etceterakoの勝手にエトセトラ

「生意気娘Kの勝手にエトセトラ」は改題いたしました。カテゴリ「ブログ改題について」をご覧ください。

友人N、ベルばらで宝塚を初見!

2006年07月29日 | 宝塚歌劇

 はいはい。とゆーわけで。 化粧品屋に行きがてら食事をし、友人Nに雪全ツの日進を見た感想を聞いてきましたのでご紹介。・・・たいした感想はなかったんだけども。

 わたし:で表示 友人N:で表示

 K:ねえねえ、どうだった?
 N:(あいまいな微笑で)あー、ウケた。面白かった。カゲツの次にウケた!
 K:カゲツって何。
 N:なんばグランド花月。


 聞いてびっくり。宝塚は、なんばグランド花月と同列らしいぞ!お、お笑い!?ヨシモトと宝塚歌劇が同列にくくられるのっ!?(たしかに関西文化って点では共通していますけどねえ・・・)

 K:なんばグランド・・・って、笑えるってことぉ?
 N:(やさしい笑みで)彼氏もめっちゃ笑ってたよー。ダメだ。私はハマらなかったわ。(きっぱり)
 K:いやあの。宝塚ってベルばらがすべてじゃないから。もっと現代的な演目もあるから。ベルばらはちょっと特殊でね・・・。
 N:じゃー、今度DVD貸してよね。
 K:う、うん・・・。(何貸せばいいんだ!)
 N:ラインダンスは良かったわ。アレ見られてよかった。

 そーかそーか。ラインダンスだけでも喜んでいただけて、わたくしはうれしいよ。

 K:ベルばらはさぁ、いろいろ定番とゆーか型があるんだわね。だから、最初の小公子とか・・・あの、御覧なさいって歌うアレだけども・・・。
 N:あ、わたし遅刻していったから。行ったらばあやが出てた。
 K:ち、遅刻ぅ!?

 けしからーーーーん! 興味ないなら、そのチケットわたしに譲れ(泣) あーたの100倍は楽しむぞ。

 N:でも、まあまあ楽しかったよー。パンフとツアーバッグ買ったし。

 ツアーバッグ・・・。そうか。まぁ、アレはマチが広くて使いやすそうだよね。わたしは買わなかったが・・・。ファンゆえにかえって恥ずかしくて使えんっ。こないだ大相撲名古屋場所(彼氏が相撲FANなんだわ)行って、買ってきた朝青龍ストラップは平気で使ってますけどね。コムちゃんストラップとかは、恥じらいがあってかえって使えないんですわー。たまにお客さん気分で行くと、つい記念にグッズなんか買っちゃう気持ちってのはわかるな。

 K:ねえねえ、気になるスターとかは?? 主役の水夏希サマはどうだった!?
 N:え?わからん。
 K:じゃあじゃあ、事前に教えといた「名古屋出身、アラン役の緒月遠麻くん」はどう?
 N:だからわかんないってー。顔の区別つかないもん。オペラグラスないし。

 オペラグラスは持って行けよ!(泣) くそぅ、事前に「オペラグラスは持参必須」って、注意しときゃよかった!

 K:あのさー。今回はオスカルとアンドレの話だけど、マリー・アントワネットが出てくる奴もあるんだわね。そっちのがイイよね?
 N:それはどっちでもいいけど。
ねえ、小間使いがやたらと登場シーン長いのは何故?(←スルドい質問だ・・・)
 K:ロザリーでしょ。それはトップ娘役だからです!

 しろうとのくせに(しろうとだから?)、イイところをついてきやがるな!
 厳密にはロザリーは小間使いっていうんじゃなくて・・・と原作の設定を解説しそうになりましたが、原作読まないとピンとこないだろうなぁと思って、そこはガマンした・・・。(えらい)

 N:それとさー。最後にあいさつで「雪組32名が」って言ってたんだけど、フィナーレで端から数えたら38人いたよ?なんで!?

 これ、わたしは答えられなかったんだわ。
 人数までは覚えてないよ!
 で、さっき調べたら、出演者はたしかに38人。・・・たぶん、友人Nがあいさつのなかの数字を聞き間違えたんじゃないのかね。
 つーか、フィナーレで端から人数かぞえてるって、その集中力のなさは何!?せめてスターさんの表情を見ろーーーー!(泣)

 結論。
 宝塚初見でベルばらは・・・厳しいですね。
 ベルばらってのは、宝塚観劇の機微っつーかコツを持ってるヒトのほうが楽しめる気がする。

 まーでも、宝塚はコリゴリって感じでもなくて、サッパリと「兵庫の宝塚の劇場で見るとまた違うんだろうねー。一回行きたいな」なんて言っておりましたよ。同じベルばらなら、ゼヒ「クレーンで宙舞うペガサス」を見ていただきたかったね!あ、よけい爆笑されちゃう? ・・・そうかも。


お目出度き人(化粧品屋で妄想する)

2006年07月27日 | 宝塚歌劇

 聞いてくれぇぇ!!き、昨日・・・友人Nとともに、化粧品を買いに、名古屋市内某所の化粧品店に出かけたんですよ。行きつけのってゆーと、なんだかカッコ良さげですが、まぁ、化粧品がなくなるとソコに買いに行くっていうね・・・その程度なんですけども、とにかくファンデ他、数点を買いに、いつも買う店に出かけたんですね。

 「本日のご希望は・・・?」

 カウンターに着席して、にこやかに目の前に現れた店員のお姉さんを見て、わたしはビビりました。

 み、水夏希サマにそっくりだぁぁぁぁーーーーーーーーー!

 ほんのりと尖り気味のアゴ。(骨格が似てると、発声が似るのか)声やしゃべり方がまた、ちかちゃんっぽいのーーーーー!気のせいか、額に落ちかかる前髪の具合まで、ちかちゃんに見えたりして・・・。

 もちろんね、たとえばPCの前の皆様が、期待してご覧になったら、「なーんだ。ちょっと似てる程度じゃーん」って思うかもしんないし、顔カタチが100%重なってるワケじゃないんだけど・・・なんてゆーの? 雰囲気がソックリ!なの。特にしゃべり方っっ!!頭の回転速そうなちょっと早口気味のしゃべり方とか・・・に、似てるぅ!!

 「こ・・・これは・・・世界で3人のソックリさんどころか、生き別れの姉妹(←妄想。マイ・ストーリー入ってます)かなにかでは・・・」

 わたしは狼狽しつつ、すばやく名札をチェック。名字は「水」ですかっ!?(←芸名だから、それ) ・・・ああー、残念。二文字の名字。そーか、「水」じゃなかったか・・・。(←だから、芸名だってば!)

 またこのお姉さんが、リーダー格?のようで、わたしに化粧品をぬりぬりしてくれながら、キビキビと周囲に指示とか出していくんですね。それが組二番手スターとゆー重要ポジションにいるちかちゃんとダブって見えて、なっ、なんてカッコイイ・・・!自分の前に置かれた(むろん、自分の顔見るための)鏡ごしに、自分の顔や化粧品の具合そっちのけで、水サマに似た美しいお顔をウットリ拝見しました。水さんにお化粧してもらってるような気分で、ボーッとなっちゃうわ、乙女オーラ(←少女趣味してる時に出る・・・。いい大人が大ひんしゅくです)出ちゃうわ、顔はにやけちゃうわ、大変だったよぉ!

 ボーッとしてたせいで、水サマの如き声で「ファンデといっしょに、新しい専用スポンジはいかがですか?」とささやかれて、思わず「はい、ください」
 ・・・家にあるよ、それ!しっかりしろ、自分!

 「化粧水のサイズは大小どちらになさいますか?」も、ボーッとしていたら「じゃ、大きいほうで!」・・・・・・。おいおい、今回はシリーズを変えたから、ためしに小ボトルでイイと思ってたハズじゃなかったんかぃ!

 まー、とにかくね。
 水夏希サマ似の方にお化粧ぬってもらえて、わたくしはシアワセでございました!
 ベルばら2回見たアトぐらい、興奮して幸せになってしまったわっ。

 もう、わたしの脳内では「水夏希サマにお化粧してもらってる自分」になってましたから。(←妄想100%) ポーッとなりました。舞い上がりました。(余計な金使ったけどなっ) 

 ああ、あの白昼夢(妄想)だけで、一ヶ月はシアワセでいられそう。
 ・・・そんな自分を、おめでたい人間だと恥じたりもしました・・・。


コム様とおそろい!

2006年07月25日 | 宝塚歌劇

 ご存知でSHOWか?

「朝海ひかるは、朝起きてまず最初にコンタクトレンズをはめる。」
 はい!はい、はーい!!わたしもわたしもーーーー!!
 わたしもチョー視力悪いので、起きると真っ先にコンタクトはめます。
 コム様とおそろいだーーーー!(嬉泣)

「朝海ひかるは、ワサビとからしが苦手。」
 はいはいはいはーーーーーーーーーい!!わたしもなのーーーっ!!
 わたしも胡椒と唐辛子はまぁイケるんですが、ワサビと辛子は苦手なのっ。おすしはワサビ抜きです。(←お子様)コム様と味覚が同じだなんて、これは運命っ!?(←また出た!根拠なき「運命」論)

朝海ひかるの口癖は「そうですね」
 はい!はいはい!!はぁーーーーーーーい!!!(←うるさい)わたしもわたしもわたしもーーーーーーーーーっ!!
 わたしコレ、口癖です。つーか、この言葉なしでは会話できないぐらいのイキオイです。職場とかで、(上司などが)意見を求めてなんかいないくせに、やたらと「キミどう思う?」「~だろ?」などと振ってくるときとか、意図的に「そうですね」でかわしたりする・・・。肯定も否定もしない、あいまいさがとっても日本的でステキな言葉です。あいまいな日本の私(by大江健三郎)なのです。あー、でも、仕事だけじゃないわ。フツーにプライベートでも使いまくってる気がする。単に口癖??・・・ま、いいや。コム様とおそろいなら、これからもガンガン使いまくろう!


 やったー!コム様とおそろいが三つも!わたしのコム度は・・・あ、あれ?これは・・・自分がどうかじゃなくて、単に「知ってるかどうか」を訊いてるの・・・?

