よしべや自然博物館

2022年11月の月蝕を契機に電視観望を始めました。
通信販売とSNS頼りに頑張ります。
天文初心者の悪戦苦闘の記録。

電視観望の記録069(はくちょう座 ペリカン星雲)

2023-05-31 06:00:00 | NGC天体他

はくちょう座 ペリカン星雲(IC5067・IC5070)

画像①(画像③より、1300×1000切り出し)

北アメリカ星雲(記録049)のときに、写ってなく大騒ぎしたペリカン星雲。写りました良かった。

ところで、どう見たらペリカンに見える。写ったのは良かったが、いつものようにきれいには写ってないので様々な角度から見る。

ネットで上手な人の画像を見て、よしべやでは画像②の角度と結論した。

次は、データの確認と学習。ペリカン星雲についての記述がいろいろ、ア)IC5067、イ)IC5070、ウ)IC5067-5070、エ)IC5067 and IC5070 いったいなにが正しいのと言いたくなってくる。ネット上の情報の真偽は、自分で担保しなければならないのは当然とはいえ困る。特にウ)の意味が理解できない。普通に考えると、5067、5068、5069、5070かな?しかし、5068と5069は見当たらない。

結論として、よしべやでは、アスタップ・Astrometry.netのプレートソルブの結果と英語版Wikipediaとを合わせて、エ)を採用することにした。ペリカン星雲という名前自体がニックネームのようなもので、人によって解釈が様々なのかも知れない。

また、アスタップのプレートソルブの結果にも困惑(画像④)。何も写ってないところがペリカン星雲?

いままでならお蔵入りだが、今の私には最強のプレートソルビングツールのAstrometry.netがある。ということで、再度プレートソルブして、ペリカン星雲が写っていることにした。IC5067のところが何も写っていないのは今後の課題。急がず解決していこうと思う。気にしすぎても前に進めないから。

 

画像②(画像①を時計回りに90°回転)

画像③(元画像、視野回転部分トリミング)

画像④アスタップによるプレートソルブ、α,δ grid表示、ディープスカイ・アノテーション

画像⑤Astorometry.netによるプレートソルブ

画像⑥ステライメージLiteによる観望位置

 

参考資料

1)中西昭雄著「メシエ天体&NGC天体ビジュアルガイド」誠文堂新光社

2)浅田英夫著「エリア別ガイド 星雲星団ウォッチング」地人社館

3)Askar 『FMA135』 口径30mmF4.5 EDアポクロマート鏡筒

4)Player One Neptune-C Ⅱ | 株式会社サイトロンジャパン

5)天体望遠鏡セット「VIRTUOSO GTiシリーズ」| Sky-Watcher

6)Quad BPフィルター III | 株式会社サイトロンジャパン

7)ペリカン星雲~Wikipedia

8)Pelican Nebula~英語版Wikipedia

9)North American Nebula~StellaScenes

10)電視観望の記録049(はくちょう座 C20北アメリカ星雲)

撮影データ

2023年5月16
メダカ部屋観測所
はくちょう座 ペリカン星雲(IC5067・IC5070)
FMA135+Neptune-CⅡ+VirtuosoGTi+QBPフィルターⅢ
FMA135ヘイリコイド位置53
SharpCapPro4.0でライブスタック、Save exactly as seenでpng保存
Raw16、Area2712x1538、Offset=120、Gain=380
Exposure=15s×80frames=1200s
ホワイトバランス(AUTO)、ダーク補正(あり)
Astapで、fitsファイルをプレートソルブ、自動色補正、α、δgrid表示、Deepsky annotation処理、jpeg保存
Microsoftフォトで、スポット修正・色・明るさ調整、トリミング等
 
 
 

電視観望の記録068(かみのけ座 M88、M91)

2023-05-30 06:00:00 | M天体

かみのけ座 M88(渦巻銀河)、M91(棒渦巻銀河)

画像①(QBPフィルターⅢ使用、SVGA=800×600切り出し)

M88(NGC4501)、M91(NGC4548)は共におとめ座銀河団に属する。M91は長い間不明な天体とされ、色々な議論を経てNGC4548が、M91として受け入れられているとのこと。

M88までをマルカリアンの銀河鎖とされる場合もあるようだが、Wikipediaでは、M84~NGC4473までの8銀河に限定していて、M88は入っていない。マルカリアンの銀河鎖最後の一つと思って、観望に望んだので少しがっかりであった。

これで、かみのけ座のメシエ天体8つの観望を終えることができた。

なお、いつものVGA(640×480)では、2つ一度に入らないので、今回はSVGAサイズ(800×600)での切り出し。比較のためにそれぞれVGAサイズでの切り出し(画像③、④)とした。

また、ブラウザのサファリの日本語翻訳を信じて、Astapをアスタップと記述している。

 

