よしべや自然博物館

2022年11月の月蝕を契機に電視観望を始めました。
通信販売とSNS頼りに頑張ります。
天文初心者の悪戦苦闘の記録。

星見娘で電視観望27(ちょうこくしつ座 C72/NGC55銀河+1)

2023-10-31 05:00:00 | SeestarC天体
ちょうこくしつ座 C72/NGC55不規則銀河

画像①36分のライブスタック。該当部分トリミング、画像処理済み。


C72/NGC55は、ちょうこくしつ座銀河群と私たちの局所銀河群の間にあると考えられている不規則銀河。
南半球で観望すると高度が高く、大きめの銀河で写しがいがある天体らしい。日本では東京で南中高度が15.8°と低く大気の影響を受けやすく写しにくい天体らしい(資料1)。

ライブスタックはじめて20分ぐらいのこと、人工衛星?流星?打ち抜かれた。続けたら消えるかもと少し中断して再開したが、消えるわけなかった(^ ^; 流星と確認できれば、良い記念写真となるのだが、今の私に確認する方法は無い。
こんなときのためにSeestarにはライブスタックに使った個別のファイルを保存する機能も実装されている。そこから都合の悪い分の除けばよいのだが、10秒で1枚なので30分で180枚。この180校から1枚の画像をつくるという初心者には荷が重い処理が必要となる。
ということで次の日に取り直し(画像②)。こちらは28分でライブスタックが止まった。雲の影響?画像①より写り悪いが今回はここまでとした。

画像②28分のライブスタック。該当部分トリミング。画像処理済み。

画像③元画像


画像④Seestarアプリのアノテ~ション


ちょうこくしつ座矮小銀河 「PGC3589」の周辺 

最初にお詫びします。PGC3589は写ってません。m(_ _)m

画像⑤Wikipediaに掲載されている南ヨーロッパ天文台の写真と比較しやすいように、画像⑥を回転トリミング
ちょうこくしつ座矮小銀河は、天の川銀河の伴銀河。距離約30万光年と比較的近いところにある。Wikipediaで調べると、そこでの写真は近いだけあって、恒星の粒がたくさん見える。昔教科書で見た手書きの天の川銀河の雰囲気。天体の記号はPGC3589。
Seestarアプリの検索には掛からず、どう導入しようかと思案する。取りあえずスカイアトラス(日本語訳は『星図』)を見ると、NGC300の直ぐ上に見つかる。導入。
導入後の画面は2~3個の星が見える。ライブスタックに入る。1分、2分、3分・・・見える星はほとんど増えず。5分経過、10分経過、見える星は少し増えたがいずれも暗くはっきりしない。不安になり、Wikipediaの写真と比べる。画像⑤左のV字型の星の並びで、導入位置は合っていると安心する。
そして90分経過。いつ見えるとずっと見ていたが、ついに見えず(画像⑥)。再度Wikipediaの写真と比べるが位置は合ってる様子。ネットで、画像検索かけると、画像があるのは、南ヨーロッパ天文台、すばる望遠鏡、HST(NASA)のクレジットがついたものばかり・・・初心者何も知らないから何でもやってしまう。(^ ^;
何億光年先の銀河は見えても、近くても見えない銀河もあると知った一夜であった。

画像⑥90分のライブスタック撮って出し
(経緯台の視野回転がもろに出ている)

画像⑦スカイアトラスの導入画面


参考資料

1)中西昭雄著「メシエ天体&NGC天体ビジュアルガイド」誠文堂新光社

2)浅田英夫著「エリア別ガイド 星雲星団ウォッチング」地人社館

3)早水 勉著「The Book of The Starry Sky 星空の教科書」技術評論社

4)渡邉耕平著「電視観望 実践ガイドブック Ver 1.1」株式会社サイトロンジャパン

5)JUNZO著「アンドロメダ銀河かんたん映像化マニュアル」日本実業出版社

      銀河星雲マニア~JUNZO氏が立ち上げた著書と連動したWebsite

6)渡邉耕平著 根本泰人監修「月・惑星撮影 実践ハンドブックVer1」サイトロンジャパン

7)【新時代のスマート望遠鏡】Seestar S50レビュー | 天リフOriginal

8)ちょうこくしつ座 - Wikipedia

9)NGC 55 - Wikipedia

10)ちょうこくしつ座矮小銀河 - Wikipedia

11)シンメトリーへの憧憬 – 不規則銀河 NGC 55~たのしい天体写真


2023年10月22日午後11時半頃
ベランダ プチ・リモート観測所
ちょうこくしつ座 C72/NGC55
Seestar S50+iPhone7、10秒露出28分間のライブスタック撮影
AffinityPhoto2で、画像処理
「写真」アプリで、トリミング
「AIで写真高画質化』でほんのり高画質化



