北欧デンマークおばさんの独りごちブロ

「住み慣れた地域で最期まで」をテーマにデンマーク高齢者福祉を研究し、世界のこと・日本のことを独りごちっています。

カールスベアなどビール販売落ち込む

2008-09-30 | デンマーク最新
デンマークといえば、ビール。
ビールと言えば、カールベア。

Probably, one of the best beer in the world.
とプリントしたTシャツが流行ったりしましたが、
オランダのハイネケン、アメリカのバドワイザーに並ぶ
デンマークが世界に誇るブランド・ビールです。

写真は、スーパーマーケットに山と積まれた
缶ビールですが、その昔は、環境に悪いということで、
缶ビールなんてなかったのに、2000年前後から出回り
始めたように記憶しております。

ビール瓶は、スーパーに持っていって交換の機械にいれれば、
1本1クローナくらいで引き取ってくれるため、
週末はビール瓶をもった客がお店にいっぱいいました。
(普段は仕事しているため、ビール瓶などは週末に
 まとめて持っていくことになるからです)

そして、ビール本体の価格は!!!!

この写真に見られるように、330ml缶が100円と、
日本の発泡酒もびっくりする安さ!
「ビールは水よりも安い飲み物」として、
デンマークでは親しまれております。

しかし、カールスベアやツボー、ファクサなどは
ちょっと退屈なナショナルブランドであり、
地方の地ビールのほうが、ずっとずっと魅力的。

そんなカールスベアが昨年、
スーパーにおいて、30本入りが75クローナ
(約1500円)で売られる安売りの中で、
かえって消費量が減ってしまったようです。

写真は、2005年12月の映像なので、
本日お話しております最新のこの情報とはなんら関係ありません。

ヴィジュアルがあったほうが楽しいだろうと思って、
貼り付けたまでですので、ご注意ください。

くわしいことについては、また、明日お知らせいたします。


自転車よろこぶ青信号の波

2008-09-29 | デンマーク最新
写真はまたまた、自転車で賑わう(?)
コペンハーゲン近郊の電車の様子です。

なんでも、コペンハーゲン市は、2015年までに
コペンハーゲンを「世界一の自転車にやさしい都市」に
しようと、取り組みを始めたそうです。

まずは、赤信号待ちのために、自転車通勤者が遅れることを
避けるために、信号を自転車の速度に合わせて
ずーーーっと、青信号で駆け抜けられるようにすること、
に取り組むそうです。

その速度は、時速20キロであり、、、、

ちょっと、ちょっと、早すぎませんか?


でも、これは、子供のサイクリストでもOKの
速度だそうです。
平均的に、ママちゃりに乗っている人は都会ではあまり
見かけませんし、みなさん、
マウンテンバイクですごいスピードで走っているので、
この速度がいいのかもしれません。

ちなみに、郊外でママちゃりにのっている女性は
必ずと言ってほど、前のカゴに造花の飾りをつけているのが
笑えます。いやいや、のどかです。

また、青信号にすることによって、自転車の待ちを
少なくすることは、自転車利用者にとって安全であるだけでなく、
全体的にみて、ラッシュ時の渋滞にもよいのだそうです。

北へ向かうウスタブロガーゼ、
西へ向かうノアブロガーゼ、
南へ向かうアマーガーゼなど、主要幹線道路には
このやり方を導入するのだそうです。

自転車は環境にも、健康によい乗り物。
都市交通の有用な乗り物として、日本でも自治体の方が
近距離の移動には積極的に利用し始めています。

自転車は、21世紀の乗り物。

しかし、面白いことを思いついて、
大胆に実行するものですね。

しかし、足の長さが異なる私などは、
いつも、赤信号につかまってしまうのではないでしょうか。

試してみたいぜ。



ヘニング・ラーセンのシーリングライト

2008-09-28 | デンマーク建築・まち
昨日の「土曜日の建築」に続きまして、
同じく、コペンハーゲン・ビジネス・スクール(CBS)
の建築に使われている小物について紹介します。

