etceterakoの勝手にエトセトラ

「生意気娘Kの勝手にエトセトラ」は改題いたしました。カテゴリ「ブログ改題について」をご覧ください。

2006年宝塚公演を(勝手に)振り返る!-雪組編-

2006年12月31日 | 宝塚歌劇

 雪組編です。

●今年みた演目(雪組のぞく)
 ・「ベルサイユのばらーオスカル編ー」
 ・「ベルサイユのばらーオスカル編ー」(全ツ)
 ・「Young Bloods!!ー魔夏の吹雪ー」
 ・「堕天使の涙/タランテラ!」 

●(勝手に)ショーならこれ!
 あー・・・うーん・・・悩ましいけどやっぱ「タランテラ!」かなあ?
 
●(勝手に)ショーの場面はこれ!
 全ツベルばらのフィナーレかな。ちかちゃん&まーちゃんのカップルも好きだったし、「あ、これぞベルばら!これぞ宝塚!」ってかんじだった!キャストが本公演とちがうだけに、見所多かったなー。あー・・・でも、大劇場版のフィナーレも良かったよねえ!うー、ベルばらは楽しかったなぁっ(思い出してウットリ)
 
●(勝手に)デュエットダンスはこれ!
 タランテラ!内のコムまーダンス全部!
 
●(勝手に)芝居はこれ!
 ベルばらオスカル編。目がハートになって「オスカル様~v」ってなった・・・。「ベルばらFAN一丁あがり!」でしたよ、アレは。コムちゃんオスカル、ペガちゃん、衛兵隊、バスティーユ、役替わりアンドレ、全部好きだった!
 
●(勝手に)芝居の場面はこれ!
 全ツベルばらの、差し替え新場面がすごーーーーく好きだったんです。楽しかったな、あれはー。大劇場でも全ツでも、衛兵隊場面はぜんぶ好きだったね。
 
●(勝手に)ナイス演出はこれ!
 飛翔するペガサス。名場面でした。(真顔)
 
●(勝手に)この主題歌が好きだ!
 「我が名はオスカル」を名曲だと知りました。いままでは「愛あればこそ」のが好きだったんだけど、コム様がうたう我が名はオスカル聞いた途端、いきなり「我が名はオスカル派」になりました。

●(勝手に)この演技にしびれた!
 キムちゃんの芝居を大好きになりました。堕天使のセバスチャン、とてもよかったー。ベルばらの役替わりアランも忘れられません。
 
●(勝手に)この歌にしびれた!
 堕天使のソロは、繰り返し見ているうちに全部好きになりましたね。コムちゃんの「神よ!」みたいな曲、ちかちゃんの銀橋での歌、えりちゃんの「嫉妬の炎がーー」の曲とか。みんなでうたう「愛などー」ってアレも、迫力あって大好きでしたけども。
 
●(勝手に)このダンスにしびれた!
 ラ・プラタ河はスゴすぎ・・・。運動神経いいんだな、コム様・・・。
 フィナーレで、コムちゃん、ちかちゃん、まーちゃんの3人きりで踊るところ、よかったよねー。
 
●(勝手に)この衣装が好きだ!
 ヤングブラッズで、かなめちゃんが着てた、アレはなんていうの??義経みたいな和の衣装。美形かなめちゃんに超似合ってたねー。

●(勝手に)このキャラクター好きだ!
 オスカル様愛してます!
 
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 ベルばらは楽しかったよねー。名作だよねえ、ベルばらー。全ツや役替わり含めて、ホント楽しかったな~。主題歌だけでシアワセになれるよ。

 それから、ヤンブラがねー、楽しかったんですよー。ほんとにね。
 みんな一生懸命で、心から応援の拍手をしましたねー。あったかい空間で、いい思い出ですねー。ハロダン楽しみだなー。

 それにしても(わたしにしては)よく見たな・・・。
 大劇場作品を全制覇したのも、はじめてじゃないかな。あー、よく見たわー。
 来年もたくさん見られますように。 


2006年宝塚公演を(勝手に)振り返る!-花月星宙組編-

2006年12月31日 | 宝塚歌劇
 年の瀬ギリギリですけども。
 とゆーわけで、2006年を勝手に、かつチョー個人的に振り返ってみよーと思います。雪組は見ている回数が違いすぎるので、雪組と花月星宙組と分けるよ。

●今年みた演目(雪組のぞく)
 ・星組「ベルサイユのばらーフェルゼンとマリー・アントワネット編ー」
 ・月組「あかねさす紫の花/REVUE OF DREAMS」中日劇場
 ・月組「THE LAST PARTY~S.Fitzgerald's last day~」東京芸術劇場
 ・花組「アパルトマン・シネマ」愛知厚生年金会館
 ・宙組「NEVER SAY GOODBYE-ある愛の軌跡-」
 ・月組「暁のローマ/レ・ビジュー・ブリアン」
 ・花組「ファントム」
 ・星組「愛するには短すぎる/ネオ・ダンディズム!-男の美学-」
 ・宙組「維新回天・竜馬伝!/ザ・クラシック-I Love Chopin-」
 ・花組「うたかたの恋/エンター・ザ・レビュー」名古屋市民会館
 ・花組「MIND TRAVELLER-記憶の旅人-」
  
 気楽に振り返ってみます。

●(勝手に)ショーならこれ!
 レ・ビジュー・ブリアンがものすごく好きだった!「ああ、レビューだぁ!」ってカンジで。テンポもよくて。特に幕開きが好きでしたね。わーっ!て。
 
●(勝手に)ショーの場面はこれ!
 ネオ・ダンディズムが強烈な印象だった!「キャリオカ」は・・・たしかに圧巻だ!なんか、岡田レビウの真髄を理解させてもらったわ。わたるくんらしい、男役の見せ場満載のレビューでしたね。 

●(勝手に)デュエットダンスはこれ!
 かしちゃん、るいちゃんのデュエットダンスかな。ダンスそのものっていうか、二度と見られないコンビに対する思い入れだね。
 
●(勝手に)芝居はこれ!
 うーーーーーん。好きなのは「暁のローマ」。能天気で最高。大好きでしたね。竜馬伝と一騎打ちですね。娯楽作品ばんざい!
  
●(勝手に)芝居の場面はこれ!
 うたかたの恋の、かくれんぼ。衝撃的だった・・・。あれほどの陶酔に、わたしはかつて出会ったことがありませんっ。
 
●(勝手に)ナイス演出はこれ!
 マインド・トラベラーの回想シーンを、鉄骨の枠内でやる演出。それから竜馬伝で、セリが下がってきたと思ったら、慶喜が上にいて、セリが下がりきってすぐ芝居が始まるアレ。 

●(勝手に)この主題歌が好きだ!
 ネバーセイグッバイの主題歌は、(お金かかってるだけに)たしかにキレイなメロディで耳に残りましたな。あと、エンターザレビュー、レビジューブリアンの主題歌。単純にタイトルを繰り返すだけの歌詞とわかりやすいメロディで、酒井レビューの主題歌大好きなんです。
 
●(勝手に)この演技にしびれた!
 ネバセイでの、花ちゃんの演技が印象に残りました。花ちゃんがいままでやった役(わたしが見たなかで)一番好きだった!あと、愛短のとよこちゃんの芝居が大好きだった!あの情けない(?)背中が・・・!

●(勝手に)この歌にしびれた!
 かしちゃんが竜馬伝でうたう「風雲に生きる」。曲も好きだし、かしちゃんが歌う姿にもしびれました。それから、エンターでオサちゃんがうたう「パリ・パナム」!そしてもちろん、ファントムはスゴかった・・・。最初のセリあがりの「僕の悲劇を聞いてくれ」すごかったね。
 
●(勝手に)このダンスにしびれた!
 ラストパーティのダンスシーンが好きだったんです。ダンスなのに、芝居!いかにも芝居のなかのダンスっていう、なんか不穏感がミシミシ伝わってくるダンス!(芝居も好きだったけどね)真中で見るゆうひくんの足の長さにビビリました・・・。
 中日レビュドリの、マギーのロケットボーイは最高でしたね!マギーの手足がまっすぐ伸びるダンス、めちゃくちゃ好みのダンスなんですー! 
 
●(勝手に)この衣装が好きだ!
 タニちゃんが着る衣装にハマった・・・。どれっていうんじゃないけど、どれ着てもすばらしい。何着ても豪華に見える!(笑)そういえば、ザ・クラシックは全体に衣装、ゴーカでしたねえー!
 
