アルバニトハルネ紀年図書館

アルバニトハルネ紀年図書館は、漫画を無限に所蔵できる夢の図書館です。司書のWrlzは切手収集が趣味です。

mimi『Dear, こげんた』

2008-02-05 | Weblog
2002年5月、巨大掲示板「2ちゃんねる」の「動物嫌いな人」(今は名称が改められている)上で広島県の無職の男・松原潤27歳(犯行当時)が捨て猫を自宅で虐殺し、その様子を掲示板に累計5枚の写真入りで中継しながら晒すと云う凶悪極まりない犯行に及んだ。

下記のサイトに事件の全貌や関連事件の詳細が記されている。


現在は消去されているが、私がこの事件を知った当初はまだネット上に血塗れの子猫やCD-Rを首から吊らされた残虐な画像が残っていた(あまりにも酷い物であった)。

事件は話題を呼び、ナチス将官「ディルレヴァンガー」のHNで公開(中継)虐殺を行った犯人(判決が下る前は「被告」)に関する情報や法律論なども飛び交った。
動物を殺しても「器物破損」と云う罪にしかならない理不尽さや、「飼い主」が現れれば「窃盗」等の罪を加えることができる、そのような内容であった。
また同掲示板上で虐殺の中継模様を見ながら犯人を煽った、心ない2ちゃんねる住人の書き込みも大いに問題となった。
懲役6ヶ月執行猶予3年と云う判決は動物虐殺に於いては過去に例のないこともあり異例の重いものだったのだろうが、「命」を奪った者に対する処罰としては甘すぎる。
唯一評価できる点は、被告・松原潤に対して判決を下すにあたり「心神喪失」と云う、凶悪事件に於いて弁護側がお決まりのように持ち出す要素が斥けられたことであろう。
犯人は、ヒトが潜在的に持ち合わせている、小動物を「可愛い」と感じる感情の欠如した一種の「欠陥人間」と言うことができるが、虐殺の「中継」過程を見る限り彼が犯行時心神喪失状態であったとは考えられない。
人間として欠陥を持った犯人と言うことができるが、それ故に凶悪な犯行が許されたりしては断じてならない。

更にこの犯行は「自由な掲示板」と謳っている2ちゃんねるの存在について再考させられる小さな布石ともなったと思う。
言うまでもなく「自由」とは「無法を犯す権利」の同義語ではなく、「ここではあらゆる行為が許される」と感じる人間に本来の意味での「自由」や「権利」は存在しない。

無抵抗な動物を虐殺した犯人の心理など分からないし分かりたくもないが、「犯人は病気だった」と一蹴することに関しては私は反対だ。
それは「病気であれば犯罪が許されたり、罪が軽くなる」と云う悪習を定着させる温床となるからだ_

この事件のことが『Dear, こげんた』として本になっているのでよろしければお買い求め下さい。

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