北欧デンマークおばさんの独りごちブロ

「住み慣れた地域で最期まで」をテーマにデンマーク高齢者福祉を研究し、世界のこと・日本のことを独りごちっています。

デン東宮家の職員リストラ

2009-03-24 | デンマーク最新
デンマーク皇太子一家の写真(絵葉書)です。

フレデリック皇太子、メアリー皇太子妃、
クリスチャンちゃん、イザベラちゃん。

なんでも、この皇太子一家の年間予算が、2005年から一気に増加し、
二人はこの実態に鑑みて、職員5名をリストラすることに決めました。




デンマーク東宮家の職員リストラ

2009-03-23 | デンマーク最新
イザベラちゃんの命名の儀の写真です。
1-2年前のものですが、おにいちゃんに見守れて
洗礼を受けています。

イザベラちゃんは、
のフレデリック皇太子とメアリーの間に生まれた
デンマーク王室のプリンセス。

しかし、2005年あたりから、この東宮家の予算が大幅にアップして、
このほど、フレデリックとメアリーは、職員を5名をリストラしました。

元経済産業大臣の汚職疑惑

2009-03-18 | デンマーク最新
日本では、小沢民主党代表の第一秘書が逮捕され、小沢代表は
「取り調べの結果によって、そう遠くない時期に決断をする」という発表を
3月17日に行いました。

デンマークは、世界で最も政治汚職が少なく、透明性の高い国
として、知られています。

しかし、しかるに、だが、とはいえ。
そういうデンマークでも、汚職はときどき話題になります。

いま元経済産業大臣のベント・ベンセンの
汚職疑惑が大きな話題になっております。

このベント・ベンセン。現在のアナス・フォー・ラスムセン首相の
右腕ともいえるお方で、ちょっと男前田のクラッカー。
2001年政権交代後の経済振興、
2007年の行政改革など、一緒に成し遂げてきた方でございます。

しかし、
なんでも、大企業のシカ狩りとゴルフツアーに参加して、
合計500万円相当の収賄だとのこと。

狩猟にご招待されるとは、やはりヨーロッパですね。
なんて、言っている場合ではない!

500万円は、一般デンマークの平均的年収に相当します。

BT新聞社では、ベンセンの日程表を入手し、かれが経済産業大臣であった
2003年から2008年の間に、33回の狩猟とゴルフツアーに出かけ、
うち12回は数日にわたるものであることを突き止めました。

どう言いわけしようが、
こうした招待を受けることが違法であることは明らかである、
との見方が大勢を占めているようです。

「警察の調査が終了してから、彼をどうするか決定したい」
と、首相は3月15日に語りました。

なんだか、小沢代表の本日の答弁と似ています。

なんだか、がっくり。

医療改革の市民公聴会始まる

2009-03-16 | デンマーク最新
デンマークの医療については、在宅医療は世界最高レベルなのに、
急性期医療に関しては、手術までの待機が長く、どうしようもない状況にあります。

くわしく知りたい方は、拙著「デンマークの高齢者福祉と地域居住」(新評論)
(233-249)をご覧ください。

昨年6月、この医療の実態に根本的な改革を!というわけで、
250億クローナ(5000億円)の財政投入が決定されました。

その内容は、医療にさらなるメリハリをつけ
緊急対応、急性期医療に対応した「スーパー病院」などを作ろうというものです。

一口に、250億クローナといいますが、日本の規模に置き換えると11兆円規模になります(人口規模より、日本はデンマークの23倍)
現在、日本の医療費は約33兆円ですから、その三分の一を新たに投入しようと
いうのですから、莫大な投資であるわけです。

また、介護保険の総費用が7兆円ですから、介護保険の約1.5倍規模の金額を
医療改革に投入する、とも理解できます。

そうした大規模な改革に際して、保健予防省では、大臣自ら全国行脚を始めました。
3月3日、9日、16日、20日、23日、30日と、月曜日と火曜日をこの行脚にあて、計10回、レギオナ(広域保健圏域)の長とともに市民集会を開き、構想を説明して質問に答えてコメントを得る、というものです。

日本に見られたように、サクラに参加してもらって形式だけ整える、というものでは全くありません。
16日の集会フュン島のスベンボー市で開かれたようですが、200名が参加しました。
デンマークは「対話」の国です。
透明性を高めて、政府は構想のすべてを開陳する。
それに対して、国民は明確に自分の考えを、これも開陳する。

「国が小さいからできるのさ」なんて、言わないでください。

この集会は、2007年の行政改革で登場した5つのレギオナ(広域保健圏域)で2回ずつ開催しょうというものです。
2007年、デンマークでは大規模な行政改革を行いました。
かつて、保健医療を担当していた県(13アムト)を廃止し、
代わりに5つのレギオナ(広域保健圏域)として保健医療を管轄させています。

今回のドサ回りは、1つのレギオナのなかの2つの都市を巡業しよう、というもの。そこで、10回となるわけです。

人口規模で置き換えると、日本では230回となります。
これだけの回数を開くことは不可能です。

そこで、日本で道州制などがかりに導入された場合、
各道州で2都市ずつ開催、ということなら不可能ではないでしょう。
また、道州制が導入されていない現在でも、北海道で1回、東北で2回、
首都圏で2回、中部で2回、近畿で2回、中国四国で2回、九州で2回。
これなら、全日程大臣が出席しないという条件で開催は可能です。