●(勝手に)このキャラクター好きだ!
 わたるくんのフェルゼン。わたるくんならではの、懐の大きいフェルゼンだったなー。アレはかっこよかった!あ、とうこちゃんのオスカルも好きでした。
 
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 さらーーっと思いつくまま書きましたです。
 楽しかった作品は、わたしとしては「暁のローマ」「維新回天・竜馬伝」がダントツですね。どっちも、思い出しただけで明るいたのしい気持ちになれる、良い作品じゃ。 

堕天使の涙、タランテラ を総決算!Ⅲ

2006年12月30日 | 宝塚歌劇
 初回が9月23日、最終が12月16日。計13回見ました。・・・わたしにしてはがんばった・・・。13回っていうのが、多いのか少ないのかはわかんないけど、わたしの経済事情では、MAXだったな・・・。特に東京に2回出かけたのは、あれはよくやった!と、自分をホメてやりたい。(←自分に甘い)

 12月16日のアツい舞台を見たとき、感無量だったもん。「もう思い残すことはありません。コム様&雪組ありがとう(涙)」って気持ちでした。

 はあー、それにしてもよく高速電車に乗った3ヶ月だったわ。ムラの時なんて、毎週のように近鉄に・・・。近鉄特急にスタンプカードがあれば、あとゆーまに台紙いっぱいだったな・・・。(←妄想)

 でもって、ホントにみんな上手くなりましたよねー。
 コムちゃんは言うに及ばず、下級生まで、みんなどんどん進化していくので、毎回見るのが楽しみでした。じゃー、ここからはまだ書いてない(と思われる)雑感をたらたらと。

 コムちゃん、だんだん得意技(?)が発動されて、もう最後なんて、とって喰われそうな迫力でしたね。なんかこう、見てるヒトの心をねじ伏せる咆哮ぶりで・・・あ、あれはスゴかった・・・。独特すぎて、スゴすぎて、理屈を超えてしまっているので、コメントできないもん。上手いとか下手とか、そーゆー次元じゃないもんね。

 まーちゃんはひたすら神々しかった(涙)
 コムちゃんから水を受け取る盲目の演技に、毎回くぎ付けでした。まーちゃん、歌も芝居も、ほんっとに上手くなりましたよねー!まーちゃんの娘役人生、宝塚人生の集大成でしたね。退団者ならではの真っ白いオーラ出ててさ、ほんと感動しちゃったよ。
 それから、ショーのダンス。ダンスが上手いのはもちろんだけど、表情がね!踊るときの表情が最高!だと思いましたね。DVDの舞風アングル、一番のお気に入りですから!あの複雑なショーのなかで、求められてる役割を、ちゃんと考えて表現してるんだなーと思いましたよ。まーちゃんの慈愛に満ちたホホエミがあってこそ、コムちゃんの毒蜘蛛が輝くんだよね!あの蝶と大西洋のホホエミは最高だったなー。男役を従えて降りてきたり、低い声でかっこよく歌ったり、千変万化の大活躍ですよね。

 ちかちゃん、後半どんどんよくなりましたよねえ!芝居もわかりやすく深くなったし、カッコよさもどんどんグレ~ドアップ!フランス語の巻き舌っぽい発音は、何度聞いてもウットリしました(笑)フランス語、似合う!色気がある!
 わたし、今回のショー見て、ちかちゃんといづるんの並びにえらいハマッちゃったんですよー。なんか、色気の方向がいっしょっていうの??アダルト~で、互いに自立した男役(女役)なカンジがね。ブエノスアイレスで、ちかちゃんといづるんが一緒に踊るところ、最高ーーーーに好きでした。特にパンパンと手ぇ叩いてポーズ取るところ。(←細かい)ふたりともカッコイイ!ちかちゃんは、ソフト帽&スーツ、めちゃくちゃ似合いますね!あ、あと芝居の酔っ払いシーン最高。酔っ払った時のセリフの巻き舌っぽさが!頼りない口調が異様に色っぽくてかっこいい!

 ハマコさん、上手い人だよねえーと、あらためて実感。なんかね、最初は「ハマコさんと若手3人がひと括りっていうのはどうなのー!?ハマコさんにもっと大きい役をくれえ(涙)」って思ったりしたんだけどね。実際に終わってみて、遠麻くん、せしるくん、コマちゃんが超進歩したのを見たら、「ああ、これはハマコさんと一緒に演じた効果かな」って。ハマコさんが、若手を引っ張って、引っ張りあげてくれた気がする。ハマコさん、ありがとう~!
 その若手3人、最初とは別人でしたね、東京。最初はやっぱねー、下級生らしい遠慮というか、頼りなさも垣間見えたりしたんですけど、どんどんハマコさんに伍して芝居するようになりましたよねー。芝居が上手くなっただけじゃなくて、男役として、どんどん成長していったなーと思ってます。これからの雪を担う若手、たのしみですねー。

 えりちゃんも、東京は別人だった!
 根がサワヤカな個性のスターさんだから、苦悩する役は「ああ、苦悩してるけどやっぱ背中がサワヤカ(笑)」って、ムラでは思ってたんだけど、東京で見たらすごい入り込み方で、別人のようなキッチリ苦悩芝居でしたねー。カフェでテーブルを囲んでいるところでも、肩を落として「うわ!落ち込んでる!ほんとうに落ち込んでる!」っていう、後ろ向き芝居でとてもよかったです。

 キムちゃん、上手すぎ(驚)
 ムラで最初っから完成していましたけど、そこからさらに上積みして進化してた!
 なんてゆーの?セリフのうえに感情がこぼれ落ちそうなぐらいモリモリにのってるのね。特にさゆちゃん相手に身を引くところ!さゆちゃんが「でもわたし、貧乏はイヤなの!」みたいなことを言って、キムちゃんが「イヴェット・・・」ってつぶやく、そのつぶやきが!!つぶやきの一言に乗った万感の想いっていうのが、グッと迫ってきましたね。上手いなー、キムちゃん。そこから先の「あーいが、こんなに苦しくてー♪」っていう身を引きますソングがまた最高。「あーいが」の歌いだしに、ものすごい量の感情が乗っていて、ズガーンといきなりココロ貫かれますね。あそこで何度か、鳥肌たちましたよ、わたし。
 あとね、あとね。教会でルシファー相手に「自分はロシアで血の日曜日に出会ってー」って、過去を語るところが、後半かなり進化してましたね。あの語りもねえ、(脚本的に)まあ、よくある・・・って言っちゃいけないかもだけど・・・景子先生らしいキレイごとの詰まったセリフで、演じ手によっては「歯が浮きそうな」セリフなんだけど・・・。キムちゃんがココロをこめて演じるのを聞いていたら、ものすごい説得力がね、生まれてましたね。東京はさらに良かった!

 いづるんも上手いよねー。芝居の、ダンサー(?)なのかな、ちかちゃんの恋人役もカッコよかったですけど、ショーのブエノスアイレスで「もうー顔も見えず♪」だっけ?キレイなソプラノで歌い上げながらセットから現れるところが超好きでした。いづるんは個性派ですねー。娘役らしくない(?)んだけど、娘役として規格外ではないし・・・元男役だけど男役っぽさがガンガン残ってるワケじゃないし・・・。かといって上級生女役の婦人っぽさもないし・・・。いづるんはいづるん!みたいな?(笑)あのオンリーワンの個性、大好きですねー。

 ひろみちゃん、えりちゃんといっしょにちゃんと進化してましたね。えりちゃん、ひろみちゃんの師弟のシーンは、一番変わったよね。

 かなめちゃんも、良くなってたよー。かなめちゃんて、目に見える劇的な変化は無いんだけど(クールな容姿だからそう見えるだけ??)、最初と最後を突き合わせると、ちゃんと進歩はしていってるのよね!今回の役、かなめちゃんの雰囲気と容姿が生かされて、眼福でした。ハンサムってすばらしい!

