分け入っても分け入っても本の森

本読む日々のよしなしごとをそこはかとなく♪

●It's freezing,today.

2009年01月21日 21時08分35秒 | memo
無難に現実的にシリアスに内外を牽制しながら、適度なテンションを保持する内容に計算されたアメリカ合衆国第44代大統領就任演説。
カリスマ爆発名演説にする草稿もできたはずですが、この期(=当選後、しかも就任式)に及んで、そんな装飾倒れするようなバカなことは、やはりないです。初のアフリカ系大統領誕生でアフガニスタン情勢が一変するわけないことは確かなのですから、そんなオメデタイことやってる場合ではないです。

ただ、そうは思っていなかったのは集まっている人々の方。(経済への期待なのか、閉塞した現状価値観打開への期待なのか)その映像は胸に響きます。
祈るような期待と陶酔が、ひしひしと伝わってくるからです。そこで流されない、動揺しない現実的な内容の演説だったと思います。
秋山真之も用いた名言、「勝って兜の緒を締めよ」を体現しているかのような、ね……アメリカ人なのに。
(テレビ御用学者的日本の知識人は、どうしてその辺に言及しないのでしょうね。ただ、「地味だ」とか「大統領候補者演説から大統領演説へ変化」とか、自分たちにとっても期待外れだったのか、つまらないことばかりコメントしていました)

大統領選は前哨戦で、本戦はこれから。(戦いにたとえるのは、ぼくは気が向かないですが)
他者依存的な新大統領一身への過剰期待は、やはりクール・ダウンへの手綱を引かないとならないです、早い時期に。その点では、やや成功していたのかな、どうかな。

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リアルタイムでは、ぼくは日本時間にいて就寝中。冷静に、ニュースで見てしまいました。
ベルリンの壁が壊れたり、天安門でとんでもないことになったりした時期を知っているので、それに比べたら驚かない、かな?

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ニュースでも(その場面は)繰り返されていましたが、オバマの牽制は"responsibility"の用法に如実に表れていたと思います。

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就任式のネクタイは、やはりパワーを示す赤なのかな。ミシェル夫人の衣装も素敵だ(というか、デカい)と思いました。黄色は明るいから、ぼくも好きな色。あまり身に付けたりはしませんが(^^;
それに長女のマリアちゃん、可愛い♪コートの色も、とても似合っていました。ブロンドの子にはブルーが、ブルネットの子には赤が似合うというのは、もはや迷信ですね。
次女のサーシャちゃんに、ぼくが言及しないからといって他意はありません、もちろん(^^;
  

●バビル2世

2009年01月09日 23時14分28秒 | 漫画


納戸のどこかに埋もれていた「バビル2世」を発掘してきて読みました♪  

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1月4日の茂木健一郎ブログの内容で、修辞的にではなく実存生理的に嘔吐を催し、ずっと具合が悪くなってたまりませんでした。
いったい何の特権意識なのか、これはどういう青臭さなのか、自分だけは世俗の便宜や方便から逃れたところにいる「権利がある」とでも……(この人は、ぼくよりずっと年齢は上のはずなのに、なんてハナモチナラナイ)。

苦手だなあ、こういうタイプの……茂木大輔もそう。茂木という名字で共通項あるわけなし。
齋藤孝も、「国家の品格」の藤原正彦も、何だろう啓蒙したがりの胡散臭さときたら。(*1)
こういう、「下々のみなさんを導かねば」という考えや見下し行動(=著作)は、どこから来るのかな。
正気でやっているのかしら。
(藤原正彦は「国家~」より前の、「天才の栄光と挫折」などは、とても面白いです)


*1 「国家の品格」には、外部からのまともな批判を見ないのに、藤原正彦自身は自著への批判を分析していました。(もう、気が遠くなりそう)
あれ「国家の品格」は、ものすごく片手落ちの内容です(その点については書こうと思いながら、まだ)……あれに傾倒する人たちは、似ているのだなあ……司馬遼太郎の歴史観を自分の歴史観に据えて摺り替えて疑問を抱かないタイプに。

