今日は長勝鋸研ぎ理論「ピッチ」のお話をさせて頂きます。
まずはじめに長勝鋸は以下の言葉を使います。このブログでもこのような言葉で表現しています。
鋸の目→鋸の刃
目立て→鋸研ぎ
長津勝一さん→長勝さん

ピッチとは鋸の刃と刃の間隔をいいます。長勝鋸は小刀のように研いだ左右の刃で、
木材の繊維を両脇でカットしながら切り進み切断するというものです。(絵:横切りの鋸)
■■■従来の鋸の常識では・・・・・■■■

鋸の刃が細かい→ピッチが小さい→挽き終わるまで時間がかかるが、切り口がきれいに仕上がる

鋸の刃が粗い→ピッチが大きい→早く挽き終わるが、切り口が粗い
長勝鋸の場合・・・・目的に応じピッチを粗くしたほうが、切り口がきれいに仕上がります。

カンタンなデジカメで撮ったので、写真では今ひとつわかりにくいかもしれませんが、
目をとじて切り口を触ってみるとすぐにわかっていただけます。

▲ピッチを細かくしたもの
実際に板を触ってみるとすぐに違いが解りますが、切り口がザラザラしています。(一般の鋸)

▲尺の鋸に尺1の刃をつけたもの(長勝鋸_ピッチを粗くしたもの)
切り口がすべすべしています。

▲ピッチを粗くした鋸(試作用)

▲ホワイトボード上:ピッチを細かくした鋸の刃
ホワイトボード下:ピッチを粗くした鋸の刃
長勝さん曰く「ピッチを細かくすると、必然的に刃を立てないといけない。ピッチを粗くすれば刃が寝かせられるのでスパッと切れる。」

▲実験した結果、Cのように刃の角度を90度以下にした方が、木材を挽く力も少なく、挽く回数も少なく、切り口も美しい。
カッターで切るときをイメージしてください。まず押して押し続けながら挽くようにするとスパッと切れます。
そのとき、刃は寝ていませんか?
しかし、刃を立てて、引きながら挽くと、繊維を引き裂くようになり、切り口も粗くなります。
鋸もカッターと同じようなもので
繊維を引きちぎって切るのではなく、
鋸の刃一本一本が小刀のように繊維を切断したほうがスパッと切れます。
よって目的に応じピッチを粗くすると、良く切れるというわけです。
長勝さんの言葉
~紀元前、サメの歯を並べて鋸にしたという説もありますから、
鋸業界及び木工に携わる方々も、とがった先に引っ掛けて引きむしるという考え方から
抜け出せないのかもしれません。
鋸はみなヤスリで研ぐものです。
私の考えでは鋸の「歯」ではなく
鋸は「刃」の方が適切でないかと思うのです。
鋸は刃物なのです。一般的にその歯を研ぐことを「目立て」というのです。
「歯」がいつのまにか「目」に変わっているのです。
そのことに気がつかないのも変な話ではないでしょうか。~(雑誌:教育ジャーナル 特集:ひと・模様 長津勝一より抜粋)~
長勝鋸は、鋸業界の常識を覆す理論かと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが
・・・・とにかく一度お使いになってみてください。切り口をご覧いただければ一目瞭然です。


▲硬いケヤキの角材を女性が切っても、切り口がこんなに美しい!
鋸を挽く時に抵抗が少ないので軽く挽けます。


▲長勝鋸の素晴らしさを紹介している記事。(写真:オークビレッジ通信)

▲金物マガジン26号にも

▲長勝さんの目指す鋸研ぎとは
76歳になられた今でも、このような研究をされていることを伺い、正直いってビックリしました。
長勝さん「~技術というものには、天井がありませんから、行けども行けどもまだ先があるのですね。
目が肥えれば肥えるほど、完璧に鋸を直すことが遠くなるというのでしょうか。
実際、鋸一枚の板に全てがあり、それがひとつの世界を形作っているのです。」(教育ジャーナル 人・模様 長津勝一 より抜粋)
長勝さん「これからも自分を甘やかさず、客観的に技術の向上を目指して、社会に役立つような研鑽を積んでいきます。
併せて技術の伝承にも真剣に取り組んでいこうと思います。」
長勝さんの言葉に、勇気をいただく方も多いのではないでしょうか。
日本人が日本の職人技術を
正当に評価していくことは
本当に大事なことだと思います。
まだまだ自分は勉強不足ではありますが、
小川耕太郎∞百合子社では、
出来るだけ多くの人に長勝理論を伝えていき
この技術が後世に残るよう、頑張ってまいります。
どうぞ皆様ご指導のほど宜しくお願いします。


