etceterakoの勝手にエトセトラ

「生意気娘Kの勝手にエトセトラ」は改題いたしました。カテゴリ「ブログ改題について」をご覧ください。

今日は反省文!

2006年09月13日 | レヴューのトリビア

 さて、前回・前々回のトリビアについて、無幾庵さまよりいくつか教えていただきました。(よーするに生意気娘K、間違えております!)

 コメント欄をお読みいただいた方はすでにご承知と思いますけれど、間違えてたものはちゃんと記事でも訂正しなきゃ!(コメント欄お読みじゃない方もいるかもだし)と思いましたので、ここでしっかり反省したいと思います・・・。

 まずはわたしがまったく読めなかった草かんむり、ふるとり、「臼」が重なった漢字」ですけれども、「旧」って字の昔の字なんですって!従いまして、記事の単語はは「旧劇」となるワケなんですが、旧劇とは歌舞伎の意味なんだそうです。うーーーん、し、知らなかった・・・。勉強になりますね~!(このへん、芸能の世界ではひょっとしたら常識なんでしょうかね。知りませんでした、わたし。反省。)

 つぎ。さらに反省。
  あのですねー。記事中に出てきた、「ハダカゲキ」なんですけども、わたしは勝手に「ハダカ」「劇」と理解して、「すげー名前だなー」などと抜かしておりますけど、無幾庵さまによりますとですね、「羽田歌劇」らしいです。うわー!これは恥ずかしい間違いだなぁー!とっさにハダカって思う生意気娘Kの思考回路に喝!ですね・・・。は、反省します・・・。いやー、だって広告には「広島名物百%エロガール
五十余名出演」「エロ七彩の最高レヴュウ舞台」とか、えろえろ書いてあったんだもの~!(←言い訳)

 これを機にもうひとつ反省をば。
 ラインダンスが脚光を浴びたのはNDT以後とか、足上げラインダンスはパリゼットが初とか、あのへんどうも正確じゃなさそうなんですよー。これはちどりさまからのコメントを機に、いろいろほかのものを読み直してみて、実感。まぁ、今後、わかったことから順に訂正ってゆーか、記事中で触れて言い訳(・・・。)していくつもりではありますけども、「ちがうー!」と思われた方には申し訳ないです。とりあえず「あれはあやしいっぽいよ」ということだけ、ここで明らかにしておきます。

 以上、さいきんの反省文でした。(細かいことで反省すべき点はもっとあるんだけど・・・誤字とかね、一記事が長すぎるとか、純ヅカファン記事が最近減ってるとか、いろいろね・・・。ともかく、ふつつかなブログですけど、いつも見ていただいている方、ありがとうございます。) 

 


「昭和5年頃、映画で食えない役者をレビューに出したりしたらしい」73へえ!

2006年09月12日 | レヴューのトリビア

「昭和5年頃、映画で食えない役者をレビューに出したりしたらしい」73へえ!

「朝日新聞縮刷版 昭和5年8月ほか」より

********************************

 昭和5年8月7日の記事です。
 芸能関係の記事がふたつまとめてありましてですね。

①「見得も忘れて押寄せた俳優連 協会の貸出打切」
 失業した俳優を救済するために、協会が「臨時生活費貸付」ってゆー策をやったんですと。最初は申込みがぜーんぜんなくて(「何しろ見栄坊ぞろひの仲間のこととて」という書き方がしてあります。俳優のプライドで、金がないと申告しづらかったってこと?)、企画倒れになりかけたんだけど、背に腹は変えられん!!ってかんじで、だんだん申し込みが増え、8月は抽選になったほど。で、7、8月で財政的に限界まで貸し付けてしまったので、8月で貸付は打ち切りにしたらしい。

②「映画で食えぬ映画役者」
 剣戟映画(チャンバラ映画のこと?)が業界的にゆきづまってて、食えない映画俳優が増えている、と。ここから先は引用してみましょう。

 帝キネでは「もはや映画だけでは商売にならない」とあって、松竹に習いレヴュー団を組織してエロの方で客を寄せようということになった。
 しかも帝キネのレヴューは松竹楽劇部と違い、遊んでいる同社のスターや女優をもって組織し、九月から全国を巡業するというのだ。映画俳優も映画だけでは食えなくなったのだからセチ辛い。
 ※現代仮名遣いに改め(わたしのパソコンだと、旧字出ないんだよ・・・。Win98の古いノートPCなのでね・・・)、読みやすいよう適当に句読点を入れて写しました。「セチ辛い」の表記は原文ママ。

 松竹に倣いレビュー団を組織して・・・ってのはわかるけど、「エロのほうで客を寄せようということになった」という書き方は・・・。なんか、レビューって庶民の娯楽ではあっても、新聞みたいなお堅い視点で見ると、「エロ」ってくくりで見下げられてたのかなぁ。メインカルチャーでなく、サブカルチャーだったということなんでしょーか。(まぁ、ハダカゲキ、みたいに、ホントにエロっぽい路線のものもあったんだろうけど。でもこの俳優レビュー団、松竹楽劇部に倣ったなら・・・ねえ?)

 もう1個、昭和5年9月24日記事から。
「劇界昨今〔一〕 底からうねる■劇の不振 役者の『人気』も昔の夢に 没落史の一ペーヂ」
 ■は・・・すいません、読めんかったの。草かんむり、ふるとり、「臼」が重なった漢字・・・これは何だろ。これ、歌舞伎の不入りの話題です。昭和4年の下半期から、どーも客が入らなくなってしまった、と。

 八月のレヴューは上景気であったが、九月東京劇場にかけた菊五郎、中車の大歌舞伎も、当代随一と言われる六代目の人気をもってしても、ついに残る二日がつなぎ切れず、二十五日で千秋楽と決まった。明治の猿之助もいけない、歌舞伎のカンヤも不いりで、帝劇の雪洲一人が客をさらった、即ち夏以来当たりを見たのはレヴューと雪洲とそしてソガノヤ一座あるのみということになる。
 ※固有名詞で漢字が出ないものはカタカナにしましたすいません・・・。仮名遣い、あらためました。下線は生意気娘Kによる。