正面玄関入ってすぐに左右に伸びる廊下の
天井から何気なく伸びているシーリングライト。

これもヘニング・ラーセンHenning Larsen が1970年代に
デザインしたものなのですね。

ホームページでの解説によれば、
guttiform の形をしており、直径は約36cmの大きさ。
gutti とは、gutta の複数形で、gutta は、
「ドーリア式建築の長押の最下部に使われている滴状の飾り」
だそうです。

ドーリア式といえば、教科書的な知識になりますが、
ギリシアのパルテノン神殿の様式であります、よね?

そのような、古い建築からインスピレーションを受けて
作られたシーリングライトなのです。

ヘニン・ラーセンは、建築のみではなく、
テーブルや、ドア・ノブ、モデュラー・システムの椅子などの
設計もしていているようで、
自分の設計した建物の要所には、自らの設計による小物を
使いたいということなのでしょう。

Google で Henning Larsen を入れて検索すれば、
最初に彼の設計事務所のHPアドレスが出てきて、
さまざまな作品が紹介されていますので、
是非訪問してみてください。

本日、関西は曇り空。
台風が近づいているようですが、みなまさの安全を祈ります。


デンマークCBSの学生食堂

2008-09-27 | デンマーク建築・まち
コペンハーゲン・ビジネス・スクール
(コペンハーゲン商科大学、CBS)の
ダルガス・ハーヴェ校舎は、
デンマークが誇る建築家ヘニン・ラーセンHenning Larsen
の設計です。

彼は、今年83歳になりますが現役で活躍しています。
アラブの国々にインスピレーションを受けた
設計が見られ、この校舎もその影響を受けています。

6月28日に、校舎正面を入ったところの玄関で
左右に伸びる廊下の様子を紹介しましたが、
本日は、学生食堂(キャンティーンCantine)の
様子をご覧ください。

全体に弧を描く形状になっていて、
高い天井、長く伸びるペンダントライト、
全体に無彩色のトーン、その中で際立つ椅子のブルー。

ため息が出すぎて、酸欠になりそうな空間です。

食事は、サンドイッチを中心に、
ミートローフや
フレスケスタイル(豚の塊を焼いてスライスしソースかけたもの)
などの温かい料理も日替わりで提供されています。
左部分が料理を買うところです。

アーネヤコブセンは「何がなんでもモダーン」と言いましたが、
デンマーク近代建築の真髄が息づいていることは、
素人目にも明らかです。
ブルーの椅子の色だけでアクセントをつけている点に
感動を覚えます。

しかも!!

その椅子はアーネ・ヤコブセンの「セブンチェア」であり、
ブルーの色は、よく見ると2種類のブルーなのです。

ディープなブルーとブライトなブルー。
粋やなあ。

この「セブンチェア」は、軽量でスタッキングでき、
世界の公共空間で最も多く使われている椅子だと
言われているようです。

アイルランドのダブリン・シティ・カレッジの食堂の椅子も
「セブンチェア(木目)」でした。
日本では、1脚5万円弱しています。高いですね。

この校舎へは、「合法侵入」できますので、
是非行ってみてください。
Frederiksberg 行きの地下鉄に乗り、
Dalgas Have 駅で降りれば、その右横にあります。

CBSとは、慶応大学が交換留学先として提携しているはずです。

以上、「土曜日の建築」でした。
よい週末をお過ごしください。

その昔は喫茶といえばパン屋さん

2008-09-26 | デンマークまち住まい
いまでは「baresso」など、喫茶店として利用できる
コーヒー・バー・チェーンがあったりしますが、
その昔(10年前)は、まちなかでちょっと茶を飲むといえば、
パン屋さんくらいしかありませんでした。

