アルバニトハルネ紀年図書館

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『ゴルゴ13』第5巻「飢餓共和国」

2008-04-07 | 読書
本日の『ゴルゴ13』。

表題の「帰って来た標的」は1970年8月作品。
ゴルゴの「一度に二人の依頼は受けない」と云う「規律」が描かれた物である。
自分のボス・バグシイ"ビッグ"ガボールを排除して欲しいと依頼されるゴルゴ。
標的の麻薬王はFBIへの出頭中狙撃された「はず」であった。
そしてゴルゴはまたある男からの殺しを依頼された。「あいにくだが声だけの依頼主で動いたことはない…………」と立ち去ろうとするゴルゴ。依頼主がカーテンを開けると狙撃された「はず」のバグシイ"ビッグ"ガボールと同じ顔の男が現れた。
差し出された報酬の5万ドルを拒み、ゴルゴは「納得するため」に動く_


もう一つ紹介したいのがナイジェリアのビアフラ戦争を題材にした「飢餓共和国」だ。
英植民地であったナイジェリアは「イボ族」「ハウサ族」「ヨルバ族」で構成されていたわけだが、その「イボ族」の1966年の独立宣言とクーデターを題材にした物である。
ゴルゴと共にエアタクシーに乗る事になった白人女性は機内に何人もの黒人が乗っているのを見て、こんな連中と同席したくない、この者達の座席も「買う」から降ろせとパイロットに詰め寄るがゴルゴに「あんたにそんなことを、言う権利があるのか………」と一喝される。
そしてこの黒人達こそ獄中にあり死刑執行の迫っているオハネヒ将軍(1967年時点では「オジュク中佐」だったクーデターの指導者の事だと思われる)の救援に向かう者達であった。
1968年に入ると食料・物資の補給が絶たれビアフラは本格的な飢餓状態を迎える事になる。
金ならあると、札びらを振りかざす白人女に対して「お嬢さん………ここの食料は、昨夜ここへ到着したときお出しした豆スープで完全に底をついたのです…………」言う兵士達。
この作品が描かれたのは1970年9月であるため、ラストで「30か月にわたった内戦によって、ビアフラ共和国独立の夢は幻と消え去った。」とあるが、正にその1970年にビアフラ共和国の臨時首都オウェリが陥落し、独立運動は完全に潰された。ただし国外にイボ族の亡命政府が樹立されている。
現在中華人民共和国のチベット弾圧が話題を集めているので紹介することにした。
これはチベット亡命政権の発行した4種セットの切手である。


「帰って来た標的」(1970/8)
「殺意の交差」(1969/10)
「白の視線」(1969/11)
「スタジアムに血を流して」(1969/11)
「飢餓共和国」(1970/9)
の5編を採録。


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