よしべや自然博物館

2022年11月の月蝕を契機に電視観望を始めました。
通信販売とSNS頼りに頑張ります。
天文初心者の悪戦苦闘の記録。

電視観望の記録180(11月中旬~ 木星)

2023-12-06 05:00:00 | 太陽系内
月の影響が大きくなる11月中旬から、月、太陽、木星、超新星SN2023xtgを中心に電視観望を続けてきた。今回のブログは木星観望のまとめ。11月下旬にSeestar S50が惑星モードを搭載したので、それも合わせて記録。

11月の目標は
A.2倍バローレンズでの撮影を成功させる
B.スマホコリメート体験
+C.Seestarでの惑星鑑賞

A.2倍バローレンズ編
画像① 木星 12月4日午後7時頃、7本撮りからの1枚

(SharpCapPro4.1で6.5msGain300の5000FramesAVIファイルからAS!3で15%スタック。RS6でウェーブレット。SI9で惑星色ズレ補正等。NeatImageV9でノイズ処理。AI写真高画質で、ほんのり高画質化)

繰り返すと何らかの向上はするもので、とりあえず5倍ファインダ一を使ってNeptune-CⅡの画角に導入できるようになった。私の集中力と気力では一晩6本ぐらいが限度。パソコンの空き容量も40Gで、1本6Gぐらい消費するので丁度かもしれない。続ければ、その内偶然に凄い画像が撮れる。かもしれない。多分。確率は低いけど・・・(^^;
12月の満月期はNeptune-CⅡをCeres-Cに乗せ換える。

B.スマホコリメート編
「メダカと暮らすひと」さんのX投稿で知ったスマホアダプター。ちょっと高いけど逸品で、主に月のコリメート撮影に使用している。今回はこれを木星観望にも使用。先ずは簡単なガリレオ衛星。
画像②iPhoneSE3で撮影

シャッターを指で押すので少しブレてますが私的には上等。スマホを使わず目で見るときちんと木星の2本の縞は見えます。さらに、木星の2本の縞写したいとスマホの明るさ調整して何十枚も撮るが1枚も成功なし。それなら動画でということで、
私的には奇跡の1本。なぜかというと、VirtuosoGTi自動導入経緯台で、なんちゃってアライメント(後述)で19秒間も同じ位置に木星が留まっている。なんの偶然か。ちょっとビックリの1本。
スマホコリメートの4K動画からのスタックで、画像①以上の木星撮っている人もいるので、今後も精進続ける!(^^;

C.Seestar S50編
ZWO社またやってくれました。焦点距離250mmのSeestarでは難しいと考えられていた惑星モード(Planetaryモード)をVersionUpで搭載。
惑星モードで、木星を導入。今までもガリレオ衛星は確認できていたが、そこから明るさ調整を-90ぐらいにすると、ガリレオ衛星が見えなくなり、木星が色づいてくる。
ただ、小さい(焦点距離から考えればあたりまえ?)。
画像③11月30日午後5時半ごろの木星

小さいので、いつものピンチアウトで拡大すると、2本の縞模様も確認できた(画像④)。
画像④ズームしてiPhone7でスクショ

1年前の私ならこれで満足していて、天体観望終了していた(^^;

ついでに土星。こちらはもっと小さい。
画像⑤11月30日午後6時半ごろの土星

画像⑥ズームすると輪も確認できる


惑星モードには、導入選択画面に地球以外の7惑星と冥王星がある。明るい惑星以外は惑星モードでは写ったように見れないが、導入はできるので、惑星モードで導入・急いで星空モードに切り替えてライブスタックに入れば、7惑星と冥王星の存在確認はできるということになる。冥王星の観望狙ってます。

参考資料

1)中西昭雄著「メシエ天体&NGC天体ビジュアルガイド」誠文堂新光社

2)浅田英夫著「エリア別ガイド 星雲星団ウォッチング」地人社館

3)早水 勉著「The Book of The Starry Sky 星空の教科書」技術評論社

4)渡邉耕平著「電視観望 実践ガイドブック Ver 1.1」株式会社サイトロンジャパン

5)JUNZO著「アンドロメダ銀河かんたん映像化マニュアル」日本実業出版社

      銀河星雲マニア~JUNZO氏が立ち上げた著書と連動したWebsite

6)渡邉耕平著 根本泰人監修「月・惑星撮影 実践ハンドブックVer1」サイトロンジャパン

7)【新時代のスマート望遠鏡】Seestar S50レビュー | 天リフOriginal

8)惑星 - Wikipedia

9)木星 - Wikipedia

電視観望の記録等関連Blog

01)電視観望の機材07(機材一覧表

02)電視観望の機材009(スマート天体望遠鏡 ZWO Seestar S50) 

03)電視観望の記録178(10月中旬~ 惑星)


超超初心者以外まねしてはいけない「なんちゃってアライメント」
木星だけ見るのになんでめんどくさいアライメントするの~ということで、
眼視の場合は手動で操作してます。撮影となると流石に追尾してくれないと困るので・・・
「なんちゃってアライメント」
①VirtuosoGTi(十天体望遠鏡)の水平と北を設定する。特に水平。
②電源を入れ、SynScanアプリを接続。1スターアライメントを実施。GTiが止まったところで、何も見づにアライメントを終わらせる。
③木星を導入。当然、木星は視野には入っていないので、ファインダー等を使って視野内に導入する。追尾をタップ。
④運が良ければ、BのX動画ような感じでほぼ正確に追尾してくれる。運が悪いときはスマホのSynScanProを操作して頑張る!初心者が真面目にアライメントしてもズレは生じるので・・・




電視観望の覚書013(テスト SharpCapPro4.1)