画像②(アスタップによるプレートソルブ、ディープスカイ・アノテーション処理)

画像③M88周辺VGA切り出し

画像④M91周辺VGA切り出し

画像⑤元画像、視野回転部分トリミング

参考資料

1)中西昭雄著「メシエ天体&NGC天体ビジュアルガイド」誠文堂新光社

2)浅田英夫著「エリア別ガイド 星雲星団ウォッチング」地人社館

3)Askar 『FMA135』 口径30mmF4.5 EDアポクロマート鏡筒

4)Player One Neptune-C Ⅱ | 株式会社サイトロンジャパン

5)SkyWacherAZ-GTiマウント

6)Quad BPフィルター III | 株式会社サイトロンジャパン

7)かみのけ座

8)M88渦巻銀河~Wikipedia

9)M91棒渦巻銀河~Wikipedia

 

 
撮影データ
2023年5月9日
ベランダ観測所
かみのけ座M88(渦巻銀河)、M91(棒渦巻銀河)
FMA135+Neptune-CⅡ+AZ-GTi+QBPフィルターⅢ
SharpCapPro4.0でライブスタック、Save exactly as seenでPNG保存
Raw16、Area2712x1538、Offset=120、Gain=380
Exposure=15s×35frames=525s
ホワイトバランス(AUTO)、ダーク補正(あり)
Astapで、プレートソルブ、自動色補正、α,δ grid表示、Deepsky annotation処理。jpeg保存
Microsoftフォトで、色・明るさ調整、トリミング
 
 
 

電視観望の記録067(はくちょう座 C27三日月星雲)

2023-05-29 06:00:00 | M天体

はくちょう座 C27三日月星雲(NGC6888、Sh2-105、Crescent Nebula)

画像①(QBPフィルターⅢ使用、VGA切り出し)

はくちょう座の三日月星雲。三日月と言うよりクロワッサン?露光時間を伸ばして上手な人が撮った写真は私には梅干しの種に見える。また見る角度を変えるとハート型のお菓子にも見える。三日月のイメージとはちがうように思う。天の川の中の星雲ということで、星の中を泳ぐなんかの生物にも見えてくる。

たわいのない感想はこれぐらいにして、地球からは5000光年の距離にあり、輝線星雲の中の散光星雲とのこと。X線も放出しており、NASAのチャンドラX線観測衛星でも観測されていてまた違う姿を見せる。いくつもの顔を持つ対象のようで興味深い。

その原因は、ウォルフ・ライエ星WR 136(HD 192163)と呼ばれる青色巨星から放出される高速の恒星風。

WR136は、約40万年前は赤色巨星だったらしい。そのとき放出していた遅い恒星風に、青色巨星になってから放出した高速恒星風が追いついて激突。それが三日月星雲の殻をつくったとのこと。

さらに、衝突で生じた衝撃波の内側に向かうものが、内側からの恒星風を加熱し、X線を放射するまでになっている。まるで宇宙の電子レンジ。しかも自分で殻を作って、自分でエネルギーを出して、自分を加熱する。凄い世界だ。驚き!

 

画像②(アスタップによるプレートソルブ、α, δ grid表示、ディープスカイ・アノテーション)

画像③(元画像、視野回転部分トリミング)

画像④(ステラナビゲータLiteによる三日月星雲の位置)

参考資料

1)中西昭雄著「メシエ天体&NGC天体ビジュアルガイド」誠文堂新光社

2)浅田英夫著「エリア別ガイド 星雲星団ウォッチング」地人社館

3)Askar 『FMA135』 口径30mmF4.5 EDアポクロマート鏡筒

4)Player One Neptune-C Ⅱ | 株式会社サイトロンジャパン

5)天体望遠鏡セット「VIRTUOSO GTiシリーズ」| Sky-Watcher

6)Quad BPフィルター III | 株式会社サイトロンジャパン

7)NGC6888(三日月星雲,はくちょう座)~StellarScenes

8)ガスでできた「三日月(NGC6888)」の画像~AstroArts

9)NGC6888クレセント星雲/ナローバンド撮影~天リフギャラリー

10)チャンドラ最新画像集点滅するX線源、三日月星雲~AstroArts

11) 【天体観測】はくちょう座散光星雲NGC6888「三日月星雲」を撮影。撮影中止を余儀なくされる。

12)NGC6888を語る~サラリーマン、宇宙を語る

13)ウォルフ・ライエ星~Wikipedia

14) 恒星風~Wikipedia

15)NGC 6888 - Wikipedia

 