 それで松竹俳優の給料が二割カットになったそうな。(気の毒・・・)
 レヴューだけは人が入ったっていうんだから、よっぽど流行っていたんだぁね。

 ところで、昭和5年4月12日記事では、「そも何を語るか劇場の狂景気」として、暗い世相を反映して、劇場は満員御礼だーみたいな記事が載ってるんですよ。失業者が増えてる→就職活動中とはいえ、ヒマはヒマだから芝居でも見るか で流行ってるんじゃないか、とか、世相が暗いから一時の慰安を求めて劇場が流行るんじゃないか、とかいろいろ推論(?)が書いてあります。

 今日の如き社会状態は一種の過渡期でもあって、この過渡期において民衆は過去の手工業時代の娯楽を失いつつある、場所とか根気とか長い時間を必要とする娯楽、たとえば謡曲とかわびさびとかそうしたものとは次第に隔絶して、自ら大衆的な娯楽に走る結果となる、自然劇場が非常な勢いをもって人を集めてくるのだ、近頃の劇場狂景気時代の根源は大きくいえばそこにあると思う。

 長ーい記事なんだけど、一部書き抜いてみました。
 不景気だから、気楽に低料金で見られて、ワビサビとかのシリアスさより、鬱をぶっとばす気楽なものがいい、と。そうかー。レビューはぴったりだなー。てゆーか、いまの時代にもぴったりじゃん!(いま、不景気だし。)

 それにしても、この半年弱後には、松竹不景気の記事が載るワケですが・・・歌舞伎は娯楽にならんかったってことなのでしょーか。(わたし、歌舞伎見ないから、そのへんがよくわからない。歌舞伎って娯楽だと思ってたけど、ちがうの?)
 この記事のいう「大衆的な娯楽」のなかに、レビューも入ってるんでしょうねー。

「昭和5年頃、レビューってだいぶ流行ってたっぽいよ」70へえ!

2006年09月11日 | レヴューのトリビア


「昭和5年頃、レヴューってだいぶ流行ってたっぽいよ」
70へえ!

「朝日新聞縮刷版 昭和5年8月ほか」より
※たいした成果はございませんので、期待なさらずお読みください。

********************************

 とりあえず昭和4年、5年を計5冊見たんです。
 (パリゼット上演の付近を見たかったの)

 うーーーむ、芸能時評は、歌舞伎の話が中心だね。レビューのレの字もないっ。
 昭和4年はホントに成果ゼロ。
 昭和5年になると、劇場の広告に「レビュー」の文字がたくさんありました。「れ、れびゅーっ!?」って、目をギンギンにして見てしまいましたよ。まぁ、浅草のとか、いろいろあったんだけどね、わたし的にやはり目についたのは、松竹楽劇部。いまも新聞にありますねー、興行広告ばかり集めた広告欄。そーゆートコに、(浅草、新宿)松竹座が広告を打ってるんですね。

 わたしが見た昭和5年8月9月には「松竹オンパレード」「復興記念レビュー 世界の東京」、帝劇の「東京おどり」が広告出してます。
 そうか・・・まだ東京宝塚劇場もNDTもないもんな。そして、これ、朝日新聞だから、トーゼン東京の記事や広告ばっかだー。関西のローカル誌を見たほうがいいんだろうな・・・。しかし、ローカル誌で昭和5年とかの縮刷版が出ているかどうか疑問・・・。(朝日新聞のコレも、復刻版らしいし)

 しかし、レビューの広告が多い・・・。
 浅草常盤座の「小唄レヴュー 映画集」とか、浅草日本館の「ハヤシ楽劇団」、目黒松竹座「ホリウッド・レビュー」(あ、これは西洋のレビュー映画の宣伝?)、芝園館の「アメリカ娘に栄光あれ」(これもレビュー映画だな)。

 たとえば昭和5年9月11日の浅草&新宿松竹座の広告は、右が松竹楽劇部総出演「松竹オンパレード」(松竹座管弦楽団が演奏だって。ちゃんとオーケストラもってたんだね)、まんなかが映画(チャプリンの「幸運百二十パーセント」、本邦初の欧州発声映画をうたう「六十九番目の花嫁」)、左が「ハダカゲキ」(すごい名前だ・・・)ですよ。ハダカゲキは広島のレビューで、新宿松竹座でやったみたいだけど、これは「エロ」がうたい文句ですよ。あ、その左に囲みで「松竹楽劇部女生募集!!」があるね。「年末および東京劇場出演のため新女生募集」だって。

 ・・・てゆーか、「レヴューの王様」で、高木史朗先生が「昭和10年ごろになるとレビュー映画などが日本でもたくさん公開されて、(それまでは海外に行くしかなかったけど)映画からも手法を学べるようになった」うんぬん言っとりましたが、昭和5年でもガンガンあるじゃんかよ(レビューもレビュー映画も)・・・。(東京だけが進んでいた、ってこたぁあるまいね?)じゃあ、当時のレビューファンはパリゼットを待つまでもなく、足上げラインダンスを見る機会ってけっこうあったんじゃ・・・。

 とにかく流行ってたんだぁね、レビューっつーものが。(いまでは考えられん)
 レビューといっても、少女歌劇のレビューとはすこし客層違うものも多かったんじゃないですか。たぶん、レビューの本流である、「エロ・グロ・ナンセンス」に近いモノをやってたとこも多かったんじゃないですかね。
 
 明日、もう一本新聞縮刷版よりのトリビア(というホドのもんじゃないんだが・・・)があります。


新聞縮刷版めくり始めました。(引かないでください・・・)

2006年09月10日 | レヴューのトリビア

 ええっとぉー。昭和はじめの新聞縮刷版を3時間かけて一ページずつ見てきたっていったら、引きますか?(泣)やっぱ引くよね・・・ああっ、モノ好きだと引かないでーーーー!!

