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ウイルス対策は十分ですか?ウイルス対策ソフトの選択は慎重に:「統合型セキュリティ対策製品」が無難

2009-06-14 10:39:31 | 安全・安心用語(セキュリティ用語)
いつも見ているホームページが、知らないうちに誰かに変更され(改ざんされ)、ホームページを見ただけで感染するウイルスが増えています。 数年前までは、電子メールを通じたウイルスが多く、ウイルス感染ルート形態は単純でした。 しかし、今は、ホームページを通じて感染するWebウイルス、USBで感染するUSBウイルス、危険なPDF・Flash動画で感染する文書ウイルス・・・・・ウイルス感染形態は高度かつ複雑になっています。

これまでウイルス対策できれば、なんでもいいやと安易に選んでいたウイルス対策ソフトも、今後は、本当に様々な危険を守ってくれるのか慎重に選ぶ時代になってきました。

今後、必要なのは、単機能型の「ウイルス・スパイウェア対策製品」から、複数機能型の「統合型セキュリティ対策製品」です。

この「統合型製品」には、ウイルスパターンによるウイルス対策・スパイウェア対策はもちろんのこと、パソコンへの不正侵入対策(パーソナル・ファイアウォール機能)、詐欺サイトに誘い出すフィッシング詐欺対策などの複数のセキュリティ対策を持っています。

なお、せっかく、ウイルス対策ソフトをパソコンにインストールしながら、”パソコンの動作が重くなった”とソフトを無効にしてしまう人もいるようですが、我慢して使いましょう。 しばらく我慢して使っていると慣れてくるし、安全は何かを犠牲にしないと得られません。

今までは、何かウイルス対策をやっていれば良いと考えがちでしたが、今後は、利用しているウイルス対策や対策ソフトが、どんな機能を持っているか、確認してみることが大事です。


今回は、ウイルス対策ソフトの選び方、最近の(パソコン)ウイルス状況を紹介したいと思います。  なお、最後に”《補足》ウイルス対策ソフトが持つべき機能:「統合型セキュリティ対策製品」”をまとめました、こちらも参考にして下さい。


■ウイルス対策ソフトは複数機能を持つ「統合型セキュリティ対策製品」が無難

現在のウイルス対策ソフトには、ウイルス・スパイウェア対策は当然として、不正侵入対策(パーソナル・ファイアウォール機能)、Webサイトの安全性チェックなどの機能も持っており、ウイルス対策ソフトというより「統合型セキュリティ製品」になっています。

今後、ウイルス対策ソフトを選ぶ場合、複数のセキュリティ対策機能を持つ「統合型セキュリティ対策製品」を選ぶのが無難です。統合型の場合、毎年機能が付加されバージョンアップすれば自動的に追加機能が使えるメリットもあります。

詳しくは、”《補足》ウイルス対策ソフトが持つべき機能:「統合型セキュリティ対策製品」”を参照下さい。

統合型製品が備える代表的な機能の一つが、パソコンへの不正侵入を監視する、「パーソナルファイアウオール」です。Windowsには標準で「Windows ファイアウォール」が搭載されていますが、それよりもより細かな設定が可能です。


「統合型」以外に、ウイルス・スパイウェア対策、パーソナル・ファイアウォール、迷惑メール対策などの、一つの機能に絞った単機能型の製品もありますが、複数ソフトを利用する不便さと、より高度な危険が発生した場合、簡単に対応できないことが考えられます。


■ウイルス対策ソフトの選び方

(注)具体的なデータに基づく内容ではなく、これまでの個人的な経験とインターネットからの情報に基づくものです。

ウイルス対策ソフトの選び方ですが、価格の安さだけで選んではいけません。いくら、安くても効果がなければ、無駄になります。

 ウイルスソフトの選び方

  その1 → 《検出能力》が高いソフトを選ぶ
  その2 → 統合型セキュリティ対策製品を選ぶ
  その3 → 操作が簡単でサポートが良い製品を選ぶ
  その4 → 値段で選ばない
  その5 → "偽ソフト"に注意!!
  その6 → 雑誌等で紹介されているフリーソフトを安易に利用しない
       (特に初心者は禁物)


まずは何といってもウイルス・スパイウェアなどの《検出能力》ですね。日頃から、ウイルス情報を詳しく提供している会社の製品は、最新のウイルス分析もきちんとなされており、ウイルス・スパイウェアなどの《検出能力》も高いと予想できます。

なお、ウイルス対策ソフトで昔から使われ、一般的には御三家と言われるトレンドマイクロ(ウイルスバスター)、シマンテック(ノートンインターネットセキュリティ)、マカフィーは無難な選択です。これらは初心者も安心して利用できます。

その2は、ウイルス対策、スパイウェア対策、パーソナルファイアウォール、フィッシング対策、Webサイトの安全性チェックなどの機能をもつ「統合型セキュリティ対策製品」を選ぶことが必要です。

その3は、操作性&サポートです。操作性が良いか、トラブル時の対応が充実しているか等も大事な判断基準になります。

その4が、値段で選ばないということです。いくら安くても機能が貧弱であれば、効果が少なく、購入が無駄になります。

その5が、《"偽ソフト"に注意!!》ということです。最近は、"あなたのパソコンがウイルスに感染している"と騙して、ウイルスソフトをダウンロードさせる詐欺が増えています。これらには絶対に騙されてはいけません。

