今の歌声は

ohtaと申します。M!初演の中川晃教さんに感動してこのブログをはじめました。ゆるゆると更新中。よろしくお願いします。

へドウィグ・アンド・アングリーインチ

2005-07-02 22:32:45 | musical
へドウィグ・アンド・アングリーインチ
6月17日 19:30 パルコ劇場

観てきました。
もう、2週間が過ぎてしまって…
なかなか書けなくて今になってしまいました。

席には何故かビニールシートが置かれていて、
「水物が飛ぶ場合があります」との、注意書きがありました。
みずもの? ってなに?
何だか胸騒ぎ(笑)を感じつつ、着席。

凄かったです!
何の予備知識もなかったもので…
のっけから、スタンディングです!
まるでロックコンサート!
スピーカーの真ん前の席だし、とにかく凄い迫力でした。

主演の三上博史さん、凄すぎます!
パワー全開なんて生易しいものではない。。。
魂の限り、命の限りって感じの歌と演技でした。

ロックミュージカル というより ロック一人芝居 と
いう感じです。
俳優は三上さんただ一人。後はバンドの人たち。
東ドイツの一人の青年が、愛する人のために性転換手術を受け
失敗し、でも、愛する人を追いかけ、夢を追いかける…
男でもなく、女でもなく、ただただ愛する人を思う…一人の人間。

哀しく、優しい へドィグ!
奇抜な衣装、ゴテゴテの化粧の下に見える真実の姿!
その姿は時に痛々しく、時に神々しくさえ見える。
ホントに胸打たれました。

人として、誰かを愛する… その感情には何の陰りもない
男であろうと、女であろうと、人間誰でもが心の底に
持っている愛…それを深く感じました。

三上さん、役者としての技量の深さもなかなかのもの。
ほとんど一人で歌い、台詞をいい、観客の心を掴み、あれだけの
時間、出ずっぱり。
「若いって疲れるのヨ~!」とかいいながら(笑)頑張ってました。。。

そして、私ニナ・ハーゲン を思い出しました。
随分前の人ですけど、東ドイツということもあって。
コンサート行ったことあるんですよね。
衣装が似てた気がする…

なにかの雑誌で、三上さん「使命感を持っている」
というようなことが書いてありました。
使命感!
だからこそ、あそこまでなりきれるというか、入り込める
のかなあ、と思いました。

普通、キワモノ的なものってそれ自体が話題になってしまって
内容が伴わないものがあるけれど、これは感動的な作品。
三上さん、この役をやるにあたっては、相当覚悟がいったと
思いますが、一種潔ささえ感じられる、素晴らしい役者ぶりでした。

最後になりますが…
「水物」飛んできましたよ。。。バシャッと!
結構、それで興奮しちゃったりして…楽しかったです。