 そんなのご存知なかったわーーーーーッ!(逆ギレ)
 そうか・・・。そーゆーコーナーだったのか、グラフの「ご存知でSHOWか」・・・。
 みなさまはゼヒお間違えなきよう、お気をつけくださいませ。(←みんな間違えないって・・・)


雪全ツ「ベルサイユのばらーオスカル編ー」一宮市民会館

2006年07月23日 | 宝塚歌劇

 おおお、ベルばらを語るのって、なんだか久しぶりだなぁ。(何年後になるか知らんが)次に再演する時には、ブログはとっくにヤメてる気がしますので、こうやってベルばらを熱く語るのは、これがホントに最後だろうな・・・。

 では、語りに入る前に、ちょっとおさらいというか・・・前置き。

 一月からしばらく、うざいぐらいベルばらの記事をわたしは書きまくりました。そんでね、痛感したんだけど、ベルサイユのばらは、やっぱり語り甲斐のある題材なんですね・・・。切り口次第で、じつにさまざまな語り方ができるんです。で、ドコで切っても賛否両論になるのがベルばらなんだよね・・・。どんな作品においても、「感想ってのはしょせんは主観で、個人的なもの」ということは言えると思うんですが、ベルばらは・・・オスカル様については、特に受け取り方の個人差がものすごーくデカいんですよね。

 作品批評に限らず世の中の何事につけ、ね・・・わたしは優劣や順位は決してつけることはできない、とけっこう本気で思ってるんです。理想主義者ですから、どーせ(自嘲) ええ、ええ。わかってますよ。現実社会でそんなこと言ってたら、アイタタタでしょ。変わってるって言われるでしょーよ。わーってますよ。社会生活ではそんなこと言いませんよ。だけど、こうやってモノ書く時ぐらい、キレイごとを貫いてもイイんじゃないか、と思ってるんです。批評は好きだけど、批判や非難はしない主義でいたいと思ってるんですね。(我ながらイイ年して青くさい・・・)

 ・・・何が言いたいかと申しますとね。よーするに「わたしは決して批判や非難はしないので、オスカルが○○だった、と書いたとして、それがネガティヴなニュアンスを意図することはまず無いから」ってことなんです。オスカルの違いを、観劇で感じたなかから、取り出して文章にはしますが、別に何がイイとか悪いとかはないんでね。あんまり勘繰らずに気楽に「ふーん」程度で読んでいただければと思います。

 ファントムもそうだけど、再演だとどーしても比較して書くことになるからねぇー。「おしゃべり」じゃなくて文章にすると、どうしてもどっちかを持ち上げてるように見えちゃったりって、あるからねえ。(気をつけて書いてるつもりなんだけど)そこんとこよろしく!と言っておきたかったワケなんですよ。前置き長くてごめんなさい。

 では、本題いってみましょー。
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●ベースは男or女?
 わたしは宝塚オスカルを、
①社会には出ていますが、実はちゃんと女なんです。(恋愛中心)
②思想・行動はすっかりオトコ。恋愛は二の次。(仕事中心)
  にザックリ分けてみているんです。まぁ切り口はいろいろありましょーが、わたしは仕事(男性性に属する領域)or恋愛(女性性に属する領域)で切るのがイイのかなーと思ってるんですね~。え? 男は仕事、女は恋愛って考え方自体が古いって??・・・いや、わかってますよぉー。そうなんだけどさぁー。ベルばらの発表年代や、原作がウケた背景を考えると、やっぱり「性差」の存在を前提に考えたほうがイイと思うのね、ベルばらに限っては。だからあの・・・現代思想やフェミニズムの観点からの、「生意気娘K、古い!」とゆー突っ込みは、今回は見逃して頂きたいの・・・。
  1~3月ごろ、やたらに書きまくりましたので、ウッカリ初めてわたしのベルばら語りに出くわしてしまった方は、過去記事も見てくださるとうれしいな。

●全ツミズカルは「父の娘」
  全ツミズカルを、生意気娘K流ジャッジで見た結果、ミズカルは大きく分ければ①だね。女性らしさの強いオスカルでしたね。
 もうすこし細かく見るなら、ミズカルは「父の娘」でしたね。わたしはトウコちゃんのオスカルに「(エリートとしての)ジャルジェ家令嬢オスカル」を見たんですが、それとはすこしニュアンスが違うのね。父娘の関係がクローズアップされてたように、見受けましたねえ。父に殴られるところ、父にほめられるところ、父からの評価に心を動かすオスカルの様子がわかるんですよね。父に(自分のやっている仕事を認められず)殴られる時はショック受けているし、父に「よくあの衛兵隊を・・・」とホメられるところは、とっても嬉しそうで印象に残ったなぁ。

 ちかちゃんのオスカルね、父への気持ちもそうなんだけど、衛兵隊士とその家族とか、身近な人への気持ちというのが、とても大切にされてましたねー。思想的な大義じゃなくて、目の前の人を守ることが革命なんだ、っていうね。非常に女性らしい細やかな感覚だよね。ちかちゃん自身が、誠実で女性らしい繊細さを持った方なのかなぁと思ったりしました。

 だから、全ツミズカルの一番のハイライトは、「みんなに囲まれているシーン」だったねえ。今宵一夜(恋愛)も、バスティーユ(仕事)の名シーンもいいんだけどね、それよりも「フランスーをーまもるーためにぃー!」って子守唄で衛兵隊士とココロ通わせる場面とか、バスティーユでもみんなに囲まれてセリフを交わしたり死を看取られる場面が、すごく印象に残りましたねえ、わたしには。
 「目の前にいるあなたたち(家族や友人)が大切」っていう感覚は、普遍的というか・・・まぁ、誰しも持っている感情でしょう。それが一番のテーマになってますから、心穏やかに感情移入して見られるベルばらになっていましたね。
 時にはままならないこともあるけれど、ミズカルは恋も仕事も精一杯やり尽くして、穏やかな気持ちで最期を迎えるんですよ。共感できる「等身大の女性」でしたね。すごく救いがあります。すごく温かいベルばらだなぁと思いましたね。見終わった後に、心が温かくなるというか、幸福な気持ちになります。

 オスカル編は、オスカルの数奇な運命の悲劇がメインストーリーで、悲劇だけどもガラスの馬車の場面で「ハッピーエンド」にしてしまったところが、宝塚のオリジナリティというか・・・無茶なところでもあるわけですが(笑)
 全ツミズカルは、「バスティーユに白旗が!」「ついに・・・おちたか!」で息絶える場面でもう、わたしは「これはハッピーエンドだ!」と幸せになってしまった!ガラスの馬車がなくっても、ミズカルが幸せに天国に行ったことがハッキリわかるの!

●作品構成について
  大劇場のオスカル編は、アレは「芝居でなくショーだよ。演芸的な感覚で見るものでしょ」とわたしは散々書いて参りました。で、全ツといえば、基本的には「宝塚のベルサイユのばらなら、ちょっと行ってみようかしらね」っていう初心者の方々に向けたモノですから、「こんな通向けショーを初心者に見せるとは無謀だな(笑)」って思ってたんだけどね・・・。さらにいえば、全ツに持っていくなら、ホントはフェルマリ編のがイイと思うね、わたしはー。アントワネットが処刑される、誰もが知ってる歴史物語の色の強い、フェルマリ編のほうがイイと思うの。オスカル編は、アンドレとの恋愛がメインで・・・オスカルもアンドレも架空の人物だけに、虚構色が強いからね。

 これ、脚本はうえだしんじセンセ?谷センセ?
 まあ、よかったじゃないですか。新設場面がうまく作用して、ちゃんと「芝居」としての体裁は整っているじゃないの。わたしは本公演は「ショー」としてのぶっ飛び具合を評価してますので、コレを本公演でとは思わなかったですけどね。ペガサス飛翔の差し替えでしょ??衛兵隊の剣買戻しエピソードorペガサス飛翔なら、断然ペガサス飛翔を取るかな。まぁ、フツーに芝居になっちゃうし、地味は地味ですわね。大劇場でやるには、コレだとこぢんまりまとまりすぎるかな。全ツの空間にはちょうど良かったと思います。
 アンドレがロザリーの結婚の後押しをするくだりは、本公演であってもよかったかな。時間が足りん? んー、そうだねえ。ルルーのおしゃべりや、冒頭の子アンドレを迎えるあたりをすこし短くして、これ挿入するとよかったんじゃないですか。

 フィナーレは・・・なぜ差し替えたのか、演出家に意図を聞いてみたいな、と思った。そりゃ、本公演と違うフィナーレは、ファン的にはうれしかったし、ボレロも薔薇のタンゴも見所には違いないけど、なぁんで変えたんだろ。
 1…時間の都合
 2…ヅカファン動員を狙った
 3…本公演のフィナーレやるには人数が足りないと判断
 4…ユルい振付は初心者向けじゃないと判断
さて、実際の理由はどれなんでしょうねえ。

 セットはまぁ、あんなもんじゃないですか。
 ちょっとショボく作り直してもいいから、ガラスの馬車はあったほうがいいんじゃないかとは思いましたけどね。

●キャスト雑感
 えりちゃんのアンドレ、包容力があってかっこよかったですねぇ。ロザリーの結婚を後押しするところとか、サワヤカ好青年~。むしろアンドレと結婚したいよね、ロザリー?(←と、ロザリーに話しかけてみる) アンドレって、身分違いの恋で、視力は失われていくわ、オスカルは「おひとりで連帯本部へ行かれました」と置いていかれがちだわ、(この脚本では)わりと不遇なんだけど、えりちゃんだと悲壮感がないんですね。「オスカルはいつかきっと俺のもの」っていう楽観がありますね(笑) 毒殺のところは、熱演でしたけども。
 自信のあるアンドレが、堂々とオスカルを手に入れる様子が、すっごくスター芝居だったわ。かっこよかったわぁ・・・。えりちゃん、すっかりカッコイイ男役さんになりましたねぇ。今宵一夜とか、ちかちゃんのスターオーラとえりちゃんのスターオーラのぶつかりあいで、「おお!ふたりとも輝いているっ!」って嬉しくなっちゃいましたねえ。そこの場面見て、わたしはえりちゃんが花組育ちの男役だったことを急に思い出しました。同じく花組を経ているちかちゃんの相手だからなのか、えりちゃんの芝居の引出しから、花組時代につちかった「何か」が出てきている感じを受けましたね。ああ、薔薇のタンゴの芯もよかったよ!

 まーちゃん、ロザリーすっごく上手になってた・・・!上達しまくってました。なんつーか、どんな場面も「板についてる」感じ? ちかちゃんともちゃんとお似合い。まーちゃんは、誰にでも合わせられる良い娘役さんだなぁー(感心) ボレロ、さすがですね。ロザリーとはうってかわって、大人の色香のあるダンスでした。ボレロってカチッカチッとポージングで動いていくでしょ。ポージングがキチッとキマるのね!赤い総スパンコールの衣装もよく似合ってましたな。

 悠さんのベルナール、素直な芝居でイイじゃんか。ハマコさんだとベルナールというよりは、「ハマコさんのパワーを楽しむ場面」って感じけど、悠さんだとちゃんとベルナールだね(笑) 市井の新聞記者が、おずおずとロザリーに求婚する様子が、とっても等身大で微笑ましいのね。好演だね。

 美穂さんのマロングラッセ。
 ・・・美穂さん、芝居も相当デキるんだよねえ!と、あらためて思いました。
 ヨッコさんは「可愛いおばあさんv」でしたが、美穂さんのは「ホントにおばあさん!」だった・・・!腰の曲がり具合が素晴らしい。声音のおばあさんっぷりも素晴らしい。原作の「二次元なコミカル感」がよく出ていましたよ。二役で大変だったね。アランの母役で出てきたのを見て「うーむ!さっきまでマロングラッセやってた人とは思えん!」とうなってしまった! 宝塚初観劇の人には、同じ人だってわかんないんじゃないですか。エトワールも素敵でした。

 遠麻くんのアラン。
 いやぁ、遠麻くん、イイねえ!
 わたし、もっと若さと力任せの「荒くれ」を想像してたんだけど、正反対だったの!
 あたたかくてやさしくて、どっちかっていうと「穏やか」なアランなんですね。反抗はちゃんとするんだけど、根がおごりのない素直さを持ってる、アランの包容力の部分が強く出ているんです。
 遠麻くんって、すごく「雪組男役」だなぁと、組ファン的に感激しましたね。雪組男役の本質は、「甘やかな優しさ」じゃないかと、わたしは勝手に思っているんです。(もひとつ付け加えるなら含羞もね)セリフや瞳の奥に、どこか甘やかさと優しさがあるんですね。鋭利なキザさではないけれど、噛めば噛むほど、味わうほどに魅惑的な甘やかさがあるんですよねえ。カッコつけた言い方すると、「甘い毒」みたいな?
 遠麻くんのアランには、雪組男役の甘やかさが根にあるように、わたしには見えたんですねえ。遠麻くん、まだ若いから、これから組替えの対象になってくることもあるかもしれないけど・・・できればずーっと雪組にいてくれるといいなぁ。(願望)
 オスカルと対決する殺陣、重量感がある、重い剣さばきと足運びがすごくよかったですね。妹のシナちゃんへの態度、ちかちゃんみたいないかにもな「デレデレ感」は顔に出さないんだけど、反抗しつつ、心で心配しまくってる思いやりがほんのり滲むの!うーーーん、結婚したいアランだ。ああいう男性と結婚したい!