とにかく、国の大きな変革に際して、国民の意見をダイレクトに、まじめに聞く。
これは、非常に重要だと考えます。

写真は、デンマークの病院の写真です。





デンマークで働きたいスウェーデン人

2009-03-13 | デンマーク最新
昨年末のデンマーク滞在で驚いたことがあります。
デンマークで働くスウェーデン人が多く、
高齢者の介護型住宅であるプライエボーリなどでも働く人が
増えているという事実です。

道を歩いていた人に、介護型住宅を訪問への行き方を聞いた時、
偶然にも「私はそこで働いているのよ」ということで、
一緒にバスに乗り、連れて行ってもらいました。

他の介護型住宅(プライエボーリ)でも
そこで働いているスウェーデン人に会いました。
「最近多いわよ」との話でした。

なぜ?スウェーデン人がデンマークで働くのか?
その人の説明によれば、貨幣価値の違いが理由であるとのことでした。
デンマークで働いて給料をもらってスウェーデンで使うと
15%くらいおトクなのです。

たとえば、同じ洋服でも、
129デンマーク・クローナ=149スウェーデン・クローナです。
デンマーク・クローナで給料をもらって、スウェーデン・クローナで
生活すると、1.15-1.17倍の価値が生じるというわけです。

もちろん、この経済効果?を狙って、
デンマークで働いて、スウェーデンに住むデンマーク人もいます。

そこで、本日の本題。

デンマークとスウェーデンの間の海峡をウアソン海峡 Oeresund
と言い、コペンハーゲンとスウェーデンのマルモは橋でつながれています。
このウアソン・ブリッジに関連する調査(この地域に関する2国間調査)は、
スウェーデン人のなかで、18-30歳の層では30%の人が
「将来デンマークに職を求めることになるかもしれない」と考えている
ことを、明らかにしました。
31-50歳では、18%。

ここ数年、デンマークで働くことを計画しているスウェーデン人は、
14%(2006年)、13%(2007年)、11%(2008年)と低下傾向にあったのに、
この調査結果はなんだ!という、わけです。

それは、仕事を変えるという習慣に人気がなくなっているからではないか?
と推測されています。
しかし、それでも合点がいかないのは、
新たに職を得る最も若い層では、42%のスウェーデン人がデンマークを
就職先ターゲットとして考えているようなのです。

スウェーデン人がデンマークの労働市場に魅力を感じているのに対して、
スウェーデンで働きたいというデンマーク人は、わずかに3%。

この人気の高さは、デンマーク・クローナは15%高い!
という貨幣価値の問題だけなのでしょうか?

もうひとつ考えられることは、マルモとコペンハーゲンをつなぐ橋
(ウアソン・ブリッジ)ができてから、マルモからカストラップ空港、
コペンハーゲン中央駅を経て、北のエルシノアまで、電車で直通で行ける
という交通の便もこの傾向に拍車をかけているように思います。

交通費をはらっても、その価値はあるのでしょうか。
もちろん、交通費は雇用主が支払うのでしょうが、、、

デンマークでも、介護の現場は人手不足で悲鳴をあげています。
よい労働力をスウェーデンから得られるなら、これにこしたことは
ないのでしょう。

その昔、スウェーデンでは日曜日に酒が買えないので、
北のヘルシンボリ(SW)からヘルシノア(DK)に酒を買いに来るスウェーデン人でフェリーが賑わい、
おまけに飲んだくれてごろごろと寝そべっているスウェーデン人をみかたものです。

そんなことを、思いだしました。
写真は、デンマークのヘルシノアにある世界遺産クロンボー城。
シェイクスピアのハムレットの舞台であることでも有名です。
この海の向こう5キロ先が、スウェーデンです。



コペンからのSASフライト4割カット

2009-03-12 | デンマーク最新
SAS(スカンジナビア航空)は、
コペンハーゲン カストラップ空港からのフライトを
40%カットする計画を発表していましたが、
今後5ケ月の間に廃止する6路線を明らかにしました。

まず最初に、グリーンランドはただちに廃止。
4月1日に、フィンランド タンペレ
夏には、アリカンテ、マラガ、デリー
シアトル便も6月末をもって廃止。

成田-コペンハーゲン便が含まれていないのは、不幸中の幸いでした。
ね!

SASの機体は、ボディには彩色を施していないため、
エンジンの赤と尾翼のブルーがかなり効いて、
とても素敵です。
「しぶい、シンプル」という北欧デザイン・テイストを基調としながらも、
こうしたブライトな色を上手に使っているなあ。
素敵な機体だなあ、と感じていました。

でも、
以前は、カトラリー(ナイフ、フォーク、スプーン)は金属でしたが、
今はプラスチック。軽量化を図って、燃料を節約するなどの
努力をしていることは、明らかでした。

1996年には、関西空港からもコペンハーゲンへのダイレクト便が
ありましたが、これも10年前になくなっています。

また、先日は、トイレに行こうとしたキョトンC氏が、
http://blog.goo.ne.jp/kyotonc
「これを持って行け」と、おしぼりをわたされたそうです。
トイレの水が不足して、手が洗えないとか。
水の積載も制限しているのかなあ、なんて。

また、なんと申しましょうか。
SASには、日本の航空会社に見られるような「あいそ笑い」は
まったくなく、気軽に乗れていいのですが、
私の場合なんざ、床に荷物を置いておいたところ、
少し通路にはみだしていたんですね。

