【 保護犬:ハッチ日記 】

成犬の保護犬、里親日記

幸せについて

2023-04-30 | 保護犬ハッチ
暑くなったと思うと肌寒くなり
気温差がもどかしいこの季節。

そんな中、ハッチはというと…

夫に頭を撫でてもらって


まったりハッチ ↓


すっかりくつろいでいます(笑) ↓


ハッチのくつろぐ姿に夫も嬉しそう。
もちろん私も嬉しい。

ほんの小さな出来事だけど
これを幸せっていうのだと気づいた午後。

ハッチは真昼間の庭で

2023-04-29 | 保護犬ハッチ
ハッチは真昼間の庭で

ちょっと日向ぼっこ ↓


狂犬病の注射から帰ってきた。
ハッチ、お疲れ様!

ぼく、がんばったぞ!のハッチ

無事に終わって安堵の表情 ↓

ハッチは注射の最中もお利口にしていた。
よく頑張った!えらいぞ、ハッチ!




『トムは真夜中の庭で』

2023-04-26 | 本・映画
先日、再読をした。
『トムは真夜中の庭で』 フィリパ・ピアス


イギリスの児童文学で
カーネギー賞を受賞している、傑作といわれる本だ。

この本を推薦する著名人は多い。
心理学者・教育学者だった、河合隼雄(かわい はやお)氏、
芥川賞作家の小川洋子先生もそうだ。

何がそんなに魅力的なのか。

私がはじめてこの本を手に取ったのは、小学生高学年の時。
が、実は、その時は読了することが出来なかった。

何と言っても、本のはじまり部分で
主人公トムによる不平不満の嵐…
“夏休みが台無しになった、弟と一緒にはしかになっていればよかった、
おじさんの家には庭がない、おじさんはきらいだ” 等々…
これに、うんざりしてしまった…(苦笑)

次に再トライしたのは随分経ってから。
子ども図書館の館長さんに勧められて読んでみた。
でも、残念ながら、その時も読了することが出来なかった。

“時間”という、この本最大の魅力の部分が理解できず、
スケート靴が時空を超えて移動している意味に納得できず
なんでそうなるの???

で、以後、この本は私には無理なんだ…と、勝手に決めつけていた。

再読のチャンスは、ラジオ番組【メロディアス・ライブラリー】だった。
その時、ようやく読了することができた。

そして先日、もう一度再読してみた。
その感想が……
なに、これ!ムッチャ良いやん!だった。
特にラスト。
トムとハティに涙がこぼれた。

この本は
児童文学といわず、大人におすすめの本だと私は思う。
(でも、小川洋子先生は子どもの頃から愛読されているそうだ。さすが!)
メロディアス・ライブラリー】では、
2012年6月10日、この本の紹介が放送されている。
今日は、ラジオ番組終了から1ヶ月。
読書の楽しさ、再読の大切さ、本と音楽の繋がる楽しさを教えてくれた。
素敵な番組をありがとう!

(おまけ)
【メロディアス・ライブラリー】
ラジオ番組が終了したので、もう公表しても良いかなと思い、紹介することに。
それは…
私がかぎ針編みで編んだ円座を贈り、
小川洋子先生と藤丸さんが使ってくれた!!ということ(歓喜)

小川洋子先生には《メジロ》 ↓


藤丸さんには《メリーポピンズ》↓


藤丸さんのブログでは、小川洋子先生が円座に座って下さった写真が載っていて、
それを見た時は、飛び上がるほどの驚きと嬉しさの震えと、感謝しかなかったのです。

ハッチ、おもちゃのロープ争奪戦

2023-04-23 | 保護犬ハッチ
ハッチの定番の遊びといえば
やはり、これ ↓ おもちゃのロープ


ロープをくわえてガジガジ、ガジガジ……


ロープを噛むのは、これは遊びの序の口。
本番はこれから。
そう、ロープ争奪戦だ(笑)。

今回、争奪戦の相手役は夫。私は撮影担当だ。

まずは軽く、遊びを始めるあいさつ(笑) ↓


それから、
「ハッチ、このロープちょっと貸してほしいんだけど…」
そう言いながらロープに手を伸ばす夫。↓

↑ これは僕のだぞ~!慌てて止めるハッチ。

「ちょっと貸してほしいんだけどな…」と、
やんわりとお願いしながら懐柔作戦を続ける夫。


どうしよっかなぁ~?の、ハッチ


でも、やっぱこれ、僕のだしなぁ…

迷いながらも
遊びたい衝動に駆られはじめるハッチ

で、ついに!