こんなおばさんがいるパン屋さんです。

店先の路上にテーブルを置いたり、
店内にテーブルを置いたりして、
そのお店のパンと一緒にコーヒーを飲む。
そんな感じでした。

パン屋さんは朝が早く、6時くらいから開店しています。
日本のようなモーニング・サービスはありませんが、
パンとコーヒーで簡単な朝食がとれたものでした。

パン屋さんもチェーン店ではなく、
パパ・ママストア的な専門店です。

日本のようなセルフ・サービス形式はなくて、
店員さんに頼んでとってもらい、袋に入れてもらいます。

でも、ストロイエ(コペンハーゲンの歩行者天国)などの
首都の中心街では、簡単な食事をしたり、お茶が飲めるお店がありますし、
デパートの中にも、喫茶コーナーがあります。

日本でも、「純喫茶」という看板をかけた店を時々目にしますが、
超なつかしい存在となってしまいました。

また、コーヒーといえば、
デンマークではセブン・イレブンで、
ホット・コーヒーを買うことができます。

お茶のスタイルも、いろいろです。

デンマーク版スタバ「baresso」は燃えるコーヒー豆マーク

2008-09-16 | デンマークまち住まい
北欧版GAP「H&M]に続きまして、
デンマーク版スタバ「baresso バレッソ」のご紹介。

このエビ茶、いちど網膜に焼きついたら、
なかなか消え去ることのない、色だと思われませんか?
デンマーク版スタバ「baresso」のテーマカラーであります。
しかも、トレードマークは「燃えるコーヒー豆」で、
これもかなり網膜に焼きつきます。

「baresso バレッソ」は、デンマークではじめての
スペシャリティ・コーヒー・バーのチェーン。

2000年5月5日に、コペンハーゲンに第1号店をオープンしました。

一目見て
「あ!デンマーク版スタバや!」と、
デンばあをして、容易に認識せしめる風貌であります。

なんでも、インガ&ケネス ルチアーニというイタリア系デンマーク人夫婦が
20年以上にわたる海外生活に基づいて、店づくりを行ったそうです。
ケネスのルーツであるイタリアのスタイルと、北欧デザインの伝統を
ふまえているようです。

顧客、スタッフ、納入業者とのコミュニケーションを大事にして、
つねに改善をしていくためにも、それが必須条件だと考えているのだとか。

1)ゆるぎない品質
2)フレンドリーで、輝く何かをもっているスタッフ
3)人々が毎日通るような場所への出店
4)店内は楽しくてふだん着感覚
5)的を得て、的確な会話
6)品質、サービス、店内の清潔を維持するシステム

などを、社是として掲げています。

店内には、黒の革張りのソファが1つか2つありますので、
これをゲットして、疲れを癒してください。

でも、待っていると余計に疲れてしまいます。

ブレンド・コーヒーで21クローナ(420円)。
カフェ・ラッテで35クローナ(700円)。
クロワッサン付きで、42クローナ(840円)。

ドトールよりかなり高いですが、
デンマークで外でお茶を飲む場合の
相場というところではないではおまへんやろか。

最後の一行は、小池百合子の関西弁への対抗です。

対抗しないで、、、

北欧版GAP「H&M」は、30ヶ国に1,600店舗

2008-09-14 | デンマーク最新
昨日、お伝えした北欧版GAPとも言える「H&M」に関して
誤った情報をお伝えしましたので、お詫びして訂正いたします。

店舗数について、30店舗の展開と書きましたが、
30ヶ国に1,600店舗の誤りでした。

謝って、誤りを訂正いたします。
シャレてる場合か!!

