高樹のぶ子のSIAブログ
2009年11月26日 / 最近の出来事
ずいぶん昔、プラハの街角のアンティークショップで買った、
ハンガリーの陶器人形です。
二体組み合わせのうちの一つです。
ちょっと色っぽいでしょ?
坂口安吾の本に横に、相応しい気がします。
いまや、書斎の飾りにもならない百科事典の前に置くと、それはもう、
余計に色香が匂い立ちます。
と書いたところで、本当にハンガリー製かな、と人形の底を確かめると・・
間違ってました。germanと書いてあります・・ということはドイツの人形??
ええ?と驚いたのは、王冠のマークの下に大きなVが重なってWに見えるマーク。
1764の数字も書かれています。
では18世紀の人形??まさか・・そんなに旧いものでもなさそう・・
全く見当もつきません。
けれど、買った値段は覚えています。
日本円で5万円にして貰った記憶があるのです。値切った!
高さも幅も20センチあるんですよ。
わたしはお金持ちではないので、高価なものは買えません。
でも、お店の中で、一番気に入ったものを買います。
しかもお店が大事に飾っている品。
大抵は、手がでませんが、これはなぜだか買えたのですね。
妥協してまで買わない主義・・だって、是非とも必要なものでは無いからです。
5万円なら買おう、と思った。
そう店主に言うと、本当にその値段になったのです・・
何が気に入ったかっていうと、このスカートの開き具合です。
どう考えても、これは異常です。
扇を手にしてるところを見ると、貴族の夫人か、あるいは娼婦か。
ポニーテイルの首筋もなかなかすっきりしています。
品の良い、けれどかなりキワドイ姿です。
上半身は貴婦人、下半身は娼婦的。
坂口安吾の横で、堂々としたこの姿態です。
色香のお裾分け・・になりますかどうか・・
もう一体も、そのうちご紹介します。こちらも、美女です。
(マイマイ新子から離れてしまったけれど、アニメもどうぞ宜しくお願いします)
高樹のぶ子
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【甘苦上海Ⅳが発刊されました!!】
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それで今ここに立ち寄り、ブログ読みました。
太宰治・坂口安吾・織田作之助・田中英光・原民喜・駒田信二・小田仁二郎・小山清・竹田敏行・西野辰吉・石上玄一郎・伊藤人誉・金達寿・富士正晴・きだみのる。
これらが、現代の文学「戦後Ⅰ」(講談社)の面々。
今は、人形も流行っていますから、詳しい方が色っぽいコメントをしてくださるでしょう。
この人形が手にしているのは扇子・センス・・高樹女史にそのようなセンスが・・。
もう一体の美人のお人形さんとともに先生のお仕事ぶりについてこっそりおしゃべりしているかもしれませんね。
新子ちゃんの少し低めの声がピッタリで方言もとても心地よく耳に届きました。
高樹さん色のストーリーも散りばめられていて・・・
なんだか大人が「懐かしく思い出す」お話だったような印象です。
子供が子供のときに沢山遊ぶことはとても大事なことですね。
それを何度も何度も訴えてくるような感じでしたね。
私もあんな風に集団で走り回って遊んだものです。
麦畑ではなく、私達の場合は家々の隙間を走り抜けてました。
たまに「お泊りのとき」などには「見てはいけない」大人のテレビなんかもこっそり見ながらね(笑)
映像がとても綺麗でしたね。
私の大好きなお花が沢山描かれていたのがとても印象的です。
あ・・・と、あまり書くと・・・これからご覧になる方に申し訳ないですね。
お土産にピンクの「マイマイエコバッグ」をいただきました♪
嬉しかったです~
使うのが楽しみです。
私の当時(小学3年生の頃)
ちょうど島津貴伊子ちゃんと似たようなお友達がいました。
私達とは生活のレベルが違う・・・でも両親が不仲で寂しい子だったと思います。
彼女の家にみんなでお泊りした時に、
贅沢な彼女の部屋にあったテレビでこっそり見たのが・・・
当時の「11PM」
今思えば、たいして問題もなかっただろうに、
当時の私達は「悪いことをしている!!!」気持ちで、
きっと興奮していたのでしょう。
私は彼女のお父さんに形ばかりの家族のお食事会にもおよばれしました。
リッチなレストランやお寿司やさんでの家族の演出を受けた子供でした。
そして、
そのお父さんの彼女とおぼしき女性との海水浴にも連れて行ってもらった記憶があります。
その女性・・・
私と同じ名前だったものだから・・・
びっくりたのと同時に、
とても「優しいお姉さん♪」とインプットされました。
子供心に大人の世界を見たときに・・・
一体どの様に?子供の目に映るのでしょうね~
当時の私は・・・
なにもわからなかった。
本当に、、なにもわからなかったです。
彼女のお母さんは・・・
「どうしていつも独りでソファーに寝ているのだろう?」という疑問があったくらいで、
私と同じ名前のお姉さんはとても優しいお姉さんでした。
大人の世界のドロドロは・・・
実は子供の目線では理解されていないのではないでしょうか???
