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『夢みる太陽』第6巻/高野苺

2010-05-15 | 少女漫画
 
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大家さんと中川先生の姿を見て不安になってしまうしま奈。今は違うから心配するなと言われても、消えない不安。そんな時、しま奈は父と新しい母に、そろそろ帰ってこいと言われてしまう。
ずっとあの家で暮らせるわけじゃない、大家さんは自分に気をつかっているのかもしれないという不安。

大家さんに無理させてるんじゃないかと、自分で気付いていないだけでまだ先生のことが好きなんだと、別れを切り出してしまうしま奈。そして、あの家には戻らないまま春を迎え、2年生に進級する。新しく英語担当になった中川先生から聞かされる、3月22日が大家さんの誕生日だったという事実。

聞けば聞くほど、わからなくなってしまう大家さんの気持ち。しま奈が用意した即席の誕生日プレゼント「なんでもゆうこときいてあげます券」をその場で一枚使い、しま奈を抱きしめてから取り乱してしまう大家さん!
ようやくわかる、大家さんの気持ちがずっと読めなかった理由。大家さん自身、自分の気持ちをよくわかってないからだと。
「世界中で 1番好き!」と自分の言いたいことを言い、あとは大家さんから「好き」と言ってもらえるように頑張るだけだ。

「頑張る」という、マニュアルのない、具体的にどうすればいいのか分からない物に挑む姿がとてもいい。善は諦めようとしたけどムリだったと、真っ直ぐな気持ちをしま奈にぶつけてくる。
「たぶんこれからも しま奈の事好きだとか言っちゃうかもしんねぇけど 別に迷惑ならほっといてくれても全然いいから」
「おまえも頑張るなら 俺も頑張る!!」。
そして大家さんに頼み込んで5人でのキャンプ。しま奈と善、大家さん、朝陽、なぜか三浦さん。
1度目も2度目も遠慮した「キキキキス」をもう遠慮しねぇとしま奈に迫る大家さん。二人を邪魔する三浦さん。
「おまえみたいに女を良く思えないやつが あの子を大事にできると思えない」。
来ない大家さんを待っていたしま奈の前に現れた善が、大家さんはコテージにいると教えてくれる。協力してほしいとは言ったけど邪魔してほしいとは言ってないと、同情されるのは嫌いだと三浦さんに怒鳴りかかる善。
善はやっぱりすごい、大家さんはやっぱりひどいよと、コテージへ向かうしま奈。おまえを喜ばす事なんてしてなれないと突き放す大家さん、何もしてくれなくていい、好きでいられることだけですごく楽しい。「だからっ キっ キキキキスもっ」。



26TH DOOR扉カラー(『別冊 マーガレット』2009年12月号)


28TH DOORカラー扉(2010年2月号)


28TH DOOR見開きカラー。





お薦め度:★★★★☆
最初は宿を提供してくれただけのただのおじさんだった大家さんを好きになってしまってからのしま奈が一途でいい。
学校で毎日顔を合わせる、自分を大切にしてくれる善よりも、こんな隠し事ばかりのひねくれたオッサンを好きになってしまうという展開にきちんと説得力があるんですよね。しま奈は善を好きになっていればとっくに幸せになっているのによりによって大家さん! 困難な恋をするしま奈が報われてほしい。
あの家に住わせてもらう時に出された条件「夢を持て」「恋をしろ」というのは、大家さん自身も自分に言い聞かせていた言葉だったのでしょうか。




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