お侘びといっては何ですが、
デンマークの歩行者天国「ストロイエ」にある「H&M」の
場所をお伝えできる
2006年クリスマスの頃のイルミネーションが美しい写真が
ありましたので、ご覧くださいませ。

この写真は王様広場をバックに、ストロイエを市庁舎に
向かって歩いている時の写真で、右手に見えるのが、
ロイヤルコペンハーゲン本店です。

「H&M」は、この200m先の左手にあります。
この他にも、ストロイエ外れの路地にも2店舗ほど
あったと記憶しております。

では、よい連休をお過ごしくださいませ。
たいへん、失礼いたしました。



北欧アパレル「H&M]銀座にオープン

2008-09-13 | デンマーク最新
本日9月13日、銀座に
スウェーデンのファッションブランド「H&M(エイチ・アンド・エム)」が
オープンします。

「H&M」は、カジュアル衣料を低価格で提供するアパレルメーカーで
いわば、北欧版GAP。

最近ではスペインのZARAなども日本に進出していますが、
デザイン・テイストは、GAPよりもアダルトで、
ZARAよりもカジュアル、といったところでしょうか。
私もファンの一人であります。

「なぜ、日本に進出しないの?」とずっと思っていただけに、
ちょっと楽しみです。

とにかく安い! おしゃれ!
先日、テレビで紹介していましたが、
ディテールにかなり凝ったブラウスでも2,490円という安さ。
きっと日本人の心を、すぐに捉えてしまうでしょう。

「H&M」やZARAなどは、ファースト・フードになぞらえて
「ファースト・ファッション」と呼ばれており、
少ロットでパッとだして、売り切り、
また次ぎに別のものを少ロットでパッとだして、売り切り、、、、
という「少ロット早撃ち」とも言える戦略を取っているようです。

在庫リスクを減らしつつ、買い手には来店頻度を高めて、
「かぶるリスク」の減少をアピールできる効果が生まれるでしょうか?

Wikipedia によれば、、、

「H&M(エイチ・アンド・エム)」は、
正式にはへネス・アンド・モーリッツ(Hennes & Mauritz)と言いますが、
1947年に婦人服専門の「へネス(Hennes:彼女のもの)」としてスタート。
1968年にストックホルムの狩猟洋品店「(Mauritz Widforss)」を買収した際に、
「Hennes & Mauritz」としたのだそうです。

その際、在庫の中に紳士服が含まれていたため、紳士服も扱うようになり、
「H&M」という略称を正式ブランド名としたそうです。

ヨーロッパでは、キプロス、ラトビアを除く全EU加盟国、あるいは、
スイス、ノルウェーなどの非ひEU国、北米、中東、アジア(香港)に
30店舗を展開しており、社員数は6万8千人にもなるのだそうです。

デンマークのストロイエ(歩行者天国)にも数店がありますが、
レディース、メンズに加えて、鮮やかな色づかいの子供服が安くて、
品揃えもよく、魅力的でありました。

日本進出は、日本の一等地でということで、銀座でスタートしたようですが、
新宿、渋谷と順次開店するようです。


写真は、ストロイエからデンマークのデパート「イルムス」のあたりを撮った
クリスマス風景です。

司馬遼の海外紀行はアジア、オランダとアイルランド

2008-09-10 | 国際アイルランド
オランダ、アイルランドについての情報は、
司馬遼先生の「街道をゆく」シリーズがおもしろいので、
しばしば引用させていただいていますが、

驚くべきことに!

ヨーロッパに関しては、オランダとアイルランドとスペイン
についてしか書いていないのですね。

そこで、本日の写真はアイルランドの美しい花々が咲き乱れる
お店の様子。
「これ、サントリーが開発したサフィニア?」などと
思ってしまいましたが、よお似てましたで。


私が今回訪れた2国と合致している奇縁に不思議な感覚を
覚えながら、イタリア、フランスなどのいわゆる
「ローマナイズ(キリスト教化)されなかった」国々、
つまりヨーロッパの辺境の国々を選んだ気持に、
親近感を覚えました。

しかし、どうしてヨーロッパの辺境である北欧に
ついて書かなかったのか、、、、
これが、ひとえに謎でもあり、
彼がこれを書いていれば、どんなにか興味深いもので
あったのか、、、、と、非常に残念です。

なんでも、司馬遼の取材旅行は、すべて出版社もちで、
いわゆる「あごあし」つき。
話をたずねる相手についても、
出版社がアテンドしていることも多いと、さる出版社の
編集者に聞きました。
本の中にも、編集者が登場したりしております。