 はるなちゃん、いづるんとは違う役へのアプローチですね。これは演出家の指示??はるなちゃんのアイデアなのかな??メルキオールのラギちゃんに向かって、パンチやキックを繰り出しちゃって・・・いま風に言うと「鬼嫁」??
  はるなちゃん、芝居イイじゃないの。パンチとかするけど、あんまりやりすぎ感はないし。サジ加減がgood!うってかわって、「行こっ!」ってラギちゃんに腕を絡めるところに、きちんと夫婦の愛情がみえる芝居になってます。

 わたしね、はるなちゃんの芝居もよかったんだけど、そのはるなちゃんの「鬼嫁」芝居を受ける、ラギちゃんの受けの芝居がすごくイイなと思ったの!ラギちゃんがちゃんとはるなちゃんの芝居を受け止めてるから、いっそうはるなちゃんが引き立つんですね。
 ラギちゃん、芝居らしい芝居をするね。セリフやアクションを受ける「間」がいいなと思うんだけど。相手のセリフやアクションに応じて、パキパキッと視線や姿勢を変えるのね。その切り替えが、ものすごくカチッと変わるので、見ていて感情の変化がわかりやすい、おもしろいな、とわたしは興味深く見ました。新設場面の「剣買戻し」のところね。小屋みたいなトコに、遠麻くん、きんぐ、ラギちゃんの衛兵隊士が非番でくつろいでいて、そこに上官が入ってきて「剣がない!売ったりしてないだろうな!?」って問い詰めにくるんですね。(わたし、この新設場面すごく好き)その入ってきた瞬間、ラギちゃんがハッと視線を上げる、その上げ方、タイミングの間が、すごくイイと思うんだよなぁ。芝居がかった芝居ってゆーの?芝居らしいデフォルメがツボなの。そういえばココのシーンは、遠麻くんが怒鳴り込んできた上官にまったく動じずに、ゆったりと雑誌を手放すのもなかなかよかった!

 コマちゃんのジェローデル(と、市民)
 いやぁー、わたし、今回の全ツで敢闘賞を出すとしたら、コマちゃんを選ぶね!
 ナウオンステージでも、「配役を見た瞬間、すいませんでしたって(思った)・・・」とか言ってましたが、そりゃそーだ。出番すくないしね。キラキラの貴族で、主役のオスカルを包み込むんだよぉ~??大変だわー。
 コマジェロの立ち姿が弱いのは、これはしょーがないね。本公演でジェローデルをつとめた、えりちゃんやかしちゃんの、半分以下の在団年数だからねえ。同じレベルの立ち姿を求めるのは酷だわねえ。ま、もともとやや姿勢は難アリなコマちゃんだけど、今回は精一杯がんばって背筋伸ばしてるのがよくわかったわ。「身を引きましょう」のところも、力いっぱい優しくオトナを演じているのがわかった・・・。キャリアの不足は差し引いて見て、演技内容は「ちゃんとジェローデル」「せいいっぱい包容」で良かったよ。まずは及第じゃないかな。フィナーレ歌い継ぎのコマちゃん、歌は堪能だし、えらい堂々としていてすごく良かったね。ジェローデル役と格闘して、ひとまわり成長したように見受けましたね。うん。次の公演、楽しみだわ。

 しなちゃん、かおりちゃんは同じ役なのでまーちゃん同様、こなれていて安心して見られました。
 それから特筆したいのは、衛兵隊が熱かった・・・。ものすごい一体感でした。まー、役名変わっていても、えりちゃんとかラギちゃんとかみんな、ずーーーーっと衛兵隊の場面、やってたんだもんね。カフェブレとかで、「衛兵隊でずっと集まって熱心にお稽古した。いつもいっしょにいた」ってみんな話してたじゃないですか。それがすごくわかる。伝わってきます。衛兵隊としてのまとまりっつーか、やさしく熱いパワーがあったね。

 あー。あと、わたし、なんとなく組長さんの芝居が好きなんです。「わたしもみんなと同じ、えーへーたいしですっ!」っていうあそこが好き。あれ聞くとうれしくなります。原作ではたしか、「わたしは貴族だから」っつって、ダグーは去るんだっけ?それでオスカルが一期一会をかみ締めるんじゃなかったっけ??まぁ、みんな仲間になっちゃうっていうのが、宝塚らしい甘さでいいやね。わたしはナガさんのこのセリフの言い方が大変好きなのですよ。

●トータル雑感
 ぜんたいに、すごく「二次元感」のある舞台でした。
 漫画から抜け出したかのよう・・・っていうと、ちょっと陳腐な表現かもしんないけど、「ああ、人気漫画を宝塚が舞台化ってこういうこと!」って思ったの。ベルサイユのばらが持つ、華やかな歴史恋愛絵巻の魅力がね、ちかちゃん&えりちゃんのスター芝居で、すごく強調されてましたね。
 ちかちゃん、原作を相当読み込んでるのかな??いや、みんなよく読んでるんだろうけど・・・。ちかちゃんアンドレの本公演のときも思ったけど、ちかちゃんのベルばらは原作の持つ「二次元の魅力」のニュアンスが織り込まれているんだよね。コムちゃんの原作解釈(思想)を強調したベルばらとは、まったく違うんだけども、なにか漫画に近い魅力があるんだよなぁ。
 ちかちゃんのベルばらを見ていたら、脳内で原作の映像がフラッシュバックして、目の前の舞台がガガガガーッとコマ割りされて、漫画演出が「見えた」んですよ。
 ベルばら初演のとき、ベルばら漫画ファンの少女たちは、歌劇での上演をはじめて見たときにこういう気持ちだったのかなぁ、と勝手に思ったりしました。(勝手な想像なんですけどね。)原作の持つ華やかさはそのままに、だけど歌劇ならではの演出(漫画との差異)があって、歌劇スターの魅力が輝いているんですね。

 ちかちゃんは、何より宝塚スターだなーと強く思いましたね。ホントに、宝塚に入るために生まれてきたようなスターさんだね!

 ベルサイユのばらは宝塚歌劇にぴったりだった!
 ちかちゃんは宝塚歌劇にぴったりのスターさん!

 つまりベルばら=宝塚=ちかちゃんなんですね。この三者には、なんか共通の魅力があるんでしょう。つまりは華やかさ・・・なのかなぁ。そこんとこの相乗効果で、非常に宝塚らしいベルサイユのばらだったと思います。わたし、ベルばらの世界観にいるちかちゃんんがすごい好きなんだよねぇ。(ちかちゃんは長らくベルばらベルばらで大変だったと思うけど・・・)いや、ちかちゃん主演のベルばら、見られてよかった!!

 ああ、そうだ。ボレロのちかちゃんは、ものすごく大人びた男役スターの色気があって、ホントに素敵だった!なんかもう、ダンスがどうとかじゃなくて、存在自体がね。ちょっと視線を流しただけで、ものすごい男役の魅力全開になるのね。もはや古典のあの振り付け、ちかちゃんによく似合いましたね。

 うーん、なんか、うまく伝わりましたかねえ??
 とにかくわたしは、ちかちゃんの個性とスター性は、ベルばらをすごく宝塚らしいベルばらに見せてくれるところが好きなんですよ。やさしさと温かさがあって、幸福になれるベルばらでした!

●あいさつ&一宮出待ち
 ちかちゃんのあいさつは昼夜とも同じような内容で、「一宮ははじめてです。なにごともはじめてはイイもの。次はぜひみなさまがはじめての宝塚大劇場へ!」みたいな話でした。ちかちゃん、挨拶上手ー!
  ご当地ジェンヌ紹介は遠麻くん。紹介と拍手に照れ笑いで何度も頭を下げていて、夜の部では組長さんに「愛知の星ですよろしく」みたいなこと言われるときに、「腰の低い緒月遠麻です」ってな枕詞がつけられて、会場笑ってました。遠麻くん、かわいい!

 じつはわたしら、出待ちはやらないつもりで(出る場所がよくわかんなかったの。) 人の波に流されるまま、バス通りに向かって歩いてたんですよ。ところがバス停がみつからず、「しょーがない。駅まで歩くかね」っつって、会館のほうに戻ってきたんですね。そしたら目の前にバスが!!これは運命だと思いましたね!(マジで)
 「おおおおおおお!」って言って、ソッコー走ってバスのほうに。そのとき、バスの窓があいて、誰かが手ぇ振ってくれてるワケなんですよ。たぶんちかちゃん?かなと思ったんだけど、暗くてよくはわからず。バスがちょっと止まって、手を振ってくれるスターさんに、出待ちの群れから「キャーーーーーーー!」って黄色い悲鳴が上がるんですね。むろん、わたしと友人Rも思いっきり手を振り、思いっきり「キャーーーー!」って言いました。※黄色い悲鳴を表現するべく、黄色いフォントにしてみましたが・・・ゴメン、読みにくいね・・・。

 窓はふたつあいてましたね。asamiさんによると、前が遠麻くんで後ろがちかちゃんだったのかな??