よーし、かかってこい!の、ハッチ ↓

ぜったいに取られないぞ~!
(かっこいいぞ!ハッチ!)

が、一瞬の隙にロープを取られ……

あっ!しまった……の、ハッチ

ここからロープ争奪戦開始!

ぼくのだぞ!待てぇ~!


狭い廊下を追いかけっこ ↓ ハッチの顔が怖い(笑)


ぼくのだぞ~!つかまえるぞ~!の、ハッチ


またまた狭い廊下を走って追いかけて…↓



で、最後は
ハッチ、執念の追い込みにより
無事、ロープ奪還! ↓


ロープを抱えて
誇らしげなハッチ ↓

こうしてロープ争奪戦遊びは幕を閉じる。

我が家では、この遊びが毎日繰り返されるという(笑)

また明日も遊ぼうね!の、ハッチ

ハッチは元気です!

《ブラックジャック & キリコ》の刺繍

2023-04-21 | 手塚治虫先生に関連した事物
《ブラックジャック & キリコ》の
刺繍を完成させた。(クロスステッチで)↓


せっかく完成させたけれど、写真が上手く撮れない。
角度を変えたりして試してみたけれど、難しい。
額に入れればもう少し綺麗に撮れるかな?

参考にした本は、
『手塚治虫キャラクターのクロスステッチBOOK』大図まこと ↓


『ブラックジャック』の他にも
『鉄腕アトム』、『ジャングル大帝』などの
クロスステッチ作品の図案が紹介されている。

私が好きな作品、『ブラックジャック』↓


手塚治虫氏は世を去っても
作品たちは生き続ける。

ハッチ、お得意の遊び紹介

2023-04-17 | 保護犬ハッチ
明治村の紹介が続いたので、今日は主役であるハッチのことを。

我が家の大事な愛犬ハッチは
現在、推定10才8ヶ月。

推定5才の頃に我が家に来てくれた。
(奈良県の保護団体、ワールドラブハートさんより)

あれから早くも5年以上が経過して、
当たり前だけどハッチも歳をとった。
私もそうだ。

でも、可笑しなもので気持ちだけは若い(笑)
毎日の散歩はもちろんだけど、
追いかけっこ、ロープの引っ張り合い、
ハッチの遊びの噛みつき、飛びつき…!(笑)
これが毎日の日課みたいなもの。

せっかくなので、ハッチのお得意の遊びを紹介をしてみたい。

ハッチに玩具のロープを渡すと、
興味なさそうな振りをしながら……


瞬時にくわえて


ぶん回し!


ここから、ハッチとのロープ引っ張り合い争奪戦
が始まる!

のはずが、今日はいつもと違い
私が紹介のために写真を撮っているので…

ハッチの「あれっ?いつもの遊びしないの?」という
不思議顔 ↓


なんだつまらん、のハッチ ↓


お~い、かかってこいよ~!
そう言わんばかりに遊びに誘ってくるハッチ ↓


遊ぼうよ~!の、ハッチ


こうなったら遊ばないわけにはいかない。
というわけで、ひとしきりロープ争奪戦をして
(これは写真を撮っている場合じゃない)

遊んで、ちょっと落ち着いたハッチ ↓


でも、なんか不満顔のハッチ ↓


写真撮ってないで真剣に遊んでほしいんだけど!と
厳しい目で訴えるハッチ。
ハッチは何事にも真剣なのだ。

ちょっと、聞いてる?の、ハッチ ↓

そんなわけで、この後は
ハッチの遊びの噛みつき、飛びつきで一緒に遊んだ。(笑)

歳はとっても精神年齢は変わらず、だ。
ハッチは元気です!