 なんでそんな行動に及んだかといいますとね。まー、このコーナーはわたしのモノ好き読書の一端をご披露しつつ、観劇の隙間を埋めるだけの記事なんですけれども、ラインダンスについてのトリビアを「レヴューの王様」からなにげなく写したら、OSKを中心に松竹系歌劇を研究(←すごいです。本格的です。)してらっしゃるちどりさんから、パリゼットより前に、松竹歌劇ではすでに足あげラインダンスをやっている(写真が残っている)というコメントをいただきましてね、それでちょっと調べようかなぁという気になったんですよ。

 ちどりさんのブログ→ココ

 まぁ調べるつったって、しょせんわたしなので限界はありますけれど、できそうな部分はつっついてみようかと思いましてね。なんてゆーか、当時、レビュー界がどんな雰囲気だったのか(宝塚のレビュー界ぜんたいでの位置付けとか)ってことをね、ちゃんと自分の実感で理解してみたいと思ったんです。
 それでねえー、とにかく内部の人間(またはどっちかオンリーのファン)の書いたもの(本)はアテにできないなぁーと思って、第三者がレビュー界を語ったものを探さなきゃ、と思ったのね。第三者でなおかつ、なるべく当時のリアルを伝えるもの・・・リアルという点では、新聞にまさる資料はないでせう。

 それで初秋の昼下がりに、図書館で縮刷版をめくってきたんですよ。最初にいちおー、「主な記事」の索引はついてるんだけど、主じゃない記事も見たいと思ったので、一頁目から最終頁まで、一ページずつめくるとゆー悠長なコトをしてみましたよ。3時間で5冊。それで閉館でした。(土日は閉まるの早いんだよな・・・)はい、われながらヒマ人ですとも。そうとも、そういう時間をもうすこし有用なことに使えば、わたしはもうすこしは社会のお役に立つ人間になったことでせう。・・・いやもう、イイんだよ・・・。いまさら立派な人間にはなれんし、ほっといてくれええ(泣)

 目当てはね、新聞って「芸能時評」みたいなコーナー、あるっしょ。
 パリゼットとかモンパリがそーーーんなに流行ったなら、そこで触れられるんじゃないかな、と思ったんですね。あわよくば、レビュー界を総覧、総括するよーな記事ないかな、と思ってー。・・・実際、めくってみると、甘かったねわたしの考えは・・・。宝塚のタの字も見つけられず。しかし、レビューに関することで、「へえ」までいかなくても「ふうん?」と思うようなモンはありましたので、ちょっと記事にしてみようと思います。

 ま、まためくってくるよ。
 地道に見ていけば、そのうち面白いもん見つかるかもしれないし。


歌劇9月号を読む

2006年09月09日 | 宝塚歌劇
 じゃー、ひさびさに「歌劇」の話題なぞ。
 さいきん、トリビアが多くてすいませんねー。興味ない方にはもーしわけない。(ここヅカ「ファン」ブログじゃないの!?みたいなね・・・)実をいうと、アレは「書き溜め」してあって、時間ないときでもUPするだけなので、更新がカンタンなのですわ。(まさに埋め草)
 まー、今月末になれば堕天使はじまって忙しくなりますので、いまのうちにトリビアをガツンガツン書かせてくださいな。

 はい、では歌劇ー。

****************************

 ようやく雪ヤンブラが、舞台写真に登場っ!はうれしいけど・・・あのう?せしるくんのアイドルキャットと、ぐっちょんの猫耳がないじゃない!!(半狂乱)
 ラインダンスより、猫のトコを全員載せてくださいよぅぅ!!!せしるくんの青いカツラと、ぐっちょんの(似合ってるんだか似合ってないんだかの)ワイルドな猫が見たかったーーーー!

 おっ。コパカバーナも載ってますね。
 うぉぉ!かしちゃんとるいちゃんがお手てつないでるよーーー!わー!きゃー!(←男役と娘役が手をつなぐの見るの、好きなんです)
 フィナーレの衣装、スゴいね。キンキラなのね。でも、みんな似合ってる!特にタニちゃん、ほんとに何着ても似合うんだねー。(感心)

 アルバトロスだー。コム様が鳥だ・・・。(←目をさませ)
 なにこの美しいポージングー!写真でも美しいー!アンナ・カレーニナ、マコさんとやったんだねー。いいな、いいなー。

 TCAスペシャル特集・・・なんで、いま??
 そんで演出家アンケートとか・・・なんだっていま、○周年のごとき「まとめ企画」やってんだろ。まーたしかに、トップが半分入れ替わるわけだし、「ひとつ、世代の区切りだな」という感慨はわたしにもあるけどサ。劇団的にも、トップの交代を区切りとして、なんか次代へ向けて思うトコロがあるっていうことなんでしょーか。
 演出家のコメント、個性出てておもしろいな(笑)木村センセー、ドストエフスキーが好きなのー!?えええー!?(意外・・・。)景子センセーは村山由佳か・・・なんか、納得。

 短波長波のNEXT DOORのポスターで差し出された手は誰のものかって質問、すごい・・・。よく思いついたね、そんな質問。ひめちゃんの手だったのかー。そうかー。

 生徒の誌上作品展みたいな企画、これは・・・ふありちゃんのための企画ですかっ!?(勝手な解釈)ふありちゃんのイラスト、でっかく見られてうれしいなー。
 じゅりあちゃん、フツーにうまい!みおさんの作品、なにこれ、なんなのかよくわからんところがおもしろい(笑)
 彩夏涼ちゃん、よく特徴とらえてるなー。とくにまーちゃん。すこし尖り気味の耳とか、前髪の具合とかー。
 ちはやくんのヤンブラのイラスト、せしるくんが耽美になっとる(笑)
 エレナさんのイラスト、凝ってるよね。話ちがうけど、エレナさんのえと文(星のソナタだっけ?)がすごい好きでした、わたし。
 みのりちゃんの手作り衣装、すごっ。スヌーピーが羽まで背負ってるーーーー!!これ、キティにつづいて商品化したらどうかしら、TCAサマ?
 そして、こーゆークリエイティブ路線だと、圧倒的に個性派炸裂なのが月組!(笑)なんでこう、独自テイストになるんだ(笑)しかしそんな月組が大好きだ(笑)
 「えと文」以来ひさびさにお目にかかった、かえこさんの達筆。すごいね。トメ・ハネ・ハライが美しいっ。しかも和歌んなってるし!
 さらに(いまは宙組だけど)みっちゃん・・・俳句!?ココロの俳句!?(短歌もあるな)いやー、わたし、みっちゃんのこういうセンス好きだなぁ(笑)舞台の芸風も好きなんだけど、オフのこういう雰囲気も好きなのー。応援してるからねっ。

 花組よろず帳。
 いのいちばんに黒燕尾が出てくるのがさすが!うんうん、花組のエンビは華やかだもんねー。「上着の裾が綺麗にひらっとなるかもポイント」ってお言葉に納得。うん、花エンビの翻り、すごい好き。タキシード・ジャズでは、そういうのいっぱい見られるといいな。

 毎月、石井啓夫さんの評を楽しみに読んでるんだけど、今回は3作あって駆け足なのが残念。作品数多い時はページ増やしてあげてよ~!

