登山シーズン終了の富士山。
登山道は閉鎖(通行止)となって、来年7月までは登山が出来ない?わけではありませんが、通行止登山道への入山には登山計画書をということで、富士宮で提出。
計画では七合四勺までの予定でありましたが、宝永山の雨と空気の薄さが効き、御殿場下山道の下り六合で断念となりました。
富士宮五合目のトイレとともに雲海を失礼いたします。
この場所からは静岡県内レピーターのうち焼津・島田・浜松が良好に入感!! 2400mのロケーションは最高ですが、空気の薄さで私は今一。 30分以上五合目に滞留していましたが、これより先の空気の薄さに対する不安は払しょくできず。
伊豆の国・裾野は若干向きが悪く、アクセスは可能ですが、安定度は今一歩です。
富士宮の時点では天気は良好でしたが、2000m付近に雲が発生してきましたので、これから先は悪天になるであろうことは、容易に想像できました。 (富士宮)六合目までは地図では20分でしたが、空気の薄さになかなか慣れず30分程度。
富士宮登山道から離れ宝永火口へ。 右手は急斜面。 いくらでも滑落しそうな斜面も、雄大な景色。 この辺りに空中線を立てると、0.1Wでも紀伊半島まで飛びそうな雰囲気です。
宝永第二火口で休憩中。 すり鉢の中ですが良く飛びます。
駿河湾からですと富士山と宝永山の位置関係がわかります。 このロケですので浜松もRS59です。
ログでは宝永第二火口は2436m。 宝永山は2702m(公称2693mで誤差10m程度)となり、標高差約270m。 すり鉢を一気に登りますのできついこと!! わたしがきつい最大の理由は空気が薄いので、いわゆる不完全燃焼状態。 何度となく酸素の燃料切れによる停止を繰り返しながら登った先は・・・
完全に雲の中へ。 富士宮で予測通りの天候となりましたが、第一の目的は達成。 この数分後に激しい雨のお見舞いとなり、3050mはこの天候により断念。 すでに30分も遅れていましたので、仕方がありません。 地表の2/3の薄さが、ここまで覿面に出るとは思いもしませんでした。 ここまでを標準時間で到達できなければ、プリンスルートでの富士山頂到達はありえないこともわかりましたので、当面の目標は宝永山の標準時間内到達と宝永の登り技術の獲得。
宝永山からは1エリアレピーターのアクセスエリアになりますが、このあたりでは堂平はノーメリット。 浜町も残念ながらアクセスできませんでした。 なお、-シフトレピーターは1・2エリアのダブルアクセス以上となりますので、使用不能となるレピーターが大半となると思います。 よってお使いの際は+シフトレピーターをお薦めします。
非常に分かりづらいプリンスルートと御殿場下り登山道の合流(御殿場下り六合目)。 本日の最高到達点(ID-51で2777m)。 予定していた最高到達地点まで誤差を含め計算すると、約240mでしたので、スローペースで登れば到達可能でしたが、山頂から下山された方の話をまとめると、宝永山時点で断念したこと、これ以上には進まずが正解であったと思われます。
宝永山山頂と雲海ですが、この場所からの無線も格別なものです。 富士登山で1エリアのレピーターを拝借するなんて思いもしないことでしたが、これから先の御殿場登山道は地獄絵図に例えると無間地獄となりますので、i-gateのある電機大レピーターがある程度までダイレクトでアクセスできるのは、非常にありがたいことです。
雲の外であれば山頂まで見えますが・・・
(まさしく無間地獄一歩手前)ということで、これから先しばらくの間は延々と続く単調な状態。 単独山行初挑戦ではGPSがないと脇へそれてしまう程のルート。 おかげさまでCS-51で流し込んだGPSデータは大砂走りの下(次郎坊→大石茶屋)で有効活用! ID-51様々でした。
※ログデータを見ていただくと若干お解りいただけると思いますが、2150m付近では電機大はノーメリット。 そのかわり川越がアクセスできました。
(ID-51ログ「fujisan-log.txt」をダウンロードです。一部加工あり。)
御殿場ルートの醍醐味は「大砂走り」ですが、登山経験のない私にはハードルの高いルートでした。 ハイカットのトレッキングシューズの半分が砂礫にもぐり、膝をうまく使わないとやられてしまう。 それが延々と続く。 スキーの膝使いとストックの使い方を思い浮かべて、楽に下りられると思い込み、スキーの調子で勝手にやっていました。 (が、この先のお茶屋さんでの会話の中で、それが実は正解であることが。)
延々と一時間近くはやはりきつく、常に膝を気にしながら、かつところどころに休みを入れないと下までもちません。 ただし、次郎坊を越えると急に地面が硬くなり、今まで感じなかった背中の重みが一気にのしかかり、急に絶望感が沸き上がってきますので、なんと大砂走りは楽だったことがわかりました。 (慣れればノンストップで楽に下りられるルートなんだと思います。 しかし下山者は少なく私を抜き去ったのは4人で、しかも私のような下山者は見当たりませんでしたので、御殿場ルートはやはりハードルが高いのでしょう。)
軌跡の密集している左下は、宝永第二火口です。
今回は目の前の3050mも届かなく、シンプレックスも試せなかった。 と、非常に残念だらけでありましたが、宝永の山頂からレピーターもアクセスできましたし、なんとか登れましたので十分な結果です。
※ある方の登山経験をつづったホームページと、御殿場五合目上のお茶屋(休業中)で聞いた話によりますと、富士宮→宝永→御殿場登山道→山頂(プリンスルート)のうち、宝永第二火口→宝永は山頂登山の中で一番きついとのことでした。 お茶屋さんでの談では、初めての登山(しかも単独)で、「宝永→御殿場を選択するのはすごいですね。」とのことでした。 十分な装備もしていましたので経験者に見えたようですが、実は高尾・大山で、しかも遊び程度の勘違い経験しかない、なおかつ富士山は初で、単独であることをお話ししてまいりました。
いあや間違いなくきつかったですし、運動不足ですし! 皇太子さまは適度に運動しているし、私はメタリックボディではなくメタボリックですし、その差は歴然です。 運動は適度にしましょう(私宛)。 そして痩せましょう(これも私宛)。 そうすれば高尾6号路を再び21分で登れるかもしれない。
ID‐51のGPSと自動応答に助けられた登山でありました。
無線で応答いただきました皆様、APRSで追っていただきました皆様、ありがとうございました。
ちなみに私の奥さんからは3050m打ち切りのあおりと台風で早く帰ってくる羽目になり、結局は登るためだけに御殿場へ行っただけだ。 どこにも行けなかったじゃないのと言われました。
だからIC-DPR3を渡しておきたかったのに。