 狂騒の一瞬が終わって、群集が解けようとするとき、わたしも帰るべく回れ右をしたら・・・一宮市民会館って、おもいっきり住宅街のなかにあるんですね・・・。真後ろの家の窓から、「いったい、何事!?」って表情の親子がこわごわとのぞいていて、内心「あああ、すいませんー!」って思った(反省) 右後ろの家からは、偵察に住民が出てきてたし・・・。

 やー、でも楽しかったなー。
 昼夜二回観劇のうえ、出待ちでテンション使い果たして、帰りはホントぐったりでした・・・。
 


ベルばら全ツ、一般人の反響

2006年07月20日 | 宝塚歌劇
 全ツの感想記事、まだ書きかけなのでもうちょっとお待ちを。
 代わりと言っちゃぁナンですが、愛知県在住のわたくしが、日進公演について、パンピーからの反響を2件ばかり拾いましたのでサラリとご紹介。

 ★友人N
 日進在住の彼氏とともに、人生初宝塚を見た友人N。
 (詳しくは5/12の記事「友人Nからのメール」をご覧ください→ココ
 終演後に、メールが来たぞ。

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 件名:見てきたよ!
 うん ウケタ 最後に名古屋出身の子の紹介あったよ。
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 ちょっと再現できんのだが、「ウケタ」の後ろにビミョ~な顔文字もついてたぞ。
 ウケタ・・・そうか・・・面白がっていただけましたかね(泣)
 くそぅ!いますぐ飛んでいって、ツボと名場面を解説してやりたいぞ!(←メーワク)
 彼女とは来月会う予定なので、もっと詳しく感想聞いてくるわ。おもしろかったらまたココで報告します。

 ★友人H
 友人Hの同僚が見てきたらしい。

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 件名:なし
 そういえば話変わるけど先週の土曜に宝塚が日進の公共施設に来てたんだね。あちこちに臨時の駐車場が設けてあってびっくりした・・・。会社の人が見に行ってすごいよかったって言ってたよ。
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 へえー。臨時駐車場ね。気合い入ってるなぁ。
 彼女の会社の人の「すごい良かった」って、感想が抽象的すぎて心配になっちゃうよ。特に語るべき感想がない時に「すごい良かった」って、テキトーに出てくる感想っぽくないですかっ!?ああ、心配・・・。(何が?)

ファントムを雑談する

2006年07月18日 | 宝塚歌劇
ではここからは、ざっくばらんにキャストの話を語っていきます。

 オサちゃん、ファントムって作品をすごく気に入ってるんじゃないかなぁ。すごい丁寧な歌、演技でした。いや、あの・・・いままでが「丁寧じゃなかった」って言ってるワケじゃなくてですね・・・そういうことじゃなくて、単純に今回、「すごく丁寧に演じているな」という印象が強かったんです。オサちゃんを筆頭に、花組生みんなが「ファントムをやれてうれしい!精一杯のチカラでがんばる!」って思ってるのが伝わってきました。
 もうね、しょっぱなの主題歌からスゴい。セリあがってきて「ぼーくのー叫びをーー」ってとこから、ははぁーっ!おさすがでございます!!って感じで、神々しいまでの歌声!ホントすごいね、オサちゃんの歌はー。
 演技もすっごい的確でしたよ。気持ちの経過がね、ちゃんとわかる!タイターニア?が失敗して、オサちゃんがあやねちゃんをさらいに来るところとか、オモテに出てくるときの激しさがメリハリきいてて、すごく印象に残るの。

 あやねちゃん、すんごい頑張ってたね~。
 声きれいなのね。
 あのさー。クリスティーヌがエリックの素顔を見せてとねだっておきながら、見たら「ぎゃー!」って逃げちゃうシーン、あるっしょ。わたしねぇ、宙でファントム初見の時、あのシーンでフンガイしたんですよ(笑) 自分で見せてっつったんだから、逃げるのはナシでしょ~!わたしならそんなヒドいことしないのに~!って思ってー。(それじゃストーリーにならないのはわかるんだけどね・・・)そのうえクリスティーヌ、オモテに帰ってくるや、フィリップに頼っちゃって、かと思ったら「やっぱあの人のところに帰る!」とか、気まぐれすぎだよアンタ・・・みたいなね。
 あやねちゃんで見たら、今回そこがえらい説得力あってビックリしました。「あー、この子(クリスティーヌ)はまだ少女なんだなぁ」と思ったの。無邪気さゆえの残酷さっつーか、少女性が強かったねえ。花ちゃんはやっぱね、ちょっと知的な持ち味があるから、「花ちゃんクリスティーヌなら、自分のやってることの残酷さに気づけるよ!」って思っちゃうの。・・・えーとね、たしか、星ベルばらのとなみマリー語りでも、たぶんわたし、おんなじようなこと語ってますね。花ちゃんってフシギな娘役さんだったんだなぁ。あんなに姫ドレス似合うのに、持ち味は大人の女性なんだもんね。
 あとねえ、あやねちゃん、息絶えるエリックをヒザに乗せて撫でるところ、ほんっとに聖母に見えた!ホントホント!びっくりしたもん。ものすごい母性でしたよ。あのワンシーンだけで、あやねちゃんクリスティーヌは成功だ!って思ったもんっ。キャリアのある娘役さんと同じだけの技術はなくても、その精一杯の「愛」がまぶしかったねー!

 ゆみこちゃんキャリエール。
 ・・・宝塚が誇る歌手トップオサちゃんを相手に、歌い負けてない!それが何よりスゴいことだよね。最後の銀橋んとこは、オサちゃん&ゆみこちゃん「競うように歌い上げます!」って感じ!
 前半は押さえ気味の演技(役の年齢を考えての役作りなんだろうね)にしてましたね。前半に重く静かに押さえたぶん、ラストの銀橋の歌が引き立ったなぁー。ここぞ!とばかり、ガーンと感情が乗った歌声が響いて、えらい感動しちゃったよ。おヒゲ似合ってたじゃないのー。ゆみこちゃんのヒゲ、ひそかにツボでした。
 ゆみこちゃん、ちょっと貫禄とゆーか・・・押し出しが強くなったかな?たぶん、ゆうくんが来たから??よい意味で刺激だったのかな??フィナーレで、ゆうくんが星出身の押し出しでババーンと歌いながら出てきたあと、それに競うかのように、ゆみこちゃんも力強く出てきたのが印象的でした。冬からは雪組生よね!楽しみだわー!

 で、ゆうくん。
 おおおー!なんか、3作目(だよね?パレルモ、アパシネ・・・で)にして、えらい花組になじんできたじゃないの!オサちゃんのいい影響だと思うんだけど、指先や腕の使い方が華やかになりましたねえ。でもちゃんと、内側に秘めた濃さやアツさは健在で、脱皮の時期の上り坂の魅力がかっこいいー!シャンドン伯爵の役、似合うわ!これはナイスキャスト! 包容力があって、怪人の対抗馬?としての陽の魅力にあふれてましたねー。

 あとはー・・・。目立つ役どころだと、カルロッタ&ショレ夫妻?
 タキさん、パワーアップしとるな(笑)今回はタキさんのお付き?の役の花純さんかな・・・とのコンビでのコメディが面白かったー。キョーレツなタキさんのカルロッタと、もうすこしサワヤカな花純さんのヴァレリウス(←名前あってる?)の組み合わせがなんかツボでした。
 ショレが夏美さんね。鈴鹿さんとは、やはりテイストが違いますね。飄々としているところとか、役作りの方向性は似ているんですけど、味わい?がちょっと違いますね。違いをうまく言葉にできない~。

 みわっち、まっつ、そのかちゃん、目立ってましたね。
 カルメンのとき、赤い衣装で颯爽と出てきたまっつには、特に目を奪われました!

 目立つ役で特筆できるのはそのぐらいかなー。
 あとねー、従者たち!ちょっと下級生は名前と顔を識別できなかったので、まとめてザックリ語りで恐縮なんだけど、従者のみなさん、すんごいカッコイイのねー!立ち姿が美しいのねー!名前もわからないのに、オペラグラスでひとりひとり眺めて見ました。
 フィナーレの燕尾群舞も同様です。もーー、髪の先からつまさきまで、ビシッと男役の美学にあふれてて、気持ちいいぐらい揃っててちょー美しいの!素敵なの!花組のエンビはすごいわ。

 「ああ、宝塚を見たわー!」っていうウットリ感あふれる、充実、満足の舞台でした!
 フィナーレの演出、わたしはかなり好きでしたね。奇をてらうような演出は何もないんだけど、シンプルな構成なぶん、花組の素の魅力が引き立ったと思うなぁ。
 

花組「ファントム」

2006年07月17日 | 宝塚歌劇

 はい、今日はファントムです。
  再演だから(新作じゃないから)、そんなに長くはならないハズ。

 今日は作品の話。キャストの話は別に書きます。 

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●演出の改善はどうよ?
 あー・・・まー、フツーじゃないですか。
 ブケーの亡くなり方とか、従者の正体とか、細かい変更はありますけど、そう劇的に変わってはいませんからねぇー。なんとなく全体にわかりやすくはなりましたが、それだけですね。それほど変わりませんね。変更して良くなったか悪くなったかって訊かれると・・・うーん、まあどっちでもイイんじゃないですか。(と、わたしは思った)

●主題変更なし。
 わたしねえ、宙組のを見たときに、
「これってホントに父子モノなの?」
 って思ったんです。曲も衣装もキレイだったし、気に入ってビデオまで買いましたけど、ストーリーの主題はよくわかんないなぁってずっと思ってたんですね。で、わたしは「たかちゃんがピュアで無邪気な雰囲気が魅力の男役だからそう見えるんであって、実はぜんぜん違う主題なのでは」と、疑って(?)いたんですよね。
 それで再演を楽しみにしていたんだけど、今回の花組を見たらやっぱりどう見ても父子モノで、「そうか・・・。父子愛モノだったんだな、やっぱり」と、納得するしかありませんでした。
 脚本がもともとそうなのかなあ。それとも一徳センセの演出がそういう方向なのかなぁ。ちょっと見極められなかったけど、とにかくコレは「愛に飢えた子ども」の話なのですねえ。

●「ファントム」は何が魅力なの?
 あのさー、ファントムって、実際何が魅力の作品なんだと思います??宙が大盛況で終わったあと、「歌劇」の「花の道より」かどっかで、劇団的にファントムにはアツ~イ視線を注いでることがわかる一文があったと思うんだけど。(具体的にどう書かれたかは忘れたけど、第二のエリザにしたいのね、と思われる表現があったと思うの)

 ファントム・・・「オペラ座の怪人」ときいて、「わぁっ!」って思う気持ちがあるとしたら、まずはオペラ座ってゆー歴史建造物の地下に、仮面の怪人が住んでいるかもしれない!ってゆーロマンチシズムだと思うのね。設定勝ちなんですね、ガストン・ルルーの。もうこの設定だけで勝ったも同然、という。
  それから、「オペラ座の怪人」がどこか少女趣味の雰囲気をまとう、華やかな雰囲気をもったイメージなのは、パリ、オペラ座という装置もさることながら、醜い顔を仮面で隠している、という主題ゆえじゃないですか。容姿に関する悩みというのは、やはり圧倒的に女性文化の側に属するテーマだと思うんです。(いまはそこらへんジェンダーフリーが進んで、男性も容姿を問われる時代になりつつはありますけどね)

 オペラ座の地下に、怪人がいるかもしれない・・・ドキッ!
 容姿のせいで、仮面をつけている・・・ドキドキッ!