 カラーポートについて、ひとつだけ言わせて。
 いづるんは「姫」だなぁ(笑)もう、写真はずっとこの路線でいってください。いづるんが出ると、「今度はどんなヒラヒラかしら!」と楽しみにしてるんですよ。

「燕尾服男装のスターが出演したレビューが、アメリカにもあったらしい!」 99へえ!

2006年09月08日 | レヴューのトリビア


「燕尾服男装のスターが出演したレビューが、アメリカにもあったらしい!」 
99へえ!

「ミュージカル入門」(野口久光編/荒地出版社)より
※1963年初版の本です。トーゼン絶版。ミュージカル関係の文章をまとめたアンソロジー?みたいな本。前半80頁が双葉十三郎という方による(アメリカが主の)レビュー、ミュージカル史で、わたしには知らんことばっかりでした。ほかに、ミュージカル映画、ミュージカル作家の紹介の項や、アラカルトと銘打った項では、寺山修司が宝塚を語っていたり・・・けっこう面白いよ。

********************************

 フロレンツ・ジーグフェルド(1869生まれ)とゆー興行師がいたらしいんですよ。この人、ロンドンでアンナ・ヘルドとゆー女優に惚れて結婚したんですね。そんで、この(たぶん無名だった?)アンナという女優を「ぜひオレの手で売り出す!」と、ミュージカル・ショーのプロデュースを始めてしまったと。(もとは見世物の興行師)

 彼はアメリカの人でしたが、1906年にパリでレビューを見てきて、「フランス式レビューをアメリカ式にやってみよう!」と思ったらしいんですね。それがそこそこ人気を博して、毎年上演されるようになったらしい。(「ジーグフェルド・フォーリーズ」っちゅー名前らしい。フランスで見た「フォーリー・ベルジェール」から?)

 そのレビューの1909年版に、 「ベシイ・クレイトンがシルクハットに燕尾服という男装で、卓抜なコメディエンヌぶりをみせた」シーンがあったらしいのね。

 ・・・シルクハット、燕尾、男装。
 うわー、少女歌劇の男役レビューとかぶってる!よねえ、要素が。
 まさか、これを参考にしたワケではないだろうけど、1920年代にアメリカに渡った白井先生が、写真や資料ぐらいは手に入れた可能性はあるかもね。(この本にも、何年版か知らんが、ジーグフェルド・フォーリーズのナンバーワン・スターの写真が載ってるぐらいだから、ブロマイドはたくさん出てたことでしょう)

 この1909年の同レビューではほかに、スターがシャボンの泡の中に現れる、とか、歌いながら観客に花を撒く、とかの演出があったらしい。少女趣味だな、どことなく。(そういえばパリゼットには、すみれの花を客席にまく演出があったんだっけ?)

 ジーグフェルドは華やかさと、(スターの)女性が美しさを謳歌できることを考え、工夫をこらした演出をして、けっこうな数のスターを育てたそうです。うーん、ますます宝塚が見習ってトクになる要素は多かったのでは。

 それでまたもや疑問が沸いて出ましたよ。
 あのー。男役って、いつからあったんだろ。
 え?女性だけの劇団なんだから当初からに決まってるじゃんって?いや、そりゃそうなんだけどさぁ・・・。「ドンブラコ」とかの時代だと、単に女性が男性の役をするだけってことで、それじゃ単なる「男の役」だと思うのね。歌劇の男役っつったら、燕尾でレビューに出るのが象徴的スタイルでしょ。このスタイル、モンパリやパリゼットにはあったんでしょうかねえ??(これまたラインダンス同様、宝塚と松竹、どっちが導入したものなんだろ)

 初期の宝塚では、うつくしい娘役が花形だったみたいだし、レビューを導入した時点では、「女性美」としてのレビューをやってたんじゃないかと・・・まぁこれは単なる想像なんですがね。燕尾、リーゼントのレビューの男役像が定着するのはいつごろなのか・・・なんか、宝塚歌劇団内にはそーゆー資料ありそうだよね。

 まぁ、またいろいろ読んでるうちに、どっかの本に出てくるかもね。
 


スタンスというか・・・

2006年09月07日 | 宝塚歌劇
 クールだ、と思われるかもしれませんけど、うちは「かしるい一作退団」の件はひとまず置いて、今日から通常記事にいたします。

 ほとぼりが冷めたころに一本まとまった記事書くかどうか・・・。どうかなあ。
 ちょっとこういうね、興奮の真っ只中で、オンラインでモノ言う(意見表明する)のは差し控えたいと思うんです。それがわたしなりの「考え」です。書くとしたら、世間もわたしももうすこし落ち着いてからにしようと思います。

 竜馬、ショパンがすばらしい公演になりますように!!
 石田せんせーっ、草野せんせーっ!頼んだよーっ!!

「日劇春のおどりには、本物の犬が登場したことがあるらしい!」 62へえ!

2006年09月07日 | レヴューのトリビア


「日劇春のおどりには、本物の犬が登場したことがあるらしい!」
 62へえ!

