蟻地獄―ウスバカゲロウー
アリジゴクはウスバカゲロウ類の幼虫のことです。
雨の当たらない、乾いた細かい砂のある場所に好んで穴を作ります。
すり鉢状の穴(巣)は、アリなどの小さな昆虫が巣に落ちると逃げられない。
落ちてきたところを捕食します。
蟻などが穴に落ちると2本のアゴでくわえて捕まえます。
捕まえたときに唾液が蟻の体に入ると動かなくなります。唾液には毒がふくまれ、フグの毒の130倍も強いとか。
そして、体液を吸い取り、かすは穴の外へ放り出します。
幼虫時代は2~3年です。その間、ウンチはしません。
小動物の体液だけを吸っているため、ウンチをしなくてもよいようです。
しかし、長い間にはさすがにウンチがたまるので、成虫になったときに、はじめてこれを出します。
名前の由来は、アリがよく穴に落ちるのをみてアリ地獄となったのでしょう。
蟻地獄は小学生から大学研究者まで研究の材題になっています。
成虫のウスバカゲロウ
カゲロウはよくはかない命といわれますが、たしかにクサカゲロウの仲間は成虫になってからの寿命が数日です。
しかし、ウスバカゲロウは比較的ながく、成虫で1ヵ月以上生きます。