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**アカシアの木蔭で**

流れていく時間と逆らわずに流れていく自分を、ゆっくりペースで書いて行こうと思います

休みたいのね?

2005年04月11日 | 病棟
土曜日はね、午後から褥創の講義を聴きに行く為に、スタッフが手薄になりました。
なんと看護婦は病棟一人、外来に婦長さん一人!!!
重症者を抱えているとはいえ荒れていないので、あやちゃんの助けを借りて
なんとか二時半を迎えました。
さあ、最後の山場!ここから五時の申し送りまでは忙しいのです。
・・・検温の再検、おむつ交換、体交、経管栄養の準備とつなぎ
   明日の点滴の用意、看護記録、日勤最後の指示受けと報告、
   退院が二名いたのでカルテをまとめて手続きして、ベッドメイク・・・・

そ~れ!!と掛け声かけたところに、先生が
 「今からかえさんのマーゲンチューブ入れて、ついでに造影もやろうかなあ・・」

( 先生、簡単に言ってくれるけど、
  かえさん状態悪くてストレッチャーがやっとなんですけど。
  ガストロ飲ませてから一時間毎にレントゲン撮りにいくのは難しい。
  それに今から撮り始めたら 三回目には日勤終わってるよ~ )

外来の婦長さんが見かねて手伝いに入ってくれました。
「勿論、マーゲンは先生が入れてくださるんですよね?」と一発先制攻撃。
なかなか入らなくて 時間がどんどん過ぎていきます。
もう婦長もわたしも 無言の圧力かけまくり。
移動は負担が大きいので、レントゲン室でバイタル取りながら
次の撮影まで待機です。・・・ああ、ウンチのにおいもしてきたよ・・
「小腸までの動きは悪くないようだから、撮影はこれでいい」
と言われたのは4時半。
残りの仕事の量にうんざりしていたら
今度は「 入院一人 今から入れようと思うんだけど・・・」
遠慮なく「明日じゃだめですか?」と嫌な顔しました。
そんなに緊急性はなさそうだし。
でも院長、歯切れが悪いのよ。
押し切られて5時五分前に患者さん到着。
・・・ああ、アナムネ、指示受け、食事の手続き、ルート確保に採血・・・

ね、ね、どうして入院いれたと思う?
今日の往診で 心配なので明日も往診に来ていただけますね?と念を押されたからなのよ!!
明日はどうやら休みたかったらしくて、ダメと言えない代わりに入院させちゃった。
往診だけは 代診の先生に行って貰う訳にはいかないもんね。
もう!!もっとスタッフを大事にしてよ!!!
辞めたくなっちゃうじゃない!!





うんとこしょ どっこいしょ♪

2005年04月04日 | 病棟
昨日は いきなり春を飛び越したように 暖かい一日でした。
エネルギーを持て余す子供たちとピーターを連れて
自然公園に散歩に出かけました。
桜の枝々は うっすらとピンク色の靄がかかっていますが、
まだまだ開花には時間がかかりそうですよ。
その代わりに 桜の足元にぐんと背伸びをしているつくしを見つけました。
まるで てくてく行進をしているように 仲良く並んで みっつ よっつ いつつ・・。

(ああっ、ハルさんが呼んだのかもしれない) そう思いました。


一昨日のことです。
経管栄養を温めていたら 小さな声が聞こえてきました。

「・・・とんとんとん、とんとんとん、
 うんとこしょ どっこいしょ、
 よっこいしょったらよっこいしょ
 とんとんとん、とんとんとん、
 もひとつおまけにどっこいしょ・・・」

ハルさんが 羽根布団を丸め、げんこつでとんとん叩いているのです。
まるで歌うような節をつけ、うえの呪文を唱えながら
とんとん、とんとん。
布団の端から端までたたくと、また最初から。
その真剣な姿が まるで昔話のようで・・。

「とんとんとん、とんとんとん
 うんとこしょ どっこいしょ」

背後から 声がしました。あやちゃんでした。
ハルさんは ちらりとこちらを見ましたが、
すぐに自分の世界の仕事に戻りました。
「あたしたち、いっつもいいシーンにあたるよねぇ」

ハルさんが布団を叩くたびに 
地球のどこかで つくしんぼがぴょんと飛び出した、
そんな気がしたのでした。


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こぶたさん版病棟の怪談

2005年04月03日 | 病棟
こぶたさんからも病棟の怪談の体験がコメントされました。
紹介します。


「こんばんわ。
  私にも、怖い体験がありますよー。
  一人しかいないはずの4人部屋の部屋回りに行ったときに、
  ついているはずのない外泊者のテレビがついていた-。
  何でだ-。
  その場は冷静になって積め所まで戻り、
  夜勤者全員に事実を確認してから、思い存分怖がったのでした。
  もちろんその晩のその部屋の部屋回りは2人で行ったことは間違いない! 」

