ゆらゆらと、ダンスをするようにゆれるこもれびの、みちびくさき――大きな木のむろのなかに、「それ」はありました。
こもれびのなかで、ヨンダくんは、いっさつの本を、てにとりました。
それは、ヨンダくんがはじめてみる本。かつてない、きたいとよかんに、ヨンダくんのむねはたかなります。
ページをめくると、そこには、かがやくようなことばがちりばめられていました。
学校のノートの上
勉強机や木立の上
砂の上 雪の上に
君の名を書く
読んだページ全部の上
まだ白いページ全部の上に
石 血 紙 または灰に
君の名を書く
金いろの挿絵の上
兵士たちの武器の上
国王たちの冠の上に
君の名を書く
ジャングルと砂漠の上
巣の上 エニシダの上
子供のころのこだまの上に
君の名を書く
夜ごとに訪れる不思議の上
日ごとの白いパンの上
結び合わされた季節の上に
君の名を書く
切れ切れの青空すべての上
池のかび臭い太陽の上
湖のきらめく月の上に
君の名を書く
――(中略)――
一つの言葉の力によって
僕の人生は再び始まる
僕の生まれたのは 君と知り合うため
君を名ざすためだった
自由 と。
ヨンダくんは、ふるえました。
ポール・エリュアールの詩、「自由」――はじめてそれをよんだ、ヨンダくんのむねは、あこがれにはりさけそうでした。
さがしにいかなきゃ、ぼく――自由を!
こもれびのなかで、ヨンダくんは、いっさつの本を、てにとりました。
それは、ヨンダくんがはじめてみる本。かつてない、きたいとよかんに、ヨンダくんのむねはたかなります。
ページをめくると、そこには、かがやくようなことばがちりばめられていました。
学校のノートの上
勉強机や木立の上
砂の上 雪の上に
君の名を書く
読んだページ全部の上
まだ白いページ全部の上に
石 血 紙 または灰に
君の名を書く
金いろの挿絵の上
兵士たちの武器の上
国王たちの冠の上に
君の名を書く
ジャングルと砂漠の上
巣の上 エニシダの上
子供のころのこだまの上に
君の名を書く
夜ごとに訪れる不思議の上
日ごとの白いパンの上
結び合わされた季節の上に
君の名を書く
切れ切れの青空すべての上
池のかび臭い太陽の上
湖のきらめく月の上に
君の名を書く
――(中略)――
一つの言葉の力によって
僕の人生は再び始まる
僕の生まれたのは 君と知り合うため
君を名ざすためだった
自由 と。
ヨンダくんは、ふるえました。
ポール・エリュアールの詩、「自由」――はじめてそれをよんだ、ヨンダくんのむねは、あこがれにはりさけそうでした。
さがしにいかなきゃ、ぼく――自由を!