そうしまたしたところ、フライト・アテンダントの方は、
その荷物を足で蹴飛ばして、中に押し込んでいきました。

ANAなら、本当に丁寧に、
「お客様、危険でございますので、この荷物は
 膝上においていただくか、上におあげいたしましょうか?」
と、聞いてくれるはずです。

ベタベタしないドライなサービスのあり方は、北欧へ向かう人間にとって
とても良い心の準備になります。

満面に湛えた笑顔が、顔の向きを変えるや消えうせる
ということんがないだけに、その笑顔は、ふだん着の笑顔。
なのであります。

成田からダイレクトで行けることや、
まあ、こういったサービスを楽しみながら乗っている、
という面もあります。

また、日本からヨーロッパへはシベリアを上を飛んでいきますので、
日本からダイレクト便で北欧に入るのは、最短距離になります。
行きで11時間、帰りで10時間(偏西風の影響)の早さです。

北欧に行く場合、パリ、ロンドンに入ってから、数時間待って
コペンハーゲンへ。というようなエアラインを選ぶと、
コペンハーゲン上空を飛びながら
「ここで降りたああい!」と叫んでも降りることができない。

ということで、北欧へのダイレクトフライトは、
やはり、SASがいい、と思っているデンマークおばさんです。

今年は、大々的に路線の整理をするようですが、
コペンハーゲンは北欧最大のハブ空港です。
がんばって、より多くの路線を維持してもらいたいでサス。


今秋のオバマの来デンは?

2009-03-09 | デンマーク最新
デンマーク人の間では、今年秋(10月)に開かれるIOC委員会と
12月のCOP15(環境会議)に、オバマが来る?来ない?が、
話題になっています。

結論として、ホワイト・ハウスでは「決断はなされておらず、
まだ、確かではない」という発表がなされたようで、
コペンハーゲンっ子としては、ちょっとがっかり。といったところです。

しかし、ナンシー・ペロシ下院議員は世界の代表が集まって、新しい議定書に
合意しなければならないので、オバマはコペンハーゲンに行くのでは?
とほのめかした、といいます。

また、
なんでも、オバマの生まれ故郷であるシカゴは2016年のオリンピック開催に
名乗りを上げており、同じく名乗りを上げている4市の中から最終決定が
なされます。シカゴ市長としては、オバマ大統領が参加してくれれば、
これほど効果的なことはなかろう!と、一緒に参加してくれることを
要請しております。

とにかく、今秋のデンマークは、10月のIOC委員会、12月のCOP15など
世界の話題を集めそうです。

旅行される方、ホテルの予約はお早目に。
大きなホテルは、かなり押さえられているようです。

写真は、「オバマもこの風景を見るか?」ということで
コペンハーゲン カストラップ空港。
VIPは、こんな一般通路通らない?


「グリーンな成長」豚ちゃんは、どう?

2009-03-03 | デンマーク最新
今日は、おひなさま。
関西では、雪が降っています。
日本全体が冷え込んでいます。

冷え込む日は、鍋にかぎりますなあ。
昨日の「居住環境の悪化を強いられそうになっているデンマークの豚ちゃん」の
話にちなみまして「わだ家(和田アキ子のお店)風豚しゃぶ」はいかがでしょうか?

白髪葱(白ネギを、白髪のように繊維に沿って切ったもの)と水菜を
このように「だし」に浮かべて、野菜ふとんの上に豚肉をのせ、
肉で丸めて食べます。

わだ家では、だしが「よせ鍋風うどんだし」でしたが、
わが家では、昆布だしをつかって、ポン酢で食べました。

ということで、本題はデンマークの豚の増産による「グリーンな成長」政策の
話です。

現在、デンマークには1300万匹の豚がいます。
85%を輸出しており、貿易の主力商品になっています。

ゆったりと育てるために、1匹あたりの居住面積が決められているようで、
(すみません、この話はウラがとれていません)
のんびりとそだった豚は、離し飼いのにわとりと一緒でおいしいのでしょう。

しかしながら、政府はさらなる増産を計画しており、
豚一人(1匹)あたりの居住面積は狭くなるが、それにこだわるよりは、
増産に伴って環境が汚染されないよう、
農家は環境にやさしい技術を使って環境汚染防止に努めてほしい、
という方針を出したのです。

そのためには、豚ちゃんの糞尿を使ってエネルギーをつくるバイオガス・プラント
への投資を支援するというのです。

環境大臣は「豚が増えることが問題ではない、土地には限度があるのだから。
私が心配しているのは、豚が増えることによる環境汚染なのだ」と、説明。

政府としては、豚の飼育をさらなる「産業」として育てたいらしく、
そのためには「他の産業と同様に、環境への配慮が今後ますます重要になる」
というわけです。

環境大臣は、より多くの豚を従来の豚舎で飼う(1匹あたりの居住面積は
狭くなる)ことによる環境汚染の基準値については決めていないようです。

「バイオガス・プラント建設には投資が必要で、操業するには今以上のコストがかかる。
 しかし、多くの豚を飼えるのだから、売上はアップして経済効果がある」と、大臣。

デンマーク農業協会の副会長は、
「再生可能エネルギーであるバイオガスが作ることを支持する。
 また、ただの資源を使ってできるだから、いいことだ」と、賛成を表明。

しかし、会長は
「豚の85%は輸出するが、残りは汚濁となるのだ。これが環境にとっての毒となる。
 だから、これ以上豚を増やすと、ゆたかな自然やおいしい水が守れない!
 それに、
 この田舎に、醜い建物(バイオガス・プラント)ができることは許せない!」
 と反対の意向を表明した。