病院に勤めていると怖い体験をたくさんします。
なんとか現実的な理由を見つけようとするんだけど
ダメなことも多い。
やっぱり あの世 は存在するのかもしれない。


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拙者は・・・

2005年04月02日 | 病棟
りうさん、今日はなんだかふわふわしてる。
会話が返ってこない。
名前を聞いても、うわの空・・・。

痺れを切らして、あやちゃんが訊いた。
「そなた、名を名乗れぃ!」
りうさん、力いっぱい答えた。
「大和田村の りう!」

そのあと、照れくさそうに へへへっっと笑った。
りうさん、時代劇みたいでかっこ良かったよ♪
大好きよ♪

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怪談 閉まった鍵

2005年03月28日 | 病棟
それは先週末に 起こりました。

多世さんについている付き添いさんが 
清拭に使ったタオルと枕を干そうとベランダに出ました。
田世さんが寒くないように すぐに窓を閉めました。
干し終わって部屋に戻ろうとしたら 中から鍵がかかっている!!
多世さんはベッドから起き上がれないし
ベッドは窓から離れている。
誰も部屋に入ってきていない。
鍵は昔式の耳のような形のもの、何かの拍子に閉まるようなものではない・・・。
付き添いさん、ぞっとしながら助けを求めてベランダ沿いに部屋を渡り歩きました。
けれども どの窓にも鍵がかかっている上、
患者さんは皆意識の無い方ばかり。
こんなときに限って 看護婦の姿も見当たらない。
冷たい風の中 ベランダに閉じ込められた付き添いさんは
「誰か気付いて~!!」と
半泣きで窓に張り付いていたのです。
部屋に入ってすぐに その姿が目に飛び込んできた時には
思わず「わあああああっ!!!」と叫んでしまったよ。
何でそんなところに・・・・・って。
でも事情を聞いて もっとぞっとしました。

いったい誰が鍵を・・・?

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発表が終わりました

2005年03月26日 | 病棟
やっと症例発表が終わりました。
この歳になってのレポート書きは キツイ・・・。
ここ数日、3,4時間しか寝られなくて
昨日は眠さのあまり 新聞の同じ行を何度も読んでたり
ご飯食べながら 寝てたり。
「ママ、半分足があの世に入ってるかも・・・」
なんて、子供にからかわれてしまいました。

テーマは「脳梗塞後の摂食リハビリテーション」。
こんな小さな病院で、
それも厨房・助手・事務さんまで相手の発表ですから
難しい内容ではありません。
でも、小さな病院だからこそ、協力体制が密なので
みんなが分かっていることがとても大きな力になります。
知識は みんなで共有、です。

今回も 厨房さんからは
患者さん一人一人の食事の摂取状況に合わせた 
おかずの刻み方の質問が来ました。
助手さんからは 嚥下を促す方法とむせりの対処。
自分でも なんとなく進めていた「食べさせること」が
段階を踏んで理解できたので
大変でも やりがいがありました。

次のテーマは 何かな?

レンタルじゃん!!

2005年03月20日 | 病棟
内視鏡の機械を洗浄するのも看護婦の仕事ですが
とても神経を使います。
特に先のレンズとバルン部分はぶつけてはいけないと
きつく言われています。
「ここ 壊したら200万だからね!」なんて嫌味な院長!

でも知っちゃったもんね~~!
これ レンタルじゃん!
その上 ちゃんと修理保険だって入ってる。
「壊したら一年タダ働きだよ!!」って、どーいうこと?

・・・・足は肩幅に開き 片手は腰に。
    もう片方の手で内視鏡を持って 頭上で鞭のように振り回し
    「水抜き してます」って言うんだ・・・・

洗いながら 思わず妄想にはしっちゃったよ。

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八つ当たり

2005年03月19日 | 病棟
・・・う~~~ん、つまらな~~い・・・

外来に婦長候補の看護婦さんがやってきました。
先生は はっきりしない上にわがままな坊(ボンボン)。
けれど、個人医院では院長=雇用者。
(おのれ~!!)と思っても 誰も言わなかったのです。

それがね、面白いことになったんです。
婦長候補として採用されたOさんは、国立病院で主任を務めた人で
医者は同僚でしかなかった。
だから、なんの遠慮もなく思ったことを口にするのです。
「・・先生、そんなこと聞いてません!勝手に作り話しないで下さい!!」
今までいくら先生が間違ったことを言っても 面と向かっていった人はいません。
いっつも(おのれ!)(あほう!)と 罵りのことばを飲み込んでいたのです。
痛快、痛快!!いまこそ 現状を思い知れ!!!

・・・ぐらいにおもっていたのが、院長なりにストレスが貯まるんですね。
Oさんのミスは ダブルチェックをしなかったという理由で
今までいたスタッフのミスと言うことになったのです。

馬鹿~~!!阿呆~~!!

これがどちらに向けられたものかは、ご想像ください・・・。


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赤ちゃん返り

2005年03月16日 | 病棟
いつも毒舌のおばあちゃま。
オムツ替えていると 時にはつねったりぶったりしてくるの。
「馬鹿あま!あっちいって!」なんて 気持ちをぶつけてくるけれど、
時々昔のことを話してくれる。
 「旦那に逃げられて 一人で子供を育てたよ。
  男の子は生まれなくて 女の子ばかり。」
苦労したんだねと言うと こくんと頷いてタオルケットにもぐってしまう。
顔を出すと またいつもの毒舌開始!

そんなおばあちゃまがね、昨日は赤ちゃん返りしました。
看護婦さ~ん、看護婦さ~んと呼ばれていくと
「・・・どこにいってたの?抱っこしてあっちに連れていって」
「行かないで ここにいてよ。肩もんで・・・」
手を握ったまま 甘えてきます。
なんだか泣き出しそうな表情で 子供みたいに。
「あんな顔されると 切ないねえ。いつもの毒舌のほうがいいねえ」
みんなで そう話しました。


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・・・に オイラックス♪

2005年03月14日 | 病棟
意識の無い患者さんが ぼりぼり ぼりぼり ちんたまちゃんを掻く。
手を押さえても 身悶えする様に何とかちんたまちゃんに手を伸ばす。
そこで見つけたのがオイラックス軟膏。

「いいもの見~つけたっ♪」
「ね、ね、これさ、♪インキン・田虫にオイラックス♪ってやつだよね!」

・・・一呼吸おいてみんな大爆笑!!

「ひ~っひっひっ(笑)、♪湿疹・かゆみにオイラックス♪だってば!!!」

・・・似てるよねえ?同じに聞こえるよねえ?・・って無理?

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