「第一回 日劇春のおどり」パンフレットより
 ※芸能系資料に強い古書店をふらふらしていてみつけたものです。映画パンフレットばかりの本棚の隅で、ひっそりと売られておりました。

******************************

 日劇ネタでもう一本。
 なんでこんなもんを買ったかというと・・・いや、出演者やスタッフ名などは、わたしが見たところでサッパリわからんのですがね。こーゆーパンフって、なかに演出家のお言葉とか、文化人が寄せる文章とかついてたりするでしょ。そーゆーのに、当時のレビュー業界の雰囲気を知る何かがないかなーと思って。まぁ、買える値段でしたからね。

 さて、第一回となっておりますが、要するに戦後第一回ということらしいです。昭和26年ですね。戦争で中断していたのを、再開する初回ということらしい。

 そんで、これには上野動物園の犬のコンクールで第一位になったジャック君が登場した!らしい・・・。い、犬!?わんこ!?わんこがレビューにっ!?
 芸を仕込まれた(?)タレント犬ならともかく・・・上野動物園のコンクール入賞犬てことは、一般人の飼い犬ですよねえ??レビューの公演は一日じゃないし、わんこはおとなしく毎日舞台に上がったんでしょーか。

 中の・・・こういうのなんて言うんでしたっけ。場と出演者がズラズラ書き並べられたヤツ。とにかくそれを見ていきますと、たしかに

 第十二場 どんな病気でも引き受ける
 博士・・・山田周平
 助手・・・三木のり平
 男の患者・・・金須宏
 男の患者・・・島津房男
 女の患者・・・春江ふかみ
 名犬ジャック(愛犬コンクール第一位)


 の記述が。どんな病気でも引き受ける・・・で、患者が出てくるのはわかるけど、なぜに博士??(医者じゃないんですかね。医学博士ってこと?)

 どーやら山田周平、三木のり平はコメディアン、春江ふかみは歌手みたいですよ。ここはよーするに「バラエティ」の場面てことですか。

 そしてこのショー、ラインダンスは「大原女ラインダンス」。(写真がついとるけど、うまく説明できんわ。頭に花と・・・手ぬぐい?)おおぅ、これが「地方色」?秦さんの理念は確実に息づいとります。

      ***

 ところでさー。このパンフレット、映画のページもあるんですよ。宣伝・・・にしては、あらすじやらスタッフやらしっかり書いてあるから、もしかしてレビューも映画も、パンフを兼ねてたんでしょうか?
 表紙には上のほうに「第一回春のおどり」、下のほうには「NO.51-13 日本劇場 ダンシング・チーム特集号」と書いてあります。ダンシング・チーム特集号なんて書くんだから、やっぱり日劇すべてひっくるめたパンフだったという解釈でイイんですかねえ?

 ●参考●
 載ってる映画。
・続佐々木小次郎(製作:森田信義 宮城鎮治 原作:村上元三)
・無国籍者(製作;マキノ光雄 原作:高見順)


かしちゃん退団記者会見、るいちゃん退団

2006年09月06日 | 宝塚歌劇
 るいちゃんも退団(涙)るいちゃんは残って、タニちゃんと組むものだと思ってました。(考えが甘い?)

 なんかもう、何をどう語ってイイかわかんないんだけどね。
 とりあえずわたしは、るいちゃん大好きで、雪の王子様だったかしちゃんと、るいちゃんが組むと発表されたときには「わたしのためのカップリング!?夢のコンビだ(嬉涙)」とホントにすごくうれしかったんですよぅぅぅ。

 かしちゃんがまさかの電撃退団。よもや、るいちゃんもとは・・・。

 かしちゃんの退団会見、「最終ゴールへ手が届いたと、(退団を)決断しました。悔いはありません」って言ったって?(byENAK)

 じゃあ、いいよ。もう、そーゆーことにしておこう!(ヤケ)

 言いたくなかったけどこのセリフを言いましょう。
「かしちゃん、るいちゃん、ご卒業おめでとう」
 ふたりの新しいスタートに、宝塚時代以上の幸せがありますように!

 あとは・・・竜馬を見に行って、最初で最後のかしちゃん率いる宙組に、心からの祝福と惜別の拍手を(自分的に)盛大に送ることにします。

「NDT創設の秦豊吉は、東京宝塚劇場の支配人だったのに左遷されちまったらしい!」 65へぇ

2006年09月06日 | レヴューのトリビア


「NDT創設の秦豊吉は、東京宝塚劇場の支配人だったのに左遷されちまったらしい!」 65へぇ


「小林一三の昭和演劇史」(大原由紀夫/演劇出版社)より
 ※出版は1987年。絶版です。

ヤフーブックス→ココ

********************************
 前回、前々回の一三のトリビア記事、なにやら字体が変で、読みにくかったらすいませんでした。(いろいろいじってみたけど、どうしても戻せなかったのー!←スキルしょぼい)

 今日明日は、日劇の話題でお送りします。

 NDT(日劇ダンシングチーム)創設の・・・例の、ラインダンスをしごいたと噂の秦豊吉とゆーお方、阪急東宝の社員のひとりかなーぐらいに思ってたら、もっとエライ人だったっぽい。(すいません、秦さん!)

 この本は秦さんの話がほとんどですわ。
 どうやらもともとは財界のお知りあいらしくてね、三菱につとめてた人を、東京宝塚劇場を建てるにあたって、制作兼支配人の条件で引き抜いたらしい。

 で、この人は東宝に移籍する直前に、(移籍する前提で)一三の命を受けて洋行したんだそうです。それが昭和8年(1933)。

 それで秦さんはね、西洋を見てまわって、「レビューだけでは飽きられる。これからはストーリーのあるミュージカルだッ」と思って、そう一三に意見したらしい。たぶんこれが、タカラヅカがレビューだけじゃなくて、ミュージカルにも力を入れるようになった所以なのかな?