 ヒメちゃんの意地悪ぶりが、だんだん大げさに、やりすぎぐらいに進化していったのも忘れられない(笑)意地悪なんだけど可愛くって、ちょっと滑稽なカンジが、場面にもよくあってました。ずっとそのままのヒメちゃんでいてください(笑)

 カオリちゃんが、大きな役はなかったんですけど、冒頭のパーティでのご婦人ぶりがとっても上手になっていた!婦人っぽい大人びた雰囲気が出るようになりましたねー。

 さゆちゃん、初の大役でたいへんだったねー。最初はねー、カタい部分も見受けられましたけどねー、だんだん自由に芝居できるようになって。これからが楽しみだね。

堕天使の涙、タランテラ を総決算!Ⅱ

2006年12月30日 | 宝塚歌劇

 2本目はショーです。まあなんか、書いてみたら繰り返しになっちゃいましたけどね・・・。

●タランテラ!
 最後に東京で見た時、ラプラタ河とアマゾンの場面の、リズムが変わって舞台の雰囲気の変化した瞬間に、おそろしいほどの「恍惚」が降りてきて、ちょっとコワくなりました・・・。あぶないショーだなぁ(苦笑)
 踊りとか歌って、神にささげたりっていう宗教的な歴史があるじゃないですか。なんてゆーかね・・・「歌」「踊り」(ひろく言えば芸能)の持つ宗教的なニュアンスを、肌で感じましたね。解説に「カーニヴァル」って言葉を使ってるぐらいだし、荻田先生はそこらへんは意識して演出してるんだと思うけどね。たしかに祝祭空間だわ、荻田ショーは。祈りというか・・・宗教的な感覚に通じる何かがあるよね。


 んっとに、見れば見るほど「複雑」「わかりにくい」「謎かけ」だらけの作品でしたけども。
 まあ、わたしはね。謎解きには実のところあんましキョーミなくってですね・・・。

 目の前に歌詞カードとDVDを積まれて、「物語の意味と、それぞれのキャラクターの意味について、考えを述べよ」とか、国語の問題ふうに迫られたら、まあなにがしか「わたし的回答」を用意はできますけどね。

 面倒くさい(長文読解は昔から面倒くさくてキライ)のと、それをすることにあんまり意味を見出せなかったのとでね・・・ついに最後まで、場面の意味を考えたことはなかったですね、わたしの場合は。

 だってさー、あんなの「正解」は無いでしょー??
 情報がすくなすぎるもん。荻田先生が座談会で語ったこととかは、わたしの中では情報に入りません。作品は作品中で語っていることがすべてで、演出家が作品の外で「じつはーーーだった」ってネタバレしたものは、作品を語るうえで使いたくないんだよね。いくら「シナちゃんはじつはーーーで」って荻田先生的「答」があったとしても、作品のなかではわかんない以上、「シナちゃんの正体はわからない」が正解じゃないかとわたしは思うのですよ。
 それにアレは、「わからせないように(惑わすように)」作ってるんでしょ。「わからない」ことが荻田先生の意図なんでしょ。

 だから「わかんないけど何となく感性を刺激されるーーー」それでイイんじゃないかとわたしは思ってるんですね。わたしはタランテラ!をそういうふうに消費したんですよ。
 
 何度も書きましたけれど、わたしが思うにね。物語に瑕疵のある・・・それが意図的であれたまたまであれ・・・欠けたピースが多い、わかりにくい物語はね、欠けたピースを観客がかってに想像(創造)できるぶん、自由度が高くておもしろいんですよね。語り甲斐があって。(観客、あるいは評論家に)語らせる余地があるのが、「単に具体的な物語を消費するより高尚なんじゃないか」っていうのが、あるんじゃないですか。「語りやすい」物語って、あるのよね。

 漫画の話ですけども、NANAを語る論客は多いけど、GET LOVE!!を語る論客はいない・・・っていうね。「GET LOVE!!」も、部数はけっこう売ってるはずだけど、ほんらいの対象年齢である少女たちのあいだ以外では、あんまり語られませんもんね。

 「GET LOVE!!」(池山田剛/小学館)→ココ(ヤフーブックス)
 ※池山田作品は絵柄といい、展開といい、キャラクターといい、まさに「少女のための少女漫画の王道」で、けっこう面白いね。わたしが小学生なら、やっぱり夢中になってたでしょうな。池山田先生は、本当に少女漫画が好きなんだろうなあ、と思います。最新作「うわさの翠くん」は未読なんですが・・・

 話を戻します。
 とにかくね、物語の欠けたピースを補うのは観客の想像力で、想像っていうのは、オノレの経験からしか引き出されないから、けっきょく物語の欠けたピースをのぞきこむことは、自分をうつす鏡を見るようなものなんじゃないか、とわたしは思ってるんですよ。

 それはきっと、意義のあることなんだろうけど・・・。荻田先生が人気あるのはわかるけど・・・。

 公正なジャッジのためには、「語りやすい」ものほど、語るうえでは注意を払って慎重にいかねば、とわたしは思っているんですね。かえって単純な物語(たとえば石田作品)のほうが、気楽に熱く語れますね、わたしは。いや、わたしごときが公正ぶった評論ゴッコをしててもしょーがないんですが・・・。それはわかってるんですけど・・・(恥)

 まあ、しかし。
 わたしはね、そういう消費のしかたはしていない、ということなんですよ。
 えりちゃんが毒蜘蛛に囚われている・・・なにか不穏だ。
 その、「なにか不穏」っていうココロのざわめきの部分だけを大切にすればイイんじゃないかと、わたしはそう思っているんです。そこに意味付けをすることに、意味を見出せないんですよ、わたしは。

 だってねえ、実際、荻田先生も「意味(回答)」を用意して作っていったワケじゃないような気がしますからね。まあ、大まかなラインはリクツ先行だろうけど、シナちゃんの存在とか、「ここに少女がいれば、なにか不穏だ」っていう、感覚的なものが先行してるんじゃないですか。そこから段階的に、「じゃあ、彼女の役割はこうしてああして」って、アイデアが広がっていくんじゃないですかね。荻田先生のなかでも、意味付けはアト付けだと思うんですよ。けっきょく、根っこの部分では「なんとなく不穏なカンジがイイ!」っていう、感覚でしかないと思うんです。具体性はないんじゃないですか。

 だから、タランテラ!は抽象的なショーで、そこに具体的な何かを見出すことはせずに、抽象的な感覚だけを消費していけばいいんじゃないかな、と。わたしはそういうふうに見てました。

 あくまで「わたしはそーゆーふうに見てました」って話ですのでね。
 荻田ショーって、スゴイよね、いろいろと。
 奇才だよねえ、荻田先生。


堕天使の涙、タランテラ を総決算!Ⅰ

2006年12月30日 | 宝塚歌劇
 ラストデイを終えて、いまさら書くのも野暮な気はするんですが・・・。まあ、いちおー書きましたので。 (だからラストデイまでに書いておきたかったんだけど・・・うーむ)

 あんまし長いのは気が引けるので、分けることにしました。
 (時期はずした記事なんだから、せめて読みやすくと思って・・・)
 とりあえず堕天使ね。

●堕天使の涙
 あー、あのね。わたしは思いましたね。うたかたと、堕天使と、たてつづけに景子先生演出を見ましてね。
 景子先生は、「結果的に良かったv」って思ってるんじゃないかと。 (景子先生へ:ちがってたら謝ります)

 堕天使、おそるべき進化を遂げて、平板にみえた物語も、だんだんメリハリがついて、芯が定まって、なんかフツーに「エエ話」になりましたね。
 雪組生が熱演した→コムちゃんが(いつものように)脚本をぶっちぎって力技芝居をした→観客感動→結果的に良かったv
 って思ってませんか!景子せんせー!

 そりゃね、演じ手あっての芝居ですから、ある程度演出との「化学反応」が起きて、思いもかけない効果が出たりっていうのは、あると思うわ。あると思うけど・・・じゃあ、景子先生は「(結果に対して)もともとどういう意図だったの?」ってトコロが、見えんのですよ、わたしには。
 うたかたの恋もですよ。うたかた記事に書きましたけど、あれはロマンティックな場面に力入りすぎて、政治が飛んでしまってるんですね。それがほんとうに、景子先生の意図だったのかどうか、ということなんですよ。景子先生が「うたかたといえばロマンティック!何を(政治を)差し置いてもロマンティックバリバリで行く!」って決意してゴリゴリにロマンティックを押し出した演出にした!っていうのなら、わたしは「そうか!」で終わります。ただ、どうもそう思えないんですね、わたしには。場面場面を「感性」でつくったら、結果的にロマンティックになった!ように見えるんですよ。だとしたら、景子先生の「意図」・・・演出家として全体を俯瞰する視点はドコにあるんですかね??

