2919年11月30日、相模鉄道と東日本旅客鉄道が鉄路でつながり、海老名市・大和市・横浜市瀬谷区・旭区から都区内への別ルートの完成。
実際に乗ってみましたが、小田急で直行するより東海道貨物線経由が体感的に早い印象ではあるも、私自身今の小田急の快速急行はほぼ利用しないので、体の感覚は相模大野で分割・連結を行っていた頃の感覚のままなのかも(笑) 昭和48~50年ころの新宿⇔本厚木は車体の短い中型車で8両の急行に毎回泣かされ、5歳の我が身が本厚木までの約1時間立ちっぱなしだったのはいまだにトラウマ。 新百合ヶ丘・町田・本厚木からのロマンスカー利用が多いのはここに原因があります。
相模鉄道本線は、神奈川県厚木市の親戚宅へ行くのと併せ、横浜市旭区(三ツ境)にお住まいの祖母の友人宅へ立ち寄るため、昭和48年頃から多用していましたので、横浜~海老名は短時間の印象を小さいながらも持ち合わせており、小田急に比べ乗るのに苦にならない路線のひとつ。 海老名駅の改良工事中に大回りしないと小田急に乗り換えられなかった頃を時々思い出しますが、相鉄の小田急直通は残念ながら記憶になく。 昭和50年代後半の海老名駅前などガランとしていたのに、いまではビナウォークでにぎわっているはずが、昨日はなぜか寂れていた様子が気になります。
本線急行の止まることのない、いつも通過していた西谷からトンネル経由で東海道貨物線に接続するなど、鉄道ファン的には楽しい路線ですが、40数年前にはそんなことなど想像することできなく、時代の変化というか時の進行は恐ろしいですね。 乗れることはないだろうと上星川の先で見上げていた東海道貨物線のシェルター。 相鉄本線とは交差することはなかったものの、その線路に接続できたのは、横浜市の沿線の皆様にはよい出来事でしょうか。
この直通線ルート、JR区間はすべて貨物線で構成されているのは、インフラの有効活用という部分では、国鉄分割民営化がなければ考えられなかったことでしょう。 大阪の東海道・山陽本線の複々線を一例に。 複々線の外側線を今は新快速が終日運転されていますが、国鉄時代は内側線は鉄道管理局、外側線は国鉄本社とのことで、短距離・中距離区間の電車を外側線に走らせることは大変だったとのことです。 東京近辺には多くの貨物線が敷設されていますが、昭和61年3月の埼京線新宿延伸はセンセーショナル。 国鉄分割民営化間際だったというのもあるのでしょうか。 通ることがほぼ不可能であった山手貨物線に電車が走ることなんぞ。 今や武蔵野線から中央線に電車が走るくらいですからね。
直通線240M(海老名12:45発→新宿13:56着:相鉄線内6240レ各駅停車)
列車番号の設定は埼京線電車の運行(運用)番号式であると思っておりましたが、なんと中距離電車と同じMで。 相鉄線内の特急電車の列車番号の3100番台はJRでは100番台となるのでしょうか? 相鉄の千の位を取り除いて下3桁がJRの列車番号とは恐れ入りました。 1日12本の埼京線直通(新宿以遠)がありますが、ネット上の情報では段落となる新宿で列車番号から運行番号に変更されるらしいとのこと。 ATOSの処理はどのように行っているのでしょうか。
京浜東北線・山手線(品川~東京~田端)・横須賀線(東京~大船)・埼京線・湘南新宿ラインなど、線路名称と運転系統名称が一致しない路線が複数ありますが、この相鉄・JR直通線もそのひとつ。 案内上では新宿~大崎は埼京線とし、列車側の表示も便宜上で「JR埼京線直通」としているようですが、計12本の電車を除いて独立した運転系統なのですから、埼京線と銘打つのはいかがなものかというところでしっくりこず。 どうせですので羽沢横浜国大まで「埼京線」とくくってしまえば、湘南新宿ラインもうかばれることでしょう。