電視観望の記録177(2023/10/28・29 月、太陽)

2023-10-29 20:00:00 | 太陽系内
2023年10月28日・29日 月(29日未明部分月食)
I.月 小望月→望月
①29日午前4時15分頃、西の山に沈む月(Seestar動画より切り出し)

頑張って早起きしたが、当地では月食が始まる頃に西の山に沈んでしまった。(^ ^;
iPhoneSE3のタイムラプスとSeestarによる撮影を行った。その結果はX(ツィッター)に投げた次の通り。
   
②28日夕方 かなり前にアマゾンで買った1000円スマホ用5倍望遠レンズとiPhone7で撮った昇ったばかりの月。少し前は生来の不器用でこんな事もできなかった(^ ^;

③28日 Seestarで午後6時前の月

④28日午後10時半頃 SKYMAX127+セレストロン8mm-26mmズームアイピース+iPhoneSE3+VirtuosoGTiにて

⑤④と同じ機器で、月の拡大撮影
『ケプラー』『コペルニクス』クレター周辺

『ティコ』クレター周辺
この一週間あまりの月の観望で、VirtuosoGTi経緯台の操作やスマホコリメートに少し慣れてきた。人に見せられるレベルではないが他に木星・土星のコリメートもできるようになってきた。

⑥Seestarによる29日午前4時過ぎの月(ほぼ満月)月食始まっている?

半日にわたって3回の月の観望をした。すべて経緯台の観望。見る姿はいつも地面に垂直ということで、時刻によって月のウサギさんの向きが変わるということに初めて気づいた(^ ^;あたり前に皆さん知っている事なんだろうな。

⑦29日午後6時iPhone7で(月と木星)

電線がなければ・・・

⑧29日午後6時Seestarで


Ⅱ.太陽
①28日朝8時、Seestarにて
Seestarでの一発自動導入ならず、電源OFFからのやり直しで、一発導入できた。(詳しくは記録176に追加記入)
②29日朝9時半頃、Seestarにて、

一発自動導入復活、黒点も左下に復活(?)。明日はどうだろう。

*いつもご高覧頂きありがとうございます。明日は私事都合によりブログは休ませて頂きます。


星見娘で電視観望26(オリオン座 燃える木)

2023-10-29 05:00:00 | SeestarEtc
オリオン座 燃える木(NGC2024、Sh2-277、Flame Nebura)

画像①LPフィルター使用、該当部分トリミング、画像処理済

三つ星一番東の二等星アルニタクに照らされ強烈に輝くNGC2024。手前の暗黒星雲で分断され、木が燃えているように見える。日本ではその印象が強く『燃える木』。海外では『Flame Nebura(炎星雲)』『クリスマスツリー星雲』などと呼ばれている。私は絶対的に『燃える木』の印象。

電視観望始めた頃これを見て、宇宙にはこんなのあるのと強い衝撃を受けた。
さらにこの下(南)には、暗黒星雲B33が後ろのIC434によって黒く浮かび上がった馬頭星雲がある(画像④)。ヤマトタケル伝説を扱った諸星大二郎のマンガ『暗黒神話』そのものの世界。宇宙の神秘を感じるには充分すぎる。

オリオン座が見えれば観望してしまう有名天体。スカイサファリの馬頭星雲の解説によれば、画像④の構図は天文ファンが一番撮るものらしい。美しく神秘的なこともあるが腕試しや機器のチェックのため。というのは、普通に撮るとアルニタクの強烈な輝きによってゴーストと呼ばれるボヤとした物が写り込み、撮す技術に加え、画像処理の技術も無いと綺麗な画像にはならないらしい。私もゴーストのゴの字も知らず、フィルターが汚れていたと思って、次頑張るの得意のセリフをはいた記憶がある。

ZWO・Seestar恐るべし、こんな難しい天体を誰でも撮れてしまう。(ちなみに、こんな事初心者の私が気づくはずも無く、有名天文ユーチューバーさんの受け売り。)

