【教育討論】26 米占領軍による「不当な支配」 ~教育基本法(7/7) 第三章~ 2012年03月09日 | ~h27 教育/小学校 ■論題2 望ましい子供(=国民)像はどんなものか? (18)2 論述[資料3]教育基本法(昭和22:1947年公布~平成18:2006年改正) (7/7) ※以下の条文の黒字部分はおおむね旧法から引き継いだこと、紫字の部分が新しく入ったこと。■第三章 教育行政(教育行政)第十六条 教育は、不当な支配に服することなく、この法律及び他の法律の定めるところにより行われるべきものであり、教育行政は、国と地方公共団体との適切な役割分担及び相互の協力の下、公正かつ適正に行われなければならない。 2 国は、全国的な教育の機会均等と教育水準の維持向上を図るため、教育に関する施策を総合的に策定し、実施しなければならない。 3 地方公共団体は、その地域における教育の振興を図るため、その実情に応じた教育に関する施策を策定し、実施しなければならない。 4 国及び地方公共団体は、教育が円滑かつ継続的に実施されるよう、必要な財政上の措置を講じなければならない。(教育振興基本計画)第十七条 政府は、教育の振興に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、教育の振興に関する施策についての基本的な方針及び講ずべき施策その他必要な事項について、基本的な計画を定め、これを国会に報告するとともに、公表しなければならない。 2 地方公共団体は、前項の計画を参酌し、その地域の実情に応じ、当該地方公共団体における教育の振興のための施策に関する基本的な計画を定めるよう努めなければならない。 ~以上が法の条文~・改正の要点(1)「教育行政」・・・国と地方公共団体の役割を明記したこと。(2)「教育振興基本計画」・・・政府の教育政策について国会と国民に報告・公表する義務を課したこと。国民への説明責任義務を明文化したと言える。※「不当な支配に服することなく」・・・《かつての「軍国主義政権による教育の支配」のような、「国家権力による不当な支配」が起きないようにこの文言が定められている》というような説明を、40年ほど前の大学でも、その後の教員生活でも聞かされてきました。 しかし、この言説は、《日本の戦前の政治を「悪」と決めつけて日本の解体をめざした米国》の言い分です。 現在の日本の政治の歪み(=日本と日本人を大事にしない)の根本は、このような《占領国:米国による検閲と弾圧と強制による「旧日本の否定・解体と弱体化された新日本の構築」政策》によるものだと思います。 戦後世界経済の優等生で有力国であるドイツと日本が、世界政治の世界では《ほとんど無力》な状態に置かれている状況も、米国を中心にした「連合国」の意思・策謀によるものです。日本とドイツが核武装できない(ようにされている)のは、そうなると両国を《国連常任理事国》から外している理由がなくなるからでしょう。 ところで、最近はこの「不当な支配」は、《民主主義を逸脱した》という意味合いで語られることが多くなってきたと思います。 例えば、《民意を無視した日教組による不当な支配》、《独裁的手法による橋下首長による不当な支配》、などのように。 このような解釈が主流になってきたのでこの「不当な支配に・・・」の文言が残されたのだ、と勝手に思っているのですがどうなのでしょう? ~ようやく「教基法」の資料研究が終わり、次回から《論題2「望ましい子供(国民)像」》のまとめに入ります~←参考になりましたらクリックで応援をお願いします。読んでくださる方の存在が励みです。※コピー、リンクはご自由にどうぞ。 #学校 « 【国語教材論】3 説明文の... | トップ | 【文殊の会】 宗教 ~第11... »