2023-12-06 05:00:00 | 覚書・機材

2023年11月初旬に天体撮影ソフトSharpCapPro4.1がβ版から正式版になった。

Youtubeのすみやチャンネルさんが詳しく紹介してくれている。いつも有り難うございます。
 
正式版の発表の目玉は、私にとっては
①自前のプレートソルバーを搭載。プレートソルブが高速に
②惑星のライブスタックが可能に
の2つかな。
 
これを機会に、MacbookAir(2019)のWindows10(on BootCamp)の次の3つの関係ソフトを更新。
①SharpCapPro4.1
②SynScanPro Ver2.48
③ASCOM Driver for SynScan App Ver.1.4.0
 
運用準備ができたので、12月2日からVirtuosoGTi経緯台に搭載したFMA135+Ceres-Cで主に①についてテスト観望している。

とりあえず12月3日のほしぞloveログ(星空ブログ)の記事を読んだ後、それを参考に若干の設定を行っての3枚撮って出し。
 
①M42オリオン大星雲、8秒露出90枚のライブスタック、gain300
②燃える木と馬頭星雲、8秒露出120枚のライブスタック、gain300
③M45すばる、10秒露出26枚のライブスタック、gain300
(撮ってだしのトリミングなしなので視野回転の影響残っている。)

Samさんのブログを読んで、次を設定をした。
①前処理から、
・ダーク補正「Hot and Cool Pixel Removal」
・背景減算「線形勾配除去」(以前のSamさん出演のYoutubeで知った事項)
・サテライトトレイルを削除する「テスト(ハイライトトレイル)」(同じところにあったのでついでに設定)
②Samさんのブログ内容の「ディザー」の設定。(おしむらくは、斜め読みで臨んだため、ディザーの後半の設定をしなかった。(^^;ディザー効いていたかどうかは不明。でも画像綺麗だから良し。←効いていなかったことが12月4日の観望で判明。)
 
手順
①SynScanProを起動、VirtuosoGti接続。SharpCapPro4.1 を起動。Ceres-Cを接続。望遠鏡制御部のセットアップから、Ascom経由でSynScanProとSharpCapPro4.1を連携させる。 
②SynScanから、フォーマルハウトと木星で2スターアライメント開始。
③SharpCapに戻り、プレートソルブを実行。プレートソルブ後再同期でアライメント星を中央へ。SynScanに戻り、導入OKを押す。以下同様にしてアライメントを終了させる。
④電視観望開始。快適~。
 
(一番驚いたこと)
プレートソルブできると、ファインダー要らない。レッドドットファインダー1度も使わず。もしかしてあたり前?理解できてなかったの私だけ?
 
(驚きと気づき)
・結構画像綺麗。惜しむらくは行き当たりばったり観望で、UV IR- Cutフィルターでの観望だったこと。CBPならもっと色ついていたと思うと少し残念。
・サテライトトレイルを削除するで、人工衛星3つの軌跡がかなり消えた。背景減算も効果あり。

(その他)
・ベランダの窓のすぐ外に天体望遠鏡。内側でコードの分の少しの隙間を残して窓を閉め、暖かい電視観望だった。(^_^) リモートディスクトップ設定したら、完全暖か電視観望になる。Seestar2世?

・Ver4.1はVer4.0より安定している。非力なMacbookAir上のWindows10でも、動作、プレートソルブ共にキビキビしている。どうにか運用できそう。

・(Seestarもディザー使ってる?)ここまで来て思い出したが、SeestarアプリVer1.11では、隠し設定(「実験的な機能」)があって、そこにディザリングという項目があり、ONになっていた。ディザーとデザリング同じもの?スクショ取り忘れたが、資料12には、写っている。(Ver.1.12.0では、設定に入れなくなった。)

参考資料

1)中西昭雄著「メシエ天体&NGC天体ビジュアルガイド」誠文堂新光社

2)浅田英夫著「エリア別ガイド 星雲星団ウォッチング」地人社館

3)早水 勉著「The Book of The Starry Sky 星空の教科書」技術評論社

4)渡邉耕平著「電視観望 実践ガイドブック Ver 1.1」株式会社サイトロンジャパン

5)JUNZO著「アンドロメダ銀河かんたん映像化マニュアル」日本実業出版社

      銀河星雲マニア~JUNZO氏が立ち上げた著書と連動したWebsite

6)渡邉耕平著 根本泰人監修「月・惑星撮影 実践ハンドブックVer1」サイトロンジャパン

7)【新時代のスマート望遠鏡】Seestar S50レビュー | 天リフOriginal

8)YoutubeすみやチャンネルさんのSharpCap搭載プレートソルバーの紹介

 なお、他の動画で惑星のライブスタックについてのものもあります

 

9)SharpCap4.1の新機能全般の紹介

 

9)SharpCapでのガイド無しディザー : ほしぞloveログ

10)天体観測といろいろ~「メダカと暮らすひと」さんのブログ (Samさんのディザー解説記事の元になった「メダカと暮らすひと」さんのブログ。天文歴半年で、SNSを活用し、もの凄い進歩をとげられてます。似たような機材で遥か先をいかれているので、悲しい(^^;)

11)SharpCap4.1のアナウンス・紹介記事~本家SharpCapサイト(英語)

12)星見屋さんのSeestarアプリの『実験的な機能』の紹介ツィート

電視観望の記録等関連Blog

01)電視観望の機材07(機材一覧表

撮影情報
2023年12月3日午後9時頃
ベランダ プチ・リモート観測所
運用機器等
MacbookAir(2019、メモリー8G、SSD512G)
Windows10Pro on BootCamp(128G)
VirtuosoGTi自動導入経緯台
FMA135+UV IRcutフィルター+Ceres-C