高樹のぶ子のSIAブログ
読むこと、選ぶこと
一日中、文学賞の選考のために本をよんでいると、つかれる。
どれも面白いから、尚疲れる。
目をあげて、あれこれと考えてしまう。
なぜ私が、選ぶ立場にいるのだろうと思う。
誠実さを買われて?まさか・・
一語一句を誠実に辿って読む、ということがベストの読み方とは思わない。
もちろん誠実さは大事だと思うが、なんというか、読み始めて5ページもすれば、その一冊の質量、匂い、手触り、・・つまり本質と言えるものが、解かる、というより感じる。それは30ページ読んでも、ほとんど変わらない。
構成や推移に驚かされるかどうか、どいう問題ではもちろんない。
本質というのは、そういうのとは違う。
しいていえばトーンかな。でもそれともずれている。
文体とも違う。もうすこし、広くて、「これはこういう種類の作品だ」と判る手触り。
一番近い言葉は、ベクトルかな・・どこに向かう作品か・・という。
芥川賞を含む、新人賞では、それがなかなかつかめない。
一定していない、ということかもしれない。
わざと乱している、と言う言い方もできるけれど、それは違う。
乱れには乱れのトーンがありベクトルがある。だから乱れていても、別に驚かない。
そのトーンやベクトルが最後まで見えなければ、やはりただの「乱れ」だ。失敗作。
けれど、長く書き続けてきた作家の一冊には、最初からはっきりした手触りがあり、最後のぺーじまでそれは続く。多分それは、作者の生理から出てくるもの。
生理が作ったもの。
最初の30ページで、作者がどんな作品を作ろうとしているのかが、おぼろげながら見える・・読むほうも、それに加担して、創造力を駆使して伴走する。
そしてゴール。
プロの作家は、伴奏者を裏切らない。だから離脱できずに疲れる。
文学賞を選ぶ、というのは、ヘリコプターに乗って、高いところからランナーを見下ろしているわけではない。それは全く違う。
ゴールでの伴奏者の呟きと本音・・私にはこんな作品書けない・・
でも、選ばなくてはならない。どれかを・・どの一冊かを・・肩で息しながら・・
高樹のぶ子
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10月にはいってから、私も子供たちのまわりにも良くないことが続き「生きること」が少し、しんどくなっていました。一生懸命努力すればするほどから回りし、自分の責任とは関係のないところで事態が悪い方向へと動いていくのです。自分だけならまだしも、わが子がうまく生きていけない姿を見守るのは、尚、苦しくて・・・。
誰もいないところで、たったひとりで小説を読みたい!と思うのは、そういう時です。
読み始めて5ページもすればその一冊の質量、匂い、手触り、つまり本質ともいえるものがわかる、感じる・・・というくだり、なんとなく、わかるような気がします。作品のベクトル、生理・・・これもしかりです。
私も、作品に伴走できるかできないかは、最初の数ページで決めてしまっています(つまり伴走できなければ途中で読むのをやめるということ)。「作者の生理」と自分の生理が合うか合わないかも読む作品を選ぶ基準なっていますねぇ。
それらを度外視して与えられた作品を全部読む選考の仕事って、大変なんでしょうね。
生きて、読んで、読んで、書いて・・・ただそれだけの人生を送れたらいいのになぁー。
というのも、文学賞のことで、あれっとおもった経験があるからです。
車谷長吉氏のことですが、彼の作品は前もって読んでいたので、絶対芥川賞を受賞すると思っていました。これには確信があったのです。ところが結果は、直木賞だったのですね。選考委員は、何考えているんだろうと思いましたね。受賞作の『塩壺の匙』は純文学作品以外のなにものでもないと思ったんです。結果は僕が正しかったことを証明してます。その後発表された『赤目四十八滝心中未遂』は、見事な芸術作品だと思います。
候補作は賞の主催者がそろえて(選んで)選考委員に届けます。選考委員は、与えられた候補作と必死で格闘します。ですから候補作になっていない作品を、受賞作に選ぶことはできません。賞によっては、候補作を選ぶ段階で、選考委員の推薦を受け付けることもありますし、「是非これを候補に」ということも、言うだけは可能ですが、候補にするかどうかは、主催者の権限なのです。
新しい創作の方法を提示する、試み、に意味がある、という場合もありますが。カフカの場合どうでしょうか。
読者が、何に惹かれて読むのか、という読み手のニーズも、時代によって変わる。
昨今、携帯で読む小説というのが流行しています。書き手(入力する者)は、短く、読みやすく、ここまで行ったら、次にどのストーリーを選ぶ、という選択肢のストーリーを用意する。
時代とともに変わっていく中で、ある種の感動をよぶ作品が多くの読者をひきつけるのでしょうが、1000年も読み継がれる作品は、やはり、時代が変わっても、人の心にある共通な琴線に触れる作品であり、佳い作品といえるのでしょう。
一方で、世界やその国の中で、重いテーマや思想性を持ったもの、他国の人が読んでもピンと来ない。しかし、ノーベル賞受賞作品があります。読み手の理解力も要求されるのでしょうか。
選考委員は、その辺りに介在するのですね。
乃阿 一葦
主催者側の選考がないと膨大な量に成りますから、仕方のない事とは思います。
選考委員も日頃から主催者の方々と、情報交換はするのは良い事と思います。
僕は長編などは眼の衰えで、偏頭痛に成りますから、活字の世界は畏れすら感じます。(苦笑)
好い作品は疲れる・・、はご尤もだと思いますが、読後は気持ちの良い疲労感であって欲しいものです。
やはり[冬茹]が沢山、生え始めました。
これは原木の中で椎茸菌が繁殖し、朶の様に胞子を飛ばす、茸菌の花のようなものです。
小説とはその作家(原木)の冬茹のようなものでしょうね?(笑)
直径20cm位の立派な原木には、適当な日照で、やはり立派で美味い冬茹が生えます。
この適当な日照が読み手なのかもしれませんね。
その時の読み手の感受性にも左右されますからね。
今年の冬も美味い冬茹のバター焼きが食べられそうです。(笑)
ジョウビタキがピー・ピーと弱いですがよく通る声で鳴いてます。
初冬のジョウビタキの絵を三点、描いたことが有ります。
福山の孟宗竹の竹林を背景に、原木に止まってる小鳥。
日本画になってしまい・・・。(苦笑)
この小鳥が杉並に来たのは20年数ぶりですから、今度の冬はかなり極寒に成るかもしれません。
昔々とは様変わりで西日本でも、凄惨な事件が多発してますね・・・。
ベクトルは内のワイフの会社でした。(笑)
体調に気をつけて、頑張って下さい。
ご活躍に感謝いたします。
☆ゆっくり ほっこり 何か厳しく
ひそやかに光る生き方が 好きです。
☆紫式部さんは 1000年後を 予想可能だった?