 感性がよければイイのじゃないか、っていう意見もあると思います。まあ、たしかに・・・。
 単に好みで語るのであれば、わたしだって少女趣味大好きだし、キライじゃないんですよ。ただ、評価する・・・という段になりますとね。「意図」をどれだけキチンと「伝える(表現する)」ことができるか、っていうスキルですね。スキルを見ちゃいますので、どうも手放しでホメられないところがあるんです。(まあ、あくまでわたし的評価ポイントだけど。)

 作ってみた!結果こうなりました!結果的に良かったv
 って考えてるように見えるんですよ。最初に演出した時点で、客席から「どう見えるか」、演技者を通すと「どう見えるか」って視点が、欠落してるようにみえるんですね。あ、ちがってたら謝りますから。(シロウトが生意気言っております)

 それから繰り返しになりますけど、景子先生は少女趣味の何たるかを捉え違えてると思うぞ。少女趣味は景子先生の個性で武器なんだから、もっと有用にハタラけば、ものすごい傑作がつくれそうなのにもったいないなぁーと思ってるんですよ。イヤミや批難じゃなくて、本気で「もったいない」と思ってます。「少女マンガ」「少女文化」が、どうしてどうやってどんなヒトに支持されてるのか、そこの芯を押さえれば、作品がさらに「力」を持つと思うんだけど。

 いちおー、個人的意見を申し述べますと、「ヒロイン」を大事にしたほうがいいと思う。いや、まーちゃんが今回出番少なかったから恨んでるワケじゃなくて・・・。少女趣味は少女のための物語なんだから、少女の視点を織り込んだほうが有効にハタラくと思うの。少女マンガといえば、派手な意匠とカッコイイ(影のある)青年が定番だけど、飾り立てた屋敷にハンサムな青年がいるだけでは、面白くないと思うよ??そこに乗り込んでいって、屋敷と青年を眺める「少女(主人公)」の視点がなければ、少女マンガにはならんと思うもん。(NANAでいえば、奈々がいるから少女漫画なんじゃんね。)

 景子先生の作品、視点がヒーローなんですよ。(いやまあ、男役中心の宝塚だからそれでイイんだろうけど・・・。もっとヒロイン視点を織り込んでですね・・・)それでいて、景子作品のヒーローの行動様式は、けっこう「少女マンガ(文化)におけるヒロイン」と同じ役割を担っちまってると思う。
 たとえば「落陽のパレルモ」→ヴィットリオは小公女セーラ(不幸に耐え、他者の手による階級上昇)
 「堕天使の涙」→ルシファーの「私の居場所はどこにあるの?」(少女マンガヒロインの居場所探し)
 けっきょくね。「少女趣味」の王道でいけば、本来ヒロインが担うような役割を、ヒーローが担ってしまうから、ヒロインに役割(出番)がすくなくなってしまう!ということなんじゃないかと思うのよね。
 ヒーローとヒロインの、物語上での役割分担を、もーちょっと調整すると、「少女文化の威力」がバリバリ発揮されるように思うんだけどな・・・。

  景子先生作品は設定や小道具キレイだし、今でもふつーに好きなんですけどね。ただ、わたしも少女趣味なヒトなので、「惜しい・・・(笑)」と心のどこかでつぶやいちゃうんですよねえ。なんとなく。

 繰り返し見た作品だけに、なんか「惜しい・・・」の気持ちがどんどん強くなっちゃって。いえ、好きなんですけどね。   

コムちゃんとまーちゃんについて(最後に)

2006年12月30日 | 宝塚歌劇
 もうホントに最後にします。
 ブログを開いてからこっち、似たようなことをクドクドクドクド書いてすいません。
 これがホントに最後ということで。明日から「通常営業」(?)に戻ります。

 コムちゃんを読み解くうえでの最大のキーワードは、「内気」じゃないかとわたしは思っているんです。
 若者同士の会話だと、引っ込み思案(←これもあんまり使わないな・・・)のニュアンスを表すのに「シャイ」を使うことが多いように思いますけれど、コムちゃんは「シャイ」っていうよりは「内気」かな。

 小池修一郎先生が、「ようこそ先輩」だっけ??NHKの番組で、小学生相手にミュージカルの授業をするっていうの、ありましたでしょ。あれ、友人Rが貸してくれて一回見ただけですけど、印象に残っているのが、小池先生のおっしゃった「おとなしい子ほど、内側に大きなエネルギーを秘めている」・・・どういう表現を使ったのかは忘れましたけど、そういう話があったんですね。

 コムちゃんは小池先生のおっしゃったそれじゃないかと。
 わたしはそう思ってるんです。

 「命を削る」とかね、「魂を燃やす」とかね。そういう過激な表現が似合う入れ込んだ舞台姿が、トップ後期のコムちゃんの特徴でしたよね。大人しくて内気だったコムちゃんが、ずーっと心の奥底に持っていたものに光が当たった時、ずいぶん珍しい色を放った、ということなんじゃないかと。

 「おとなしい子ほど内側に大きなエネルギーを秘めている」・・・小池先生の言っていることは、基本的には「正しい」と思います。たしかに内気なヒトには、明るいヒトとは違う種類のエネルギーが眠っていて、光を当てればバッとそれが外に出てくるかもしれない。まあ、明るい子よりおとなしい子のほうが、とは言わないけど、おとなしい子にはおとなしい子なりの、別の種類のエネルギーがあるんじゃないですか。

 ただね。小池先生が言わなかったことがありますね。「おとなしい子ほど内側に大きなエネルギーを秘めている」・・・そうだとしても、おとなしい、内気な子に光が当たることは、現実社会にはあまりない、ということですよ。
 内気にじっとしていたら、社会じゃどんな光もつかまえられないですよ。「わたしが」「わたしは」って自分で手を上げて、上手にアピールしていくことが、より大きな光をつかむためには、重要だったりしませんか。・・・まーねえ、こういうこと言うとね、「ひがんだこと言っておらずに、黙って努力をすることが一番大事なのよ。だからアンタはダメなんだ」とお叱りを受けそうですが・・・。わたしが言いたいのは、そういうことじゃなくてですね。「世の中には人を押しのけてアピールするのが苦手な性格っていうのもあるんじゃないですか」ってことなんですわね。でもって、アピールは不得手よりは得意なほうが、何かと有利なんじゃないですか、ってことですね。

 コムちゃんの輝きっていうのは、おとなしい子に光が当たった時のそれで、だから珍しい色だったんだとわたしは思ってます。
 舞台の端で踊ったり歌ったりしながら、退団していく生徒のなかにも、光を当てれば、おなじように輝く人はいたかもしれない。でも、光は誰にでも当たるわけじゃない。
 新人公演で主演しなかったコムちゃんが、急にスポットを浴びて、そこで結果を出してトップにまでなったのは、もちろんコムちゃんの努力とチカラの賜物だと思いますけど。
 なんてゆーか・・・フツーの社会生活でも、おとなしーい内気なヒトにスポットが当たることはあまりなくて、まして芸能界、目立って(アピールして)ナンボの宝塚歌劇団でトップスターで!おとなしいコムちゃんが組の看板を背負う姿を見られたというのは・・・珍しいな、と。これは、レア・ケースだと思うんです。

 最後まで「男役スターの私」という、あってもいいはずのナルシシズムを避け、コメントやインタビューでは斜にかまえて当り障りのない言葉をつむいできたコムちゃん。
 若い頃からスターとしてのスポットを浴びてきたわけじゃないゆえに、コムちゃんはタカラヅカ(という装置)を外から眺める感覚を持っていたんでしょうねえ。虹のなかにいる人は虹を見ることができないけど、コムちゃんは虹の外にいた時間があったから、虹の外見を知ってるんでしょう。「今 幸せです」という卒業コメントからは、コムちゃんが外から見ていたトップ、スターの地位にたどりついたことを、何よりも「感謝」で迎えていたことが察せられます。

