ウィステリア家具工房 ブログ

東京都あきる野市にて無垢材で家具を作っているウィステリア家具工房。仕事や趣味、日常の事を写真を添えて書き綴っています。

楡 耳付き座卓 ⑤

2014-07-18 20:29:56 | 家具製作
脚が組みあがったら 最後の仕上げに 天板の鉋掛け。

逆目を掘ると大変なので、しっかりと鉋の刃を研ぎ、裏刃を詰めて挑む。 大胆な木目ですが、何の困難もなく鉋が掛かり、予想外にあっという間に完了 拍子抜け。

その後、紫檀のチギリを埋め込みました。これは剥ぎ切れの予防と言うよりもデザインです。 お客様のご希望。

あとはオイルを塗れば完成。

このチギリの形ですが、本来の用途はヒビ割れを止める事ですが、今回の様にアクセントに用いる事もあります。

私はなにも意識せずとも、いつもこんな形になりますが横長・縦長・左右非対称・・・木工家の皆様いろいろです。

この形をどう見るか? 人それぞれですが、私はバランスが良いと思っているのです。

形状の認識や表現に関して私は「至ってスタンダード」な方だと思っていますが、それが没個性でアーティスト性が感じられないと言われる事も多々あります。

でも、仕方なし。あえて変える必要もないし、出来ないのです。積年の習慣やスタイル、生来の性格が、こんな小さな部材にも現れ家具全体を形成しています。

作品って恐ろしい、製作者の全てが投影されているのです。

『神(美)は細部に宿る』って言葉がありますが、そんな事なのでしょう。 私は、いつも自分への戒めの言葉として頭の片隅に置き作業しております。

チギリ1個でずいぶん大袈裟な (笑)


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楡 耳付き座卓 ④

2014-07-18 09:17:12 | 家具製作
脚が組みあがりました。

現物合わせで天板裏に鬼目ナットをネジ込みます。

今回はコストダウンの為に反り止め材はつけません。4本脚の上につけた横木が反り止め材を兼ねている構造。

この材は人工乾燥済みで長期保管してあり、荒削り後数年経っているほぼ完璧な材なので、「もう動かないだろう」と言う判断でこの様な構造に。

通常は反り止め材が必要です。

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