植物生態学者の見た「自然と山の幸」

刻々と自然は移り変わり,人工の景観が,自然の植生を破壊する。さあ!大変。せめて食べられる野生植物のすべてを次世代へ残そう

ナツグミとその仲間は間もなく紅熟する

2007-06-30 19:58:44 | ワイルド・フードなどの料理,その他利用法
ナツグミは色鮮やかながら,渋みがつよい。
この種類の変種で,葉の上面に鱗片がなく,若葉のときに星状毛がある
トウグミは,ナツグミより葉がやや大きく,果実も大きく,多くは渋みが少なく,おもに,日本海型気候の地域で目につく。
ナツグミ・グループのクマヤマグミは,いちばん早く熟し,果実は多くの
ナツグミより小さいけれど,渋みは全くなく,すばらしい。霧島山山麓の
ものは,キリシマグミとよばれ,5月下旬から熟れはじめる。
しかし,他の地方では稀少種。たとえば,17-8年前に北限地の背振山で,このクマヤマグミを見つけるのに,かなり苦労したものだった。

コスモスの花を味わう

2007-06-29 23:56:47 | ワイルド・フードなどの料理,その他利用法
コスモスは,山菜でも野草でもないけれど,地方都市の郊外では,
こぼれだねから毎年発芽生育して,野生状に茂っているところも多い。

(1)花びらを摘みとって,野菜サラダなどに散らし入れて,美しく味わったり,
ジュースをつくったり,
(2)リキユール,フラワー・ソース,フラワー・ジャムなどもつくれる。

リキュール向き,フラワー・ソース,フラワー・ジヤム向きには,
クリムソン(Crimson)とよばれる「やや紫色を帯びた濃紅色」の花,
センセーション・ダズラーのような品種が最適。いずれ秋に詳しく話したい
予定です。


コスモス・ドリンクいろいろ

2007-06-29 22:46:22 | ワイルド・フードなどの料理,その他利用法
左から
1.コスモス・ヨーグルト
2.コスモス・二十世紀梨・ミックス・ジュース
3.グレープフルーツ・ジュース
4,コスモス・ジュースと,グレープフルーツ・ジュースのミックス・ジュース
  (このように,鮮やかで,すばらしいジュースができて,びっくり)
5.コスモス・ミルク・シェイク

この5種類のジュースは,1988年につくったもので,その翌年の自著
「花料理はエレガントなぜいたく」(農文協)に,掲載・発表した。



シロバナウツボグサの花が咲いた

2007-06-28 16:38:48 | ワイルド・フードなどの料理,その他利用法
先日,新潟県に出かけた節,越後湯沢で一般国道17号線に入り,猿ケ京方面に向かった。
大昔は,高速道なんてものは,名神高速ができたばかりで,旧17号線を夜中によく走ったものだつた。
一度は景色の楽しめる昼間に17号を走りたい,そう想っていた。
トンネルを抜けて,どんどん下り坂。かなり下ったところに「太助の郷」があり,
農産物の直売所があった。
ここで,かねてから入手したい,と願っていた「飾りトウモロコシ」を見つけて,大いにご機嫌。

売店の軒下では,シロバナウツボグサのラベルをつけた小鉢が見つかった。6月19日のことだった。これは早速地植えにした。
全く花が咲きそうな気配もなかったのに今,6月28日,か細い小さい花が
楚々と花開いている。

出会いの不思議さ,一期一会のこの花は,来年も咲いてくれるだろうか。

食べられる野生植物大事典の新装版について

2007-06-28 15:57:41 | Weblog
写真は,現在,発行されている「食べられる食用野生植物大事典・本体価格
1万5千円」の292ページに掲載されているヤマソテツのデジカメ撮影。
新装版の同ページにも,このように特徴の明瞭な写真図版が掲載されます。

新装版(税込み3,570円)は、書店経由で,ご購入いただけます。」

エビラフジも湿っぽい土地を好むけれど,このエゾミソハギは,もっと湿度の高い湿地に見られる

2007-06-26 15:12:09 | ワイルド・フードなどの料理,その他利用法
日本のミソハギ科には,ミソハギと,エゾミソハギの2種があり,些細な違いで区別されている。どちらも花は夏のはじめから,8月に咲く。
ミソハギは,花のようすが,萩に似ていることと,旧暦のお盆に昔の人が,けがれを祓(はら)う「禊(みそぎ)」に,この花を供えたことから,みそぎ・はぎ,とよばれ,ついには゜ミソハギと短絡的によばれるようになった。
小さい花を摘み集めて,スパゲティ・サラダ,焼きそばなどに散らし入れて味わったり,熱湯をくぐらせて,辛子ドレッシング,二杯酢,三杯酢などで味わう。軟らかい葉は天ぷらにできる。