画像④の構図が少し残念で、別撮りした。冬になると普通の時間で両方写る構図になるので今回はこんなもので我慢。

画像②元画像


画像③
 Seestarアプリのアノテーション

画像④馬頭星雲まで含めると




参考資料

1)中西昭雄著「メシエ天体&NGC天体ビジュアルガイド」誠文堂新光社

2)浅田英夫著「エリア別ガイド 星雲星団ウォッチング」地人社館

3)早水 勉著「The Book of The Starry Sky 星空の教科書」技術評論社

4)渡邉耕平著「電視観望 実践ガイドブック Ver 1.1」株式会社サイトロンジャパン

5)JUNZO著「アンドロメダ銀河かんたん映像化マニュアル」日本実業出版社

      銀河星雲マニア~JUNZO氏が立ち上げた著書と連動したWebsite

6)渡邉耕平著 根本泰人監修「月・惑星撮影 実践ハンドブックVer1」サイトロンジャパン

7)【新時代のスマート望遠鏡】Seestar S50レビュー | 天リフOriginal

8)暗黒神話 - Wikipedia

9)NGC 2024 - Wikipedia

10)馬頭星雲 - Wikipedia

11)オリオン座 - Wikipedia

12)ZWO Seestar 購入!他社スマート望遠鏡よりも天体写真が得意かも?

     

電視観望の記録等関連Blog

01)電視観望の機材07(機材一覧表

02)電視観望の機材009(スマート天体望遠鏡 ZWO Seestar S50) 

03)電視観望の記録027(オリオン座まとめ) 

撮影情報
2023年10月23日午前0時半頃
ベランダ プチ・リモート観測所
オリオン座 、燃える木(NGC2024)
Seestar S50+iPhone7、10秒露出15分ライブスタック撮影
AffinityPhoto2で画像処理
「写真」アプリで、トリミング、画像調整



星見娘で電視観望25(オリオン座 モンキーフェイス星雲)

2023-10-28 05:00:00 | SeestarSelects
オリオン座 NGC2174-5+Sh2-252(モンキーフェイス星雲)

画像①LPフィルター使用、該当部分トリミング、画像処理済
赤いHⅡ領域のSh2-252に埋め込まれたNGC2174及びNGC2175は、天文ファンよりモンキー星雲やモンキーフェイス星雲と呼ばれている。記録024の時は苦労してやっと写ったと思ったが、Seestarは簡単に写してしまう。

この天体の前に、90分間の自己最長ライブスタックをかけ、優秀なSeestarでも写らない天体があると思い知らされ、口直し(目直し?)の1枚。やはりSeestar良く写る!安心した。

ところで私は、画像①が大昔に見たアニメの孫悟空のイメージで固定されてしまったが、本当は画像②で見るのが正しいらしい。

画像②画像①を逆時計まわり90°回転、トリミング

画像③10分間のライブスタック、撮って出し

画像④Seestarアプリのアノテーション
はじめアノテーションずれてると思ったが、観望天体名はNGC2175、アノテーションはNGC2174。これでNGC2174+NGC2175を表現しているのかな。

参考資料

1)中西昭雄著「メシエ天体&NGC天体ビジュアルガイド」誠文堂新光社

2)浅田英夫著「エリア別ガイド 星雲星団ウォッチング」地人社館

3)早水 勉著「The Book of The Starry Sky 星空の教科書」技術評論社

4)渡邉耕平著「電視観望 実践ガイドブック Ver 1.1」株式会社サイトロンジャパン

5)JUNZO著「アンドロメダ銀河かんたん映像化マニュアル」日本実業出版社

      銀河星雲マニア~JUNZO氏が立ち上げた著書と連動したWebsite

6)渡邉耕平著 根本泰人監修「月・惑星撮影 実践ハンドブックVer1」サイトロンジャパン

7)【新時代のスマート望遠鏡】Seestar S50レビュー | 天リフOriginal

8)NGC 2175 - 英語版Wikipedia

電視観望の記録等関連Blog

01)電視観望の機材07(機材一覧表

02)電視観望の機材009(スマート天体望遠鏡 ZWO Seestar S50) 

03)電視観望の記録027(オリオン座まとめ) 

04)電視観望の記録024(オリオン座 モンキー星雲)

撮影情報
2023年10月23日午後11時半頃
ベランダ プチ・リモート観測所
オリオン座 モンキーフェイス星雲
Seestar S50+iPhone7、10秒露出10分ライブスタック撮影
AffinityPhoto2で画像処理
「写真」アプリで、トリミング、画像調整



電視観望の記録176(2023/10/27 月、大陽、覚書)

2023-10-27 20:00:00 | 太陽系内
2023年10月27日 太陽、月(十三夜)
I.午前10時20分の太陽
①Seestar S50+iPhone7
(M10Plusで一発導入)