【明治村】北里研究所で、新千円札の北里柴三郎を知る

2023-04-15 | 博物館 明治村
(【博物館 明治村】日帰り観光の続き)

まだまだ見たい建物が目白押し。
次は、3丁目にある「北里研究所本館・医学館」を見学。

「北里研究所」は、
北里柴三郎(きたさと しばさぶろう)が
伝染病の研究をするために創立した建物だそうだ。

北里柴三郎といえば、2024年から紙幣の肖像が変わるということで、
今の千円札、野口英世(のぐち ひでよ)から替わって
新しく千円札の肖像になる人物だ。
どんな功績を遺した人だったのかを学んでみたいと思う。

ドイツバロック風の建物 ↓


大正4年に建てられ、(明治時代ではないけど明治村に保存)
当時あった場所は、東京都港区白金。


玄関前に、間取り図と簡単な説明の案内板 があった。↓


この建物はガイドがいないので、
見学したい人は自由に出入りできる。

さて、建物の中はどうなっているのだろう?
早速、研究所の中へと入ってみる。


入ってすぐのところに
北里柴三郎の像と「ペスト菌発見」という展示 ↓

早速、偉業を示す展示がある。

順番に部屋を見ていく。
この部屋では、北里柴三郎の歴史についての展示。


このマークが「北里研究所」のシンボルマーク ↓

マッチ棒みたいなのが2本交差しているように見えるが、
これは破傷風菌を表していて、
(破傷風菌を発見したのが、北里柴三郎だ!)
その破傷風菌を月桂樹の枝葉で取り囲んでいる、というマーク。


他にも結核についての歴史や
それにまつわる人物の説明 ↓


北里柴三郎が結核研究で書いたメモなども
展示されていた。 ↓


部屋を移動して……
ここが、北里柴三郎が使用していた研究室 ↓


流しは、耐食性に強い鉛板が使われている。↓


そしてこの実験器具が、北里柴三郎が実験を重ねて考案した
「破傷風菌培養装置 」だそうだ。↓

純粋培養は難しい、と言われた破傷風菌培養に
世界で初めて成功した、
歴史的な偉業だったという。

さらに、その純粋培養を応用して「血清療法」を確立して
研究者として一躍有名になったのだそうだ。
続いて、香港で流行していたペストの原因調査で現地へ行き、
ペスト菌を発見!するという、
とにかく研究熱心な人物だったということが分かる。

北里柴三郎が使用していた室長室 ↓


当時のままかどうかは分からないけれど
余計な飾りもなく、いたって簡素な部屋。↓


書類棚 ↓


室長室の机 ↓


別の部屋には
北里柴三郎の揮毫(きごう)↓

自作の七言絶句が紹介されていた。↓



余談だけど、調べてみると
北里柴三郎は弟子たちから「ドンネル先生」と呼ばれていたのだとか。
ドンネルとはドイツ語で、“雷(かみなり)おやじ”という意味らしい。

研究に対する姿勢が真剣で、研究のこととなると
ついカーッとなってしまい、
真面目に取り組まない者は呼び出して
(人前では怒らずに! ←これが重要)
注意をしたという。

この「北里研究所」の門下生からは優れた研究者が次々と現れ、
その中には、野口英世もいたというから面白い。

千円札は、弟子から師匠にバトンタッチされるのだ。


(おまけ)北里柴三郎の “柴” つながりで…
     『柴犬、ハッチ!』 ↓ (今年の8月で11才になります)

ぼくは柴犬だよ!の、ハッチ


アレルギーの治療、頑張ってるよ!


北里柴三郎さんにアレルギー研究もお願いしたかったなぁ…


無理な話だけど…

ちょっとしんみりしてしまったけれど、
ハッチは継続してアレルギー治療をしているので安心して下さい。
散歩大好き!食欲旺盛!
我が家の大事な一員、ハッチなのです。

【明治村】芝川又右衛門邸が凄かった!

