やおよろずの神々の棲む国でⅡ

〝世界に貢献する誇りある日本″の実現を願いつつ、生きること、ことば、子育て、政治・経済などについて考えつづけます。

九州北部の人口10万ほどの地方都市の義務教育事情を紹介しましょう

2016年03月27日 | 教育

 これは「日本会議:k支部」による公開勉強会の記録です。講師はK地区で教員をし、教育委員会の課長も勤められた方。

※使われたデータはすべて公表されたもの。また、下記内容は私(松永)のメモをもとに要約したものなので、お問い合わせ等は私にどうぞ。

1 k市の義務教育の現状

(1) 学力

・小中とも、国・佐賀県平均よりやや低め。※中学校の一部や、学力テストのB問題(応用問題)の不振については要留意。
・市教委では、京都女子大教授の指導を受けて、全学校で「子供主体の授業」への改善に取り組んでいる。
・全国的分析により、《朝食の有無》や《スマホの多用(毎日4時間以上…)などと学力低下が相関している》など、生活習慣にも課題があることが分かっている。

(2) 生徒指導

・中学校での問題行動数は大規模校で多いが、毎年状況が変わっている。(※特定少数の生徒が何度も…)

(3) 体力

・全国的に運動不足か。※安全に配慮しながらも、鍛えることが大事。

(4) 教職員

先進国(OECD)日本を比べると ■1学級定員=平均24人 < 日本:31人。■勤務時間=38.4時間/週 < 日本:53.9時間/週  

 ※(私の注)…講師の指摘のとおり、「国家の教育投資」については日本は先進国最低レベルであることは世界周知の事実。《日本人が外国人と比べて、より「秩序正しく」「穏やかな性格」》であることが、上記の結果になっている(=これまでは不利な条件でも効果をあげることができていた)主因だと思う。

 しかし、この数十年の子供たち(≒家庭・地域)の劣化の割合の増加はまちがいない事実であり、このままでは無残な未来が予言できる。

 例えば、この数十年間の、日本と中国の軍事費と軍事力の変化を見れば、だれにでも一目瞭然だろう。教育は、中心の軍事とは違い、教育費と教育効果が直接的に比例するような単純な現象ではないが、巨視的・長期的には相関するとかんがえるべきだろう。

・k市でも、「精神的原因」による病欠者や休職者が増えている。

・これから「教員の大量退職の時期」が始まるので、要注意。

 ※(佐賀県の)教員の場合は、「敗戦直後の多子化のための十数年間の大量採用の波」などの影響で、(一般社会では大量にいた)「団塊の世代」と、その前後の教員はとても少なく(=昭和40年代の採用数がとても少なく)、今から10年ほどの間に退職していく世代(=昭和50年代の採用者)がもっとも多くなっている。

 

2 これからの子供たちが生きていく社会は?

・少子高齢化現象・・・日本全体だが、K市はより顕著。

3 子どもたちをどう育てるべきか

かつて経験したことのない危機に遭遇する可能性があるので・・・コミュニケーション力、主体性、チャレンジ精神などを鍛える必要がある。

・文科省の「教育振興基本計画

4 日本の明るい未来のために私たちにできることはあるのか?

・日本は世界から信頼されている。日本人の長所を取り戻し、伸ばすことで世界とつながる。尊敬と感謝の心、礼儀と相互信頼…

・「鉄は熱いうちに打て」・・・子どもを鍛えよう。※例:事故をおそれて、鍛えることをやめてはいけない。

地域力の再生が不可欠・・・地域住民の絆をもっと強くしよう。例:他人も怒ってくれる「じいちゃん」も必要。

 ・地域ぐるみの「コミュニティスクール」を増やす。(現在、3校)

 ・「学校支援地域本部」を作って活動する。公民館(小学校区単位)が核になって・・・

 ・企業・事業所も子育てや家庭教育の支援をしてほしい。社員・職員の地域活動推進を。※今は「大人」が地域の活動に出てこない…

■質疑・意見交換会より、参加者の主な意見の紹介

・PTA(=親と教師の会)より、(本来の)育友会(同左+校区住民)が好ましい。K市は青少年犯罪が多い(ような)ので、地域ぐるみの子育てが大事だ。

・「コミュニティスクール」・・・(文科省は1割に増やすと言っているが)「K市のすべての小中学校をそうする」ぐらいの意気込みが必要だ。もっともっと地域の力を引き出し、学校を地域に開き、地域・校区全体で子育てを行うようにしないと、唐津も日本も衰退していくだろう。

 昨年の4月から法改正により「新教育委員会」になり、自治体の教育行政の最高責任者が、かつての教育委員長から首長(市町村長など)に変わった。また、「教育委員長」はなくなりその権限は「新教育長」がもつようになった。
 だから、これからの市の教育の方針・方向を示すのは、市長(と市長が任命する教育長)になる。
 来年は市長選挙があるので、市の子どもたちと教育(=人材の育成)に愛情と理解をもつ市長を選びたい。

・親の問題・・・子育ての核は家庭・親。だんだん劣化している大人(親)の社会的コミュニケーション力を育てる・鍛えるには、大人社会のでの地域作りが不可欠。

・道徳(かつては修身)は教育の核・・・人間・日本人としての生き方を教えることがもっとも基本的で大事なこと。敗戦後の米国による占領政策(=日本弱体化政策)以来、もっとも軽んじられてきたのが「道徳」。第2次安倍政権により、ようやく数年後には道徳が教科(必須科目)になり教科書ができるので期待している。

 ※「安保法制」と同じように、(中共、朝鮮半島、日共などの)「日本弱体化勢力」による妨害活動や「内容骨抜き工作」が活発になると思われるので要注意。

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