 容姿に関するテーマって、女性には複雑な思いがあって、それをこういうカタチで主題にされると、ドキッとしません??「オペラ座の怪人」は、上の二つの設定だけで、勝ったも同然、なんですね。ただ、逆にいえば、この2設定がすべて、という言い方もできる(笑) 

●ベルばら、エリザに比べると主題が弱い
 やはりね・・・事実は小説より奇なり、って言葉もあるぐらいで、世の中で一番おもしろい物語は「歴史」じゃないですか。エリザベートもベルサイユのばらも、歴史物語ゆえの面白さを持ってるのが強い。歴史的なうねりや、政治的な物語は、話を面白くする特効薬なんですよね。ファントムには、それがないからね。いや、そーゆー話じゃないから、別になくてかまわないんだけども、歴史的なうねりが無いぶん、ほかのトコで盛り上げなきゃいけないワケですよ。そんで、恋愛と親子愛が軸になるんですけども・・・エリザやベルばらでも、恋愛&親子愛の要素、あるじゃないですか。エリザとベルばらは、歴史のうねりプラス、親子愛だったり恋愛だったりの要素も入ってるワケですよ。そうするとやはりファントムは弱いですわね。

  物語の主題はね、観客に伝わらないマイナーさではダメだけれども、メジャーすぎても「ふぅん」で終わっちゃう部分があると思うんだわね。恋愛と親子愛なんて、ドラマ、映画、漫画etcドコにでもある主題だし、物語のなかじゃなくっても、現実にわたしたちの周囲にたくさん転がっている主題ですからね。なんつーか、珍しくない。そういうのを、共感をもって上手に書くのは、ひとつの芸ですけども、それでは作品は唯一のものにはなりませんね。「そこそこ評価される作品」にしかなれないんじゃないの。
 ペルばらは「女性解放」、エリザは「自由と孤独」が、恋愛や親子愛を上回る主題でした。それがたぶん、唯一のモノとしてガツンと評価された所以だと思うのよねえ。

●一徳センセは何を思う?
 わたしがいまひとつわからないのはね、一徳センセがこの物語に何を思ってるのかな、というトコロなんです。ベルばら見てると、「うえだしんじセンセは、女性解放はお気に召さないんだね」とわかるし、エリザ見ていると、シシィやルドルフの孤独に、小池センセが共感を寄せているのがわかるし、それをちゃんと演出してます。
 一徳センセのファントムは、そこんとこがイマイチはっきりしないんだよね。優等生的というか・・・脚本の通りに、素直に演出しただけに見える。一徳センセはそこらへん、やはりショー作家向きだなぁと思った。(そういえば一徳センセのショーは楽しいけれど、どこか無機質で感受性を前面に出しませんもんね)
  フィナーレはクラシカルでキレイだったし、セリの使い方とか、演出自体はそう悪くないハズなんだけどね。

●ロマンティックがすべて
 わたしの個人的な見解でいえば、オペラ座の怪人は、ロマンティックなおとぎ話だと思っているんです。ロマンティックな舞台で、派手なコスチュームの恋愛劇。それでイイと思ってるんですね。(わたしはね)
 だからロマンティック・ラブを増幅するハタラキの強い花組の芝居で見ると、ひたすら「きれい!」「すてき!」「ロマンティック!」「最後でちょっと感動!」で、これはとてもよい再演だったと思いますねぇ。従者とかね、花組男役のカッコイイ燕尾で見ると、それだけでロマンティック度倍増ですよ。

 ただまぁ、エリザみたく、外部(?)からも絶賛されるような、ソコソコ評価される「宝塚の財産」にするには、まだ課題は多いでしょうねえー。
 わたしなら、主題の重心をすこし変えるかな。
 親子愛の部分はそれはそれとして、もうすこしエリックの孤独を強調する作りにするとか。フィリップとのクリスティーヌの取り合いを強調して大恋愛劇にするとか。(演技者の解釈じゃなくて、演出自体をってことね)

 一徳センセが、この物語のドコに共感して、何を強調して伝えたいのかを、ダイレクトに出すことができれば、もっと観客に多くのものが伝わって、絶賛の数が増えるんじゃないでしょーか。

 いまの演出だと、そこそこ良いけどヤバい部分もなくて、「ふーん」でスルーになっちゃうんだよ。ここはヤバイかも?な部分が出たとしても、それを上回る個性が出れば、賛否両論と同時に絶賛も増えるんじゃないですか。
 中途半端というのは、よろしくないです。
 失敗をおそれた「無難」ってのを、わたしは一番評価しません。(あくまで個人的な意見ですよ。わたしは無難よりは失敗作のほうが好きなんです)
 賛否両論になるぐらいのものを作るぐらいの気概の中からしか、名作や傑作は生まれてこないと思うなぁ。

 ま、宝塚歌劇の通常ラインナップのひとつとしては、充分すぎるぐらい楽しめる作品ですし、それでイイって考え方もあるんだけどね。劇団様が第二のエリザを狙ってるなら・・・という視点で書いてみました。

 わたし自身は、今回の花ファントム、とても好きです。


花の宝塚旅行、あらまし。

2006年07月13日 | 宝塚歌劇

 えー。じゃあ、誰にも訊かれてないのに、旅行の思ひ出を語っちゃうぞ。(いや、まあ、作品感想は訊かれてるのかというと・・・そういうワケでもないんだけどサ)ファントムの記事はちょっと待ってね。作品関連記事は、まとまった時間がないと書けなくてな。何を書くかは決まってるから、アトは機械的に書くだけなんだけど、書き出すと平気で3時間4時間使っちゃうから・・・ちょっと待ってね。(←誰も頼んでないから。)

 とにかくね、眠かったね・・・。(事前に寝ていけ!)
 なんだかんだで、前夜も寝たのフツーに零時ぐらいだったし、で、翌朝は五時起きですからね・・・。そんでヤンブラ×2回見て、ホテルで20時ぐらいからスカステ。

 めったに見ないスカステなので、簡単に感想を述べてみようね。

・巴里祭
  ゆみこちゃんととむくんでしたね。
  パリ祭って、けっこう人数出演するんだね??もとこぢんまり少人数のディナーショーをイメージしてましたよ。
・宝塚ニュース
  たかちゃん&花ちゃんの千秋楽見たよ。すごいアンコールの数だなぁ。
  ヤンブラの稽古場で、かなめちゃんが仲間を呼んだら、すごいイキオイで14名が画面に飛び出してきたんだけど、そのイキオイに圧倒された・・・。若っ!
・青い鳥~新人公演
  おおー、ココでもかなめちゃんが弟だったのか!
  キムちゃんさすが上手いね。コメディだから、眠い頭でもサラッと見られた。
・ナウオンステージ
  事前に調べて、雪全ツだとわかっていたので、眠気と戦って必死に見ましたよ。
  出演はちかちゃん、まーちゃん、遠麻くん、コマちゃん。なごやかな雰囲気で楽しく見ました。全ツ観劇が楽しみ~☆
・雪組三兄弟トーク
  これ、二時からだよ?もう眠くて眠くて・・・。半分見て撃沈(寝て)しまった、ううう。

  で、わたしは翌朝起きたのギリギリでしたが、友人Rは6時!に起床していたらしい。スゴいよね・・・。毎朝起きてるから目が覚めちゃうんだって。ううっ、立派!!つーか、ウチの家庭じゃー、午前6時なんて誰ひとり起きとらんぜよ。(みんなギリギリ)

 そんでまた起きるや、出かける準備をしつつスカステを見る見る!何せスカステなんか見る機会ないから、DVDの宣伝でも番組宣伝でもOG情報の字幕だけの画面でも、何もかもが物珍しかったわ。

 で、劇場でファントム×2ね。
 そのまま宝塚を語りあいつつ、帰宅は23時過ぎだったかな。

  帰ってソッコー寝ました。
 出待ちもしたし、劇場ロビーのスカステ映像もなめるように見て、とっても充実した二日間でした☆ なんか、帰ってきたら肌の調子が急に良くなったんだが・・・観劇ざんまいでストレスが飛んだっつうこと??宝塚歌劇の有効成分、ストレス飛ばし??(温泉?)

  ところで、わたしはずーーーっと友人Rにも言わずに、このブログをコソコソ運営してたんですよ。まー、ヅカ系ブログなんて星の数ほどあるだろーから、絶対バレないって、と思っていたんですが・・・。やってるうちになんかだんだん、「ヅカ系ブログって、意外と狭い世界??嗚呼、もう絶対バレてる!バレてるに違いない!バレてるのに、友人Rは気を使ってわたしに言わないんだ、きっとー!」と思い詰めた挙句、自爆した・・・。

 「ねえ・・・。わたしがブログやってんの知ってるよね?」

 って帰りの電車で尋ねたら、「ええっ!?」って言われたもん・・・。ええっ!?と叫びたいのはわたしだぁ!(泣) えーんえーん、知られてないのなら、自分から言うんじゃなかった・・・(遠い目)


雪組「Young Bloods!!ー魔夏の吹雪ー」

2006年07月12日 | 宝塚歌劇

 もー千秋楽を迎えちゃいましたね。アト追いで申し訳ないんですけど、いまさら雪ヤンブラの話におつきあいください。大劇場公演と違って、見られた方が限られてくると思いますので、「見なかったけど様子が気になる」という方に、ヤンブラの雰囲気や様子をお伝えするようなつもりで書く予定です。

 まずはねぇ、自分が雪組の組FANであることをモーレツに実感させられました・・・。もうね、下級生たちみんな可愛くて仕方ないの!!従いまして、今回はえらい親バカならぬ「組ファンバカ」が炸裂します。それからいつになく「可愛いーー!!」という表現が頻出するかと思いますので、ご承知おきくださいな・・・。

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●作品を批評はできんな。
 今回は作品単体(脚本の出来だけ)で批評するのはナンセンスかな、とわたしは思っているんですね。Young Bloods!!という統一タイトルで、生徒を育てることが第一義の「ワークショップ」だからねえ。作品というより企画モノだもんね。一時間ちょいでソコソコのストーリー、かつ多くの生徒に見せ場をつくるっていう条件をとりあえずクリアしてれば、イイんじゃないですか。敢えて批評の観点を探すなら、全組通してYoung Bloods!!の企画そのものと、その成果を検討するのがいいかな。雪しか見られなかったので、わたしじゃそこまで踏み込めんです。
  まー、ひとつ感じたことをいうなら、プログラムに「出演者もヤングならスタッフも次代の宝塚を担う“未来のエース”ばかりです」って齊藤先生がお書きになってるんですけど、それならどーせなら、演出家もさらに若手でも良かったかもね、と個人的には思いましたね。稲葉センセーとか小柳センセーとかさ。若手とは言っても、齋藤センセも藤井センセも、大劇場で何作も演出して、「実績」があるお二方ですもんね。そこはそれ、やはり若い生徒&若い演出家では、若さが裏目に出てしまうこともあるだろうから、手堅く斎藤&藤井センセにしたのでしょうね、劇団的に。芝居かショーか、どちらかだけでも超若手演出家にまかせるとか、若手&中堅の共同演出にするとかでもよかったよーな気もしますが。
  ・・・いや、単純に見る側としては、手堅く作ってもらったほうがイイんだけどさぁ。批評的?な観点でヤンブラを考えると・・・ってことね。