撮影データ

2023年5月16
メダカ部屋観測所
はくちょう座 三日月星雲・Crescent Nebula(C27・NGC6888)
FMA135+Neptune-CⅡ+VirtuosoGTi+QBPフィルターⅢ
FMA135ヘイリコイド位置53
SharpCapPro4.0でライブスタック、Save exactly as seenでpng保存
Raw16、Area2712x1538、Offset=120、Gain=380
Exposure=15s×87frames=1305s
ホワイトバランス(AUTO)、ダーク補正(あり)
Astapで、fitsファイルをプレートソルブ、自動色補正(High)、α、δgrid表示、Deepsky annotation処理、jpeg保存
Microsoftフォトで、スポット修正・色・明るさ調整、トリミング等
 
 
 

閑話007(1五角・2九竜・1五銀)

2023-05-28 23:58:00 | 閑話
5月28日の叡王戦第四局藤井叡王対菅井八段の戦い、すごいの一言。
千日手2回(二千日手と言うらしい)。
この日3回目の対局。
飛車交換の後、5四歩の好手を逃した菅井八段をとがめ、藤井叡王一気に優勢に、最終盤に、歩切れの菅井八段は歩を求めて、1五歩、AI最善手は角と香車の交換の1五角。人間的には60円の価値の角と5円の価値の香車の交換はやり難いらしいが、藤井叡王は平然と1五角、AIスコアーは、藤井90%対菅井10%。しかしここで藤井叡王は、詰みを読み切りまたもAI越え。
2九龍で、龍を切る。
 

一瞬、AIは逆転を示す。ええ~と思ったら、23手詰。
 


 
すぐにAIは99%対1%と修正。菅井八段の負けを告げる。尚、この23手詰めも最善手以外は負けとなる場面が何度もある難解なもの。
 
将棋の諺「歩のない将棋は負け将棋」を見せてくれた一局でもありました。
 
 
 
 
 
 
 
 
 

電視観望の記録066(かみのけ座 M53球状星団)

2023-05-28 06:00:00 | M天体

かみのけ座 M53球状星団

画像①(QBPフィルターⅢ使用、VGA切り出し)

かみのけ座のメシエ天体は8つ。その6つめは球状星団M53。いつものようにショボイ画像だ。

はじめのころはこれで喜んでいたが、人の欲は限りなく、もっときちんと撮りたいと思う。精進あるのみ。

撮影後、資料を色々調べるとM53は結構立派な球状星団らしい。中西さんの本の写真は立派で美しい。

他に、M53を中心として、NGC5053、α星(連星)は左右対称とのこと。簡単に言い換えると、M53は三天体のつくる二等辺三角形の頂点になるということになる。画像③で探すが見当たらない。Astapで再処理して自動色補正でHighを選択し色強調処理(画像④)。あった散開星団と思ったら、なんと球状星団。NGC5053は、4000個ほどの星からなる珍しい球状星団らしい。発見当時は散開星団と考えられていたが、その後の研究で球状星団ということがわかったらしい。

この二等辺三角形、M53がきれいにとれたら、きれいな構図だろうなと考えていたら、『腕上げなさい。あなたにはMak127あるよ。球状星団もまだ下手ピーでしょ。ピント甘いよ。露出もオーバーよ。』とまた空耳が聞こえた。考えるのやめよう。存在確認とNGC5053のことが知れただけで十分。

なお、3つを入れるには、焦点距離500~800mmと中西さんの本に記述あり。

Mel 111もある。また、かみのけ座超銀河団は、最初に発見された宇宙の大規模構造(俗に言う泡構造)ということも知った。かみのけ座以外に興味尽きない。お見それしました。

 

画像②(Astapによるプレートソルブ、α,δ grid表示、ディープスカイ・アナテーション)

画像③(元画像から視野回転部分トリミング)

画像④(Astapで自動色補正(High)、関係部分トリミング)

参考資料

1)中西昭雄著「メシエ天体&NGC天体ビジュアルガイド」誠文堂新光社

2)浅田英夫著「エリア別ガイド 星雲星団ウォッチング」地人社館

3)Askar 『FMA135』 口径30mmF4.5 EDアポクロマート鏡筒

4)Player One Neptune-C Ⅱ | 株式会社サイトロンジャパン

5)SkyWacherAZ-GTiマウント

6)Quad BPフィルター III | 株式会社サイトロンジャパン

7)かみのけ座

8)M53~Wikipedia

9)AstroArts - メシエ天体ガイド:M53

 
 
 

 
 
撮影データ画像
2023年5月17日
ベランダ観測所
かみのけ座M53球状星団
FMA135+Neptune-CⅡ+AZ-GTi+QBPフィルターⅢ
SharpCapPro4.0でライブスタック、Save exactly as seenでPNG保存
Raw16、Area2712x1538、Offset=120、Gain=380
Exposure=15s×37frames=555s
ホワイトバランス(AUTO)、ダーク補正(あり)
Astapで、プレートソルブ、自動色補正、α,δ grid表示、Deepsky annotation処理。jpeg保存
Microsoftフォトで、色・明るさ調整、トリミング