2023-04-14 | 博物館 明治村
(【博物館 明治村】日帰り観光、記録の続き)

【明治村】で見たかった「帝国ホテル」と
「明治の文豪お宅拝見」という2つの目的は達成できた。

これで満足なのだけど
せっかく来たのだから、時間の許す限り他の建物も見てみたい。

というわけで、次に見学したのが
明治村に移築されて公開が2007年という、一番新しい建物。
阪神淡路大震災がきっかけとなり、
明治村へ寄贈されたという経緯をもつ

明治村3丁目にある
「芝川又右衛門邸」(しばかわまたえもん てい) ↓


実は、私は芝川又右衛門という人を知らなかった。
調べると、
大阪の商人で、当時の長者番付にも載るような大富豪だった。
その芝川又右衛門の別荘だったのが、この立派な建物。


設計者は、武田五一 (たけだ ごいち)。
京都帝国大学建築学科の創設者である。

ヨーロッパへ留学した武田五一による、和洋折衷の設計となっている。

玄関前からして異国情緒が漂う ↓


和の物も取り入れられていて ↓

独特の雰囲気を持つ建物だ。

ここでは、学芸員さんによる《建物ガイド》がある。
予約不要で、建物内部の非公開の場所を案内してくれる。
開催時間が決まっているので、
その時間に建物前に集合すればよい。

開催時間になり、学芸員さんの案内で建物の中を見学した。

まずは玄関入って右側のドア ↓

学芸員さん曰く、このドアからして不思議なのだとか。
写真が暗く分かりづらいけれど、
扉ガラスの形や、蝶番(ちょうつがい)の数や位置、
片側にしか付けられていないランプ、などを
教えてもらった。

どういう意図があるのか、その説明はなかったけれど
(ガイドの案内時間が決まっているので)
設計者である武田五一には意図するものがあったのだろう。

扉を開けて中に入ると、大広間。 ↓


当時はここでダンスパーティーが行われたり、
宝塚歌劇団のスターを招いたり、
社交場として使われたそうだ。
備え付けのベンチや
さらに、暖炉も ↓


そんな洋風の大広間でありながら、
天井を見ると……↓

網代(あじろ)と葦簀(よしず)の市松模様!

それが洋室に違和感なく溶け込んでいるから不思議。
まさに、和洋折衷だ。
面白いし素敵!

場所は変わって、お風呂場 ↓

シンプルなお風呂。

そして、お風呂場の天井(換気口)にもデザインが !↓


フランク・ロイド・ライトといい、
武田五一といい、
一流の設計者はこういう所にも手を抜かないのだなぁ!
(ちなみに、ライトと武田五一は親交があったそうだ。)

さらに移動して、台所 ↓

備え付けの棚↓


台所はそれほど広くはなく、
実際はここで食事を調理するのではなく、
仕出しなどを頼んでいたのだとか。(別荘だから)

面白いのは、台所に取り付けられている
呼び鈴のボタン装置 ↓

食事などを持ってきてほしい時に
部屋に設置されてある呼び鈴を鳴らすと、この表示盤に
部屋番号が表示されるという仕組み。

広い家ならではのお助け便利機器だ。

続いて2階へと移動する。

この建物の一番の特徴は、“階段回りにある”、と言っても良いほど
特徴的な階段だった。

壁にくっつくように階段が設計されていて、
階段が宙に浮いているかのように見える ↓






さらに、天井の素材が各階で異なっている。というのが
分かるのもこの階段の特徴だ。
こういう所が、設計者である武田五一の凄さなのだろう。

壁面には一つ一つ小さな渦巻き模様が施され、

漆喰に真鍮が塗ってあるのだという。

これも職人が手作業で行ったそうだ。

ランプも特徴的 ↓


2階の部屋は和室 ↓


広い床の間もあり、ここにも仕掛けが!

何の変哲もないように見えるけれど、
床の間の段差の部分に木のカバーがされているのだ。
外すと、黒い漆塗りの本体が表れた。
(傷がつかないようにするための工夫)

他にも仕掛けがあって
襖の奥には……


なんと、暖炉! ↓


ただ、ここには焼いた墨を持ってくるだけで
火を熾すことはしなかったそうだ。



2階からの景色
小さい猪目(いのめ)=ハートマークが
欄干に施されているのが見える。↓


洋室もあり、椅子が置いてあった。


あっという間にガイド案内の時間が過ぎ、
1階の玄関に戻ってきた。
玄関にあるステンドグラス。↓

ここにも仕掛けがあるという。
ステンドグラスは
通常は暗くなると真っ暗になるのだけれど、
暗くなっても
模様部分が輪郭として表れるようになっていた。↓

色んな場所に細かな設計がされていて、
設計者という職の奥深さを感じることが出来た。

最後に、ランプに付いた猪目(いのめ)が
アクセントになっていて可愛らしかった。↓


「芝川又右衛門邸」
和洋折衷で、とても素晴らしい建物だった!


