etceterakoの勝手にエトセトラ

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「小林一三は小説家志望で、新聞に小説を連載したこともあるらしい!」 79へぇ

2006年09月03日 | レヴューのトリビア

「小林一三は小説家志望で、新聞に小説を連載したこともあるらしい!」 79へえ!

「日本財界人物全集第5巻 小林一三
」(三宅晴輝/東洋書館)より
 
※初版は昭和29年7月5日。同年の7月30日にはすでに4版だから、よく売れた本なんでしょうね。トーゼン絶版です。当時の定価は290円。

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 小林一三、若いころは「文学青年」だったそうな。慶應に通っていた時分には、寮の機関雑誌の主筆(編集長みたいなもん?)もやっとったらしい。
 で、最初はマジメな学生だったんだけど、だんだん勉強がイヤになってきて、「芝居や軟文学」に凝りだしたとのこと。な、軟文学・・・。大衆小説ってこと?昭和29年の本とはいえ、古い表現だなぁ。

 で、明治23年(一三18歳)のとき、郷里の山梨日日新聞に、小説を連載したのだそうですよ。タイトルは「練■痕」(ごめん、漢字が変換できない。■のところには、糸がふたつ並ぶ漢字が入ります)、ペンネームは「靄渓学人」だって。(タイトルもペンネームも読めんっ)

 内容は新聞で読んだ殺人事件に材をとったもので、コレを読んだ警察が「(ただの小説じゃなくて)実は何かあの事件にかかわりがあるんじゃないのか、キミ!」みたいな感じでですね、一三を呼び出して取り調べをしたのだそうな。学校が一三の身分証明をして、一三も「ただの空想ですってば!」と説明したんだけど、けっきょく「警察がうるさい」のを理由に、新聞社では連載を9回で打ち切ったらしいです。

 補足トリビア:小林一三は小説を連載したものの、9回で打ち切られてしまった。

●参考●
 連載小説の内容。
 レニス嬢と大森の恋愛を喜ばないレニス宣教師が、何者かに殺される。レニス夫人は大森を犯人じゃないかと疑って、やがて大森は警察に連行される。

 冒頭の文章が載ってます。
「レニス嬢は少しく笑を漏らして薔薇花を弄せるのみ、嬢の笑は真に花の笑に異ならず、花の笑を眺めて楽しげに笑ひ居るは大森安雄なり」
 
・・・あ、甘ったるい。そしてちょっと少女趣味??まぁ、こんだけで判断するのはアレですが、なんか宝塚歌劇のロマンチックに通じるものがあるような・・・。
 

愛するには短すぎる、ネオ・ダンディズムを雑談する

2006年09月03日 | 宝塚歌劇

 今日はキャストの話ね。

 まず、わたるくん。
 ううーん、なんてカッコイイんだ、わたるくん!!フェルゼンをやってから、ますます「白い役」が似合うようになったよね。役も的確に造形してましたねー。「すこし気が弱いけど、人の良い青年」ってキャラクター、わたるくんの明るいおおらかな個性にあって、ものすごくかっこよかったですね。とうこちゃんとの芝居もよかった!
 いいトコロにお邪魔?な執事が来るくだりで、「ああー!」って、体をうしろにそらせた姿がすごいツボだった(笑) 困ってしまった様子を、からだで表現しとったな、あそこは。わたるくん、身体が大きいから、背中をそらせる様子がまたスケール大きいのね!
 そして、わたるくんの丁寧なダンス!!ソロのダンスとか、すごく丁寧で心がこもっていて、ほんとうに素敵。まぁ、これはわたしの単なる感慨なのかもしれないけどサ。わたるくんの男役(の背中)には、新専科での経験が背負われている感じがして、力強いうしろ姿が本当にカッコイイと思うの。
 わたるくんの集大成、みせていただきました。
 このたびはご卒業、心よりおめでとうございます。