 あのねえ、後日紹介する別の本に書いてあったんだけど、どうやら1933年にはもう、アメリカのレビューは衰退気味だったみたいなんですよ。パリゼットの白井が洋行した1920年代なかばは、まさにレビュー絶頂期だったと思うのね。それが秦氏が洋行したころには、大恐慌を経て、イマイチ盛り上がっていなかったと。レビュー衰退の兆しを、秦氏はしっかり感じ取って、日本に持ち帰ったということなんでせう。

 そんで、その秦氏、ほかにも「西洋そのままじゃなくて、日本や地方の特色をいかしたものを作るべきだ!」とか「バラエティの要素を入れるべきだ!」とか「これからはラジオ→TVに時代は移行する!」とか、いろいろコダワリ意見を持ち帰ったみたいですよ。

 しかし・・・東宝支配人としては、やがて免職(事実上の左遷)されてしまったとのこと。小林一三との不仲説もあったらしい。(不仲説の真偽のほどは不明)まぁなんか、引き抜きで来た外様ってこともあって、いろいろ難しかったみたいです。

 秦氏は日劇の仕事専属になり(もともと日劇、東宝支配人のかけもちだったのが、東宝支配人を免職になって専属にってことね)、バラエティ、ラインダンス、地方色、などのオノレのコダワリを貫く仕事をしたそうな。バラエティ、って読んで、わたしは「ビギン・ザ・ビギンー日本ショウビジネス楽屋口ー」で読んだ、日劇の様子を思い出しました。なるほどね。歌手とか芸人とか出たっていうのは、東京という(マスコミにつながった)土地柄かと思ってましたけど、創設時の方針もあたんですね。

 地方色としては「九州レビュウ」とか「大島レビュウ」とか作ったらしいですよ。九州レビュウ・・・どんなんなんでしょ。名古屋レビュウもあったかなぁ。(名古屋じゃダメか・・・。金シャチしかないもんな)


かしちゃん、退団発表

2006年09月05日 | 宝塚歌劇

 なんで!なんでなんでっ!?
 だって大劇場お披露目もまだなのに・・・。

 (一番の贔屓である)コム様の退団発表の日より、ショックでした。
 理由を推測したところで、かしちゃんの退団がひっくりかえるわけじゃないし・・・あんまり多くを語りたくないな。

 かしちゃん、どんな気持ちでTCAスペシャルの舞台に立ってたんだろう・・・。
 想像すると胸が痛みます。

 とにかくわたしは、かしちゃんが一作しかトップをつとめられないことが、とても残念です。竜馬では、かしちゃんの自在な芝居をたっぷり楽しみたいと思います(涙)


TCAスペシャル2006「ワンダフルドリーマーズ~人は夢みる~」中継名古屋

2006年09月05日 | 宝塚歌劇
※すいません。かしちゃん退団など知らんころに書きかけて、おいてあった記事なので、いささかノーテンキな感想が混じっております。

 こういうイベントの話って、どう書きゃイイんだ・・・。
 なにしろ「TCAスペシャル」なんて生まれてはじめて見に行ったから、過去の同イベントとの比較はできないし、「作品」扱いで語るのもはばかられるし・・・。

 というわけで。
 きわめてフツーに感想いきます。

 まずはコム様!!
 ぐぐぐぐ軍服ーーーーーーーーー!!!うたかたの恋ーーーーーーーーーーー!!
 ああ・・・中継の入場料4000円、払ってよかった!(涙)←単純
 あれはすごいインパクトでした。「ここからはリクエストによる場面です、ではどうぞー」みたいな前振りがあって、一発目が軍服のコム様だったじゃないですか・・・。唖然呆然ですよ。くぎ付けなんてもんじゃないっす・・・。大好きなるいちゃんもろくろく見ず、シャッフルの醍醐味の珍しいカップルも楽しめず、興味ある「うたかた」の歌詞なんかひとつも聞き取らず、ただ単にコムちゃんの軍服姿を鑑賞する数分になってしまったわっ(反省)

 カップルのシャッフル、あれは面白いね!イベントならではだし、「やっぱりいつもの相手役が一番ねv」って思えるのもまた良し。
 カップルといえば、今回、ちかちゃんとまーちゃんとか、とうこちゃんととなみちゃんとか、トップ娘役と二番手のコンビが見られたのがうれしかったなー。・・・じつは好きなの。トップ娘役が二番手のお相手(?)をする!っていうシチュエーションが・・・。(そういう意味で、月ラスパのゆうひくん&かなみちゃんの演目はわたしにはグッとくるもんがありました)

 中継だとねー。視点が固定されちゃうのでねー。トップ、二番手以外はあんまり見られなかったね。生で見れば、「かなめちゃんにロックオン!」とか、「遠麻くんにロックオン!」とかもっとできたかもだけどねー。中継では限界がありましたねー。

 それから印象的だったのは、タニちゃん!なんだろ。宙に元月のるいちゃん、みっちゃんがいて、二番手の並びでは月からふたりも出ているせいか、タニちゃんの印象が、なぁんか月組時代に戻ったような感じなんだよね。硬質なキラキラアイドルオーラが出まくってて「おおっ!」って思いました。
 かしちゃんと一緒に銀橋を渡りながら、顔を合わせて笑うところがありましたよね。あそことか、かしちゃんの王子オーラと、タニちゃんのアイドルオーラ、二大オーラの競演!ってカンジで、よかったねー。

 二幕の幕開き、二番手以下がずらーっと赤い衣装で並んでいるところが、ものすごく豪華だった!あの赤い衣装、ステキですね。

 内容は・・・。
 んーと、あ、月夜?コムちゃんFANなんだから、月夜語ったほうがいい?
 ・・・えーっとぉ・・・それがわたし、月夜って内容とかよく知らないもんだから「へー、これがうわさの!」ぐらいの感想しか出てこなかったのじゃよ・・・もーしわけない。
 コムちゃんとわたるくんの体格差、すごいね!
 最後に銀橋でもう一度スポットが当たって、わたるくんがコムちゃんの手を引いて退場にびっくりー。てゆーか、手を引かれるのがサマになる男役トップって珍しいんじゃ・・・。(ファンながら似合いっぷりにびっくり)ふたりが同じように「男役トップ」を張っているという事実にさらにびっくりですよ。いろんなトップさんがいるんだよねえ。コムちゃん、今回はメイクがフツーに男役だったけど、メイクをきちんと月夜仕様にしたら、もっとスゴいんだろうな。
(ウルトラ少数派だと思うのであんまり大きな声じゃぁ言えませんが、わたしはやっぱり男役コムちゃんのファンなので、女役もできるコムちゃんをファンとして誇らしくは思うけど、どーしても男役姿のほうが好きだったりする・・・。コムまーファンでもあるので、「堕天使でコムちゃんがこんなふうにまーちゃんの手を引いてくれないかなぁ!」とか妄想してしまった!ごめんなさいー、少数派の自覚はアリアリです)