Seestarは太陽が見えるといっても黒点が観察できるだけなので、黒点が無いとさみしいものです。今日も無いと思っていたら、右上の方に小さな黒点を発見。観望時は気づかないほど小さかった。

Ⅱ.午後5時40分頃の月、十三夜
①Seestar S50+iPhone7
(M10Plusで、月・太陽合わせて9回連続一発導入、コツ掴みました。手動導入していた9月が遠い昔に・・・)

②明るさを調整して
よお~し体調も完璧。次はSKYMAX127だ、と張り切って準備していたら

③iPhoneSE3で

月は雲の中、遠くで稲光も、残念。明日がある。とブログをアップしようとしたら、館長が月が出てるよと教えてくれた。
④午後7時頃iPhone7で

急いでSKYMAX127を準備。温度順応させてないので・・・ボケボケです。でも、今日は十三夜なので(^^;
⑤SKYMAX127十40mmアイピース+iPhoneSE3+VirtuosoGTi

⑥明るさ調整

⑦明るさ調整その2

⑧iPhone7
そしてまた月は雲に隠れる。強風でSKYMAX127も揺れる~
⑨iPhone7
最後に雲に隠れた月と木星と電信柱。
⑩iPhone7


(覚書1)
アンドロイド12タブレットM10Plusによる太陽・月の一発自動導入の確率が上がってきたので、成功した時の手順を覚書として記録する(テストも含め9回連続成功)。自動導入するまでの時間も短い。
*M10Plus・・・HAOVM製、メモリー4Gbyte、GPS内蔵、SIMなし
*アンドロイドアプリVer.1.9.0、FirmwareVer.1.70
*記録174の病みあがり観望での月の導入失敗で本手順を意識した。
*あくまでも私の環境で成功した手順であって、他の方法を否定するものでは無いのでご注意下さい。
*素人・初心者の単なる経験の覚書です。間違えや思い違いに気づいての修正や全削除の可能性もあります。ご了解下さい。

手順
①M10Plusを空の見える屋外へ(GPS信号受信?)
②M10Plusで、Seestarアプリを立ち上げる(観測データをWifiから習得?)
③Seestar本体、ロゴ大体南向き設置、電源ON
④アプリと本体を接続
⑤風景モード又は太陽モードで太陽フィルター装着
⑥『取り付けを確認→撮影』をタッチして太陽自動導入、しばらく待っと自動導入成功(注意1)
⑦撮影
⑧観望終了、電源OFF
(月の場合は、太陽を月に読み替え、フイルター装着部分を除く)

注意1)太陽モードを選択すると、極たまに次のア、イの指示が出るときがある。
ア)本体を回転させる。←本体内蔵の磁気コンパスで方位を確認している?アプリの指示に従って本体を回転させる。
イ)水平だしの指示。←本体ロゴ大体南向きの状態で、スマホ・タブレットをロゴに垂直に東又は西向きに置いて、調整するとしやすい。私はタブレットの上を西に向けて本体三脚の足の下おく。

2023年10月29日追加)
28日太陽(朝)
家事都合により、いつもより早い8時の観望。朝日に合わせて三脚を伸ばす。自動導入できず。連続導入記録途絶える。一度Seestar本体の電源をOFFにして、再度実行。一発自動導入。
28日月(夕方)
月の出に合わせて、Seestarをいつもと違う位置に設置。自動導入できず。Seestarの電源をOFFにして再度実行。一発自動導入。
29日月(未明)
西の月に合わせ、Seestarの設置位置を変える。自動導入できず。Seestarの電源をOFFにして再度実行。一発自動導入。
29日太陽(朝)
いつもの時間、いつもの設置。一発自動導入。

2023年10月30日追加)
29日月(夕方6時)
オレンジの月を撮りたく、設置場所を電線が張り巡らされた電柱の近くに、5回連続自動導入失敗(金属が近くにあると失敗するとの事例は他にもあるらしい)。手動で導入して撮影。高度が低いと手動導入も楽。→31日夕方の一発自動導入に続く
30日太陽(朝)
いつもの時間、いつもの設置。一発自動導入
30日月(夕方)
いつもの設置、一発自動導入

2023年10月31日追加)
31日太陽(朝)
いつもの時間、いつもの設置、一発自動導入
31日月(午後7時過ぎ)
Seestar本体を29日の自動導入失敗の場所へ、M10Plusアンドロイド12タブレットをいつも一発導入している場所へ設置。約5m離れた場所からの操作。一発自動導入に成功。(山と雲の為、少し月の高度は高かったが…)