(おまけ)
【明治村】はペット禁止なので連れていけず、
帰ると、ふてくされたハッチの姿が… ↓

ハッチ、ごめんね。

でもこの後、ハッチと追いかけっこをして仲直り(笑)
ハッチはご機嫌になったのでご安心を!

【明治村】明治の文豪、お宅拝見

2023-04-13 | 博物館 明治村
(【博物館 明治村】日帰り観光、記録の続き)

「帝国ホテル」ライト館の見学で、あまりの凄さに驚き
興奮冷めやらぬ状態になってしまったけれど、
見学はまだ始まったばかり。

次の見学先へと向かう。
次は、“明治の文豪、お宅拝見”だ。
今回【明治村】へ来た、もう一つの目的でもある。

目的を達成すべく、帝国ホテルの5丁目から移動する。

そして、明治村1丁目。
“明治の文豪”と称される作家のお宅に到着!↓

さて、誰のお宅か想像がつきますか?





答えは……




夏目漱石 & 森鴎外

“明治の文豪”と言われる二人が、この家に住んでいたのだ!
すごいですよねぇ…!

ただ、2人が一緒に住んでいたわけではない!のです。
混乱するといけないので補足説明すると、
正しくは、この家は貸し家で
先に森鴎外が暮らし、鴎外が別へ移ったその後、
漱石がこの家で暮らした。という。

というわけで、文豪のお宅にお邪魔します。
(家の中は出入り自由で、写真も自由に撮れる。
もちろん、中にある展示物を触るのはダメ!)

玄関で靴を脱いで、すぐ左手が書斎 だった。


↑ この部屋が漱石の執筆部屋である。

書斎からは外の景色が見え、風遠しの良い部屋だ。
耳をすますと、
鳥のさえずりや木々の葉擦れの音が聞こえてくる。
(移築されているので、元の場所から見る景色とは異なるが)


近寄ってみると……
机の上には漱石の『吾輩は猫である』の原稿が! ↓


漱石は、この和風住宅に住んでいた時に
高浜虚子に勧められて小説を書き始める。
『吾輩は猫である』をはじめ、
『坊ちゃん』
『草枕』
などの作品を執筆している。

ここに漱石が座り、小説を生み出していったのかと思うと
感無量。

年季の入った硯や筆や印鑑など ↓


筆や硯が置いてあるけれど、
執筆で使用したのはペンだったのかな?


正面の机から左側にも机 ↓


さらに、後ろにある本棚には本がびっしり!
入りきらず下にも置いてある。↓


ただ、印象としては随分、こじんまりとした部屋だなぁ、と。
文豪の執筆部屋というと、もっと広くて
大きな机で椅子に座って、万年筆やランプが置いてあって……
みたいなイメージを勝手に持っていたのだけれど。(笑)


書斎だけでなく、他の部屋も見学することができるので
お邪魔させてもらう。

住宅についての説明 ↓


写真がブレてしまっているけど
掛け時計や棚に小さな飾り人形などが置いてあった。
そして漱石といえば、猫!


部屋のあちこちに猫の置物があり、
漱石とのエピソードが綴られていた。↓


寝転がって新聞を読む漱石の上に
猫がよく乗っかっていた、とか。(笑)



漱石にとって猫は、名前をつけなくても
大事な存在だったのだろう。

室内での見学を終え、
漱石が執筆をしていた部屋を外から見る↓


何かの雑誌で読んだことがあるけれど、
この家は「家相が良かった」と、漱石の家族が話していたとか。

この書斎が、“巽(たつみ)の方角”(南東の方角)だったのが
良かった、ということらしい。

私は全く家相についての知識はないのだけれど、
先人の智慧からくるのだろうから、そういうのはあるのだろう。



確かに家相も大事かもしれない。
しかし、それだけでは小説は書けないだろう。

やはり本人の
書く意志、書き上げる忍耐力、物語を創り上げる想像力、
言葉を紙面に書き表すことの出来る表現力など、
こういう能力がないと
小説を生み出すことは出来ないんだろうなぁ……、と。

でも、実は家相が一番大事だったりするのかも?!