 うーん、強く印象に残ったのはそんなところかな。

 あとはー。じゃ、箇条書きにしとこうかな。(思いついたことから書くので順不同)
・きりやんの安定感は抜群だと実感。
・きりやん、ゆうひくんが並んで歌ってくれたのがうれしかった。(ふたりの並びが好きなの)
・あさこちゃん、こうやって歌だけできいてみると、歌うまいなーと思った。
・ちかちゃん、ダンスかっこいい!!まーちゃんとのカップルもステキ!!
・とうこちゃん、あすかちゃんのコパカバーナに、来年へ向けて期待ふくらんだ!(あすかちゃん、組所属に戻れてホントよかったね。)
・新宙組の並びはさすがに新鮮っ!
・タニちゃん、「雨に唄えば」すごくイイじゃない!
・かしちゃん、最初のあいさつとかちょっと緊張してたかな?

 プログラムも買ってないし、サッと思い出せるとこだけ書きました。
 あ、そーいえば。
 中継入り口の受付が(宝塚歌劇団比で)すっごい地味なのにびっくりしたよ。さいしょ、どっかの企業セミナーかなんかだと思っちゃってね。「タカラヅカはどこどこ!?」ってキョロキョロしまくっちゃったよ。TCAスペシャルのポスター、視界に入ってたんだけど、キンキラ衣装じゃなかったから、フツーにサラリーマンの写真と認識しちゃってね・・・それで「どっかの企業も別の部屋借りてるんだぁ」と・・・。男役の写真をサラリーマンと見違えてた!うーん、さすがの男役芸ですね!(←そういう話じゃないだろう)

「小林一三は銀行に就職したものの、3ヶ月もサボって行かなかった!」 87へえ!

2006年09月04日 | レヴューのトリビア

「小林一三は銀行に就職したものの、3ヶ月もサボって行かなかった!」
 87へえ!

「日本財界人物
全集第5巻 小林一三」(三宅晴輝/東洋書館)より

********************************

 えええぇぇーーーーーー!?
 いきなり3ヶ月もサボったら、クビになるんじゃぁ・・・。
 どーも、小林一三、若いころは相当「やんちゃ」だったみたいですよ。

 文学青年だったので、一三的には新聞社に入りたかったらしいんだけど、そんで実際、「都新聞」に入るコネを用意して卒業を迎えたらしいんだが、ちょうど卒業するときに、そのコネがダメになっちゃったらしいんですね。
 そんで、当時は三井銀行が慶応から大量に(毎年5、60人)採用していたんで、それで三井銀行に就職することになったんだそうな。

 ところーが、卒業を目前にして、友人が逗留している伊豆に遊びにいったら、そこで女性と懇意になり、すっかりのぼせあがって帰らなくなっちゃったんだって。(えええー!?)

 さてこの恋路がどうなったかというと、一三が浴場でその女性の入浴姿をのぞく(←こらーっ!)という、おイタをやらかし、それに気づいた女性は(どうやら愛想をつかして)東京に帰っちまったと。
 女性がいなくては意味ないんで、一三も追いかけてあわてて東京に戻ったそうな。そんで心をあらためて出勤したのかというとそうではなく、三井銀行からの出勤催促も無視して、彼女の家のまわりをウロウロしたりで日々を過ごしていたらしい。(ストーカーじゃん!)

 女性とはけっきょく二度と会えず、一三は4月になって(入社日は1月)、例の伊豆の友人に説教くらって、しぶしぶ4月4日から出勤することと相成ったそうな。

 女性のこともあるけど、どうもまだ「都新聞」入社をあきらめきれずにグズグズしていた、ということもあるみたいです。そのころ「上毛新聞」という地方紙の懸賞小説に入賞して、そこで「逸山人」っつーペンネームで「お花団子」とゆー小説を連載してたんですと。(これがまた甘ったるい恋愛小説)

 余談ですが、この懸賞小説で、同時期に田山花袋も入賞しているそうです。

「小林一三は小説家志望で、新聞に小説を連載したこともあるらしい!」 79へぇ

2006年09月03日 | レヴューのトリビア

「小林一三は小説家志望で、新聞に小説を連載したこともあるらしい!」 79へえ!

「日本財界人物全集第5巻 小林一三
」(三宅晴輝/東洋書館)より
 
※初版は昭和29年7月5日。同年の7月30日にはすでに4版だから、よく売れた本なんでしょうね。トーゼン絶版です。当時の定価は290円。

*******************************

 小林一三、若いころは「文学青年」だったそうな。慶應に通っていた時分には、寮の機関雑誌の主筆(編集長みたいなもん?)もやっとったらしい。
 で、最初はマジメな学生だったんだけど、だんだん勉強がイヤになってきて、「芝居や軟文学」に凝りだしたとのこと。な、軟文学・・・。大衆小説ってこと?昭和29年の本とはいえ、古い表現だなぁ。

 で、明治23年(一三18歳)のとき、郷里の山梨日日新聞に、小説を連載したのだそうですよ。タイトルは「練■痕」(ごめん、漢字が変換できない。■のところには、糸がふたつ並ぶ漢字が入ります)、ペンネームは「靄渓学人」だって。(タイトルもペンネームも読めんっ)

 内容は新聞で読んだ殺人事件に材をとったもので、コレを読んだ警察が「(ただの小説じゃなくて)実は何かあの事件にかかわりがあるんじゃないのか、キミ!」みたいな感じでですね、一三を呼び出して取り調べをしたのだそうな。学校が一三の身分証明をして、一三も「ただの空想ですってば!」と説明したんだけど、けっきょく「警察がうるさい」のを理由に、新聞社では連載を9回で打ち切ったらしいです。