 娘役・・・まーちゃんに対して「ラブラブアピール」をしないのも、それなんだろうね。
 娘役としての存在を求められることが多かったコムちゃんだからこそ、「娘役を(架空の恋愛相手として)自分が所有する添え物として扱いたくない」という気持ち、あったと思う。あれはコムちゃんなりの思想、結論なんでしょう。あたりまえに相手役があてがわれてきた(主演じゃないから)ヒトじゃないコムちゃんならではですな。
 コムちゃんのオスカルを見たとき、「ああ、コムちゃんは男役であることと、女性であることに対して、ものすごく自覚的なんだなぁ」と思ったんですね。男役だけど女役のように可愛くて官能的、っていうセクシャルなイメージは、まあ自覚はしてたし、求められればしっかり演じましたけど、コムちゃん本人はそーゆー方ではなかったんじゃないかなー(むしろ正反対)とわたしは思ってました。だからコムちゃんのことを色っぽいとは、わたしは言わないことにしてましたし、「コムミズ」「コムかし」などのカップル呼びもわざわざ避けてきました。(いや、コムちゃん&ちかちゃん、コムちゃん&かしちゃん、それぞれの並びはすごく好きだったんですけどね!男役とのカップル呼びはコムちゃん、嫌かなーと思って。娘役とはカップル呼びしますけど)天邪鬼ですいません・・・。まー、わたしが勝手にそう思ってただけですから(汗)

 それから、まーちゃん。
 相手役のコムちゃんが、天使だの毒蜘蛛だの薔薇だの、珍しい役を振られるヒトだったおかげで、えらい芸風の幅、広がったよねえ!恋する蝶の役は、まーちゃんの健気なカワイさと、ダンス力あってのものだよ!
 王道のラブストーリーはほとんどなかったし、コムちゃんは舞台のうえで「ラブラブ」したがる性格じゃなかったですけど、まーちゃんがここ3年ぐらいでどんどんキレイになっていったこと、退団公演の白い輝きを見るにつけ、「あー。まーちゃん、ちゃんと幸せなトップ生活だったし、充実してたんだなー」と思いましたよ、わたしは。

 そんで、コムまーのダンス!デュエットダンスは、ほんと素晴らしいですね。
 ふたりで踊りだした瞬間、ふっと空気がつながるのが最高だね!コムちゃんがまーちゃんに向かって差し出す手が、ものすごーーーく優しくて、受けるまーちゃんの手もふわっとコムちゃんを包むのがね、好きでしたね。
 組んで踊ると、スピード感があるし。デュエットダンスって、「愛の場面」で、ほんらいはウットリするものだと思うんだけど、コムまーのデュエットはむしろ「火花散る!ワザあり場面!」だなーと思ってました。まーちゃんって寄り添い型の娘役芸だけど、デュエットダンスの瞬間になると、ビシバシとコムちゃんに対峙して踊って、「男役ダンスvs女役ダンス」!みたいな、カッコイイ対等感がありませんか~?そういうコムまーの独特の距離感、大好きだったなー!

 というわけで。(←どういうわけで?)
 劇団さま、コムちゃんとまーちゃんを組ませてくれてありがとぉぉーーーー!(絶叫)

 本当に本当にサヨナラ、コム様(涙)

燃え尽きて灰になりました。

2006年12月26日 | 宝塚歌劇

 真っ白に燃え尽きて、灰になっております・・・。
 コム様の炎に、感情回路を焼き切られてしまいました・・・。

 昨日、「じゃ、あらためてコム様の話とかラストデイの話とか公演総括とか!」と思って、ノートパソコンをパチンと開けたものの、ほんとうに真っ白で・・・。頭も心も真っ白で、文章がひとつも出てこず、そのままパソコンを閉めて寝てしまいましたわ。

 エネルギー大放出の舞台姿もさることながら、ごあいさつの時の真っ白い、透き通ったはれやかな表情!あれにすっかりアテられてしまって・・・。だってもう、あんな表情されたら、わたし、FANとして何も言えないですよ!「さびしいよー!」なんて、言えないですよ!ただ「コム様が幸せならそれでいいです!ほんとうによかったね!おめでとう!わたしもひとつの(区切りとしての)ゴールインだ!」っていう感慨だけでした。

 出のパレードを見たワケでもないのに・・・。遠い名古屋の地で、スクリーンごしに見ただけなのに・・・座って見てただけなんですけどね、わたしまでものすごい充実感で真っ白に燃え尽きてしまい、昨日は放心してました。

 いちおー、あと2本だけ堕天使、コム様関連の記事を書く予定です。それでホントにおしまいにします。年内には書かないと、年明けてからのろのろUPするのは間が悪いよね・・・。今日で真っ白状態が50%回復しましたので、まあ年内にはなんとかなるでしょ。

 宝塚初心者時代(第1ステージ)を終え、コム様に傾倒して宝塚FANとして通りいっぺんのことを経験(第2ステージ)し・・・年が明けたら、わたしの宝塚FANとしての第3ステージが始まります。宝塚FANとしてどんなふうに転がって(?)いくのか、ちょっと楽しみなんですよねえ。

 とりあえず、2月は雪組FAN強化月間v
 雪組の3公演ぜんぶ行くよ~!中日とハロダンは手配できてるんで、あとノンノンシュガーのチケットだけがんばってGETせねば!!2月は雪組FANバカが炸裂します!(予告) もちろんパリ空、黒蜥蜴と、大劇場チケットの準備もおさおさ怠りありませんっ。

 ・・・コム様が退団されたら、ヒマになったりお金使わなくなったりするもんだと思ってたけど、なんかさっそく手帳がヅカ予定(観劇&チケ取り)で埋まってきたんですがー!・・・そういうもんですかね?

朝海ひかる ザ・ラストデイ

2006年12月24日 | 宝塚歌劇
 突然もう一本書く気になったので、だらだら書きます。
 思いつくままにいきますので、未整理な文になってたらすいません。

 芝居もショーも、完成形だったね!ほんとうに良い舞台でした!

 コムちゃん、はれやかな笑顔だったねえー!
 やり遂げた充実感がみなぎる、すがすがしいイイ笑顔でした。
 タランテラ!の例のフィナーレ直前の、お辞儀して大拍手を受けるところ、拍手を受けて、照れたみたいにちょっと笑って、溜まった感情を吐き出すみたいに、ギュッと右の手で、ポケットチーフののぞく左胸をつかみしめていたのが印象的でした。あの瞬間の、照れと嬉しさとすこしのキザがまざった表情、コム様らしくてほんとうに素敵だった!

 ご挨拶も、最後までコムちゃんらしかったね。
 「私なんかのために・・・」みたいな謙虚さと照れがちらりと見えて、多くを語らずに笑わせて済ませてしまう、っていうね。
 大階段をおりての挨拶、下級生退団者より短かったよね(笑)

 カーテンコールの際、まーちゃんが一生懸命、コムちゃんを見上げるんだけど、コムちゃんは気づかないフリをする(笑)あれはわたし、コムちゃんはじつは気づいてたと思うね(笑)ただ、宝塚特有の、芝居の外でも「男役と娘役がラブラブアピールをする」という要素が、コムちゃんはあんまりお好きじゃなかったんじゃないかなーと思ってます。まーちゃんはまーちゃんとして輝いてほしい、相手役なのは舞台(芸)のうえでであって、それ以外は自分に合わせる必要はないんだよ、とコムちゃんは思ってるんじゃないかな。
 昔のグラフだか歌劇だか、「まーちゃんの魅力ややりたいことを束縛しないようにと思っている。まーちゃんの魅力を消してまで二人のユニゾンを作らなければならないとは思わない」と言ってたよね。そういうことだと思うよ。それでもまーちゃんは、寄り添い娘役芸で、コムちゃんを可愛く見上げてくれたね!ほんとうにありがとう!まーちゃんの偉大さを、あらためて噛み締めてます。
 ご挨拶で「コムさんのそばにいられて幸せでした」って言ってくれたよね!コムまーFANのわたしは、それ聞いて涙流れまくりでした・・・。ありがとう、まーちゃん!わたし、コムまーが大大好き!!コムちゃん、まーちゃんそれぞれは、どこか外部の舞台でお目にかかることがあるかもしれないけど、コムまーの並びは二度と見られないんだと思うと、ほんとうーーーに悲しかった(涙)

 ゆっさんがめちゃくちゃカッコよかった!
 ひくーーーい声、日本モノのような(まるで見得を切るような)重ーーーーいイントネーションでのご挨拶!惚れました!かっこいい!
 コムちゃんが「明日から突然声が高くなるようなことはないので・・・(笑)」と、会場を笑わせたのを継いで、ゆっさんも「私も声が高くなるようなことは・・・(ない)」とカーテンコールでご挨拶。

 マコさん、かーーーーわいいーーー!
 ほんとうにかわいい!
 「(退団後を考えると)不安と寂しさでいっぱいです」って、率直で感動的なご挨拶でした。タランテラ!では、ビシバシ踊るシーンが用意されて、ほんとうによかったね!マコさんのダンスがもう見られないなんて・・・。

 あみちゃんは、本当に宝塚が好きなんだなーって思いました。あみちゃんがいなくなっちゃうなんて、まだ信じられないね・・・。

 カーテンコールも、コムちゃんだから言葉すくないんだよね。
 頭を下げて(←またこれが超ていねいなお辞儀!)「ありがとうございました」って何度も何度も・・・。
 やがて「私ばかりペラペラしゃべっても・・・(笑)」って言って、ふたたび退団者ひとりずつ挨拶。ここで、あやりちゃんが、テンパって(?)ぐだぐだになっちゃってねえ~。そんな様子もいとおしかったです。ここの挨拶はくだけた感じになって、みんな(用意していないとっさの)自分の言葉で語っていて、なんだかジーンとしちゃいましたよ!

