キキョウ(キキョウ科)
「生きている由良川」をまとめるときに由良川の支流である上林川を調査したときキキョウはふつうにみられました。
ところが、今京都府のレッドデータにはキキョウは「山野の草地にはえる多年草で、近年個体数が激減しほとんど見られなくなった。」(京都府のレッドデータによる)
環境省のレッドデータブックをみると、兵庫県はまだ白色であるが、白色なのは隣の岡山県広島県だけで、全国的には京都府に近づいている状況だ。全国的に近年キキョウの野生株が減少しており,絶滅危惧Ⅱ類(VU)に指定されていました。
兵庫県でも水田の周りは頻繁に草刈りがされるので少なくなったが、ため池などの堤の斜面ではまだ健在です。
近年では観賞用に庭などに植えられ,園芸植物として定着しました。
ほかにも、キキョウの仲間はカンパニュラという名前で最近園芸品種も多くみられます。カンパニュラとは小さな鐘のことです。
キキョウはその漢字から運を招く花として知られています。
花の形から「桔梗紋」が生まれ、明智光秀が桔梗紋を用いていたことは有名です。
キキョウは秋の七草のひとつ。
咲くのは、早く6月頃から咲き始め、9月ごろまで見られます。
日本でも古くから親しまれている植物です。
というのもの、万葉集の「朝がほ」と詠まれているのは桔梗(キキョウ)の事と考えられている。
現アサガオは奈良時代に中国から渡来。 貴重種だったので、万葉集に詠まれる庶民の花としてはまだ定着していないのでキキョウだろうと推測されている。
アサガオが一般的に広がったのは江戸時代になってから。
庶民に広がり、栽培熱はヒートして多様な変化アサガオが生まれ、高額で取引されたとか。
観察
茎は直立、高さ40~100cmになる。茎の切り口から乳液が出ます。
根は肥厚して太く白色の直根。漢方薬に利用される。
キキョウの根はデンプンを含まない。キキョウはデンプンではなくイヌリンという形の糖で貯蔵します。ゴボウやキクイモなどもキキョウと同じ形で貯蔵する。