●では、芝居の印象から
 芝居はね、昭和だった・・・。(そりゃそうだ)
 昭和ってすでに、ノスタルジーの対象なんですよねぇ。昭和は遠くなりにけり・・・ですか。なんとなくね、戦争の扱い方というか、作者の「戦争」「昭和」「あの時代」に対する距離感がね・・・昭和でしたね。わたしが小学生んとき(昭和時代)、教科書とか課題図書とかで読んでた文章は、戦争をああいう感じでとらえてましたね・・・。90年代後半~00年代にかけて、ずいぶん創作界(?)の戦争の描き方が変わった気がしますのでね。(それがイイのか悪いのかは、わたしにはわからないし、わたしがジャッジすることでもないんでしょう)

  ヤンブラの一幕は、日米の血を引くハーフの兄弟が離れ離れになって、ちっちゃいころは野球で肩並べたのに、再開したら敵だった・・・ていうストーリーですわ。兄(せしるくん)がアメリカへ渡らず日本に残ったのは、弟(かなめちゃん)の恋人を口説くチャンス!だったからで、アメリカに弟が去ったあと、見事彼女をゲットするんだけど、ビミョーに罪悪感がある、と。ハイライトは裁判シーン。罪悪感を抱えつつ、無実の罪で裁かれる兄を、弟は複雑な思いはありつつ、助けようと奔走する、と。けっきょく兄は処刑台に上がり、弟も自害を選んで幕、です「ちょっとした人生のボタンの掛け違えで、誰も幸せになれなかった」っていうお話でございますわ。

●せしるくん兄に対して、弟がかなめちゃんなのは・・・。
  主役は雪組が誇る美形ヤングスター(←ヤングスターって言葉の使い方、ダサイよね・・・。まー、ヤンブラだからいっか)、かなめちゃんでございまーす。主役が弟なんですね。自分の恋人を奪っちゃって、後悔してるっぽい兄を前に、葛藤にさらされる弟が主役。で、兄がせしるくん。かなめちゃんが長身だから、ヴィジュアルバランスだけで見るなら、かなめちゃんが兄に見えちゃうんですね。逆でいいじゃん!ってわたしも最初は思ったんだけど、最後まで見終わって、齋藤センセが何でかなめちゃんを弟にしたのかわかった・・・。

 あのね、昭和だからですよね。
 たしかにあの脚本のあの行動見ると・・・弟を出し抜いてウッカリ略奪愛?するも、アトでもんもんと悩むのは長男だわ。その不器用さがとっても長男。あったねえ、そういうの。ちょっと具体的に思いつけないんだけど、わたしが若かりし日に読んだ昭和の文学には、そーゆー感覚、あったわ。不器用で無骨で、悪いと思うことをしちゃうと「へへーん!」と開き直れず、罪悪感持っちゃう長男ね。あの役回りを弟にさせるのは、不自然だったんだろうねえ、書き手としての齋藤先生は。
 では、その不器用な兄を主役にすればいいじゃーんってセンも考えたんだけどね・・・。それだと罪悪感がメインになって、話がシャレにならない!(重い)んじゃないかな。「罪と罰」(byドストエフスキー)にな
っちゃうよ、それだと。兄がラスコーリニコフにね。暗い&重いことこのうえない・・・。兄の罪を傍観している弟の(とられちゃった恋人に対する)恋愛感情が主軸になってるからこそ、「宝塚的」なんでしょうね。

 だから、これはしょーがないよね~。
 どうしても弟が主役で、だからかなめちゃんが弟なんだよ。

●ではキャストを見てみましょー。
  かなめちゃんは、さすがといいますか、「(舞台の)中心で芝居する」ということに対して、非常に免疫がありますね。落ち着いて冷静に芝居してるのがよくわかった!ラスト、せしるくんを処刑台に見送って、銃を自分のこめかみに当てるところで、ホントに涙流しての熱演でした。美しいから、またよく悲劇が映えるの!美しいの!(力説)
  上に書いたようにこの芝居、主役のかなめちゃんと準主役のせしるくんのセリフの量があんまり変わらないんですよ。あんなに大量のセリフがあるって、たぶんせしるくんはじめてじゃないかな。芝居の前半はねー、せしるくん緊張してるのがわかったねー。後半ノッてきて、特にハイライトの裁判では、グッと芝居に入り込んでイイ感じでした。かなめちゃんより背が低いから、兄に見せるには不利だけど、演技内容はちゃんと兄だったね。かなめちゃんのが上級生だから、肩抱くとことか下級生としての遠慮は垣間見えちゃったけど、それもまた可愛いんだわねえv 拙い部分はあっても、持っているものを120%使って、まさに「体当たり」!体当たりの演技って、こういうこと言うんだぁーと思ったね。せしるくん、まだまだスターとしても芸の技術も伸びるんじゃないかな。
 で、ね。かなめちゃんがちょっとスゴい美形じゃないですか。美形だけに、メンバーのなかでひときわ目立つワケですよ。その横にね、明るさが魅力のせしるくんが二番手格でいるって構図がね、イイんだわー!!本公演だと、かなめちゃんの横は遠麻くんだよね。かなめ&せしるにしても、かなめ&遠麻にしても、個性が対称的だけに、互いが引き立つよね~!わたしはこーゆー性質違いの二人並びが大好きなのです。

  ここからは思いつくまま順不同。
  ヒロインはさゆちゃん。手足、長くてキレイー!しっとりした風情のある、ステキな娘役さんですね!これからがますます楽しみ。芝居もキッチリです。
 ナギくん&かぐやちゃんが、兄弟の両親ですね。いや、若い人がお父さんお母さんの役って、難しいと思うよ。夫婦、親としての情がちゃんとにじんで、好演でしたよ。
 兄弟の子供時代が、いつみちゃん&愛奈ちゃん。ハツラツ演技でした。元気いっぱいだったねえ。
 あやりちゃん、上手いね!歌声もきれい。娼婦の頭?経営者?なんかそんな役なんだけど、大人の「女役」の艶っぽさがあってキレイだった!
 ぐっちょん、芝居イイじゃない!情けない男の役なんだけど、ヨレヨレのスーツで出てきた情けない背中に、「おおお!誰!?」って思った。芝居の雪組っ子だね。ちょっとしか出番ない役なんだけど、わたしにはすごく印象に残りました。
 そらちゃんは、米軍所属のかなめちゃんの上司。威厳のある役どころなんだけど、容姿もキレイでかわいいし、ちょっと背伸びだったね。でもがんばってた!かなめちゃんに「おまえは信用できん」とイヤミったらしく言うところとか、イヤミをきちっと効かせてて、見てて気持ちよかったね。余談ですが、出待ちでお姿拝見したんだけど、ほんっとにキレイな男役さんだね、そらちゃん!
 じんじんは情けない男(ぐっちょん)の女房。酒場の女です。似合ってたよー!戦争と情けない亭主に振り回されて、ちょっとスレちゃった雰囲気が表現されてます。たばこ吹かす姿も「大人ー!」っカンジ。
 あゆちゃんは、兄(せしるくん)に片思いの娼婦。かわいいね、あゆちゃん!ちょっとおぼこい感じがイイね!

●「肝心KANAMEショー!!」
 いい題だな、これ(笑) おもしろいじゃないの。客席もアナウンスに笑ってたよ。  
  白いロングスカートの娘役、燕尾の男役のオーソドックスなシーンもあれば、若手ならではの元気いっぱいジャニーズもどき?あり、アイドルっぽさあり、わりとバラエティに富んでいて、「ああ、やはりワークショップだから、勉強のためにこういうふうにしたんだろうな」とわたしは思った。それだと過不足なさすぎだから、いちお、単体ショーとしての体裁(個性&色)のために、和テイストを乗せたんじゃないかな。たしかに、和テイストを抜くと、ほんっっとにごくフツーの無個性なショーになっちゃうな。展開がバランスよすぎるからね。ネコ耳んとこだけ、ちょっと長かったかな。ネコ耳自体には、わたし的には是も非もないけど、イロモノだけに、短い時間で印象だけ残るぐらいでよかったんじゃないかなーとは思った。ネコ耳だけで、プチストーリーになってるぐらい、時間使ってるんだもん。

  かなめちゃん、お歌が上達しましたね。昨秋のワンダーランドの全ツを思うと、ちょっとずつだけど進歩が見えるよね。前も書いたし、イイ部分だから何度でも書くけど、かなめちゃんホントーーーに所作がキレイ。容姿もステキだし、ぼーっと見とれちゃう!長い腕がゆるりと動くのが、すんごい優美なの! さゆちゃんとの大人びたコンビも素敵でした。リフトもきれいに決まってたよ。あと、着こなしね。着こなしのセンスが、コムちゃん直伝?っぽかったよ。立ち姿と着こなしのシルエット、コムちゃんファンのわたしは「あっ!コムちゃん!」って、ハッと息を飲んだほど。やはりトップさんの影響は受けるものなのですよね。いや、だからといってコムちゃんそのものってワケではもちろんなくて、かなめちゃんはかなめちゃんの美しさなんだけど、どことなーくシルエットというかラインが、コムちゃんっぽかったのよ。一番よかったシーンは、ひとりでエンドレスドリームを歌い上げるところかな。すっごくサマになってた!素敵だった! オールバックの髪型がちょっと新鮮だったね。衣装は全部全部似合ってる!美形は何着ても似合いますね~。義経?みたいに、女っぽい和の衣装でしゃなりしゃなりと出てきて、周囲に隠されて男役に早替わりするトコがあるんだけど、もう「ほう~っ!きれーい!パチパチパチ」です。それに尽きます。特に今回、席が3列目とかだったからさー、口あけてポカーンですよ!眼福!

 せしるくん、芝居にくらべて、ショーは慣れてます。芝居に較べると余裕があったね。出てきた瞬間、にこにこキラキラ。ワンダーランドのアラビアの美女抜擢で、だいぶ度胸ついたんだろうねえ。せしるくんが芯の場面があって、感動してしまった! リフトがあったのにも感動した! かなめちゃんは主役だから、真中なのは当然と思ってニコニコ落ち着いて見ましたが、せしるくんにココまで目立つ役どころが与えられるとは想像してなかっただけに、「おおー!きゃー!立派になったねえ!」と感涙。もー、親ゴコロです。すごいキラキラしてましたよ、せしるくん! 踊りながら、不敵(だけどやたら明るい)笑みがチラチラのぞくのが、たまらないのよ。キャー!!だよ。お得意、目ぢからを利かせた投げキッスにまた「キャー!!」でした。リフトはちょっと危なっかしかったけどね(笑)その、ういういしさがまた可愛いんだわねー!!