齋藤孝の「三色ボールペン」も、藤原正彦の「国家~」も、本質的には「小学生の頃に習得すべきレベル(というか常識)」です。教科書読解のテクニックや、歴史観のベースになるような知識は、主に小学校時代に学習するものなのです。その頃の知識や思考の記憶は後年いつまでも忘れ得ぬので、今もぼくはそこにフィードバックして頼ることは多いです。それを大人になってはじめて啓蒙されたというなら、子供の頃にいかに勉強していなかったか、ものを考えていなかったかということでしょう。
それに、三色は大学も学部を出る前には卒業すべきでしょう。鉛筆1本で書き込みのライン分けできないなんて、かっこ悪いです。具体的には、1本アンダー(傍線)、2本アンダー(傍線)、波アンダー(傍線)、単語囲みなどで時間短縮できる上、後から消しゴムも効きます。
楽譜への書き込みだって、色分けするのは小さな子だけです。大きくなったら4Bの鉛筆1本で、まあ専用の記号もあるわけですが、さまざまな書き分けをできるようになります。ぼくは本には2B、楽譜には4Bを使います。

●音楽をめぐる雑記

2009年01月04日 23時02分45秒 | 音楽
池辺晋一郎:N響アワー司会の相手役が昨年から岩槻アナになって、とてもよいと思います。(以前は内容のよくわからない、ルックスか人事政治かで選ばれたに違いない女優の連鎖で辟易しました)
岩槻アナは学生オケでヴァイオリンを弾いていた由。なるほどー♪

今日のN響アワー、テーマは<作曲家の、さまざまな「第1番」>ということで、まさかズロニチェの鐘とか思ったのですが、さすがにそれはないか(^^;(そもそも、N響で弾いているのを聴いたことないような)

N響アワーでは、池辺晋一郎のファッションに、じつは注目しています。
洋服の基本は紳士服。というわけで、ドビルパン外相時代はフランス外務省のホームページ(webサイト)を、連日ファッション・チェックしていました。(隠れお洒落さん)
池辺晋一郎は、基本方程式「知的自由人(爆w)=タートル+ジャケット」に応用の利いた装いでいつも決めていますが、セルフチョイスなのでしょうか。
べつに池辺晋一郎のファンではないですけれど。

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宇宿允人:昨年11月22日(土)毎日新聞夕刊記事インタビュー。内容のあちこちに「待った」をかけたかったような。

はじめて宇宿允人に会ったとき、何か言わなければと焦って音楽の話題を探したのに、なぜかぼくの口からは、
「あの、あのあの芥川龍之介に似ていると言われませんか」
返事は、きっぱり、
「言われます♪」(爆笑)

焦っていると話題にも地が出てしまうのだな、と他人ごとのように思いました。
もう十年以上も前のことです。
(記事の内容には突っ込むことはできますが、やはりそんな簡単なものではないな……他でぼくの知らないことが多いですし)

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西本智実:何度か見かけたことはありますが、「男装の麗人」なんて言われるほどの人ではありません。
バックがキナ臭くてどうもね……。

しかし、よく言われるように「ポジションが人を作る」ということもあり得ますからね……。
釈然としないなあ。  

●お正月♪

2009年01月01日 22時14分53秒 | Weblog
今年もよく晴れて、富士山の眺めがとてもきれい♪

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ウィーン・フィルのニューイヤーはバレンボイム指揮。
ゆっくりめのテンポで、いまひとつ華やかさに欠けるのは嬉しくないなあと思いました。
バレンボイムの芸風かもしれないですけど、そこはウィーン・フィルはきっちりフォローしていましたけど。
それにしても、年明けに「告別」(ハイドン)とは。
……あるべき姿へ再生の希望なのか、不況への告別のつもりなのか。

世界的不況で沈んだニュースばかり多いですから、こういうときの芸術こそ華やかに!

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お正月の地元は初詣客が押し寄せるので、まさに不景気もへったくれもないありさま。
これから乗り出すべきか否か、どうしようかなあ。