 ↑ 書斎にも猫の置物
黒い猫で、爪の先まで黒かったそうだ。(笑)

こうして“明治の文豪、お宅拝見”を終えた。
楽しかった!

(追記)
私の大好きなラジオ番組『メロディアス・ライブラリー』(3月末に終了したが)
この番組では、夏目漱石にはじまり、夏目漱石で幕を閉じた。
15年6ヶ月続いた番組を振り返る意味でも
夏目漱石の住宅に来てみたかった。
(あっ!森鷗外、完全に蚊帳の外……鴎外、ごめんなさい)

【明治村】旧帝国ホテル、ライト館に驚いた!

2023-04-12 | 博物館 明治村
昨日、愛知県犬山市にある【明治村】へ日帰り観光をしてきた。

正しい名称は、【博物館 明治村】。

明治時代の貴重な建物や資料などが展示されていて、
現在、60以上もの建造物が並ぶという施設。
その中には…
国指定重要文化財の建物が11件も!あり、
さらに、産業遺産が3つもあるのだ。

正門からして、歴史の匂いがプンプン漂ってくる ↓


正門は、名古屋市瑞穂区にあった
「第八高等学校正門」の門だそうだ。

そして、正門を入るとすぐに出迎えてくれるのが、
記念写真用の日付板 ↓


昨日(2023.4.11)は、明治の年号で数えると明治156年に
なるそうだ。
遠いような、でもそんなに遠い過去とも呼べないような…
何とも不思議な気持ちになる。

そんな気持ちになったところで、
早速、明治村を探索するべく出発!

まずは、村営バス停「正門」のりばへ ↓


始発の9時40分を待つ。
(その後は、20分間隔ぐらいで巡回しながらバスが来る)
時間通り、村営バスが走ってきた! ↓


鯉のぼりも揚がり、何ともカッコよい!
(風が吹いておらず、鯉が泳いでいないのが残念だけど)

村営バスに乗車。乗車時に切符を見せる。
車内、一番後ろの席からの眺め ↓


明治村は広いので、村営バスは移動するのにおすすめ。
明治村の敷地面積は100万㎡で、
南北に約1100m
東西に620m
正門から北口までがおよそ徒歩20分という。

エリアごとに番地が付いていて
1丁目から5丁目まである。
正門があるのは1丁目。

効率よく見学するならバス移動は必須。
バスの車内では、車窓から見える建物の説明もしてくれるので、
乗車しながら見学もできる。

バスは坂道や曲道をゆっくり進み、
私は、終点の5丁目「帝国ホテル」で下車。

まずは、じっくりと見てみたかった
「帝国ホテル」へ向かう。

帝国ホテル、ライト館の中央玄関を正面から↓


設計者はアメリカのフランク・ロイド・ライト。
鉄筋コンクリートおよび煉瓦(レンガ)コンクリート造。
日本の建造物である、
京都宇治の「平等院鳳凰堂」をモチーフにしたと言われている。


ホテルの側面 ↓




ホテルの庇(ひさし)↓


もう、外観からして圧倒的な存在感!!

完璧主義者のライトは、建設にあたっては職人にも容赦なしで、
納得がいかなければ何度でもやり直しを求め、
素材にもこだわり、
建設費用にいたっては当初の予定よりも6倍にも
跳ね上がってしまったとか…。



柱の一本、一本、丁寧に作られているのが分かる。

もはや芸術作品! ↓


空間を意識して設計されている内部。


階段も意識して設計されているとのこと。↓


細かい所にまでデザインが施されていて…


自然光が入るように意識して設計されている。


この建物内を見ていると、
「すごい!」の言葉が連続して口から出てくる。


天井にも手を抜かない。↓


照明に至るまで、ライト自らが設計している。


控え目な照明だけど、存在感がある。↓


建物と照明と自然光が上品に交わっている。 ↓


窓枠のデザインも可愛らしい。



どこを見ても手を抜かない設計。




とにかく素晴らしい!




圧巻の美しさ!




建造物という言葉では括れない、
一級の芸術作品だ。

当時の実物の一部分が外に展示されていた。↓


明治村の「帝国ホテル」ライト館。
想像以上の美しさに驚いた!
取り壊されなくて、本当に良かった。
明治村で「帝国ホテル」を見るだけでも貴重な体験になる。