 補足トリビア:小林一三は小説を連載したものの、9回で打ち切られてしまった。

●参考●
 連載小説の内容。
 レニス嬢と大森の恋愛を喜ばないレニス宣教師が、何者かに殺される。レニス夫人は大森を犯人じゃないかと疑って、やがて大森は警察に連行される。

 冒頭の文章が載ってます。
「レニス嬢は少しく笑を漏らして薔薇花を弄せるのみ、嬢の笑は真に花の笑に異ならず、花の笑を眺めて楽しげに笑ひ居るは大森安雄なり」
 
・・・あ、甘ったるい。そしてちょっと少女趣味??まぁ、こんだけで判断するのはアレですが、なんか宝塚歌劇のロマンチックに通じるものがあるような・・・。
 

愛するには短すぎる、ネオ・ダンディズムを雑談する

2006年09月03日 | 宝塚歌劇

 今日はキャストの話ね。

 まず、わたるくん。
 ううーん、なんてカッコイイんだ、わたるくん!!フェルゼンをやってから、ますます「白い役」が似合うようになったよね。役も的確に造形してましたねー。「すこし気が弱いけど、人の良い青年」ってキャラクター、わたるくんの明るいおおらかな個性にあって、ものすごくかっこよかったですね。とうこちゃんとの芝居もよかった!
 いいトコロにお邪魔?な執事が来るくだりで、「ああー!」って、体をうしろにそらせた姿がすごいツボだった(笑) 困ってしまった様子を、からだで表現しとったな、あそこは。わたるくん、身体が大きいから、背中をそらせる様子がまたスケール大きいのね!
 そして、わたるくんの丁寧なダンス!!ソロのダンスとか、すごく丁寧で心がこもっていて、ほんとうに素敵。まぁ、これはわたしの単なる感慨なのかもしれないけどサ。わたるくんの男役(の背中)には、新専科での経験が背負われている感じがして、力強いうしろ姿が本当にカッコイイと思うの。
 わたるくんの集大成、みせていただきました。
 このたびはご卒業、心よりおめでとうございます。

 次、とうこちゃん。
 ううううう上手いーーーー!
 コメディの部分は、とうこちゃんとマヤさんに負うところが大きいね、今回の芝居は。脚本がもともと笑えるように作ってありますが、「あー、ここは笑いドコロだ」って頭でわかるより早く、トウコちゃんの芝居がキチッと笑わせてくれます。心から笑える、説得力のあるコメディだなぁ。
 専科のマヤさんは脇だけど、メインキャストでスター級のとうこちゃんがあれだけ芝居がデキるっていうのは・・・舞台が面白くなるね。ココに欲しいな、というところに、ズドンと笑えるセリフがジャストミートで入ってきますからねー。
 アンソニー役、役の造形がクリアでしたねー。正塚先生の芝居意図を、キチッと押さえていたのでは?うまく自由人を演じてましたね。アンソニーはいいかげんな男に見えるんだけども、どこか憎めなくて、ちゃんとカッコイイんですよね。わたるくんフレッドとブランデーを酌み交わすところとか、「男の美学!」って感じだったなー。
 ショーのお歌も、もちろん大活躍。セリフも歌もだけど、声がのびやかなのがイイよね!

 となみちゃん。
 なんだか大人っぽくなったねー。(マリー・アントワネットで母の役をしたから??)大人の女性でしたね、今回の役は。トップ娘役としての存在の仕方とかも、板についてきましたね、本当に。
 で、特筆したいのは、衣装の似合いっぷり!!
 踊り子らしいドレスもあれば、フツーの現代女性っぽいスーツもあるんだけど、どれも似合う!どれもきれい!どれもかわいいー!(特に水色のドレスは華やかで目を引いたねー)ショーで着るシンプルな衣装も、となみちゃんが着れば、ハッとするほどきれいなのね。もともと持ってる容姿の良さもあるけど、寄り添い型の愛らしい雰囲気が、娘役らしい美しさを際立たせている気がします。
 雪組に帰ってきてくれるのを、楽しみにしているよー!

 しいちゃん。
 ありえないぐらい、船長さんの衣装が似合っている!ちょーカッコイイ!白手袋がステキ!(うっとり)制服姿が、キマってたねー。船内トラブルで困っちゃう船長だけど、人のよさがのぞく役造形で、魅力的でしたねー。あんな船長が船内にいたら、ご婦人方が殺到だよ・・・。

 とよこちゃん。
 ジェローデル以来、すっかりとよこちゃんの個性にハマり気味のわたし(笑)
 今回は、手を出した女が自殺しようとするのを、懇願して止めるプロデューサーの男。ドアにすがりついて、女(うめちゃん)に「頼む、死ぬなぁ!」みたいに叫ぶうしろ姿に、すっかり胸キュン!とよこちゃんの芝居って、なにか味があるんだよねえ。好きなんだよねえー。うめちゃん、スリット入りの服で悩殺でしたね。

 ちえちゃん。
 存在感が星組男役!となみちゃんに言い寄る様子も、男役として存在感があるだけに、コワイんですねー。こんな男に言い寄られたら、こわいし、そりゃイヤだろう・・・。ショーのちえちゃんのダンスはかっこいいね。

 マヤさん。
 いついもながら、軽妙なセリフまわしで、出てくるだけでほっこりうれしくなりますね。マヤさんのコメディはイイなぁ。

 後半に、ドロボーの正体を暴く場面で、乗客が体操してるところあったじゃないですか。「はい、ぞうさんの動きー」とか「波の動きー」とか。あそこの場面に、ホレました!体操してるだけなのに、なんでみんなそんなにカッコイイんだ!!

 群舞のパワー、すごかったですねー。
 A席で見てたんですけど、なんかいつもより舞台を近く感じましたよ・・・。ココはS席だっけ!?みたいな。星組の濃さとエネルギーってすごい・・・。

 それから、「おぅぅら!(←「ら」は巻き舌)」とかの、踊りながらの掛け声にもびびりました。みんな、すごい自信をもって堂々と掛け声を叫んでおる!ひゃー、かっこいー!

 払ったチケット代以上に堪能できる2本立てでございました。帰ったら疲れてバタンキューだったよ。見るほうもエネルギー使ったなー。