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ミカゲ社 桃園奈々生
ただいま到着しました!
自分だって奈々生の役に立ちたいと身分差に嘆く、第二神使の瑞希のエピソードで幕開けする第7巻。
まだ人間社会に不慣れだからと学校にもお供させてもらえない瑞希が、テレビに映るKURAMAを見て、天狗である彼が何故16年間も人間と交わってこられたのか、その術を盗み見ようと、「僕も奈々生ちゃんに認めてもらうんだ」とお台場へ向かい、人間の毒気にやられてしまう。
神酒を作った瑞希が報われるという一見して番外編のようなエピソードですが、私は気に入っています。というか大好きだ。そしてここで瑞希がお賽銭を使い込んでしまったことが、出雲へのお供の人数を左右してしまう。
瑞希とKURAMAが「家出」をしたのはどっちだと言い争いをするシーンがさりげなく挿入されていますが、実はこれはこの漫画のテーマその物なので、実際には第三十七話は番外編などではなく、不可欠な「本編」です。(とオレは思っているんですよ)。
神議り(かむはかり)の前に、遊園地でデートする奈々生と巴衛。人間は専門外だと言いながら自分以外の人間の女には気安く触る巴衛を見て、昔は雪路という人間の女性が好きだったくせにと、嘘は傷つくと、奈々生は「かんざし」へのヤキモチをエスカレートさせてしまう。
瑞希が東京でお賽銭を使い込んでしまったために三人分の出雲での宿泊費が足りず、二頭の神使の内片方は留守番だと主人に言われ、巴衛も瑞希も奈々生のためを思って自分が出雲にお供すると争う。
実は悪羅王の仮の姿である霧仁を助けた奈々生が戻ってきて、「汚らわしい人間」「下種(げす)な狐」という言葉を神堕ち(かみおち)から投げ付けられた主人は、勝負に勝った巴衛ではなく、聖神使の瑞希をお供に選ぶ。
神堕ちを退ける神々しい奈々生!
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出雲での神議り。八百万の神が集い、人神(ひとがみ)である奈々生はいびられるが、ミカゲは人神である彼女にしかできないことがあると指摘してくれ、蝶の姿で社の新しい神に道を示してくれる。そして奈々生は神議りの主宰である大国主に、香夜子に会う条件として、神にしか行き来できない黄泉比良坂(よもつひらさか)の門を越えてきた穢(けが)れを祓ってこいと命じられる。
その頃、留守番をさせられていた巴衛は、奈々生に対して腹を立てながらも、「帰る場所」があることにとてもあたたかな気持ちになっていた。
第四十話扉カラー(『花とゆめ』2010年9号)
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お薦め度:★★★★☆
「このマンガ面白いじゃないか!」ともう少し騒ぎになっていいんじゃないかと、私は思っている。
帰る家をなくした女の子が参拝者の減った神社の神様になり、力を付けながら本物の神様に近付いていき、やがて人ではない者達にとって彼女自身が「帰る場所」という大きな存在になるお話だ、と書けば面白さが伝わりますか?
少なくとも私にとっては『花とゆめ』を買い続ける大きな動機の一つです。
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【検索用】神様はじめました 鈴木ジュリエッタ 7