【そ】

　“ヨナのしるし”　と、いうのは旧約聖書のヨナ書に書いてある奇跡のことです。
　いちばん有名なのは、神の命令に背いて逃げたヨナが、嵐を静めるために海に投げ込まれ、三日間魚の腹の中にいて出てきた、という話です。
　次ぎの奇跡は、一晩でできた陽射しをさえぎる植物が虫のひと噛みでたちまち枯れました。そのため、再び焼けるような陽射しが戻り、ヨナが神に文句を言った、という話です。この奇跡を通して神はヨナに人が滅びから救われることの重要さを教えています。
　さらに言えば、ヨナの 警告(40日後にこの都市は滅亡するという預言)によって、ニネベという大きな古代都市の人々が、王を初めとして、悔い改めた。そのため、ヨナの預言が結果的に外れた、というのも奇跡的な出来事です。
　【ファリサイ派とサドカイ派の人々が来て、イエスを試そうとして、天からのしるしを見せてほしいと願った。イエスはお答えになった。「あなたたちは、夕方には『夕焼けだから、晴れだ』と言い、朝には『朝焼けで雲が低いから、今日は嵐だ』と言う。このように空模様を見分けることは知っているのに、時代のしるしは見ることができないのか。よこしまで神に背いた時代の者たちはしるしを欲しがるが、ヨナのしるしのほかには、しるしは与えられない。」そして、イエスは彼らを後に残して立ち去られた。】

【せ】

　“門限”という言葉がありますが、昨今、門限をきっちり決めている厳格な家庭も少ないのではないかと思います。“頑固オヤジ”と“黒髪美人”と“門限”、この三つは、日本国における絶滅危惧種(レッドデータブック入り)と言うべきか？。
　女子大の寮などは、ちゃんと門限があるのかもしれません。男子禁制で管理人さんが門限時間の管理や来訪者のチェックをするんでしょうね。数年前、女子高文化祭の日に、「ふだんは父兄や教師のほかの男性は入れませんよ。」と、言われたことがありました。
　【イエスは町や村を巡って教えながら、エルサレムへ向かって進んでおられた。すると、「主よ、救われる者は少ないのでしょうか」と言う人がいた。イエスは一同に言われた。「狭い戸口から入るように努めなさい。言っておくが、入ろうとしても入れない人が多いのだ。家の主人が立ち上がって、戸を閉めてしまってからでは、あなたがたが外に立って戸をたたき、『御主人様、開けてください』と言っても、『お前たちがどこの者か知らない』という答えが返ってくるだけである。そのとき、あなたがたは、『御一緒に食べたり飲んだりしましたし、また、わたしたちの広場でお教えを受けたのです』と言いだすだろう。しかし主人は、『お前たちがどこの者か知らない。不義を行う者ども、皆わたしから立ち去れ』と言うだろう。】

【す】

　上着を脱いで腰手ぬぐい、一見、用務員のおじさん風で、校庭の庭いじりを日課にしていた校長先生がいたのを思い出します。足を洗う姿をマークにした病院があります。「医者が、患者を愛し仕える」という、意味と意志を現したマークです。
　“先生”と呼ばれる人が、格好を気にもせず、汚れ仕事をしてくれるのは、恐れ多いけれど、実は感激するほどうれしいことです。
　【イエスは、父がすべてを御自分の手にゆだねられたこと、また、御自分が神のもとから来て、神のもとに帰ろうとしていることを悟り、食事の席から立ち上がって上着を脱ぎ、手ぬぐいを取って腰にまとわれた。それから、たらいに水をくんで弟子たちの足を洗い、腰にまとった手ぬぐいでふき始められた。シモン・ペトロのところに来ると、ペトロは、「主よ、あなたがわたしの足を洗ってくださるのですか」と言った。イエスは答えて、「わたしのしていることは、今あなたには分かるまいが、後で、分かるようになる」と言われた。ペトロが、「わたしの足など、決して洗わないでください」と言うと、イエスは、「もしわたしがあなたを洗わないなら、あなたはわたしと何のかかわりもないことになる」と答えられた。そこでシモン・ペトロが言った。「主よ、足だけでなく、手も頭も。」イエスは言われた。「既に体を洗った者は、全身清いのだから、足だけ洗えばよい。あなたがたは清いのだが、皆が清いわけではない。」】

【し】

　アドバイスの言葉という真珠があります。
　受け取る私がいます。私は、いつも人間であるとは限りません。腹を満たす餌が欲しいだけの豚の時、真珠(アドバイス)は、私をいじめる石ころ(誹謗中傷)となんらかわりません。私が人間であって人の話に傾聴できる余裕がある時、投げられた真珠(アドバイス)を石ころ(誹謗中傷)峻別し、真珠のみ拾い上げて自らの宝とすることができます。
　投げる私がいます。受け取る側が、どう聞くか、さらに言えば何を期待して会話しているか、または手紙をよんでいるか、見極める力が必要です。聞く側、読む側、が心地よい言葉を聞きたいだけの豚には、真珠(アドバイス)は投げて与えません。真珠と石ころを区別する力がある人間には、折にかなった真珠(アドバイス)を投げてやっても良いでしょう。
　さらに言えば、私は果たして、投げ与える真珠(アドバイス)をどこから入手するのか。人間にしろ豚にしろ、投げてやるべき真珠はどうしたら私の手元にあるようになるのか。これはこのブログの【は】の札の時に分るようになる予定です。3ヶ月くらい先になります。お待たせして申しわけありませんが、気長にお待ちください。
　【神聖なものを犬に与えてはならず、また、真珠を豚に投げてはならない。それを足で踏みにじり、向き直ってあなたがたにかみついてくるだろう。】

【さ】

　行列のできる○○屋さん。先に並んでいたのに、後ろに並んだ人と順序が入れ替わったらひと悶着ありますよね。
　でも、逆転の展開のスポーツ中継は、盛り上がります。逆転本塁打にファン総立ちのスタジアム。お正月の駅伝でのごぼう抜き…。兎と亀、醜いあひるの子、これらのお話も逆転劇です。
　ゴール前で力尽きる選手がある一方で、ラストスパートで脚光を浴びるアスリートあり。あなたのゴール地点はどこですか？。それはいつ頃？。百メートル走者と、ハードル走者、マラソン走者、それぞれ、走法、呼吸法、練習方法、栄養バランスの留意点など、違うはずです。隣の一万メートル走者をまねして、１００メートル走者は走らないでしょう。自分のレースを走りましょう。
　【すると、ペトロがイエスに言った。「このとおり、わたしたちは何もかも捨ててあなたに従って参りました。では、わたしたちは何をいただけるのでしょうか。」イエスは一同に言われた。「はっきり言っておく。新しい世界になり、人の子が栄光の座に座るとき、あなたがたも、わたしに従って来たのだから、十二の座に座ってイスラエルの十二部族を治めることになる。わたしの名のために、家、兄弟、姉妹、父、母、子供、畑を捨てた者は皆、その百倍もの報いを受け、永遠の命を受け継ぐ。しかし、先にいる多くの者が後になり、後にいる多くの者が先になる。」】