そのお友達はもう7年前でしたか・・・
白血病で亡くなりました。
そして、
そのご両親は・・・
今は仲良くイトーヨーカドーで二人でお買い物をしている姿を見かけるこの頃です。
彼女のお母さんが・・・
ようやくお父さんとの共同生活が出来るようになった・・・落ち着いた晩年。。
こういうのを・・・
「しあわせ」と言うのでしょうかね。。
昔、授乳期におっぱいが張って乳腺炎になるのを防ぐために、歯がなくなったお爺さんに、おっぱいを吸ってもらっていたというのです。
「これはホントの話よ、うちのおばあさんがそうだったって言ってたんだから。そこに、浮気をして帰ってきたご主人が、何やっているんだ!って怒って、お爺さんを蹴飛ばしたんですって!」
若いタコ坊主君:「おっぱいを吸うだけですんだんですかね?」
「お爺さんだから。あなたじゃ危なくて、たのめないわよ!」
昔は早婚でしたから、二十歳くらいの若いお嫁さんの張ったおっぱいに吸いつく、歯が全部なくなった皺くちゃのお爺さんの姿を想像するだけでおかしくて、一同笑い転げてしまいました。
ちゃんと謝礼をもらっていたということで、お爺さんにしたら、おいしい仕事ですかね?
たかが人形だけれど、されど人形。人によっていかようにもとらえられる。天国の坂口安吾先生からは、いかに?
未だロリコンぽいので生足のように見え少しエロいです。
そう云えばロダンの創ったパンセも、良質な大理石の持つ僅かな透明感が有り、
モデルは農婦で色気もない顔立ちなのに、
少し生気を感じるのは我輩だけではないでしょう。
坂口安吾については残念ながら「堕落論」「続・堕落論」の読者を思う心の印象だけしかなく、
ひょっとして新しい小説の試みなのかと思い、「不連続殺人事件」など幾つか小説を読むも、
当時の期待していたような清々しい感じを読み取れずさっぱりでした。
前にもコメントしましたが亡父は高校時代のサークルは文芸部長も兼ねていたので、
坂口安吾は評論は面白かったけど、小説はさっぱり面白さが解らない、と尋ねると、
安吾は薬中で異常だったから理解し難いだろう、などと父にしては珍しくヒョウキンな表情をして目で笑っていた答えた思い出有り。
何故、高樹さんがこちらの人形は坂口安吾の傍らに居るのが相応しいのか、
とくと調べたみた次第で、成る程その通りかもと納得しています。
稚拙な想像ですが坂口安吾は北陸の育ちで、少し白人に似た女性が好みだったと思われ、
こちらのエロい人形の何処かきっぱりした品の良さも、
根っからの無頼派が求める意外な性癖に、何となく見合っている気がした次第です。
作家にしては矢田世津子も、かなり美しい方だった片鱗は写真でも伺えます。
申し訳ないが、坂口夫人ついては写真が高齢過ぎて不明でしたが、銀座でクラブ「クラクラ」を経営していたので、きっとそこそこには美しい方だったのでしょう。
成る程!どこか笑っても硬い表情の安吾のイメージが有り、
このような愛の妖精が隣に鎮座しているのは、
何とも坂口安吾には相応しく、何と幸せなことだろうか。
男の視線を意識した作品ですよね。
女性によっては高い金を出して買うなんてとんでもないと反発するタイプもいると思いますが・・・。
高樹のぶ子さんは敢えて買い求めるほどの魅力を同性に感じた・・・。
一瞬不思議な気持ちになりましたが、男が騎士や武士の勇姿に惚れるのと同じ心境ですかね?