 まーちゃんのねえ、「弟がいて妹がいて、お兄さんがいてお姉さんがいて、お父さんお母さんがいて、大家族がいるみたいでした。雪組最高!」って言葉にもじーんときました。アットホーム雪組だもんね!カーテンコールが進むにつれて、みんなリラックスした、やさしくて晴れやかな雪組スマイルが舞台上に満ちていくのが、とってもとってもうれしかった!

 オサちゃんが登場して、ゆっさん、マコさん、コムちゃんの3人へのお花渡しで大活躍!最初出てきた時は「おおーーーー!(トップさんだ!)」って思って、二度目は「おおーーーー!(また・笑)」って思って、三度目で「おおおおおーーー!(わーい!またまた・笑)」っておもいました。豪華だよねー!

 ナガさんの退団者紹介が、ほんとうにステキだった!聞いてるだけでウルウルしました!「いま、(泣かないように)心にカギをかけているので」で始まる、あったかい挨拶でした。

 専科の高さんが、「私は雪組出身で、雪組で卒業できることに縁を感じています」「コムちゃんを近くで見られてうれしかった」「コムちゃんに“進化するフェアリー”とキャッチフレーズをつけました」ってご挨拶されて、場がほっこりしましたねー。高さん、写真が出ましたけど、若い頃の写真、ほんとーうにおキレイでした。

 えりちゃんの異動ご挨拶もあった!えりちゃん、きちんきちんとしたご挨拶でした。ナガさんがえりちゃんの背を抱いて、「花組にいっても、壮一帆をよろしく」って言って、えりちゃんはいつもどおりのサワヤカ笑顔。花組デビュー、たのしみにしてるよ!

 退団者の挨拶をやさしい笑顔で見守るちかちゃんも印象的でしたね。ショーフィナーレの、コムちゃん→ちかちゃんへの肩ポンもジーン・・・でした。
 コムちゃん、「これからの雪組もよろしく」「私も客席に駆けつけますから(笑)」「これからの雪組に乞うご期待!」って、いっぱい雪組のこと言ってくれたー(涙)

 思い出した順にだらだら書きました。

 とにかく、コム様は超かっこよかった(涙)
 まーちゃんとのデュエットダンスは最高だった(涙涙)
 コム様はわたしの王子様ですーーーー!!
 ラストデイを見て、あらためてコム様に惚れ直しました!かっこいいと思ってたけど、思ってたのよりさらにさらにかっこいいーーーーー!笑顔もステキ、ダンスもステキ、お声も、伸ばすだけの手足も、一挙手一投足がうつくしいですーーー!す、好きだぁぁ!!

ラストデイ中継からただいま。

2006年12月24日 | 宝塚歌劇
 帰ってきました。
 長文を書いてられるほどの時間はないので、ちょこっとだけ。

 コム様はゴールの白いテープを切ったんだなぁ・・・と思いました。
 スターと呼ばれる(育てられる)方々は、宝塚人生でいくつかの節目としての小ゴールがあるんじゃないでしょうか。たとえば新人公演(主演)の卒業だったり、トップの内示を受ける瞬間だったり。
 コム様にとっては、ゴールは「宝塚退団」ただひとつで、今日までの宝塚人生は、トップ生活を含めてすべて研1からの地続き、という感じがします。

 持ってるパワーすべてを出して疾走して、コム様はすがすがしい気持ちでゴールインしたんだな、と思ったね。

 だからわたしも、FANとしてコム様のゴールインを心から祝福したいです。
 心から心からご卒業おめでとうございます。

 コム様のご挨拶に、「私ひとりでは何もできませんでした」ってフレーズがありましたね。多弁な人ではないから、言葉すくない、クールにも見える挨拶だったけど、感謝と充実感でいっぱいだって、ちゃんと伝わってきたよ。
 ほんとにね・・・。わたしはコム様の大FANですが、隣にまーちゃんがいて、まわりに組子がいてくれる「雪組主演男役」のコム様だから、こんなにFANになったんだと思います。

 コム様&雪組みんな、たくさんの愛と夢をありがとう!

 明日からはじまる新しい雪組を、またしっかり愛していきたいと思います。

「コム雪」のグランド・フィナーレ

2006年12月23日 | 宝塚歌劇
 明日ですね。
 ほんとうにやってきましたね、この日が。
 12月24日、東京公演千秋楽。

 ラストデイを迎える前に、作品だけは総括記事を書いてしまうつもりでいたんですけどねえ・・・。今週はなんか、腰を据えて書いとるヒマがなかったなぁ~。(タランテラ!DVD見るのに忙しかったから?)

 ぜんぶラストデイ見てから書きます。
 明日、中継行ってきます。ど、ドキドキする~。

ケータイは見た目が9割

2006年12月23日 | 雑文
 おととい、とつぜん携帯電話が壊れた・・・。
 電源は入るし、画面表示もちゃんとしてるんだけど、キー操作がダメなんですよ。電話がかかってきてもメールが届いても、キーが動かないので電話を取ることもメールを開けることもできず・・・。いくつかのメールが壊れたケータイとともに闇に葬られた(?)ぞ。ああ、宝くじが当たりましたとか、給料上げますとか、コム様がウチに来るとか、なんか重大な用件のメールが来てたらどうしようっ。(←ないない!)

 しょーがないので買ってきましたよ、新しい機種を。
 これを機に「WIN」にしました。
 ・・・思えばこのあいだ、「そろそろWINにしたい!」とか、壊れたケータイ(CdmaOne)の前で堂々と口に出してたのがいけなかったな・・・。機械って、人間の言葉わかりますよね!?機械に向かって悪口(例:「動き遅ーい」「安物だからー」「だめじゃん」など)言うと、壊れたり止まったりするよね!?機械は「よしよし」「りっぱりっぱ」など、やさしい気持ちでおだてて使わないとね。(本気)

 それでauショップに行って、はりきって「WINにしようと思うんです~」って言ったら、ショップのおねーさんはニッコリ笑って「いまはほとんどWINですね!」。そうですか・・・。はりきって宣言するほどのことでもなかったですか・・・。がっくり。

 壊れた以上、「今度出る機種がどうのこうの」と、悠長に研究している余裕はないので、店頭にあるのをテキトーに選ぶことになります。

おねーさん:「どういう点を重視なさいますか?」
わたし:「安いのがいいです!」(←ケータイは型落ちの値引き品しか買ったことない人)
おねーさん:「ははあ・・・。するとアレとかコレとかは0円ですが」
わたし:「タダ!?」(超反応)
おねーさん:「ソレとかアレは、テレビも見られるタイプで・・・」
わたし:「あっ。それはいりません!(高いから)」
おねーさん:「(困った表情)なにか重視される点やお好きなメーカーは本当にないんですか?」
わたし:「ああ、そういえば。薄いのが好きですねー」(←自分の好みをやっと思い出した)
おねーさん:「それならコレとかアレとかが軽くてオススメです。値段もソコソコで。ポイントを使えばかなり安くなります」

 ふーむ・・・。
 いくつか眺めた結果、コム様の姿勢のようにまっすぐなフォルムで、硬質な色気のなかにうっすら甘さがのぞく、コム様のようなケータイをセレクト。(←ほかに表現方法はないのか!)

