今日は、岩野市兵衛氏が漉く 草木灰越前生漉奉書(くさきはい えちぜん き すき ほうしょ)の《薄藍》の商品紹介紙面づくりをしました。
先日、岩野さん奉書を藍に染めていただく工房さんへ電話をし
藍染についてご教授いただきました。
いまひとつ自分の中で租借していないので、
染め屋さんの薦める「藍染めの歴史図鑑」のような本を
会社で購入してもらうことになった。
この染め屋さんでは、藍染のことを「天然灰汁醗酵建藍染(てんねんあくはっこうたてあいぞめ)」という
江戸時代から続く製法で染めています。
話を聞けば聞くほど藍という染料をつくるまで、計り知れない手間と時間がかかっていることがわかりました。
藍の品種はたくさんありますが、ここでは[蓼藍]という藍を使って染めます。

▲蓼藍
藍の葉は、日本では漢方薬として、親しまれていたそうです。
そのため、藍の葉を天日乾燥の状態で保管しており
日本では乾燥した藍の葉に水をかけ、醗酵させ [すくも]をつくるそうです。
ちなみに外国や沖縄では生葉の藍を醗酵させます。

▲天日干しした藍の葉に水をかけ醗酵している状態
藍の葉を収穫して乾燥させた後、蔵の中で寝かせ、
これに水を打って良く湿らせながら上下に撹拌し、発酵させたものを再び乾燥させると
無色の物質であるインジカンが酸化されて青色のインジコへと変化して、
その色が濃くなることで黒色の土塊状の物質が出来る。これが蒅(すくも)と呼ぶそうです。
この工程だけで約100日かかります。
すくもは、水にも油にも溶けないので
堅木灰(アルカリ物質)を入れ溶かします。
溶けた藍の染料に、酒(糖質)を入れ醗酵させます。
次に 石灰 ふすま 芋など入れ、
醗酵の力を強くするというのでしょうか?菌を繁殖させます。
これは藍という染料が自ら生きる力を持たせ
生命力の強い染料として育てていくのです。(この辺りはまだ勉強不足で表現が若干違うかもしれません)

▲醗酵が進むと、染料がプクプク泡をふいています!これを藍の華 といい藍が健康で元気な状態かみるバロメーターになるそうです。

▲中西社長は藍の状態を舌でチェックし、芋が足りないのか?石灰が多いか? などわかるそうです。
私には神業のようにみえます。
藍とひとくちにいっても、醗酵の状態など様々な要素により、仕上がり具合が変わるので
岩野さんの奉書に合う藍を、何パターンもつくられ、どの藍が良いのか研究され、
ようやく岩野さんの奉書にあう藍ができ、岩野さんからもOKを頂きました。
岩野さんの奉書を藍の壷に入れ、何度も染めます。

▲岩野さんの奉書を染めた状態
この様な染め物は、日本ならではの技術だそうです。
私は、はじめて草木灰越前生漉奉書《薄藍》をみたときに
心が洗われるような気がしました。
そして、色は育てるもの!ということを知りました。
藍という植物を育てすくもをつくる生産者さんや
すくもから藍を建てる染屋さんの
手間暇かけた仕事ぶりに、ただただ圧倒されます。
自然に従い、自然を最大限活かすことを最優先とする生業は
自然に対し謙虚な姿勢がなければ、なかなか出来るものではありません。頭が下がる思いです。
染められた奉書を、市兵衛氏の工房へ送られ、藍に染めた奉書を水につけ漉きなおします。
私は「えーなんで!これで充分じゃない」と思っていましたが
漉き返すことにより、奉書の繊維の奥まで藍色が入っていくそうです。これを藍の漉き返し と呼びます。

▲仕上がりの奉書を検品します。
このように染められた藍染めは退化による劣化がなく、経年とともに味わい深い色へ変わっていくそうです。
また漉き直すことにより、更に劣化が防げます。
桂離宮の茶室「松琴亭」はこのようにつくられた藍の奉書を、襖や床の間に貼っています

私はこの藍色のような深さを持つ人間になれるだろうか?
難しいだろうな~
。
何が違うんだろう?謙虚さが足りないのだろうか
染色について勉強しなくては!
租借しないで文章やレイアウトを考えると、どうしても紙面が浅くなってしまう。

