劇団夢桟敷 ☆2018.6〜山南ノート5

熊本アングラ万華鏡〜演劇とプライベートの徒然

フォトブック(10) とーく(talk)

2019-12-08 16:48:48 | 40周年2019 制作日記

フォトブック(10)
おても大明神〜とーく (talk)

今回の公演ではトークタイムを設けた。劇団夢桟敷40周年でもあり、一節つけたと思う。
元劇団員との昔話、肥後にわか座長のキンキラ陽子さんなど、危険な話や笑いが飛び出る。
初期メンバーだった坂上君(東京時代)から神社で盗んだダルマさん事件で警察にお世話になったことや諸々のエピソード(市街劇)が暴露される。
キンキラ陽子さんからは「どこが肥後にわか?」と叩かれるのではないかとドキドキしたが、現代劇とにわか芝居の作り方やお客さんとの関係のあり方などを教わる。
ところで「おてもやん」、「アングラ肥後にわか」と「大明神」とは何だったのだろうか?
熊本名物「おてもやん」を民衆のエネルギーとして捉えた。今でも愛されている。それを熊本の裏面史として演劇で表現しようと試みた。

尚、「おても大明神」は演劇からフォトブックに移ります。メモを整理しながら別冊として作ります。
これより次に向けて座長との作戦会議があります。公開できたらお知らせ致します。
死ぬまで演劇。…夢桟敷は一回性か?後継者へバトンを渡したくもあり、若い世代の育成も心がけようとも考えています。
これからもどうぞ宜しく見守りお願い致します。


フォトブック(9) 貧困と戦乱の世に

2019-12-08 02:28:44 | 40周年2019 制作日記

フォトブック(9)
おても大明神〜貧困と戦乱の世に

「娘さん、いい所に連れて行こう」
「何をなさるのです、お父さん」
遊郭に売られる時代だった。料亭では下働きとして養女となり、おてもやんは幼い頃から働く。芸者や遊女で華やぐ熊本二本木。ここから「おてもやん」の歌が全国に広まる。

エピソード
「おてもやん」の歌を流行らせた赤坂小梅役の遥ちゃんは静岡市からの出演だった。
公演前日は個別に詰めの稽古に費やした。
狐の嫁入りの「嫁」として登場し、おてもやんと入れ替わり、歌を作った永田イネの弟子になるという事実とは違った設定を設ける。
大スターの小梅さんは遊郭か大明神のいる黄泉の世界か、〈虚構〉に連れ去られる。
歴史家からみれば、とんでもない演劇だったと言えよう。
時代背景を読み取り、想像力で翼を広げる。…一期一会の演劇は見た人の記憶の中で新たな「おてもやん」像として時間とともにひとり歩きするだろう。