 あと、あれか。ネコ耳を語っておいたほうがいい?(←誰に訊いてんの)
 娘役さんのネコには、お尻にハートvとかついちゃって、ホントにもう「あちゃー!(爆笑)」って感じですよ(笑) で、さゆちゃんが魔夏のアイドルキャットで、かなめちゃんが魔夏のキャットS、せしるくんが魔夏のプリンスキャットなんだよ!?そのほかのみんなは魔夏のキャットね。役名見ただけで笑える!大爆笑! かなめちゃんとせしるくんは、色鮮やかなカツラまでかぶってるし。
  で、歌にあわせてポーズとって「にゃんにゃんv」とかみんなで声を合わせるんですよ。ああー、思い出しただけで笑えてくる~! それがまた、雪組だとバリバリキザキザにはならなくって、ほんのり含羞があるんですね。それがまたチョー可愛いわけ!もう、雪組みんな可愛い~!(笑)ジタバタ 背の高いナギくんとか、ややワイルドな風情のぐっちょんとか、あんまり猫って柄じゃないんだけど、それでもいっしょうけんめい「にゃんにゃん!」してるのが健気で可愛いの!もー、いとおしい!(笑)
 ネコ耳つけたまま、さゆちゃん(アイドルキャット)を、かなめちゃんせしるくんが争って、かなめちゃんが負けるんです。意気揚揚とさゆちゃんをつれて引っ込むせしるくんの得意げな背中が可愛い!(爆) その場にひとりへたりこんで、「ニャアアアアーーー!」と悔しげなネコ語のおたけびをあげるかなめちゃん。か、可愛い!!(胸キュン) かなめちゃんって、究極に二枚目の容姿だけに、三枚目っぽい役割やると新鮮だし可愛いわっ。

 なんかマタドールのダンスがあって、そこでナギくんのダンスに惚れました。重量感があって、しなやかで素敵なダンス!ナギくんにくぎ付けになってしまって、そこ、かなめちゃんや愛奈ちゃんを見るのがおろそかになっちゃったよ・・・(ゴメン)。この場面のじんじんも素敵でした。鋼のように伸びる手足! そういえば芝居の冒頭にプロローグのダンスがあってさ、そこですっごく目立つ娘役さんがいて、「誰!?」って思ったら、たぶんじんじん。華があるダンスだねえ!かっこいい!

 さゆちゃんを中心にした、娘役だけの場面も楽しかった!あれは・・・猫のとこかな。真ん中でさゆちゃんがアイドルみたいに、キャピキャピ歌うの。「会えない長い日曜日」のとこかな?あれ・・・会えない長い日曜日って・・・いまプログラム見て思ったけど、もしかしてアレか。ミキティがモー娘加入前にソロで歌ってたヤツ??そーか・・・フツーにアイドル曲だったんだな。
 かぐやちゃん、愛奈ちゃん、あゆちゃんの三人のシーンもほほえましくてよかった!

 で、最後にかなめちゃん除く全員で「東京ブギウギ」でラインダ~ンス!(一幕の芝居でも、東京ブギウギ使ってたね。ASIAN WINDS!といい、わが歌ブギウギといい、いま東京ブギウギ流行ってんの?)ラインダンスは・・・仲良しラインダンスでした。のびのびほのぼの。もーちょっとビシビシでもいいかもだけど、みんな可愛いからイイ!ほっこりで雪組らしくてよし!(ええー!?甘っ!)

 んでね、幕が一度降りてまた上がったらフィナーレ。客席にみんな降りてきて、ココで「チャンピオーネ」ね。客席もおおいに手拍子。オレンジレンジの曲だから、ラップっぽくて、少々お行儀が悪い感じが魅力の曲ではありますが、歌ってるのがタカラジェンヌなので、「清く正しく美しい」ラップ(笑) いまいち歌詞ききとれなかったけど、可愛いからよし!(ええーっ!?また甘い・・・)

 ほか、なんかあったかな・・・。
 ああ、そうそう。最後と、ドコだっけな・・・二回ぐらい紙ふぶきが散るんですね。あれ、盛り上がります。その中でニコニコ踊ってるかなめちゃんたちを見てるのが幸せ。それと、これも二回ぐらい・・・か?「Young Bloods!!」っていう緑色(雪の組カラーにしてあるのかな?)電飾文字が降りてくるところがあって、それも異様に気持ちが盛り上がったわ。わたしってば、ホントにベタベタな演出にヨワいから・・・。

 ぜんたいにね、みんながノビノビやってるのが伝わってきましたね。まぁねえ・・・なんつーか、もちろん若手ばかりなので拙い部分、足りない部分もありますし、もっと全体にパワーガツーン!キザでキメーッ!ってやれる余地はあるような気がしますが、あんましガツガツしない雪組の気風がわたしはとっても好きなので、それにすっごく癒されて楽しかった!

 危なっかしいところや拙いところも含めて、客席がほのぼの見守ってサ、がんばりにしっかり拍手を送るっていう、あたたかい空間がね。よかったよねえー・・・。思い出すだけで楽しい気持ちになる公演です。組ファンにはたまらない公演でした。まぁた雪組愛が深まっちゃったよ・・・。8日に午前午後二回見たんだけど、特に午後、客席の反応(ノリ)が午前にくらべて格段によくて、フィナーレとかものすごく盛り上がってました。チャンピオーネがかかったとたん、客席の温度が2度ぐらい上がるのを(ホントに)肌で感じました。手拍子も、誰かがココ!って入れると、もう次の瞬間、会場中(わたし、前のほうだったから、前のほうだけだったのならスイマセン)に広がる感じで、なーんか舞台と客席の一体感が強かったです。手が赤くしびれるまで拍手も手拍子もせいいっぱいしてきました。

 あいさつは、午前は友の会優先公演だったので、「とととと友の会の皆様、本日はありがとうございました」(友の会、をちょっと噛んじゃった)で、午後は「本日はありがとうございました」のあと、ぐっちょんを一歩前に出して、舞台のうえのみんなでぐっちょんのお誕生日に早口でハッピバースデーの歌をうたい、「ぐっちょん一言!」ってかなめちゃんが促しました。ぐっちょんがおずおずと「これからもー、残りの公演を成長できるようみんなでがんばっていきたいです」みたいなことを、これがホントにおずおず、遠慮がちに、舞台のうえのみんなと目を合わせながらしゃべるのが可愛いの!
素のしゃべり声が、まだ完全に男役じゃなくてちょっとあどけないのも、ういういしいんですね~。

 午前が3列目だったんですが、友人Rが「せしるくんをガン見してたら、こっちに微笑んでた!アレはわたしにだと信じている!」と終演後に嬉しそうに語ったのを聞いて「そ、そうか!!前に座ったらそうやって楽しまないといけないんだ!」とアトのまつりで焦ったわたくし。わたしさ~!舞台が近すぎて緊張するやら恥ずかしくって!舞台で歌い踊ってる方たちが自分の方角に顔を向けると、ササッとわざと視線はずしちゃってたよ・・・。あちゃー、ダメだな、わたし・・・。今度前のほうに座ることがあったらがんばります・・・。


花の宝塚旅行partⅡを前に浮かれ騒ぎ!

2006年07月07日 | 宝塚歌劇

 ふぉっふぉっふぉっ!(←アヤしい笑み)
 ああ、ニヤケ笑いが止まらないっ。わたくしは明日からin兵庫☆ そーです。

 花の宝塚旅行partⅡ

 なのですよ。一泊二日でムラ行き!るんるん!
 何そのダサい名前・・・ってどうもスイマセン。つけたのわたくしです・・・。こう・・・浮かれるオトメゴコロを表現した良い名前だと思うのですが(←ええーっ!?)・・・ダメ?ダメですか?やっぱダサい?・・・だよねえー!

 ええい。良いのじゃ良いのじゃ! わたくしが満足してるからこの名前でイイの!(開き直り)

 partⅡって何って?
 はい。partⅠは昨秋、銀の狼&パレルモでございました。あのときゃ、友人Rと「泊まりで観劇なんて、これっきりだな。一生に一度」なんぞと話していたのに、約半年でpartⅡかよ!一生に一度が何回あるんだよ、自分!

 (誰にも訊ねられてないのに)今回の花の宝塚旅行partⅡに持参するチケットの内容をご紹介。

 雪ヤンブラ×2
 ファントム×2

 ・・・うーん。partⅠの時は持参チケット三枚だったのだがなぁ・・・。悪化している!
 というわけで、二日間で4公演、みっちり見てきます。夜はもちろん、スカイステージ!スカステの入る部屋をガツンと予約済み!ピース!(←何がピースだーッ!) さっそくスカステの番組表をチェーック!!

 スカステHP 7月8日→ココ

 おおおーっ。なうおんんすてーじ!!青い鳥新公!!そして深夜2時からは・・・コム様ご出演の3兄弟トーク!?(嬉しくて卒倒) ああ~、コム様ーッ!!

 ・・・しかし、深夜二時かぁ・・・。ううーん、起きてられるかなぁ。いかんいかん、今日は早寝で明日に備えなければ! というわけで、今日はもう寝ます。おやすみなさーい。


かなめちゃんとYoung Bloods!!

2006年07月07日 | 宝塚歌劇
 今日ねー、叔母上(宝塚のオールドファン。ヨッチャンこと、春日野八千代様のファンだったそーです)から我が母に手紙が届き、スポーツ新聞の切抜きが同封されていましたのでご紹介。叔母はタイガースのファンらしく、タイガースが勝つと?スポーツ新聞を買ってきたりするらしい。宝塚の記事があると、たまに送ってくれます。カラーだからとってもうれしい!

 で、今回送っていただいたものはー。
 
 紙名が切れてるんだけど、たぶん「スポーツニッポン」かな。2006年6月26日の26面、TAKARAZUKA PREMIUM 5DAYSという連載記事です。月~金連続掲載って書いてあって、26日は月曜日だから、第一回??

 母が「これ・・・」と出してきた瞬間、チラっと写真が目に入っただけで「あっ!!雪組だー!かなめちゃんだー!」と瞬時に識別した自分にちょっと呆れた・・・。

 かなめちゃん、ニコッと相好を崩した明るい写真写りです。インタビュー内容は主にヤンブラ主演の話ね。

 およその内容をまとめますとー。
※注:ヤンブラネタバレっぽいのアリ。

・(ヤンブラ主演は)覚えることが多すぎて1日48時間ほしいぐらい。
・14センチぐらい楽譜の束があるらしい。
・芝居は「戦争によって家族がバラバラになっていく様子がシリアスに描かれます。稽古でお芝居していて涙が止まりません」全編に音楽が流れるミュージカル仕立てだって。
・兄はせしるくんだけど、弟の方が大きくて中川家みたいね、と笑われているらしい。
・ショーは和風で「肝心かなめショー」って題なんだって。
・三味線のタンゴとかあるらしい。
・オレンジレンジの「チャンピオーネ」歌うらしい。
・宝塚は両親の強い勧めで入ったんだって。
・中学時代、短髪にしたらジャニーズにスカウトされ、長髪スカートにしたら今度はモデル事務所に声をかけられたらしい。素晴らしいスタイルだもんねえ。
・何も知らずに入ってカルチャーショックはあったけど、男役に違和感はなし。運命だった。
・自然に芝居して自然に男役になっているような感じを目指してるんだって。
・いまのところベルばら新公のアンドレが一番気に入ってるんだって。似合ってたもんね!