▲秋に発刊する山SUN通信の絵コンテになります。
先日、岩野さん奉書を藍に染めていただく工房さんへ電話をし
藍染についてご教授いただきました。
いまひとつ自分の中で租借していないので、
染め屋さんの薦める「藍染めの歴史図鑑」のような本を
会社で購入してもらうことになった。
この染め屋さんでは、藍染のことを「天然灰汁醗酵建藍染(てんねんあくはっこうたてあいぞめ)」という
江戸時代から続く製法で染めています。
話を聞けば聞くほど藍という染料をつくるまで、計り知れない手間と時間がかかっていることがわかりました。
藍の品種はたくさんありますが、ここでは[蓼藍]という藍を使って染めます。

▲蓼藍
藍の葉は、日本では漢方薬として、親しまれていたそうです。
そのため、藍の葉を天日乾燥の状態で保管しており
日本では乾燥した藍の葉に水をかけ、醗酵させ [すくも]をつくるそうです。
ちなみに外国や沖縄では生葉の藍を醗酵させます。

▲天日干しした藍の葉に水をかけ醗酵している状態
藍の葉を収穫して乾燥させた後、蔵の中で寝かせ、
これに水を打って良く湿らせながら上下に撹拌し、発酵させたものを再び乾燥させると
無色の物質であるインジカンが酸化されて青色のインジコへと変化して、
その色が濃くなることで黒色の土塊状の物質が出来る。これが蒅(すくも)と呼ぶそうです。
この工程だけで約100日かかります。
すくもは、水にも油にも溶けないので
堅木灰(アルカリ物質)を入れ溶かします。
溶けた藍の染料に、酒(糖質)を入れ醗酵させます。
次に 石灰 ふすま 芋など入れ、
醗酵の力を強くするというのでしょうか?菌を繁殖させます。
これは藍という染料が自ら生きる力を持たせ
生命力の強い染料として育てていくのです。(この辺りはまだ勉強不足で表現が若干違うかもしれません)

▲醗酵が進むと、染料がプクプク泡をふいています!これを藍の華 といい藍が健康で元気な状態かみるバロメーターになるそうです。

▲中西社長は藍の状態を舌でチェックし、芋が足りないのか?石灰が多いか? などわかるそうです。
私には神業のようにみえます。
藍とひとくちにいっても、醗酵の状態など様々な要素により、仕上がり具合が変わるので
岩野さんの奉書に合う藍を、何パターンもつくられ、どの藍が良いのか研究され、
ようやく岩野さんの奉書にあう藍ができ、岩野さんからもOKを頂きました。
岩野さんの奉書を藍の壷に入れ、何度も染めます。

▲岩野さんの奉書を染めた状態
この様な染め物は、日本ならではの技術だそうです。
私は、はじめて草木灰越前生漉奉書《薄藍》をみたときに
心が洗われるような気がしました。
そして、色は育てるもの!ということを知りました。
藍という植物を育てすくもをつくる生産者さんや
すくもから藍を建てる染屋さんの
手間暇かけた仕事ぶりに、ただただ圧倒されます。
自然に従い、自然を最大限活かすことを最優先とする生業は
自然に対し謙虚な姿勢がなければ、なかなか出来るものではありません。頭が下がる思いです。
染められた奉書を、市兵衛氏の工房へ送られ、藍に染めた奉書を水につけ漉きなおします。
私は「えーなんで!これで充分じゃない」と思っていましたが
漉き返すことにより、奉書の繊維の奥まで藍色が入っていくそうです。これを藍の漉き返し と呼びます。

▲仕上がりの奉書を検品します。
このように染められた藍染めは退化による劣化がなく、経年とともに味わい深い色へ変わっていくそうです。
また漉き直すことにより、更に劣化が防げます。
桂離宮の茶室「松琴亭」はこのようにつくられた藍の奉書を、襖や床の間に貼っています


私はこの藍色のような深さを持つ人間になれるだろうか?
難しいだろうな~

何が違うんだろう?謙虚さが足りないのだろうか

染色について勉強しなくては!
租借しないで文章やレイアウトを考えると、どうしても紙面が浅くなってしまう。


▲秋に発刊する山SUN通信の絵コンテになります。