時々眺める富士山

神経ガス戦争の世界史

本日、みすず書房から、息子が翻訳したジョナサン・B。タッカーの「神経ガス戦争の世界史 第一次世界大戦からアル=カーイダまで」という本が出版される。

第一次世界大戦で化学兵器が大量使用されてから、それが化学兵器禁止条約の締結によって地球上から全廃されるまでの歴史を描いた本だ。第二次世界大戦直前に神経剤が偶然発見され、戦後それが超大国の間で大量備蓄され、大量破壊兵器の脅威が増す中で、人間の叡智で平和な世の中を築こうという力強い呼びかけがされている本だ。

2年前、息子が訳している際は、私が最初の読者となって、細かい点を指摘したりなどした。あの頃は今よりだいぶ元気だった。

ドイツ軍がベルギーのイーペルで最初の塩素ガス攻撃をしたのが1915年4月22日だという。私が生まれたのが1915年5月11日だから、この本が描いているのは私の生きてきた時代と丁度重なっている。

本書では、沖縄にサリン爆弾が保管されていたのが問題化し、それをジョンストン島に移動したことが書かれていたが、そのような問題があったことは覚えていなかった。8月15日に戦争を終えていなければ、日本の大都市がマスタードやホスゲン爆弾で攻撃される計画があったことも知らなかった。

専門書で高額(税込\6,825)だが、少しでも多くの人に読んでもらいたい。

なお、本の表紙と目次は、このページのリンクをクリックすると見ることができる。
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