 前回機種変更したとき、いつものように見た目でテキトーに選んだら、「キミは機械というものをわかっとらん!機能を見てから買え!」と、彼氏に説教くらったので、今回は機能についても尋ねてみました。

わたし:(壊れたケータイを指さして)「アレより性能いいですか?」
おねーさん:「ええ。容量も3倍ですし、○○○とか×××の機能もついてます」
 ※○○○、×××・・・聞いたけど意味わかんなかった。なんかスゴそう。

 そーか・・・。じゃあ、言うことないね。

 帰ってから見たら、今回はQRコードの機能もちゃんとついているのに感動しました。

***ここから突然思ひ出話***

 前回・・・2年前に機種変更したとき、当時すでにQRコードの機能はかなり一般的だったので、トーゼンついているのだろうと思いまして。帰ってさっそく、四角いQRコードを読もうとしたのです。
 カメラでコードをパシャッ。
 ・・・しかし何も起こらない。
 うーんうーん、おかしい・・・。うわさでは、カメラ機能を使って読むって聞いていたんだけど・・・。焦点がボケたのかな。
 もう一度、しっかりピントを合わせてパシャッ。
 ・・・だめだっ。

 しばらくして、友人に相談してみました。
わたし:「撮影しても何も起こらないんだけど?(真顔)」
友人:「?? 私のは、なにかコードを読むための機能があって、ソレ用画面になるけどね」
わたし:「そうかあ。説明書読まなきゃね」
 とはいえ、わたしが説明書など読むワケもなく。そのままほったらかして日々は過ぎ、今度は彼氏に相談。

わたし:「コードが読めないんだけど・・・」
彼氏:「は?それホントにQRコードの機能ついてんの?」
わたし:「・・・・・・・・・。」

 で、調べたらQRコード機能、そもそもついてなかった!のです。ちーん。コードを意味もなく写真に撮ったわたしっていったい・・・。

彼氏:「はああ!?コードを単に写真に撮ったぁぁ!?なんて恥ずかしい。恥ずかしいよ、それは!ヨソで言ってかんよ、そんな恥ずかしいこと!」
 (言ってかん:名古屋弁で「言ってはイカン」)

 あれから2年。わたしもついにQRコード機能をゲットだぁぁ(感慨)

***どーでもいい思い出話おわり***

 WIN、かなりスゴそうだよね。PCのサイトも見られるらしいよ??
 さっそく、宝塚の公式サイト(PC版)を見てみたよ!画面小さいから、トップ画像が2段になったりして妙なあんばいですが、たしかに見られるわ。

 モバイルタカラヅカって、機種変更してもちゃんとポイントと加入状態が引き継がれるんだね。すごいな。
 モバタカ、あたらしいケータイで見たら、画面がぜんぜんちがった・・・!あんなキレイな映像だったんか、新モバタカは・・・。フラッシュ画像もさっそくダウンロードしました。す、すごい・・・。あたらしい技術ってすごい・・・!

 そんな高額なヤツ買ってないのに、これだけ機能ついてんだもんね。まあ、見た目で選んでも問題ないね、今日びは。昔、4年使ったケータイで、見た目(薄さ・軽さ)で選んだら、どえらい機能が少なくて(基本的な機能すらついてなかった)、ものすごーーーーく不自由だったことありましたけどねー。

「大坂侍」読んでみた!

2006年12月21日 | 宝塚歌劇


 読んでみましたよ、「大坂侍」。(←いくらなんでも気が早すぎ)
 なんてったって司馬遼太郎。天下のシバリョーです。
 ちょっと大きめの書店に行けばカンタンに手に入ります。
 短編だから20分もあれば読めるぞ。

 どーでもいいんだけど、わたしは過去に2度ほどシバリョーを挫折しとりましてな・・・。

挫折① 「竜馬がゆく!」を単行本一冊で投げ出した!
挫折② 「翔ぶが如く」を文庫本二冊で投げ出した!

 だって長い・・・。
 フツーに面白いは面白いんだけどさ~。先の長さを考えると、気が遠くなって投げてしまうのですよ!巻数多すぎだよ、シバリョーの長編は!また長編が有名で、あっちこっちでオススメされるぢゃないですか・・・。「坂の上の雲」とかも、何度も書店で手に取ってはヤメて今にいたる・・・。何の話なのかも知らんよ、坂の上の雲。あ、さすがに「燃えよ剣」&「新選組血風録」は読みました。上下巻ぐらいならなんとか・・・。

 いやー。とにかく長いのはダメでねえ。根気がないので、すぐ投げちまいます。最近、何センチあんの!?っていう分厚ーーーい小説とか流行るよねえ。あんなの読めっていわれたら気絶しそうですよ。(ふつー、本好きなヒトって長編平気で読むよね!?わたしは長いのが読めないので、「本好きでーす」とおおっぴらに言えない・・・。情けない・・・ ←黒蜥蜴でも「ぶあつい・・・!」とつぶやきながら、だいぶ苦労して読んだヒト)

 短編は短いからいいね。らくちんですね。
 大坂侍、面白かったですよ。さすが石田昌也センセ。ナイスチョイス。
 まず、一行目から面白いんですよ。ちょっと読んでみてくださいよ。

 何の用事だかよくわからないが、妹の衣絵の言伝で、とにかく帰れと言う。使いの極楽政に袖を引かれて、道頓堀の竹本座の前から同心町のお城長屋まで戻ってきた鳥居又七は、家の軒先で、妙な浪人者が立っているのを見た。眉間の寸が詰まり、横びんに面ずれの痕がある。

 一行目がイイよねえ。とにかく帰れという・・・何だろうと思って次の文章に行くと、妙なヒトが自宅前にいるっていう・・・最初の2文でもう事件が!!これぞエンタテインメ~ント!

 で、主人公は「鳥居又七」ですね。これがねー、きりやんにピッタリ!さすが石田先生。ナイス見立て。

 ネタバレしてイイ??イイですか??
 いいよね、読めばわかるもんだし。

 ***(おもむろに)3分でわかる!「大坂侍」***
鳥居又七(主人公)は大坂の侍。(ただし先祖は江戸の人で、生粋の大坂人じゃない)腕っ節そこそこ。

②時は江戸幕府末期。江戸では慶喜がどーのと騒いでいるが、ここ大坂ではそんな話はハヤらない。なぜなら、大坂は商人の町。士農工商ならぬ商工農士と言われ、侍の地位は超低い。デキの悪い息子のために、親が侍株を金で買って生活の安定をはかってやるよーなことがまかり通っていたりする。(要は金コネ入社?)大坂の侍は、さながら公僕、公務員、サラリーマンみたいな存在なのだ。

③主人公が自宅に帰ると、いまわのきわの父親が「いまこそ天下国家の大事!オマエは江戸にいって彰義隊に参加するよーに」と言う。主人公は「ええー!?」と思いつつ、どーせ旅費もないし・・・言ってるだけだろうとやり過ごす。

④主人公は商人の娘、お勢(ヒロイン)に惚れられ、「ムコにきてくれ!」と追いかけられている。主人公としても、まんざらではないのだが、町人と武士という立場の違いもあるし、お勢とお勢の家の、金と人脈を使った「ムコに来い!」攻撃も気に食わず、結婚を承服できずにいる。

⑤とかく大坂商人の羽振りは良く、喧嘩から戦争まで、商人がお金で「穏便に」カタをつける。しかもそれに悪びれない。お勢ちゃんのこともあり、主人公はだんだんそういう大坂がイヤになってきた。

⑥父親は亡くなり、主人公は「武士道」を思い出し、江戸で彰義隊に参加することを決意する。「大坂は町人の作った町だから、俺なんぞが居ても水に油のところがある」(大坂の侍、という存在に矛盾を感じてるっぽい)

⑦江戸についた主人公、ところが江戸の人間としゃべってみると、どーも大坂とは勝手がちがう。しかも師匠(免許を金で買って「師匠」してたとゆーお人)を軽く見られて、「流儀とか生地とか、とかく江戸の武士が口を開くと虚栄事が多うござるな。この又七は大坂で育ち、かの地の商人の中で暮らしましたゆえ、男の言葉というものは実力以外にない、ということを知らされて参りました。かの地の商人の世界では、甲斐性のあるなしが、男の格付でござるよ」・・・そう言い放って急に大坂に郷愁をおぼえる主人公。

⑧戦争ははじまったが、それは主人公の妄想していた「武士道」のようなカッコよいものではなかった。大砲のまえに、味方はバタバタ倒れ、主人公はほうほうの体で戦場を逃れる。