バイオガスは、糞尿、木くず、ゴミなどから作られますが、
人間はいろいろなものを食べすぎているので、人間の糞尿からは作られないそうです。

環境にやさしい酪農にも、環境汚染の源泉があるとは、驚きです。
「自然と水を守るために、現在の生産量を守るべき」という会長の意見も
よくわかります。

しかし、「経済(成長)と環境(グリーン)の融合」という点から考えると、
この問題は、考え続けなければならない、重要な課題ですね。

しかし、居住面積が狭くなる当の本人(豚ちゃん)たちは、
どのように、思っているのでしょうねえ。

豚にも居住環境権がある、なのに

2009-03-02 | デンマーク最新
「メヘェ~。僕、オランダのヤギです。
 僕ら、デンマークの豚くん達が、ゆったりとした
 豚舎に住んでることをとっても羨ましいと思っていたけど、
 これからはそうでもなくなるということで、
 気の毒だなあああと思って、本日、友情出演しています。

 僕らのおうちのほうが、広いかメヘェ~」

はい、オランダのヤギ君、友情出演ありがとう!

本日は、デンマーク政府は豚の増産を考えており、

豚なのに、なぜ「ぞうさん」?

「1匹あたりのスペースが小さくなるが、豚をもっと増やそう。
 しかも、生産は環境にやさしい方法をとらなければならい」
 と発表した、というお話。

「豚にも居住環境権がある」という話は聞いていました。
しかし、豚の増産にともなって、豚の居住環境権よりも、
「自然を汚さずに、生産増加をはかるように」という、
豚の居住環境権についての配慮はなしで、
自然環境にのみ配慮する方針がだされたようです。

端的にいえば、豚ちゃんの糞尿をバイオガスに変えるプラントを
作るための投資資金を援助するので、自然を汚染することなく、
豚の増産をはかってください、ということです。

意見は二分しているようです。

写真は、デンマークのものではなく、オランダのもので「イメージ映像」と
なっております。ヤギちゃんやにわとりさんですが、あしからず。

デンマークは今でこそ、工業国、情報産業国でありますが、
その昔は、農業、なかでも酪農立国でありました。
現在でも、貿易収支の柱を支える品目に「豚」というのがありまして、
その85%を輸出しています。日本もたくさん輸入しています。

日本でハムを買う時、パッケージの裏をご覧ください。
赤に白十字(左に寄っています)のデンマーク国旗が表示されています。

デンマークでは、人口より豚口(というのでしょうか?)のほうが多いのです。
人口547万人の国に、1300万の豚ちゃんがいます。

ユラン・ポステンによると、政府は
「今いるスペースは狭くなるけれど、豚を以上に増やそう。しかし、同時に生産は環境にやさしい方法でしなければならない」と発表しました。

このスペースというのは、ぶたちゃんの居住環境という意味です。
どれくらいなのかさだかではありませんが、
グループホームの8m2以上だと、私は怒りますよ

とにかく、この豚の数を増やそうというわけですが、
この提案が、ここ数週間で発表される「グリーン成長」で明らかにされるようです。

つづきは、あとで。



デン政府は230億krの減税策発表

2009-02-27 | デンマーク最新
先週火曜日(2月24日)、政府から発表されたのは、
単に税制改革のみに関するものではなく、
「Foraarpakke 2.0--aekst, Klima, Lavere skat--」
「スプリング・パッケージ2.0--成長、温暖化、減税--」というタイトルの、
今後のデンマークの国策の指針となるものでありました。

ポイントは二つ。
1、減税。とくに、さらに多く働いた時にきちんと残るように。
2、グリーン対策の強化(環境、温暖化、健康)

なかでも減税に関する税制改革の骨子は、
所得税を230億クローナ(4600億円)減税して、
それと同時に、税金を払う人を増やすために、労働者を19000人増やそう、
というもの(現在1クローナ=16円ですが、通常レートを適応して20円で換算)。

一口に、230億クローナ(4600億円)といっても、、、、
所得税による税収は4800億kr(9兆6000億円)であるので(税金省2007年)、
総額に対して4.8%の大胆な減税である。

とくに、230億クローナ減税の中身は、、、、
1)現在、年間272,600クローナを超える(約550万円)所得には
  中程度額課税(6%)がかかるが、このカテゴリーをなくし、2011年以降は、
  年収388,000クローナ(776万円)を超える部分に13.5%を課税することとした。
  
  これまで、327,200kr(654万円)以上分に適応していた最高税率は15.0%。
  最高税率が、15.0%→13.5%へと低くなることになる。

2)法人からの消費税は、1ケ月後の支払いから6ケ月後支払に延長
   商売している人にとっては、この消費税の支払いは、
   もう、許しがたいほどに苦しいものらしい。
   それから、人件費の源泉徴収にも涙を流しているらしい。
   よって、しかるに、春らんまん、この延期はうれしいものでありましょう。

