日々、暮らしの中で考える。・・・・・・木もちeー暮らし

普通の暮らしの中で気がついたこと、考えたこと。またこのような生活の視点を通し、仕事で出合った方々のお話を綴っています。

寸法

2010年05月20日 00時22分55秒 | お仕事
最近、寸法表示をどうすればいいのか、思考錯誤しながら情報収集しています。



先日、蜜ロウワックス日記で
木もちeーデッキ特注品 でフェンスをつくる
というブログを書きました。
今までは、フェンス一覧で陳列していましたが
このときのブログでは、(防犯性+プライバシー)と(開放感)のバランスにより
施工例のフェンスをわけ、書いてみました。





今日お客様から
「ブロック塀が痛んだので、
 木もちeーシリーズでU邸のような木でフェンスをつくりたいのですが」
といったお問い合わせを頂きました。

▲U邸様の板塀 しかっり視線をさえぎる塀ですが、圧迫感がありません。


主人がメール対応したお客様でしたが、主人から話を聞きなるほどと思いました。
「ブロック塀の代わりに木でフェンスをつくるか・・・」
こういう表現だと、お客様の望む
プライバシーが想定でき、フェンスの高さや板と板の間隔が
ある程度イメージできます。



仮に「ブロック塀のように、約1.5mの高さをもつフェンスを考えられているのでしょうか。
木で作る場合は、フェンスの間隔によってある程度視界もお好みに調整できますが、よろしかったら参考例として画像を送りますが、如何でしょうか」
と応対したら、満足度の高い具体的なお見積もりを提示できるたような気がした。


▲格子のように間隔をとり、植栽でやんわり視界をさえぎる



▲目線を隠す+開放感 ラフな感じのフェンス


同じ高さでも施工によって、かなり印象が変わります。
あーもっと毎日の暮らしをよく見ないと、
なかなかお客様にフィットづる寸法表現が
みつからないなぁ。と反省




話が変わりますが、
山SUN通信にのせる生活雑貨のセレクトの件で
主人と話し合いをしていた。主人から

「デザインや広告だからいいや。
 という甘えがある。売ってやるという必死さを感じない」

というような言葉を投げかけられたように思い、
ちょっと待ってよ
しかし不思議とあまりショックを受けず、心に保留したまま、
自宅へ戻り、自宅のPCに向かいました。




今回の山SUN通信では「三重県産 自然乾燥の115年生の梁桁材」を紹介する頁があり
伝統工法の本を何冊か読んでいたところ、結婚前に購入していた本
棟梁 田中文男さんの本をみつけた。
頁をめくると、言葉のひとつひとつが「真剣勝負」実に気迫のある言葉だった。
多分、主人はこういう感覚が私に足りないといいたかったのではないだろうか?





夫婦で立場が違うから良いのだが、自分の仕事を伝えるのは難しい。
確かにそのとおり。主人ほど真剣さは、私には無いのです。





しかし・・・自分の仕事は、
今まで当たり前のだったことを、もう一度見つめなおして
新たな共通項を見出し、再構築する仕事。
言葉にできなかった部分を見出すには
真剣すぎると、見えない。



今は、住宅の構造材とバックの構造を並列して
共通項を見出そうとしているのだから
他人からみれば馬鹿げた仕事
というよりも
遊んでいるようにみえるのかも。
でもこの仕事かなりの忍耐力と持久力が必要。
というより自分でどのくらい仕事していたか
気がつかないくらい集中しないと、何も見えません(笑)




まぁいいや。
お客様とコミュニケーションがとれやすい表現を見出し
何かを変えるから木材業界を
















身についた寸法感覚

2010年05月18日 11時39分16秒 | 仕事_製作編
年内に出す予定で山SUN通信(小川社がだしている冊子)の製作がはじまっています。


カタログには必ず商品の寸法を詳記するのですが
この数字だけで書かれている寸法をもっと
感性に訴えられないかと考えました。





数字に弱い私は(あっ数字だけではない、40歳すぎても文章も未だに誤字脱字が多い
簡単に言えば、頭が悪い私には
数字で並んだ寸法をみても、ピンときません。





しかし、自邸を改修する際に
大工さん同士が寸法の話をされ
その姿が、とてもかっこよく見えたのです。
なんというのか、文字として数字が並んでいるのではなく
職人さんの身体から数字がでてくるのです。



主人も家業を製材所を営んでいたせいか?
家を建てる寸法感覚や経営のための数字が
感覚でわかっています。
もちろん仕事でパートナシップを組んでいる
製材所の方もみな同様です。



▲大工さんが家を建てるときに使う、寸法は「寸、尺」で考えます。





▲サシガネ  大工さんが使う工具。サシガネの裏目には、実写区の√2倍の目盛りが刻ま れ、日本の木造建築独自の精巧な継手、仕口設計術(規矩術)の根本となっています。
 この直角三角形の比率は、ピタゴラス定理としても知られています。



▲ピタゴラスと聞いて、拒否した方も興味を惹いた方にもお勧め。
 図や計算式のしくみが判りやすくかいてある本です。





▲家をつくるとき、こんな感じで木を組みますよね。このような寸法を含め、精巧な寸法を
 だしていきます。



この寸法感覚は、印刷をかけるときの紙の大きさ、
菊版や四六判のサイズにも使われています。
美濃紙の寸法もこのサイズだとか!?