ちょっと横道に逸れましたが、
司馬遼は、アイルランドにおける妖精について書いていますが、
実はフィンランドはまさに妖精の国だし、
デンマークにも「トロル(トトロとちゃいます)」という
妖精と呼ぶにはかわいらしさに欠ける森の妖精がいます。

これらは、土着の宗教に根ざしたものらしいのですが、
カトリック教国では、その国にカトリックが伝道される際に、
土着の神々を「悪魔」「忌みきらうべきもの」として
封じ込めた歴史があります。
(これに対して、アイルランドでは、カトリックでありながらも、
 それを伝えた宣教師がおおらかな人であったため、
 悪魔化されずに、妖精が生き続け、人々も夢見がちであることは
 すでに書いたとおりです)

それに対してプロテスタント(新教)国では、
土着宗教に対して比較的鷹揚で、
それらは、森の妖精などとして生きつづけた、とされています。

ヨーロッパにおいて、カトリックとプロテスタントを
分けるのは、ピレネー山脈であり、
これより南がカトリック、これより北がプロテスタントとなります。

よって、北欧ではプロテスタントであり、プロテスタントでは
福祉は教会が行うものではなく、世俗(王)が行うものとされた
ため、高福祉の国が生まれる要因のひとつとなったと
されています。

いづれにせよ、デンマーク、アイルランド、さらにオランダを
結ぶ「赤い糸」は、かなり謎めいて、私を惹きつけるのであります。





アイルランド一人当たりGDPは世界4位

2008-09-09 | 国際アイルランド
ふたたびアイルランド紀行の続きです。

先日、OECDの資料を見ていて驚いたのですが、
アイルランドの経済成長はめざましく、
一人当たりGDP(2005年)は、
ルクセンブルク(70,600米ドル)
ノルウェー(48,162)
アメリカ(41,827)についで、
世界4位(アイルランド 39,019)を記録しています。

1990年から2005年にかけての、毎年の成長率は5.3%で、
世界トップです。

ちなみに、2005年の日本の一人あたりGDPは 
30,777米ドルで、世界16位。
年間成長率は1.0%で、スイスの0.4%を除いては、
最下位レベルです。

これほどまでに経済状況が良いとは知らず、驚いた次第です。

そこで、この写真ですが、アイルランドからイギリス行きの
飛行機が空港のレーダー故障のためにキャンセルされ、
市内に戻ってきて、あと1泊しなければならなくなった日の夜、
市内に出て行った話はしましたが、
その時に路面電車「ルアス」にのって、終点まで行きました。

のどかな田園風景と住宅地を抜けて、終点で見たものは、
近代的な住宅群でした。写真がその終点の様子です。
住宅の1階にはおしゃれなブティックがあり、
眼を見張ったものです。

さてさて、、、、

アイルランドは、1922年にイギリスから独立しましたが、
その頃は貧困と移民による人口減に苦しんでおったとのこと。
西欧において、19世紀以来、人口が減少した唯一の国だそうです。

それが、1990年になると、アメリカ企業のヨーロッパ進出に伴い、
税の優遇策をとりました。安くて教育レベルの高い労働力や
英語がネイティブであることなどが手伝って、アメリカ企業にとっての
欧州工場、欧州拠点とまで言われるようになったのだそうです。

そして、1990年代には歴史始まって以来の経済成長を遂げ、
これは「ケルトの奇跡」「ケルトの虎」と呼ばれているようです。

また、1999年にはユーロが導入されましたが、
アイルランドは他の10ヶ国とともにその最初から参加し、
イギリスが参加しなかったことから、ユーロ導入国のなかでも
有力な「英語圏」国となり、アメリカのみならず、
諸国の金融機関の拠点がアイルランドに拠点を置くようになったのです。