男の勇姿といい、女の魅惑的な姿態といい、これはやはり人間が求める究極の<美>なのだ。
いかがでしょう?
昨夜は、ある賞の選考会後、ちょっと日本酒を飲みすぎて、午前中のインタビューは支離滅裂だったかも。。。
マイルームのお人形を色っぽいと感じてくださって、我が意を得たりです。
ミリアムさんの{大人体験}明日エコーさんの{おじいさん}
なかなか奥が深いですね。
ランチを編集者と食べていて、話題になったのは、最近(頭で書いている小説が多い)ということ。
分析、解析、説明が多くなっている。
身体感覚より、頭脳で小説を書いている人が多い、、
けれど小説の面白さは、頭脳の範囲を超えて流出してしまうものであり、コントロールできないパッションであり、、
そんな話の中で、坂口安吾を思い出していました。
(喰うこと)(飲むこと)(女を抱くこと)
そうした身体の実感が、なぜかとぼしくなっていますね。
坂口安吾とヒザちゃん(この陶器人形をそうなずけます。だってこんなに美しい膝って、めったにありませんもの)と百科事典は、なかなか良い組み合わせでしょう?
いやあ、いつも楽しませてもらってます。
ヒザちゃん・・ですか。先生。う~ん、小説家なんですから・・・もっとロマンチックにお願いしたいものです。
失礼ながら多分、日常生活はシンプルなんだろうなあと勝手に想像しました。そこが良いんですね。ヒザちゃん・・
何の賞の選考なのか、興味を持ちました。
パッション、ですか。
ほんと、人の欲望はどっちに向っているのでしょう。
松本清張の小説の頃には、確かに、何かが見えてくるような気します。わかりやすいというべきでしょうか。今頃読んでいるのですが。
坂口安吾は恥ずかしながら読んだことがありません。
寒い季節ですが体調気を付けて
頑張ってください(^-^)
でも、いろいろ学ばせていただいた貴重な機会でした。
11月は、殺人的なスケジュールで、久々にあいさつや祝辞など数本のスピーチライトしました。
その中には、「自立」的なニュアンスの表現に、「すくっと(立つ)」を使わせていただき、本番でもスピーカーはそのまま喋っていました。
1000人の聴衆に対しても、音声的にメリハリが聴いてよかったと思います。(自画自賛)
本日は第1アドヴェント(Advent)、本格的なクリスマスが始まりますね。(1年の始まり?)
プラハの美しい街並み、フランクフルトからドレスデンのクリスマスマーケットや礼拝・コンサートが懐かしく思い出されます。
パリは、いかがですか?
ニューヨークもクリスマス一色でしょうね。
さて、本当に魅惑的な美しいお人形ですね。
1764年といえば、マイセンで人形が作られ始めた頃のように思えますが、Wというのはどこなのでしょうね。ドイツ統一前ですね。
年代・産地は別として、製作者のパッション・情念が伝わってきます。
見えないもの(パッションなど)を、見える(像・文字)ようにするのが、芸術であり、小説であると言えます。
パッションの伝わり方は、電磁誘導的な意識の共鳴・共振かと思います。
現在は、このようなことが起こりにくい社会になっているのでしょうか。
何がしかの経験が少なくなるような社会になってしまっているのでしょうか。
昭和20年代・30年代にはあった何かが、「忘れ物」になってしまっているのもしれません。私には分かりにくいことかもしれませんが。(マイマシ新子を見れば分かる?)