「小林一三は銀行に就職したものの、3ヶ月もサボって行かなかった!」 87へえ!
「日本財界人物傳全集第5巻 小林一三傳」(三宅晴輝/東洋書館)より
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えええぇぇーーーーーー!?
いきなり3ヶ月もサボったら、クビになるんじゃぁ・・・。
どーも、小林一三、若いころは相当「やんちゃ」だったみたいですよ。
文学青年だったので、一三的には新聞社に入りたかったらしいんだけど、そんで実際、「都新聞」に入るコネを用意して卒業を迎えたらしいんだが、ちょうど卒業するときに、そのコネがダメになっちゃったらしいんですね。
そんで、当時は三井銀行が慶応から大量に(毎年5、60人)採用していたんで、それで三井銀行に就職することになったんだそうな。
ところーが、卒業を目前にして、友人が逗留している伊豆に遊びにいったら、そこで女性と懇意になり、すっかりのぼせあがって帰らなくなっちゃったんだって。(えええー!?)
さてこの恋路がどうなったかというと、一三が浴場でその女性の入浴姿をのぞく(←こらーっ!)という、おイタをやらかし、それに気づいた女性は(どうやら愛想をつかして)東京に帰っちまったと。
女性がいなくては意味ないんで、一三も追いかけてあわてて東京に戻ったそうな。そんで心をあらためて出勤したのかというとそうではなく、三井銀行からの出勤催促も無視して、彼女の家のまわりをウロウロしたりで日々を過ごしていたらしい。(ストーカーじゃん!)
女性とはけっきょく二度と会えず、一三は4月になって(入社日は1月)、例の伊豆の友人に説教くらって、しぶしぶ4月4日から出勤することと相成ったそうな。
女性のこともあるけど、どうもまだ「都新聞」入社をあきらめきれずにグズグズしていた、ということもあるみたいです。そのころ「上毛新聞」という地方紙の懸賞小説に入賞して、そこで「逸山人」っつーペンネームで「お花団子」とゆー小説を連載してたんですと。(これがまた甘ったるい恋愛小説)
余談ですが、この懸賞小説で、同時期に田山花袋も入賞しているそうです。