいた」

仲間6人ともが惚れ 守ろうと約束していた娘が死んだ 裏切った奴は誰なのか「源蔵ヶ原」

さびれた場所は 一度 活気が加わったゆえに なお余計寂しき場所となり―「溜息の部屋」

画家が死んだ 彼は死ぬ前に乱行を繰り返し ひたすら自分の妻ばかりを描き続けていたという

かつて その妻と関係があった津川は 別れ際 彼女の言った言葉に その正体を見たように思う「正体」