⑨主人公は大坂の船屋の江戸支店に逃げ込む。江戸支店の番頭は「だから彰義隊参加なんてアホなことはヤメろっていったのにねえ。政府に金を貸してるのも、政府の大砲を運んだのもウチ(大坂商人)だよ」と主人公を笑う。主人公は「世の中妙な仕掛けだな」と、もう笑うしかない。

⑩そこへ番頭が言う。「あんたを追いかけて、お勢ちゃんきてるよ」「ええーっ!?」「もーじき船が出るから大坂へ帰りなさい。大坂には婚礼の支度も整ってる」「ええーっ!?」 お勢は又七を追いかけて、江戸まで来ていたのだ!主人公は(大坂とお勢に対して)観念する。めでたしめでたし。

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 とゆー話です。ここに、お勢に頼まれて主人公に「ムコに行けよ」とせっつきにくる「政」ってゆーお気楽町人とか、ガンコじーさんの父親、小者キャラの師匠とかが絡んできます。

 主人公がけっこう生真面目、苦労性キャラで、大坂を遠くから見ているカンジがね、おもしろいですね。これは、上手い人がやらないと意味ないわ。石田先生も、上手いスターが当たったらやろうと思って、ストックしてあったネタなんじゃないですか。

 「政」をねえー、みっちゃんがやったら、ものすごく面白かったと思うけどねー。もう月組にいないからね・・・。残念。
 「お勢」はなんか、いづるんっぽい(笑)いづるんやったら、上手いし面白そう。特別出演しないかな(笑)

 とにかくね。これなら、きりやんがやるのに不足ナシ!だよ!
 ひらひらウットリの宝塚ロマンスではないかもだけど、芝居としてはすごくグレード高いのを見られそうな気がするー!月組は脇も上手いしね。

 きりやんの、アツい関西人なんだけど、ちょっと冷めた視線もあるっぽい雰囲気、ピッタリだと思うよ??見たいよ、見たいよーーー!振り分けと配役も楽しみだー!

 「大坂侍」(司馬遼太郎/講談社文庫)→ココ(ヤフーブックス) 


近づいてきたぞ!

2006年12月19日 | 宝塚歌劇
地下鉄の駅の広告です。
見つけた時は嬉しくて駆け寄っちゃったー!

まずは中日新聞の前売り告知が出て、こういう地下鉄のちょっとした広告が出て、やがて中日ビルの入り口にポスターと大きな看板が出て…順を追ってだんだん「中日劇場公演が近づいてきた!」って実感できるのが嬉しい!今年は贔屓組の雪組だしね♪楽しみ~♪


ラインアップの話

2006年12月19日 | 宝塚歌劇

 いまごろラインアップの話なんですけどもー・・・。

 はああ。とはいえ、来年後半はわたし、見られるかどうかわからんのですわね・・・。
 というのは、いわゆる「結婚」とゆーのをすることになっておりまして。結婚というのがどんなものか、やってみないとわかりませんけど、朝6時に家を出て夜中11時まで帰ってこない(なおかつお金のかかる)「ムラ行き」をどれぐらいできるものやら・・・。
 名古屋公演は見るだろうけど・・・あと、雪組の大劇場だけは何とか見るようにしたい!と思ってはいるけど、ちょっと自信がないのよねえ。彼氏に聞いてみればイイのかもしれないけど、彼氏の性格を鑑みるに、聞いたら負けな気がする・・・。「結婚してもたまには宝塚行っていいかなぁ?」って尋ねてしまったら、「常識で考えろ(そうたびたび行けると思うな)」って釘刺される気がするー!言われてしまったらかえって不利(?)だよね。

 はああー。エル・アルコンは見たいなぁっ(泣)
 地元ならねえー。ちょろっと安い席とかで見にいけるのに・・・。
 というわけで、宝塚もOSKも、名古屋公演がガンガン増えますように(祈願)

 このブログをどうするかは、まぁその時になったら考えます。

●大劇場 宙組
 ショーのタイトルが素晴らしすぎる!!
 「コズミック・フェスティバル 宙 FANTASISTA!」ですってえ!?(大爆笑)
 なんちゅー浮かれたタイトル!で、またタニちゃんはこういうカラ明るいタイトル、似合うなぁ(笑)キラキラしたタイトルに、タニちゃんなら負けないわ。うん、タニちゃんだからできる演目だ(笑)宇宙に王子が!王子が誕生しちゃうんでしょ(笑)ひとつ遠慮なく派手に頼みます、藤井先生!

 バレンシアの熱い花・・・ふーむ、これまた有名な作品ですな。スペインの話?解説に「復讐と恋」って書いてあるね。アツイ話なんだな。

●大劇場 月組
 ショーが先・・・なのかな。またえらい壮大なタイトルですな!遥か彼方YAMATOとはこれまた・・・。どんなんなのかなー。

 芝居は正塚先生!おおーー!いいじゃんいいじゃん!月組は正塚作品、似合いそう~。あさこちゃんもアダルトな男役だしね!しかし「マジシャンの憂鬱」・・・とな。マジシャンが事件を解決&恋愛をするー?マジシャンが事件解決っていうと、もう少女漫画FANとしては、アレしか思い浮かばないんですが・・・。

 「マジシャン」(高階良子/秋田文庫)→ココ

 この漫画に出てくる主人公も、まあ一応「ダンディ」の条件を備えてる気がするしー。いや、ストーリーはぜんぜん違うとおもうんですがね・・・。なんかパッとあの漫画思い出しちゃったよ。

●大劇場 花組
 ギャング!オサちゃん似合いそうー!
 令嬢!なんてあやねちゃんに似合う単語!
 小池先生ですかー。一本モノじゃないのね。ショーは一徳先生ね。
 芝居、ショーともにオーソドックスでイイねえ!

●大劇場 星組
 エル・アルコンーーーっ!(興奮)
 ショーは「蘭の星」。おおお!
 熱帯がどうとか書いてあるぞ。アツいショーになりそうだなあっ。
 名前に入ってるからってわけじゃないけど、よく考えると「蘭」ってとうこちゃんによく似合う花だねー!存在感があって、上品で、絢爛なカンジがね!とうこちゃんが蘭の精とか、蘭の女王とかをやるのかな(空想)

●ダルレークの恋
 おおおーーー。有名な作品ですよねっ!?(どんな内容かは知らんけど)
 見てみたーーーい!しかぁし!行けそうな会場がないぞ!(がっくり)

●あさきゆめみし
 源氏物語ね。あさきゆめみし・・・遠い昔に、友人Rがビデオ貸してくれたと思うんだけど、当時は超初心者だったのでさらっと見たもんで、よく覚えてないな。あれは草野先生の作品だったのか・・・!

●大坂侍
 出た!石田作品!(大熱狂)
 てゆーか、来年は大劇場の石田作品はないのですかっ!?そーか・・・。まあ、見られないと悔しいからいいけど・・・(心狭い)
 わたしねえー。ほんっとに石田作品がめちゃくちゃ大好きなんですよ。見れば見るほど大好きなんですよー!
 しかし石田先生・・・大劇場は団体のお客さんがいるし、そーゆー初心者に混ざって「アハハ」と笑うのが好きなわたしではありますけれども・・・バウは・・・バウでまで大衆娯楽路線でイイんですかっ!?(笑)そりゃ、きりやんが演れば、ものすごーーーく上手くて面白いだろうけどぉ・・・。石田贔屓だけに、心配になっちゃうなぁっ。バウは基本的に「ヅカファン」が見るんだから、カッコよく華やかに頼みますよぅ・・・って、もう遅いか(笑)けったいな、だもんね。
 しかしこれ、めちゃくちゃ面白そうぢゃないですか!「超個性的な登場人物、大坂人のパワーが爆発する痛快・娯楽時代劇」だってよ?おおおおおーーー!痛快な気分になりたいわっ。見たいな、これ。5月ですか?うーむ。脳内「行きたいリスト」にメモメモ。

●舞姫
 ま、舞姫・・・。そりゃ、そこはかとなくお耽美で、宝塚でやるにはピッタリだけど・・・。景子先生ってのが心配だなあっ。「愛する女性と自分のアイデンティティーとの板ばさみの中」って、もうこの解説の一文で心配になっちゃったよっ。そういう話でしたっけ、舞姫?(ちょっとだけズレてるような・・・)宝塚アレンジのために、そういう解釈にしてます!ってことですかね??みわっち主演おめでとー!