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ピッチとは鋸の刃と刃の間隔をいいます。長勝鋸は小刀のように研いだ左右の刃で、
木材の繊維を両脇でカットしながら切り進み切断するというものです。(絵:横切りの鋸)
■■■従来の鋸の常識では・・・・・■■■

鋸の刃が細かい→ピッチが小さい→挽き終わるまで時間がかかるが、切り口がきれいに仕上がる

鋸の刃が粗い→ピッチが大きい→早く挽き終わるが、切り口が粗い



カンタンなデジカメで撮ったので、写真では今ひとつわかりにくいかもしれませんが、
目をとじて切り口を触ってみるとすぐにわかっていただけます。

▲ピッチを細かくしたもの
実際に板を触ってみるとすぐに違いが解りますが、切り口がザラザラしています。(一般の鋸)

▲尺の鋸に尺1の刃をつけたもの(長勝鋸_ピッチを粗くしたもの)
切り口がすべすべしています。

▲ピッチを粗くした鋸(試作用)

▲ホワイトボード上:ピッチを細かくした鋸の刃
ホワイトボード下:ピッチを粗くした鋸の刃
長勝さん曰く「ピッチを細かくすると、必然的に刃を立てないといけない。ピッチを粗くすれば刃が寝かせられるのでスパッと切れる。」

▲実験した結果、Cのように刃の角度を90度以下にした方が、木材を挽く力も少なく、挽く回数も少なく、切り口も美しい。
カッターで切るときをイメージしてください。まず押して押し続けながら挽くようにするとスパッと切れます。
そのとき、刃は寝ていませんか?
しかし、刃を立てて、引きながら挽くと、繊維を引き裂くようになり、切り口も粗くなります。
鋸もカッターと同じようなもので
繊維を引きちぎって切るのではなく、
鋸の刃一本一本が小刀のように繊維を切断したほうがスパッと切れます。
よって目的に応じピッチを粗くすると、良く切れるというわけです。
長勝さんの言葉
~紀元前、サメの歯を並べて鋸にしたという説もありますから、
鋸業界及び木工に携わる方々も、とがった先に引っ掛けて引きむしるという考え方から
抜け出せないのかもしれません。
鋸はみなヤスリで研ぐものです。
私の考えでは鋸の「歯」ではなく
鋸は「刃」の方が適切でないかと思うのです。
鋸は刃物なのです。一般的にその歯を研ぐことを「目立て」というのです。
「歯」がいつのまにか「目」に変わっているのです。
そのことに気がつかないのも変な話ではないでしょうか。~(雑誌:教育ジャーナル 特集:ひと・模様 長津勝一より抜粋)~
長勝鋸は、鋸業界の常識を覆す理論かと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが
・・・・とにかく一度お使いになってみてください。切り口をご覧いただければ一目瞭然です。


▲硬いケヤキの角材を女性が切っても、切り口がこんなに美しい!
鋸を挽く時に抵抗が少ないので軽く挽けます。


▲長勝鋸の素晴らしさを紹介している記事。(写真:オークビレッジ通信)

▲金物マガジン26号にも

▲長勝さんの目指す鋸研ぎとは
76歳になられた今でも、このような研究をされていることを伺い、正直いってビックリしました。
長勝さん「~技術というものには、天井がありませんから、行けども行けどもまだ先があるのですね。
目が肥えれば肥えるほど、完璧に鋸を直すことが遠くなるというのでしょうか。
実際、鋸一枚の板に全てがあり、それがひとつの世界を形作っているのです。」(教育ジャーナル 人・模様 長津勝一 より抜粋)
長勝さん「これからも自分を甘やかさず、客観的に技術の向上を目指して、社会に役立つような研鑽を積んでいきます。
併せて技術の伝承にも真剣に取り組んでいこうと思います。」
長勝さんの言葉に、勇気をいただく方も多いのではないでしょうか。
日本人が日本の職人技術を
正当に評価していくことは
本当に大事なことだと思います。
まだまだ自分は勉強不足ではありますが、
小川耕太郎∞百合子社では、
出来るだけ多くの人に長勝理論を伝えていき
この技術が後世に残るよう、頑張ってまいります。
どうぞ皆様ご指導のほど宜しくお願いします。