さてさて、この減税効果を試算してみよう。
たとえば、年収600万円のデンマーク人は、以下の所得税を払っていた。
 労働市場付加価値税  8.0% 
 市民税・教会税(平均 25.3%
 医療・保健負担税   8.0%
 最低額課税      5.5%
 中程度額課税     6.0%(550万円を超える分に対して)30,000円

2011年以降は、この30,000円が減税されるわけである。

一方で、持家世帯に対しては、ローンの利子控除を現在の33%から徐々に引き下げ、
2019年までには25%とするなどの方針を加えている。

しかし試算してみると、この改革は、リッチな自宅保有者に利益をもたらすものであって、
低所得層には便益をもたらさない、のである。

たとえば、ユラン・ポステン紙は次のように試算している。
子供二人で持家に住んでいる世帯収入110万kr(2200万円)の家庭(二人が働いている)の場合、
年間63万円の減税となる。
2200万円と聞いて驚くなかれ。可処分所得は半分以下である。

しかし、同様に二人の子供がいて賃貸住宅にすんでいる年間世帯収入1200万円世帯では、
79,000円の減税にしかならないのである。
などなど、さまざまな非難を受けている。

アナス・フォー・ラスムセン首相は、この避難に対して、、、、

はい、みんなで叫びましょう。
「あんた、ニャー、すんねん」。
この意味がわからない方は、2月25日のブログを見てくださいね。

「年間10万kr(200万円)のローン返済をしている世帯のみが控除対象になるだけであって、
 他の世帯は、これまでどおり控除が受けられます」
と自己防衛している。

彼のスローガンは「減税をして、福祉も良くする」というもの。

甘いものやたばこへの課税を高くしている点については、
保健大臣が「ええことや」と喜んでいることを、先日お伝えしたが、
エネルギーコストに対して15%の課税を行う「グリーン費用」に対しては、
減税が国民の暮らしをラクにする以上に、負担を強いるものである、と非難されている。

与党(自由党、保守党)はこの案を国会で通すための多数派工作のために、
水曜日の時点ですでに、デンマーク国民党とのネゴシエーションをはじめた。
これに対して、
野党である社会民主党、社会国民党は「きたないやり方だ。もっと広く国民の合意を得る手続きをすべきだ」と怒り心頭なのである。

ちなみに、デンマークは、労働者の半分以上が年収400万円以下であり、
あと半分の400万円以上の層で、税金の80%が賄われている。
所得の再配分がかなり強烈に行われているんですねええ。

この減税分は、労働市場人口を19000人増やすことで補おうとしている。
税制審議会では「女性の労働時間が少ない」ことが指摘されているので、
「女性よ、もっと働きなさい!」政策が、近々発表されるでありましょう。

というより、遠く日本より心配しているのは、
これからのデンマークの10年間は、
年金受給層が増え、年金負担層が減っていく大変な10年間なのであります。

このデンばあの心配をよそに、
私の先生・友人は、優雅にヴァケーションを楽しんでいるようであります。

それが、デンマークなのかなあ。

「スプリング・パッケージ2.0」については、また改めて。
よい、週末を!祈・

増えているヤング・マザー。幼児期のネグレクトが原因?

2009-02-26 | デンマーク最新
デンマークには「ヤング・マザー」という番組がある。
20歳まで、ある時は15歳でママになった少女たちを主人公に、
夫や両親などの家族の様子や、公的社会支援を受けて生活を構築していく
様子を伝える番組である。

かなり人気があり、デンマーク人はよく見ている。
一緒に見ながら、
「ヤング・マザーを支える社会の仕組もよく整っているなあ」
というように見ていた。
しかし、これは大きな社会現象のようで、、、、、

2月18日のユラン・ポステンによれば、、、、

13歳で母親になる少女が増えており、これは「できちゃった!」というようなものではなく、彼女らが、望んで計画的に行っていることだという。
避妊の失敗による事故ではなく、
「家族の夢」や「無条件の愛」を求めての結果であり、
彼女らは妊娠のメカニズムについてよく知っており、計画的に妊娠している。

ヤング・マザーたちの世話をしているソーシャル・ワーカーが言うには、
「彼女らは家族を欲しがっています。そして、
 ずっと続く愛や無条件の愛をほしがっています。
 だから、妊娠は計画的なものであり、
 妊娠したことをとても喜んでいるのです」とのこと。

しかし、
「15歳-18歳以下での妊娠は早すぎ、人間としても成熟していたとしても
親業まではまだ早すぎるので、対策を講じたほうがいい」のである。

そこで、どこに手を入れたらいいかという話になるが、
彼女らの動機を考えると、
性教育のまずさや次期うんぬんとは別の時限の話になってくる。

デンマークでは、
ヤング・マザーに親としてのトレーニングを行うハウスもあるようであり、
そこのハウス長は、次のように話している。
「若くして母親になった少女の5人に1人は、確かに計画的に妊娠しています。
 しかしもっと強い現象は、彼女らの満たされない欲求に対して、
 自分の感情と戦ったうえで妊娠という方法を選んでいる、ということです」

「ここに来る若い母親たちは、
 幼児期にネグレクト(親からの放置)を受けたケースが多いのです。
 だから、若くして、家族を持ちたい!愛情が欲しい!と思うのです。
 それは、彼女らが考えた末の、ひとつの戦いの結果なのです」

デンマークでは、
あらゆる社会サービスの窓口が社会福祉センターに一本化されており、
たらい回しにされず、そして、社会サービスの網の目から漏れ落ちていく
人々がないように法律が整備され、行政システムができている。

