カメラマサムネ

スピッツ・草野マサムネさんの詞からみつけた花・夕焼け・風・人・ぬけ道 撮ってみました

「看取ることができて幸せだった」

2009-08-18 16:08:43 | 本本本
そうか、もう君はいないのか 城山三郎著 2008年 ★★★☆☆ 

本編の後ろについている、次女の方のあとがき?が秀逸です。
決して長くない文章。
しかし大切な人を亡くした、その片割れの気持ちがぎゅっと詰まっている。
これを、涙なくして読める人がいるのだろうか。

遠藤周作の「深い河」もそうだけれど、どうやら連れ添った夫婦の別れ(妻の死)
に私は弱いようです。そのやるせなさに、泣けてしょうがない。

本編の方は「ほ~、こんな風に思われるような妻だったら素敵だなあ」と思うものの
時代背景の違いもあってか、そこまでピンとこなかったというのが事実。

直木賞作家さんの文筆の仕方、私生活を覗いてみたいと思う人。
温かな夫婦の絆、かけがえのない存在を目の当たりにしたい人におすすめです。