「昭和5年頃、レヴューってだいぶ流行ってたっぽいよ」
「朝日新聞縮刷版 昭和5年8月ほか」より
※たいした成果はございませんので、期待なさらずお読みください。
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とりあえず昭和4年、5年を計5冊見たんです。
(パリゼット上演の付近を見たかったの)
うーーーむ、芸能時評は、歌舞伎の話が中心だね。レビューのレの字もないっ。
昭和4年はホントに成果ゼロ。
昭和5年になると、劇場の広告に「レビュー」の文字がたくさんありました。「れ、れびゅーっ!?」って、目をギンギンにして見てしまいましたよ。まぁ、浅草のとか、いろいろあったんだけどね、わたし的にやはり目についたのは、松竹楽劇部。いまも新聞にありますねー、興行広告ばかり集めた広告欄。そーゆートコに、(浅草、新宿)松竹座が広告を打ってるんですね。
わたしが見た昭和5年8月9月には「松竹オンパレード」「復興記念レビュー 世界の東京」、帝劇の「東京おどり」が広告出してます。
そうか・・・まだ東京宝塚劇場もNDTもないもんな。そして、これ、朝日新聞だから、トーゼン東京の記事や広告ばっかだー。関西のローカル誌を見たほうがいいんだろうな・・・。しかし、ローカル誌で昭和5年とかの縮刷版が出ているかどうか疑問・・・。(朝日新聞のコレも、復刻版らしいし)
しかし、レビューの広告が多い・・・。
浅草常盤座の「小唄レヴュー 映画集」とか、浅草日本館の「ハヤシ楽劇団」、目黒松竹座「ホリウッド・レビュー」(あ、これは西洋のレビュー映画の宣伝?)、芝園館の「アメリカ娘に栄光あれ」(これもレビュー映画だな)。
たとえば昭和5年9月11日の浅草&新宿松竹座の広告は、右が松竹楽劇部総出演「松竹オンパレード」(松竹座管弦楽団が演奏だって。ちゃんとオーケストラもってたんだね)、まんなかが映画(チャプリンの「幸運百二十パーセント」、本邦初の欧州発声映画をうたう「六十九番目の花嫁」)、左が「ハダカゲキ」(すごい名前だ・・・)ですよ。ハダカゲキは広島のレビューで、新宿松竹座でやったみたいだけど、これは「エロ」がうたい文句ですよ。あ、その左に囲みで「松竹楽劇部女生募集!!」があるね。「年末および東京劇場出演のため新女生募集」だって。
・・・てゆーか、「レヴューの王様」で、高木史朗先生が「昭和10年ごろになるとレビュー映画などが日本でもたくさん公開されて、(それまでは海外に行くしかなかったけど)映画からも手法を学べるようになった」うんぬん言っとりましたが、昭和5年でもガンガンあるじゃんかよ(レビューもレビュー映画も)・・・。(東京だけが進んでいた、ってこたぁあるまいね?)じゃあ、当時のレビューファンはパリゼットを待つまでもなく、足上げラインダンスを見る機会ってけっこうあったんじゃ・・・。
とにかく流行ってたんだぁね、レビューっつーものが。(いまでは考えられん)
レビューといっても、少女歌劇のレビューとはすこし客層違うものも多かったんじゃないですか。たぶん、レビューの本流である、「エロ・グロ・ナンセンス」に近いモノをやってたとこも多かったんじゃないですかね。
明日、もう一本新聞縮刷版よりのトリビア(というホドのもんじゃないんだが・・・)があります。