2001年にはITバブル崩壊によって、経済は低迷し、ハイテク関連企業の
成長率が半減するなどしました。
しかし、その後も堅調な成長を続けているというのです。

以上は、主にWikipedia の情報によりましたが、
「この、プロテスタント野郎!」と、アイルランド人が呼んでいた
イギリスの一人当たりGDPは 32,896米ドルで、世界13位。
年間成長率は2.1%です。

蛇足ですが、デンマークは34,110米ドルで世界10位、年間成長率は1.8%です。

ケルトの血が流れるアイルランド。
しばし、その紀行を気まぐれではありますが、
続けていきたいと思います。







日本の病院におけるクレーム対応は進んでいる

2008-09-05 | 医療
先日、広域拠点病院(県域レベル)に行く機会があったが、
いわゆる「目安箱」対応の誠実さに驚いた。

その内容は、病院における人間的ケアの質に関することで、
たとえば、、
「4人部屋にいますが、ある看護師が患者の一人にだけ
 タメ口で話す。不平等感を感じる」などと言うもの。

看護師が患者さんとタメ口でたたけるほど、いい関係にあるんだと
私などは思ってしまうが、他の患者さんからすれば、
「あの人にだけ、親しそうに話して、、、、」ということになる。
ずいぶんと、自然な感情だ。

「不平等感を感じられたこと、もっともだと思います。
不安を持って入院されている患者の方の気持を思って
親しみやすい会話を心がけている結果だと思いますが、
他の方に、不平等感を感じさせるようではいけません。
これからは、看護師と患者の方とのコミュニケーションについても、
みなさんに気持ちよくかんじていただけるように、
工夫・努力していきたいと思います」
と、誠実な回答が書かれて、掲示されてきた。

病院における医療者、看護者も、ここまで利用者の声に
耳を傾けて、改善されるようになってきたことに、
驚き、非常にうれしく思った。
(当然のことなのだが、、、)

しかし、同時に、、、

私は、ちょっと前に、一部の特養でのサービスのあり方が
「権利侵害」といわれても仕方ないほどに、
悪質・低級であることを、利用者の家族から涙ながらに聞いていただけに、
その差に唖然とするばかりだった。

その内容は、、、、

ショートで利用されている方が、「夜中に大声を出す」と理由で、
「他の利用者の迷惑になるので、利用は1日を限度にしてください」
と言われたというもの。

環境に慣れないから、不安に思って声を出される。
ということがまず考えられる。
それなら、環境に慣れるように、2日、3日といていただいて、
なじみの環境・関係を作っていく。ということが、考えられて当然だろう。
居合わせた安永道夫ちゃん(介護の職人)が、言っていた。
私も同感である。
困っているからこそ、事情があるからこそ、
ショートを利用されているのである。
それを、1日を限度にしてほしいとは、何事か!

施設については、第三者評価をうけるように言われているが、
評価には、自己評価、利用者評価、第三者評価と、ある。

病院をみならって、利用者の声に誠実に耳を傾けるべきである。

利用者は「家族を人質にとられているので、モノが言いにくい」
と言う。

しかし、泣き寝入りは絶対、ダメ!

身近な利用者の声が、サービスの質を高めていく。
利用者の声を、大事にして、なんとか改善していこうという姿勢が
重要なのだ。
第三者評価だけでは、質の改善にはつながらない!

以上。怒り心頭、驚きまくりの、デンばあでした。






トリニティ・カレッジのロングルーム

2008-09-02 | 国際アイルランド
昨夜、テレビを見ていたら9:15ころに福田総理辞任の
ニュースが伝えられた。

日本国民、みんながびっくりした。

「政治家にはドクが必要である」てなことが、日経新聞の春秋に
書いてあったが、そのとおりだと思う。

話は変わって、写真はアイルランドのトリニティ・カレッジの
図書館である。

この建物のなかには、ロングルーム」があって、
その長さは65メートル。
しかも「天井までの吹き抜けとなっている。
中央部は歩けるようになっていて、窓沿いに天井まで書棚が
並んでいる。