なんでこんな話をしているかというと
デッキの板の厚み 30mmと40mmでは
デッキに足をのせたとき、たった1cmの違いなのに、足の感触が違うのです。




しかしカタログに表記されると
その違いは素人にはわかりません。



同じように
一枚板のテーブルやカウンターも
木材の厚さによって、落ち着きが変わるのです。
(飲食店を経験した方ならわかる感覚かもしれませんが)





ムムこれは少し工夫の余地あり!
大工さんの寸法感覚から始まり、「数字」についてちょっと調べました。
私のような数字に弱い人でも理解できたのがこの本



▲勝間和代さんの本。主人が読んでいた本棚からみつけました。


まだ、この本をさっくり読んでいませんが
ピンときたコピーがありました。


数字は理性だけでなく感性に訴える。


当たり前に暮らしの中にある身の回りのものを、数字として記録してみる。
▲これはダイエット本で今日食べた食事のカロリーを記録し
 ダイエットをする本から学んだそうです。さすが勝間さん。視点の表現がわかりすい。



早速、バックの寸法を指で測ってみました。




①このバックはマイボトルは入るが弁当は入らない。でも化粧品、手帳、財布は入る!


②このバックはA4書類は入らない、単行本はいいけどハードカバーの本は入らない。(厚みが少ない)


③このバックは外ポケットがあるので携帯電話、ハンカチ、ティッシュなどが
 すぐに取り出せる!




このような単純なことですが、指でサイズを測るだけで
バックに生活スタイルが観えてきました。
もう少し考えると・・・・
*通勤は電車or車
*お昼は外食?
*お茶は毎日購入orマイボトル
*書類は会社内で保管すれば良い仕事なのか?
*ノートパソコンやメモリースティックを常時持つ必要がない
*病院に通院することが多いor少ない
*小さなこどもがいない?

     他





こういう生活観が寸法表示にでてくるとわかりやすいよなぁ。
というわけで「数字に弱い私でもわかる建築寸法」を目指し
今日から寸法を手帳に書くことにしました。
私たちのお客様がいているブログにもよく寸法のお話がでてきます。



情報は身近にあるぞ!
40歳になって、4歳の娘を定規で計り
数字に親しむ努力をしています。

数字にはまりすぎて、入稿が遅れないよう気をつけます。



作陶家 島村真司さん

2010年05月13日 22時07分45秒 | サブカルチャー / 芸術
学生時代の後輩に
島村真司さんという
陶芸家がいます。



昨日、彼から作品のデータが届きました。
まずは、作品をみてください。






おおかな造形ですよね。



彼の描き出す、灯りの世界にとても興味があります。


もうひとつ、櫻吹雪のような素晴らしい灯りの作品があります。
まずは、灯りに注目して頂く為に白黒でみてください。

▲桜吹雪を連想する灯り



家をリフォームしてから
外灯に興味を持ち始めたのですが、
外灯って一度つけるとあまり変えないですよね。
何でだろう?



外灯は電気屋さんに取り付けてもらいますが
カバーがもっと気軽に着替えられたらいいのに・・・・・。
アップロードできなかった「桜吹雪のような灯り」をみて思ったのです。
彼の描き出す、灯りの世界は四季を感じるのです。



▲雪をイメージさせる灯り



もし四季や節句により着替えられる外灯があったら
田舎の町並みはきっと情操的な闇になる!
と思いました。
真っ暗な田舎だからこそ、美しい闇の世界が描ける
もちろん、都会でも同様ですが。




小川社で着替えられる外灯がつくれないだろうか?
と密かに考案中です。
きっと家路が楽しくなります。
さらにそんな灯りに包まれる街には
多分、犯罪も少なくなると思います。
もしかしたら、芸術だからこそできる社会貢献でもあるかも。





偶然、島村さんは修行時代は三重県の窯元だったそうです。
なにかきっと、すごいモノをつくってくれる作家さんだと思います。
応援してくださいね。機会がありましたら彼の個展に足を運んでください!