 次、とうこちゃん。
 ううううう上手いーーーー!
 コメディの部分は、とうこちゃんとマヤさんに負うところが大きいね、今回の芝居は。脚本がもともと笑えるように作ってありますが、「あー、ここは笑いドコロだ」って頭でわかるより早く、トウコちゃんの芝居がキチッと笑わせてくれます。心から笑える、説得力のあるコメディだなぁ。
 専科のマヤさんは脇だけど、メインキャストでスター級のとうこちゃんがあれだけ芝居がデキるっていうのは・・・舞台が面白くなるね。ココに欲しいな、というところに、ズドンと笑えるセリフがジャストミートで入ってきますからねー。
 アンソニー役、役の造形がクリアでしたねー。正塚先生の芝居意図を、キチッと押さえていたのでは?うまく自由人を演じてましたね。アンソニーはいいかげんな男に見えるんだけども、どこか憎めなくて、ちゃんとカッコイイんですよね。わたるくんフレッドとブランデーを酌み交わすところとか、「男の美学!」って感じだったなー。
 ショーのお歌も、もちろん大活躍。セリフも歌もだけど、声がのびやかなのがイイよね!

 となみちゃん。
 なんだか大人っぽくなったねー。(マリー・アントワネットで母の役をしたから??)大人の女性でしたね、今回の役は。トップ娘役としての存在の仕方とかも、板についてきましたね、本当に。
 で、特筆したいのは、衣装の似合いっぷり!!
 踊り子らしいドレスもあれば、フツーの現代女性っぽいスーツもあるんだけど、どれも似合う!どれもきれい!どれもかわいいー!(特に水色のドレスは華やかで目を引いたねー)ショーで着るシンプルな衣装も、となみちゃんが着れば、ハッとするほどきれいなのね。もともと持ってる容姿の良さもあるけど、寄り添い型の愛らしい雰囲気が、娘役らしい美しさを際立たせている気がします。
 雪組に帰ってきてくれるのを、楽しみにしているよー!

 しいちゃん。
 ありえないぐらい、船長さんの衣装が似合っている!ちょーカッコイイ!白手袋がステキ!(うっとり)制服姿が、キマってたねー。船内トラブルで困っちゃう船長だけど、人のよさがのぞく役造形で、魅力的でしたねー。あんな船長が船内にいたら、ご婦人方が殺到だよ・・・。

 とよこちゃん。
 ジェローデル以来、すっかりとよこちゃんの個性にハマり気味のわたし(笑)
 今回は、手を出した女が自殺しようとするのを、懇願して止めるプロデューサーの男。ドアにすがりついて、女(うめちゃん)に「頼む、死ぬなぁ!」みたいに叫ぶうしろ姿に、すっかり胸キュン!とよこちゃんの芝居って、なにか味があるんだよねえ。好きなんだよねえー。うめちゃん、スリット入りの服で悩殺でしたね。

 ちえちゃん。
 存在感が星組男役!となみちゃんに言い寄る様子も、男役として存在感があるだけに、コワイんですねー。こんな男に言い寄られたら、こわいし、そりゃイヤだろう・・・。ショーのちえちゃんのダンスはかっこいいね。

 マヤさん。
 いついもながら、軽妙なセリフまわしで、出てくるだけでほっこりうれしくなりますね。マヤさんのコメディはイイなぁ。

 後半に、ドロボーの正体を暴く場面で、乗客が体操してるところあったじゃないですか。「はい、ぞうさんの動きー」とか「波の動きー」とか。あそこの場面に、ホレました!体操してるだけなのに、なんでみんなそんなにカッコイイんだ!!

 群舞のパワー、すごかったですねー。
 A席で見てたんですけど、なんかいつもより舞台を近く感じましたよ・・・。ココはS席だっけ!?みたいな。星組の濃さとエネルギーってすごい・・・。

 それから、「おぅぅら!(←「ら」は巻き舌)」とかの、踊りながらの掛け声にもびびりました。みんな、すごい自信をもって堂々と掛け声を叫んでおる!ひゃー、かっこいー!

 払ったチケット代以上に堪能できる2本立てでございました。帰ったら疲れてバタンキューだったよ。見るほうもエネルギー使ったなー。