今から32年前の1976年に、障害者や母子家庭や児童など
対象ごとに別々に存在していた7つの法律を
「社会支援法Social Bistand Lov」として一元化した。

日本はいまだに、福祉8法が改正がされたとはいえ(1990年)、
タテワリ発想の中で運営されている。
だから、「未婚の母」を救う法律条項が存在しないというのが現状では
ないだろうか。

デンマークでは、13歳の未婚状態で母親になれば、
まず、保健師制度が行き届いているので、保健師の自宅への訪問で、
「この少女が社会的に困難に陥る」ということが発見される。
そして、社会福祉センターに相談に行くように、進める。
保健師は母子の健康だけでなく、社会的な側面にも配慮するのだ。

社会福祉センターに行くと、ケースワーカーがついてくれて、
生まれた子供が健康に育っていくように、
ヤング・マザーの所得、住宅、就労、保育園など、
さまざまなサービスをコーディネートしてくれることになる。

デンマークおいても、児童虐待があり、DV(家庭内バイオレンス)も
社会問題化している。
高齢者が施設(プライエム)で虐待を受けているということが
問題になったこともある。

デンマークで、ヤング・マザー現象が起きている背景に
このような事情があることは、高福祉の国の裏の側面(影の部分)として
記憶しておく必要があるだろう。

しかし同時に、若くして母親になった少女に対しても、
社会全体で支えるしくみがあることは、やはり素晴らしいと思う。

デンマークでは、
法の網の目から漏れ落ちないように制度設計なされているのに対して、
日本では、法の目をくぐって悪事を働く輩が多い。
介護保険の不正請求、無認可の有料老人ホーム、障害者のための特別郵便料金の
悪用などなど。
だから、法律が一般人にとっても、専門家にとってもわけのわからないものに
なっていく。

ああ、また暗くなってきた。

健康にいい?甘味と煙草にさらなる課税?!

2009-02-25 | デンマーク最新
皆さんは、甘いものお好きですか?お好きですよね?
本日は、このスイーツとたばこに対して、さらに課税していくという政府案が国会に提出されたという話題です(現在の消費税VATは、25%です)。

デンマークにおける2009年の税制改革について先日よりお伝えしていますが、
「税制審議会」からの報告書はすでに出され、
2月24日にはアナス・フォー・ラスムセンが政府としての新しい税制リフォーム案を提出いたしました。
(名前が覚えにくいけど、覚えたい!デンマーク愛好家の方には、
 「あんた、ニャー、すんねん」と覚えてください、とおすすめします。)

「アナス・フォー・ラスムセン」とは全く違いと思います。
デンマーク対して失礼だと思います。

ちなみに、この首相は2001年の社会民主党から自由党への政権奪回を成し遂げた人であり、かなり人気が高い人であります。しかし、それは過去形になっているかもしれません。
現在NATOの事務局長の仕事をしてくれまへんか?
と依頼を受けそうな気配になっており、本人としてもまんざらではないらしく、
後任を自由党(Venster)の副総裁のラース・リュッケ・ラスムセンに任せて
新しい仕事でひとふんばりしたい!もし、乞われれば、、、と考えているのでございます。

税制改革のさなかに大丈夫?でしょうかねえええ?

「病気です」「他の方がされたほうが、、」と突然辞任したり、「支持率10%なのにその座にしがみついている」国よりはマシですが、このラース・リュッケ・ラスムセンにはあまり人気がないようで、彼にやらせるぐらいなら選挙だあああと、国民は考えているようです。

さて、政府から出された税制改革案の中に、
「煙草、キャンディ、飽和脂肪への課税を増加する」というものが含まれています(飽和脂肪とは、肉や乳製品に含まれる脂肪でコレステロール値を高める)。

具体的には、たばこ、キャンディ、アイスクリーム、チョコレートなどが含まれますが、この増税案に国民が納得するでしょうか?
もちろん、まだ国会を通ったわけではないので何とも言えませんが、政府は野党とのネゴをすでに始めており、野党デンマーク国民党は賛成の意思表示をしているようです。

たばこの場合、現在20本入り1箱30-40クローナについて3クローナの値上げが予想されています。

写真は、デンマークのヴィーナ・ブロ(ウィーンのパン)で最もポピュラーなものです。これに含まれるオイルにも1キロ20クローナが新しく課税されるので価格への反映は明らかでしょう。

甘いもの好きのデンマーク人にとっては、耐えられない今回の政府案ですが、保健省の大臣は、
「砂糖が脂が原因で起こる心臓病や糖尿病の予防になるし、生活スタイルの改善にもなっていいんでないの?」

「とくに、たばこが高いと若者の間での消費が減り、なによりも高いから買えないという理由で喫煙を始める若者が減ることが何よりも歓迎できる」
と賛成の意向を表明しました。

本日の内容は、税制改革の一部をご紹介したのみで、その骨格には触れていません。
税負担層が減り、年金受給者が増えるこれからの正念場の10年間&それ以降についてどのようなビジョンで臨むのか、つづけてお知らせしてまいりますよってに、待っていておくれやして、おくれやっしゃ。