 ええっとぉ・・・中川家って、お笑いだっけ?弟のほうがデカいコンビなの?(無知ですいません・・・)

 オレンジレンジのチャンピオーネ、どんな曲だっけ。聞いてからいきたいけど、もう遅い!前夜だよ、間に合わないよ! 聞けば知ってる曲かなあ。オレンジレンジはわりと好きなんだけど、ここんとこめっきり世間の流行にご無沙汰で・・・。流行った曲なら、聞けばわかるよね? うんうん、たぶん大丈夫。(ホントか?)

 ちなみに記事の横には叔母の達筆でコメントが。
【宝塚も入れ替わりの激しいところとなりました。名前も顔も現代風でややこしいネ】
 そうだねえ。
 わたしもあと何十年かしたら、若いスターさんに「顔も名前も現代風だ」って感想持つのだろうな。

中日新聞夕刊「宝塚退団公演なぜ大盛況」2006.7.4特報記事

2006年07月04日 | 宝塚歌劇

 今日はレビュー本の話でも書こうと思ったら・・・夕刊に宝塚関連の記事が載ってましたので、その紹介に切り替えます。例によって中日新聞なので、ヅカファンでも見てない方、多いんじゃないかと思って。(自称)中部地区代表?ヅカブロガーの任務とゆーことで。

 どうやらね、たかちゃん退団にあわせてっつーか、たぶんついで・・・に宝塚のトップ退団の様子を紹介し、考える内容のようです。2面掲載で、紙面の四分の一ぐらい使った、けっこうデカい記事ですよ。「特報」ってマークがついてて、たぶん「ひとつの話題をちょっと掘り下げてみよう」みたいなコーナーなのかな? 単なるたかちゃん退団報道じゃなくって、社説まではいかないが、評論に近い記事内容ですね。

 冒頭の文章を読んでみませう。

 東京宝塚劇場(日比谷)周辺は、ここ一ヶ月ほど異様な雰囲気に包まれた。宝塚歌劇団で屈指の人気を誇る宙組のトップスター(主演男役)和央ようかと、娘役トップ花総まりの退団公演に、連日、別れを惜しむ全国のファンが終結したのだ。千秋楽(二日)の模様を追いながら、宝塚トップスターの退団公演が、なぜこんなに盛り上がるのか探った。

 ですってー。トップスター(主演男役)ってのがおもしろいね。主演男役(トップスター)じゃないんだなあ。異様な雰囲気って・・・もうすこし言葉を選んでほしいですねえ。スポーツでも宝塚以外の芸能でも、人気者がやめるとなれば、ファンが押しかけるのはさほど特異な現象でもないと思うけどねぇ、わたしは。はなっから「宝塚は特殊」という前提で語るというのは、あんまり感心しないなぁ。(わたしは、ね)
  
 で、前半はネバセイ千秋楽の様子の描写ばっかしです。入り出待ちやサヨナラショーの説明ですね。中略しますが、ちょっとだけ引用。

 二日朝九時半。劇場前の道路を埋め尽くす二千人の女性たちが、悲鳴とも歓声ともつかない声を上げた。-(中略)-満面の笑みで、ゆっくりと数十メートルの花道を歩ききった和央に、ファンが最後のかけ声をかける。「大きな愛をありがとう。たかちゃん愛してます」最後の一日は終わった。

 そんでここからが(たぶん)本題。「退団公演はなぜ盛り上がるのか、ファン心理からひもといてみよう。」として、まずはたかちゃんのファンの言葉を紹介。「たかちゃんと手をつないで一緒にゴールへ突っ走っている心境」「ずっと見ていてあげたいけど、早く楽にしてあげたい」「男役もずっと見ていたいけど、女性として幸せになってほしい。ファンの思いは複雑です」など。
 ココでなんと植田しんじセンセのお言葉まで登場。植田しんじはトップに昇格した生徒には「一番いいタイミングで退団を決めることが残された仕事だ」と声を掛けると著書や新聞で明かしている、のだそうな。(そうなの?植田しんじ先生の著書ってなんかあったっけ・・・。読んだほうがいいかな?) 

 引き際の美学。演劇コラムニストの石井啓夫氏は、ファンのために、最上のサヨナラを見せることが「公人」であるトップの責任だと断言する。

 って文章につづいて、真打ち登場~。川崎賢子先生でございます。

 宝塚に関する著作も多い文芸評論家の川崎賢子氏は、「新陳代謝」「伝統美」という持ち上げ方に全面的には賛同していないが、「宝塚は全体が生き物のように変化し成長する。その変化に、追いつけ追い越せで成長できるならいつまでも残っていいと思うが、トップが守りに入り、変化に追い越されるようなら辞めなきゃいけない」と話す。

 川崎せんせ~。これはちょっと高度というか・・・ヅカファン以外にはわからない細かい感覚なのでは・・・。言いたいことはわかるけどね。(記者はもっと、ザックリとアウトラインの話が聞きたかったのでは・・・)

 本来、演劇は目の前の舞台だけで勝負するものだが、「目の前にあるもの以外、生徒の過去・現在・未来も観客に見せて勝負するのが宝塚」と指摘する。退団公演では、もうこの人はいなくなるという「不在」までも観客の頭にインプットさせるから、さらに盛り上がると説明する。
 同時に退団公演は演劇に欠かせない「祝祭的な儀式」でもあるという。
  「退団が発表されると、ファンはみんなで泣いて、チケットを入手し、白い服を着て見送る。ファンも儀式に参加しているというのがとても重要で、まさに『舞台では観客も表現者の一人である』を実践している。さらにトップが辞める時、トップを支えてきた人も去り、本当の代替わりを果たす。『死と再生の儀式』なんです」

 記事は上記の文章で終わってます。
  死と再生の儀式っていうのは、ちと大げさですな。こういう、インパクトがあって「それっぽい」言葉を使ってモノゴトを評論するのは、わたしはあまり好きではありませんね。なんか、綺麗な表現だけに、問答無用で相手をねじ伏せちゃう感じがしてねー。カッコイイ言葉って、かえって物事の本質を見えにくくすると思う。特に、これはヅカファン以外へ向けた言葉だからねえ。仲間内で「あれ=これ」(「退団って死と再生の儀式よね」とか)と頷きあう記号としてならともかく、そもそも「わかってない」相手に、ケムにまくような(っていうのは言葉が悪いかもしれないけどね。「死と再生の儀式」なんだと言われて、ピンと来る一般人が何人いるかなってことです。)表現を使うのは、わたしの好みには合わないな。まー、わたしの好みの話ですので、それを批判する気はないですが。

 川崎先生の言いたいこと、ヅカファンなら「あー、そうそう」って思うとおもうんだけど、記事を読んだ一般人には「???」かもしれませんね。ちょっと字数の足らない記事でしたな。ま、なんにせよ一般メディア(?)で宝塚関連の記事を見かけるのは楽しいものです。切り抜き切り抜きー。

 たかちゃんの入り(かな?空が明るいから)の写真もついてます。たかちゃん、サワヤカでやわらかい笑顔ー。興味のある方は、中日新聞販売店までどうぞ。(←回し者?)7月4日の夕刊ですよー。 


最近のトピックスいろいろ

2006年07月02日 | 宝塚歌劇

 基本的に「スローブログ」を自認し、「なんでもアト追い」な当ブログ。まー、あとからゆっくり意見表明ってスタンスもアりでしょ、と思ってるので。
 わたしのモノの書き方を見ればバレバレかもしれんけど、わたしは評論家の斎藤美奈子のファンです。彼女が「誤読日記」で以下のような文章を書いてます。

 雑誌のコラムには2種類の行き方がある。時のニュースにいちいちビビッドに反応する「打てば響く型」と、世間で何が起ころうと意に介さずにわが道を行く「われ関せず型」と、どちらが批評的な態度か、一概には決められない。何か起こった時に言論人はいち早く意見を表明すべきである、というのも一面では事実だが、急ぐばかりが能ではないし、「語らない」という態度の表明の仕方だってあるからだ。

 斎藤美奈子「誤読日記」(朝日新聞社)→ココ(ヤフーブックス)

 これですよ。
 わたしごとき素人のブログを、雑誌のコラムや言論人と並べて語るのはおこがましいことこの上ないですが、いちおー意見表明の場?と捉えてですね・・・わたしのブログは「われ関せず型」の文章でやろう、と思っておるワケですよ。

 ・・・あれ?何いいわけ並べてんの?
 なんの話だっけ。

 思い出したわ。さっきノンビリと「どうぶつの森」についてダラダラと書き、終わってから他のブログさんを見て、「・・・今日は宙千秋楽だし、雪全ツは始まってるし、ちったぁそれに触れたほうがイイのでわ・・・。こんなときにどうぶつの森がどうのなんて、いかにもノンキすぎるかも」 と思い直してもう一回ログインしたんだった。(←われ関せず型に徹しきれない弱いわたし)

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 今日はたかちゃん&花ちゃんの最終日ですね。長いあいだお疲れさま。卒業おめでとうございます。
もう7月なんだねえ。明日から宙組のトップはかしちゃんなんだー。なんか不思議な感じですね。

 雪組の全ツも昨日からスタート! 楽しみ楽しみー。
 ベルばら、ベルばら、ベルばらーーーー!!(大興奮)
 ううむ・・・数ヶ月前には「全ツまでベルばらなのー!?ブーブー!」と文句言ってた気がするんですが・・・。おかしい。ベルばらで大喜びしているいまの自分って一体・・・。早く一宮に来てね、ちかちゃーん♪♪ まーちゃんが退団発表したから、ミズまーのコンビは一回限りのお楽しみですね。フィナーレのダンスが楽しみでたまりませんっ。

 ENAKでさ、サンリオピューロランドのショーを小池センセが演出したって記事が出てましたね。
 み、見たい・・・!
 サンリオピューロランド・・・って聞いたことあるけど、いったいドコにあるんでせうか、と思って、調べてみました。

 サンリオピューロランドHP→ココ

 ・・・トーキョー!?ええー!?そんな都会にあったのー!?
 なんかわたしの勝手なイメージでは、関東以外の場所で、ひっそり存在してるイメ~ジだったんですが・・・(すいません)。東京つったらディズニーランドあるじゃん。(←注:千葉でしょ)あーあー、有名施設はなんでも東京かよ!セコイなあ。地方から行くと、新幹線代がバカにならんから、おいそれとは行けねえんだよ。くそぅ、名古屋にも宝塚劇場作れー!(無茶なうえに、話ズレてます)

 小池せんせでくるみ割人形ね。二年間もやるそうなんで、機会があれば行ってみたいな。
 わたし、サンリオ好きだしね・・・。(イイ年こいて・・・)
 キティより、キキララ派ですけどね。幼少のみぎりはチアリーチャムが好きでした。(まわりはけろけろけろっぴとかたあ坊だったな)いまはシナモンロールに夢中です。シナモンロールのぬいぐるみ持ってますからね・・・。何歳だよ、自分?

サンリオのキャラクター紹介ページにリンクしてみました。
 チアリーチャムって何?→ココ
 けろけろけろっぴ懐かしい→ココ
 たあ坊、流行ったよね→ココ
 街でよく見るシナモンロール→ココ