装飾が美しい世界最古の写本である「ケルズの書」も、
ここに納められている。

トリニティ・カレッジは、イギリスのエリザベス1世が
建てた大学である。

エリザベス1世は映画にも何度も描かれているが、
「国家と結婚した」と言われるほど、英国を愛した女王である。

農民、商人まで駆り出して、当時無敵と言われたスペインを
奇跡的に破った女王でもある。

一生を国に捧げた女王。
あの時代、1年で「投げ出す」ことはできなかったはずであーる。




つどい場さくらちゃんの「介護教室」

2008-09-01 | 地域
9月に突入。
セミの鳴き声が、虫の音に変わり、
季節は秋へとまっしぐら、である。

ひさしぶりに、「つどい場さくらちゃん」主催による
安永道夫さんの介護教室に参加してきた。

介護職員の方や家族を介護されている方が中心に50名以上
集まって、勉強会を継続している。
わざわざ北海道から、来てくださっている。

「介護の職人」というほどに、お年よりの気持を大事にしつつ、
医学的根拠に基づいた介護をされている方である。

昨日の講義は「排泄(尿)」であり、
「排尿管理さえしっかりすれば、オムツはとれる」ということを
ご自身の老健「ほのか」で実践されている。

ところが、、、

つどい場さくらちゃんには、家族介護者の方が多く集まっておられるが、
ショートで泊まった場合など、すぐにオムツをつけられたり、
パッドをあてられたりしてしまうのだそうだ。

恥ずかしながら、そうした現実を知らなかっただけに、
驚いてしまったのだが、施設の都合を優先したケアが今なお
当然のこととして行われている、ということなのだ。

そうした現実に怒りを感じつつも、
お年よりの立場に立った介護を学んでいこうというのが
この勉強会の趣旨である。

私は「介護」という言葉が大嫌いであるが、
基礎を知ることは何事においても大切なことだと思って、
この勉強会には参加させてもらっている。

昨日は「排泄(尿)」についてであったが、
尿失禁にはいろいろな種類があることは知っていたが、
介護現場では、それらを見分ける力量が介護職員には必要である。
「十分に、僕らでワカル」とのこと。

そうした力量が重要だということであった。
なるほど、私は、やたらと精神面の話を強調したがるが、
身体に関わる、こうした重要なことをあまりにも知らなさすぎると
思った。

尿失禁の種類を見分けるマニュアルとして、
「愛知県排尿管理マニュアル」がインターネットで公開されているので、
参考にすればいいとのこと。

http://www.pref.aichi.jp/0000000015.html

社会福祉士の現場実習でがんばる学生さんの支援をしているが、
彼らは、介護についての知識はほとんどない。
求められていないし、私自身、その必要を感じていなかった。

介護概論では、たしか、「尿失禁の種類」までは教えてないだろうし、
その見分け方になんか、まず触れないだろう。

最後には、「おなかすっきり体操」という尿失禁防止体操をして、
お開きとなった。

「体操で防ぐ尿失禁」は、NHK福祉ネットワークでも紹介されていました。
http://www.nhk.or.jp/heart-net/fnet/arch/thu/30501.html


身体的側面、精神的側面、社会的側面。
最近では、霊的側面など、、、、バランスのとれたアプローチが必要である。

この勉強会に参加すると、「身体」についての知識が浅いことに
気づかされる。

「つどい場さくらちゃん」では、9月23日、関西学院大学にて、
「かいご学会in 西宮」を開催します。
か=介護、い=医療、ごーご近所をテーマにしたフォーラムです。
三次春樹をはじめ、松本一生先生など、一度は話を聞いてみたい!
という講師陣、、、というよりも、当事者やご家族も参加して
言いたいこと言って、考えるのがこの「学会?」の醍醐味です。

お近くの方も、遠くの方も、是非いらしてくださいね。

http://www.geocities.jp/tsudoiba_sakurachan/