SU(学生支援金)の見直しに学生が抗議

2009-02-23 | デンマーク最新
現在デンマークでは、今後の健全な経済発展と社会保障の基盤となる税制改革について検討を行っている。

「税制審議会」の報告を受けて改革が進められるが、先日この「税制審議会」の報告書が提出された。
その中には、減税についてのアイデアもさることながら、学生支援金(SU)のカットや労働時間を長くすること、女性の労働時間を増加するなどして
増税をはかるビジョンについてのさまざまなアイデアが出された。

本日は、そのSUの支給期間短縮案について、学生が抗議をはじめたという話である(JP.2月19日)。写真は、コペンハーゲン大学のある校舎の中型講義室。

とにかく、国の歳入の約半分を直接税(所得税)でまかなう国である。
VAT (消費税)などの間接税を含めると、国の歳入の40-45%が国民の税金でまかなわれている。
ちなみに、日本と異なり国債償還などの債務はない健全な財政状況である。

また個人の支払う税金も、以下のような内容で平均的所得(550万円まで)でも
その課税額は46.8%である。これ以上の国民は、超えた額についてさらに課税される。
 労働市場付加価値税  8.0%
 市民税・教会税(平均) 25.3% ⇒市民税率は各市で異なる。
 医療・保健負担税   8.0% 
 最低額課税      5.5%

この税率をこれ以上上げることには国民は難色を示しており、アナス・フォー・ラスムセンは
「税率凍結・移民規制」を約束して、2001年より政権の座についた。

一方で高齢者は増えていく、サービスの質と量についての国民のニーズは高い。
金融危機による打撃も大きい。などなど、課題は山積している。
そうした中での、「税制審議会」の答申の中に、学生支援金(SU)の削減について提言がなされ、
学生たちが、抗議を始めたのである。

ちなみに、SUであるが、これは日本人にとっては信じられないほど、若者やその親にとってありがたい
制度である。
国民学校を卒業して、大学・専門学校で学ぶ学生には、
毎月5,177クローナまでが6年間にわたって支給される、というもの。
1クローナ=20円で計算すると、103,540円になる。

もちろん、ここから税金が引かれるが、学生たちは、アルバイトや借金をしながら、
自分の力で学び、生活をする。
アルバイトは学生にとっては、生命線である。

これまた驚きであるが、アルバイトの時給相場は100クローナ(2000円)。
すぐにデンマークに行って、バイトしたい!と思わないでね。
これから、源泉徴収されます。

日本の「格差」は世襲されると言われているが、デンマークにおいては、
国からSUが支給されるので、自分にやる気があれば、親に資力がなくても
十分に自分の行きたい道を選べるわけである。

この10万円という数値。日本では「子供が下宿して大学にかよう場合、月間10万かかる」といわれている
数値に奇しくも一致しているではあーりませんか。

そう!デンマークでは、子供は「社会の子」なのである。
そして、税金を多く支払っても、このような形できちんと還元されるのである。

そこで、「税制審議会」では、このSUに対して、
「2000年には3,907クローナ(約6万円)であったものが5,177クローナになっている。
 その間の物価上昇率は18%でしかないのに、この33%という上昇率は理に合いまへん」
というわけである。

そこで、支給期間の6年を4年にしようと提言したのである。

これに対して、学生が今週26日(木)に抗議デモを行うという。
コペンハーゲン大学の人間学部、社会学部を中心に、全国の主要都市で行われる。

ちなみに、私は大学(コペンハーゲン商科大学)で英語で開かれる授業・試験を受けて単位もらったが、
大学で学ぶ学生は本当によく勉強すると思った。
試験はレポート提出か、試験の場合は、1997年の時点で4時間の論述式であった。
教科書持ち込みあり・なし、などいろいろ。

4時間のうち、コーヒー買ってきて飲みながら書いている人もいたりしたが、
監督いたかなあ。古きよき時代の話なのかもしれない。

最後に、修士に進んで学ぶ学生には、プロジェクトを出してとおれば、
さらなる支援金がもらえる。
博士課程ともなると、一般企業に勤めるのと変わらない助成金が出る。
コペンハーゲン大学の先生によれば、ヨーロッパでも珍しいらしく、
デンマークの学生は本当に恵まれている、とのことであった。

新郵便システムが高齢者を脅かす!?

2009-02-20 | デンマーク最新
昨日(2009年2月19日)のDRのIT新聞によると、
「集合住宅の2階以上への郵便配達をしない。郵便箱を1階(デンマークでは0階)に設けて取りにくるようなシステムになるが、
階上の自宅まで持ってきてほしい場合には、郵便箱にラベルを貼ること」という新システムを、非公式にデンマーク郵便局が発表したそうである。

これに対して、エルドラ・セイエンAEldre Sagen が、
(エルドラ・セイエンについては、また改めて、、、))

噛みついた!ではなく、
ちょっと待て! をかけた。

つまり、そのようなラベルを貼ると「犯罪の温床になる」というわけである。
「手紙をとりにこれない、あるいはそれが億劫な高齢者が住んでいます」ということを世間にアピールするようなものだからだ。

犯罪防止審議会でも、「そのラベルが犯罪を誘発することにならないとは限らない」と、煮え切らないながらも、その事実を認める見解を発表した。

これにたいして、郵便局は、、、、

どないせえ、言わはりますのん?!
Mr.ポストマンは、一人で500軒の配達を抱えているのでおますえ。
どこに65歳以上のお年寄りが住んでいるか、覚えられしまへんわあああ。

とのたまった。

ひゃああああ!!!関西弁にすると、角たてしまへんなあ。

今日は、バリネコまで関西弁どすか?