その6が、フリーソフトを安易に利用しないということです。フリーのウイルス対策ソフトは、パソコンの初心者には操作が分かりづらく、また、ウイルス対策(もしくはスパイウエア対策まで)しか機能がないものが多く、あまりお薦めできません。


なお、以上の判断で、いくつかのソフトが選択されたら、体験版をダウンロードして試して見ると良いと思います。殆どのソフトが体験版(15日~30日)を公開しています。

(注)ウイルス対策ソフトは、基本的に1つしかインストールできないので、体験版を利用する場合、すでにウイルス対策ソフトを使っている場合は、そのソフトを削除することが必要ですので、注意してください。


参考情報:
 製品選択のポイント 付加機能やサポートにも注目:ウイルス対策ソフトの実力診断
 http://pc.nikkeibp.co.jp/article/NPC/20071129/288365/?set=relate_a


■正規のWebサイト(ホームページ)も危険! ウイルスを誰かに埋め込まれ、見ただけでウイルスに感染

これまで見ていたホームページに、知らないうちに悪意を持った誰かに、ウイルス感染が組み込まれる事件が多数発生し、いつものようにブラウザで見に行ったらウイルスに感染した!・・・という、驚くような被害が増えつつあります。

この手のウイルス、4月ごろから日本企業のWebサイトや個人サイトなどが改ざんされる被害が多発しており、実際に感染被害にあったPC通販サイト「GENO」の名前をとって、”GENOウイルス”(別名、Gumblar(ガンブラー)など)と総称されています。


GENO ウイルスは、Webブラウザを開くだけで感染する「ドライブバイダウンロード」の一種で、不正に変更されたホームページをユーザーが閲覧すると、別な悪質ホームページに誘導されてウイルスに感染します。


(注)ドライブバイダウンロード(drive-by download)とは
Webサイトを閲覧した際に、ユーザの許可なしに、悪意のあるプログラムをダウンロード及びインストールさせる攻撃手法。


  参考情報:Web ブラウザを開くだけで感染する「GENO ウイルス」への対策
       http://japan.internet.com/webtech/20090521/3.html


なお、セキュアブレインは2009年6月12日,国内で400以上のWebサイトが「GENOウイルス(通称)」によって改ざんされているという調査結果を発表しました。改ざん被害を受けたWebサイトのうち,約45%が「co.jp」ドメインを持つ企業サイト、また,「go.jp」ドメインの政府機関サイト,「ac.jp」ドメインの教育機関サイトの被害も確認されたそうです。

  参考情報:Web改ざんの被害連鎖が発生している
       http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20090612/331813/


また、GENO ウイルス(Gumblar(ガンブラー))とは別に、正規のホームページが改ざんされ、Webウイルスがホームページに埋め込まれるケースが相次いでいるとして警告しています。埋め込まれたサイトは2万件以上だそうです。

  参考情報:新たな「Webウイルス」出現、2万件以上の正規サイトに埋め込まれる
       http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20090601/331097/



■ 《補足》ウイルス対策ソフトが持つべき機能:「統合型セキュリティ対策製品」


最近のウイルス対策ソフトの機能は、単にウイルス/スパイウェア対策(機能1)の機能だけではありません。というか、ウイルス/スパイウェア対策だけでは、今の複雑なウイルス対策はできません。

多くのセキュリティ対策機能を持つ「統合型セキュリティ対策製品」が、有効なウイルス対策ソフトになります。以下に、この統合型ウイルス対策ソフトが持っている機能を紹介します。


機能1: ウイルス/スパイウェア対策

 (1) ウイルス対策  パソコンに異常を起こす不正プログラム対策
 (2) スパイウェア対策  情報を盗み出す不正プログラム対策
 (3) ルートキット対策  システムの奥深くにウイルスを隠す不正プログラム対策
 (4) リアルタイム検索  ファイルのやり取り時のウイルス/スパイウェアの監視
 (5) 予約検索  あらかじめ設定した日時にウイルス/スパイウェアを検索する機能
 (6) 受信メール検索  受信メールのウイルス/スパイウェアを検索する機能


機能2: フィッシング詐欺対策(有害サイト対策)  偽の金融機関やショッピングサイトなどの「詐欺サイト」に誘い出し、クレジットカード番号などの重要な個人情報を盗み出す詐欺の対策


機能3: 迷惑(スパム)メール対策   迷惑メールは、スパムメール(SPAM mail)とも呼ばれ、簡単に言えば、"自分とは関係ないところから、勝手に送られてくる不正メール"。この迷惑メールには、ウイルス、スパイウェア、フィッシング詐欺、振り込み詐欺などの危険が含まれています。


機能4: 不正侵入対策(パーソナル・ファイアウォール機能)  インターネットなどの外部のコンピュータとのデータのやり取りを常に監視し、外部のコンピュータからの不正なアクセスを未然に防ぐ機能。


機能5: Webサイトの安全性チェック  Webサイトの安全性をチェックし、危険なWebサイトをブロックする機能。Webサイトから不正プログラムがダウンロードされる前に疑わしいサイトへの接続を防止する。

 *ウイルスバスターの「Webレピュテーション技術」
 *ノートン・インターネットセキュリティの「ドライブバイダウンロード対策」
 *マカフィーの「McAfee SiteAdvisor」


機能6: 有害サイト規制  URLフィルタを設定。子どもがアクセスできるWebサイトや、インターネットの利用時間を規制


機能7: 個人情報漏えい防止対策  クレジットカード番号などの個人情報をWebサイト、メール、メッセンジャーなどで送信させない機能



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