東京タウンウォッチング情報 & 経営コラム 「経営コンサルタント・安岡裕二」の情報とヒント

ホットな街、店の現場から“時代”が見えるタウンウォッチング。経営に関連するヒントを独善的に“切る”短文のコメント。

楽しい店美味しい店 味な立ちそば「江戸そば本郷」…これがなかなか♪

2011-08-12 18:38:30 | おもてなしの心
 楽しい店美味しい店 味な立ちそば「江戸そば本郷」…これがなかなか♪
~経営コンサルタント・安岡裕二の「東京タウンウォッチングガイド」~
               

 「本郷も『かねやす』までは江戸のうち」という。今も本郷3丁目の交差点角に「かねやす」は洋品雑貨の店を営んでいる。
 その本郷に「江戸そば本郷」を名乗る“立ち食いそばやさん”がある。人づてに聞いて、行ってみました。

 これがなかなかに“乙な味”で旨い。ことに“もり”がいいね。何がって?先ず、キリッと冷たい点、近頃は猛暑で水道水で絞めても、生暖かっくて食べられたものじゃない。ストレスが溜まっていく。
 ところが、この店のもりは、“キリッと冷たい”…井戸水かと聞いてみて解ったが コンプレッサーで冷たい水にしているそうな!
 冷たいものはより冷たく、暖かいものはより熱めにして食べるのが旨い…と信じている私にとっては納得の“こだわり”だ。

 次に、「江戸そば」を名乗るのも、数多ある蕎麦屋では聞き慣れずなにやら曰くありげに感じさせる。その源流は!?と調べると、…江戸の老舗のれん御三家と言われる「更科」「藪」「砂場」につきる。中でも、砂場は500人から働く大店だったという。更科、藪まで解るが、「砂場」と聞いて、オヤッと思われた方もいるのではないだろうか? 実は「更科そば」「藪そば」も暖簾を意味していた…と言えば納得するのではあるまいか。だから、「藪そば赤坂店」という使い方が正しい。因みに日本橋に総本店のある「砂場」は更科系のそばである。

 そばは歴史があるだけに、分類も色々ある。そば粉によるものでは、更科、藪、田舎蕎麦となり、つなぎの比率分類では、そば100%の「十割蕎麦」、小麦粉20%の「二八蕎麦」という。「五割そば」もある。

 さて、「江戸そば本郷」はというと、そばが大衆化し、値頃感もあった田舎蕎麦系の二八蕎麦であろうか!?或いは、五割蕎麦かも知れない!? コレがホントの“やぶにらみ”!?? 今度、確かめてみなくてはなるまい。

 いや、あれこれ曰くを訪ねてみれば楽しいものだ。夏目漱石の「我が輩は猫である」にも、蕎麦うどん談義の場面があるとか。江戸時代には、蕎麦屋で独り、種物で一杯やり、蕎麦で絞めるのが“粋”とされたそうである。そんな気取りが似合いそうなのは、神田連雀町の「やぶそば」に尽きる!?

蛇足①蕎麦粉の種類による分類
更科蕎麦(さらしなそば)
ソバの実を挽くと中心から挽かれて出てくることから、後から出てくる粉に比べて、最初に出てくる一番粉が白く上品な香りを持つ。一番粉を使用した蕎麦が「更科蕎麦」である。東京などでよく食べられる。粘りがなく、つなぎをよく使う。
田舎蕎麦(いなかそば)
蕎麦殻を挽き込んだ、黒っぽい蕎麦粉により製造された蕎麦。蕎麦の香りが強く、あまりつゆをつけずに食べる。長野県や愛知県、近畿、山村でよく食べられる。つなぎに山芋などを使う。
藪系の蕎麦
抜き実の挽きぐるみ、つまり緑色の甘皮部分を挽き込んだ鶯色の蕎麦。種皮の緑色が鮮やかな「藪」系の蕎麦はその香りが高い。

蛇足②“江戸のうち…”本郷
頃は大岡越前守が活躍した時代。江戸は火災が頻発したという。そこで本郷を起点に江戸城迄を江戸と決め、その中では火災防止対策に、屋根の茅葺き禁止、瓦屋根にするなと規制を敷いたという。その目印が「かねやす」だったんですね。

経営コンサルタント安岡裕二
TEL090ー3233ー7847
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 東京タウンウォッチング 東... | トップ | 東京タウンウォッチング 銀... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

おもてなしの心」カテゴリの最新記事