写真はのどかなデンマークの、そのMr.ポストマンである。

ヘイ、Mr.ポストマン!
ウー、ウー、ウー、Mr.ポストマーン、マアアアアアン、アアアアン。

覚えてますか?カーペンターズ。と書いたところ、
ツーカーさんから電話が入りました。
オリジナルはビートルズ。
http://www.youtube.com/watch?v=GuGgWRyhPsI

カーペンターズはカバー。であることを明確にせよと。
http://www.youtube.com/watch?v=KItFpClyqOs

ひととき、リラックスしたい向きには、上のアドレスでお楽しみください。
お仕事場におられる方は、お昼休みにしましょう。
う~ん、ノスタルジー!


横道それないで、お話続けて!

デンマーク郵便局のトレード・カラーである赤と黄色を上手に使っている。
この写真は郊外の田舎町ではなく、首都コペンハーゲンでの風景である。

自転車はクリスチャンバイクだと思うが、自転車と箱が一体になったようなものにお手紙を入れて、配達している。
フーン、一人500軒に配達してるんだあ。

ちなみに、クリスチャンバイクは一般人でも愛用していて、子供をのせて走りまくる。いちど、自転車に試乗させてもらったことがあるが、なかなかどうして重い。かよわき女性の足では、なかなかこげない代物である。
もひとつ、ちなみに、郊外のちっさな町では、自転車の前に大きなカゴを付け、それにお手紙を入れて平和的にやってくる。

写真にあるようなコペンハーゲンの集合住宅は100年以上にもなるもので、各フロアに2戸、3戸、4戸の住戸がある。
日本のいわゆるスキップフロア方式のようなもの。

このような住戸の場合、郵便箱が1階にまとめてつけられているわけではないので、郵便屋さんは、上の住戸まで持っていって、ドアについた穴から手紙を入れてくれる。週末には、たくさんの広告チラシもこの穴から入ってくる。
コペンハーゲン周辺では、エレベータのない集合住宅にエレベータをつける改修工事も数年前に終了しているので、それほど大変でもないだろう。

デンマーク郵便局の新システムは、集合住宅への配達業務を合理化しようとしたものであろうが、
これに対して、高齢者の安全を守るという視点から異議を申し立てる団体(エルドラ・セイエン)があるということが、
すばらしいでは、

あーりませんか!

いづれにしろ、ギャク古すぎ

ところで、集合住宅での郵便箱の設置の仕方であるが、
私の経験から、築100年以上にもなるものでは各戸についており、
戦後の経済成長のなかで建てられたものも各戸(階上)についており、
新しいものは1階(0階)にまとめて設置されているケースが多いように
理解しております。

ほっか、ほかのデンマーク情報でした。


マガジンが倒産?!

2009-02-13 | デンマーク最新
ゆーきーや、こんこ。あられや、こんこ。
オー、一面の白銀の世界 イン ショーウィンドウ!

デンマークのショーウィンドウにも、雪が降ったようです。
これは、「イルムスボーリフス」の冬のウィンドウ・ディスプレイ。

デンマークのデパート「マガジン」が倒産の憂き目にあっている?!
正確には、倒産を防ぐための新しいオーナーを探しているようである。
といのが本日のテーマであるが、、、、

なんで、イルムスボーリフスやねん?

ということになりますが、まあ聞いてください。
デンマークには二つのデパート、「マガジン」と「イルムス」があります。
が、この二つのオーナーが同じ会社なのであああある。

その昔、イルムで買物をしていて、欲しいものが品切れであった。

「すまへん。マガジンに行ってもらえまっか?」

また、大阪弁?

と言われて、デンマークとは大らかな国であるが、顧客を競合店に誘導するほどおおらかななのかあああ。間抜けているのかああ。いやいや、これはもう、おどろき越えて「わらっちゃう、あきらちゃう」と思いつつ、マガジンに行ったことがある。

あとで、両者は同じ会社であることが分かったのだが、、、
つまり、そのオーナーがアイスランドのボウガーという会社なのである。

そこで、マガジンの話であるにも関わらず、イルムスボリフスの写真を選んだ。
イルムスボリフスは、「イルムの住まいの家」という意味で、北欧モダーンのインテリアを集めた店で、最近はアパレルにも力を入れているようである。

元へ。

アイスランドといえば、昨年の金融危機で国家そのものが破産か?云々で話題になった国である。
「マガジン」のオーナー ボウガー社がアイスランドの会社なのである。

ボウガー社は金融危機のあおりを受けて14億ドルの借金を抱えることとなり、投資銀行の保障を受けた。マガジンも銀行のコントロール下にあり、新しいオーナーを探している、という。

マガジンの経営部は、
「安心しておくんなはれ。マガジンは常に地元銀行がついておます。もう、アイスランドのグループには依存してはおりまへん」と強調した、という。

いずれにせよ、マガジンもイルムもコペンハーゲンっ子には大人気の店である。
のみならず、「イルムスボリフス」と言えば日本人にも人気で、絶対と言ってくらいに訪問する、観光名所化した店である。

その後、オーナーが現れたという話は聞かないが、
デンマークを代表するデパートがアイスランドの会社の所有だったというのは驚きである。
設立はデンマークの会社であっても、その途中で買収されたのであろう。