中華鍋

料理をするのがあまり好きでなくなった私
暑い日は、火の前に立つのが苦痛であり
食欲の無い時こそ、家族の食事作りが苦に感じていた。

先日下痢で寝込んでいた時に、いつも”忙しい忙しい”と言っている母が
１日だけ看病に来てくれた。

抱えてきた段ボールの中に私の大好きな果物をたくさん詰め込んで！
箱の脇では自家菜園の野菜が顔をのぞかせている。

母は私の家の冷蔵庫と相談しながら、「焼うどんができるね。」と言うと
キッチンの奥に眠っていた大きな中華鍋を取り出した。

「あんたがちゃんとしないと！みんな倒れちゃうよ！」と喝を入れながらも
鼻歌を飛ばしながら料理をする母の姿に
昔からこんな調子だよな～。と小学生の頃、熱を出して寝込んだ私に
喝を入れながら料理する母の姿が思い浮かんだ。と同時に
最近鼻歌飛ばして料理してないな・・・と反省する自分が居た。


母に子供を預け、病院で点滴をうけて、調子の戻った数日後。
久々に中華鍋で料理してみようと思った。

中華鍋を前に、私はワクワクした。

こんな感じ忘れてたな・・

何だかその日の茄子とビーマンの炒め物が美味しく感じたのは
言うまでもないが、中華鍋で炒める野菜は程よい火の通り具合で旨い。

今度は酢豚を作ろうか？

ちょっと料理にやる気が出て来たのは
母のおかげ？中華鍋のおかげ？

おかあさんありがとう。