念のためにこの運転系統(相鉄・JR直通線)について。
新宿~渋谷~恵比寿~大崎 <山手線(山手貨物線)>
大崎~蛇窪(旧蛇窪信号場) <山手線・大崎支線>
蛇窪~西大井~武蔵小杉~新鶴見信号場(旧新鶴見操車場:御幸信号扱所) <東海道本線の品鶴線>
新鶴見信号場~鶴見 <品鶴線の貨物区間>
鶴見~(横浜羽沢)~羽沢横浜国大 <東海道本線の東海道貨物線>
※ということで、山手線と東海道本線を運転する系統の電車。
他方で埼京線は、
大崎~恵比寿~渋谷~新宿~池袋 <山手線>
池袋~赤羽 <赤羽線>
赤羽~武蔵浦和~大宮 <東北本線の通勤別線>
※ということで、埼京線という線路名はないのは、鉄道ファンの知るところで、埼京線の隣の東北新幹線も「東北本線」。 旅客営業規則で複雑になっている赤羽~大宮の理由がここにあり。
直通線が運転されている品鶴線・東海道貨物線は、平成11年6月19日の東海道線架線事故で、この事故を発端にJR東日本の東京圏輸送管理システム(ATOS)設置区間の横須賀線(品鶴線)に、品川から御幸までATOS未設置の東海道線電車を迂回させたことにより、房総各線全体へ輸送障害が波及したのではという理由から、JR東と労働組合の団体交渉に発展したという経緯のある区間です(2003年7月30日の日刊動労千葉新聞 No.5272より)。 これより前の平成9年にも品川~平塚間を東海道線電車が迂回し品川駅が輻輳したこともありました。 原因は大船~藤沢間で建築中建物の足場が東海道本線旅客線下りの送電線に倒れこんだこと。 このときはトンネル・シェルターで外が見えない中を113系で爆走となり、東海道貨物線で50分ほど平塚まで無停車でしたので混雑時間帯で苦労(笑)
さらにさかのぼって平成5年2月14日だったとのことですが、横浜市保土ヶ谷区の不発弾処理でも東海道線の貨物線迂回と横須賀線の指導閉塞式での折り返し運転。 このときが東海道貨物線経由の東海道線電車の初乗車。 横須賀線上り線の指導閉塞運転での東戸塚行に乗車したような記憶も。
中高大生ならびに若い鉄道ファンの皆さん、今だけを知れば良いわけではありませんよ(笑)
池袋から新宿で乗り換えることなく海老名まで参りますとICで962円。 小田急経由で660円。 私の場合はロマンスカーが加わるので+570円。 JR経由のほうが安い。 横浜経由(JR)で963円。 Fライナー(メトロ・東急)経由で785円。 昨日の復路は西谷で快速横浜行きに乗換え、横浜から「S-TRAIN」にて石神井公園まで悠々乗車でしたのでさらに高くつくことに。
見慣れている外の状況ですが、東日本旅客鉄道のE233系電車から、海老名検車区を見るなどと。 そういえば隣の線路にも、別路線(常磐緩行線)のE233系がやってきますね。
埼京線・川越線との完全一体化があるのか。 このまま直通線独立で営業継続するのか。 次のダイヤ改正で何が起きるか・・・
12月2日追記
※12月2日に相鉄12000系が新宿より北側に入ったとの画像をいただき、ツイッターの963K大宮行相鉄12000系の情報から、
①海老名6:48発相鉄特急3126レ→直通線126M→新宿より4763K武蔵浦和行
②武蔵浦和8:30発862K各駅停車新宿行
③新宿9:08発963K各駅停車大宮行
というところまでは把握できましたが、大宮で足跡が途絶えましたので、川越車両センターへ入庫でしょうか。
結局のところ、相鉄12000系に無線信号システムATACSを搭載したことと川越線までに及んで試運転を行ったのは、運用変更が生じてこうなった時のためなのは明白ですね。 再来年3月のダイヤ改正で直通線を、埼京線の運用番号のK(各駅停車)・F(快速)・S(通勤快速)が走ることを期待しています(笑) 開通3日目で通勤新線区間まで入り込むのは少々早すぎでしょう。