☆また例のお札になった樋口一葉さんは、お札になったり 今日記が分析され 師匠との関係を取りざたされていることどういう気持ちでしょうか?
☆与謝野晶子さんは「金字塔」になること目指していたんだか生誕の堺市に【記念館】設立予想可能だった?
☆最近の俳句ブーム中「杉女」さんは自分の事「田辺聖子」さんが、好意的な傑作書いてくれること予感可能だった?
☆歌人では俵万智さんの「さらだ記念日」ブーム彼女は育児中、結構TV活躍、PC世代十分記録は 認識済みってことかしら?
「手」があったかい
七味唐辛子を大根のはっぱを刻んだ物に
かけて手で少し混ぜただけで手がぽっか
ぽっか、湯に「蓬の袋=手作り+くすのきの香」をアロマに、、「みかんもてかてかしてないみ・か・ん」熊本産ぽっこり まっぷたつに割ってみると 小ぶりなのに めちゃ ジュウーシーで 香り立ち込める。ラッキーな日です。「き・よ・し」コールに涙フルーツケーキに嵌っているって「や・ば・い」?
【古座ロック】の話いい感じです、嘉手納基地のある中部、米兵が【ロック】を聴き【飛び立った】話と【に・お・い】がいいって【かっちゃん】の話ライブハウスツアー【沖縄をあるこう】
♪墨あそび詩あそび土あそび管理スタッフ KENNTA♪
普通聞けない【古座ツアーの話】に聴き惚れて【】湯【】の話なのに、【】何で暖まる?【】「ふ・じ・き・は・や・と・さ・ん」の沖縄訛りが心地いい【沖縄熱中クラブ】月一と 東京から次回♪墨あそび詩あそび土あそび管理スタッフ KENNTA♪
墨あそび詩あそび土あそびHP管理スタッフTIKAKKO
きょう一日結構多忙です。
逮捕が2件とも大きな出来事、かたや「行政汚職」かたや「お金の問題で殺人事件」「変!から【崩壊】のタ・イ・ト・ルに【食品偽装問題】何故?トップが 現場知らないって事かってはなかったことに思える」
た・い・へ・んな日になった。記憶、記録にあるのが【ロッキード・NTT株・リクルート株・ほ・り・え・も・ん】問題と脈叉と?!
「う~ん」
「ひ・ど・い」
湯の話 キムチパワーの話 また 横道に、、、
♪墨あそび詩あそび土あそび管理スタッフ KENNTA♪
きょうは台所に3時間立ってラジオは朝FM石川実さん深夜便終了後、終了後、第一放送でユニークな韓国料理【チョワヨ アンニョンハセヨ ハングルレッスン】と料理の話、とっても聴き応えある休養日でした、墨あそび詩あそび土あそび管理スタッフTAROU
墨あそび詩あそび土あそび管理スタッフOKKO
蜜柑の香・柿サラダ・大根・蕪の葉刻み唐辛子と岩塩まぶす。
湯の入浴剤ラッキー「ニュースオオキイ」「初めて耳にかかる【沖縄熱中時間】お・も・し・ろ・い」!!!
墨あそび詩あそび土あそび管理スタッフOKKO
墨あそび詩あそび土あそび管理スタッフTAROU
きょうは台所に3時間立ってラジオは朝FM石川実さん深夜便終了後、終了後、第一放送でユニークな韓国料理【チョワヨ アンニョンハセヨ ハングルレッスン】と料理の話、とっても聴き応えある休養日でした、墨あそび詩あそび土あそび管理スタッフTAROU
賞の話にもどろう。
現実の【き・び・し・さ】に愕然の日々歳月に賞への関心が変わる。賞の面白かった時代思い出せました。
小川洋子さん川上弘美さんの時代は記憶
その後?だっけ?池澤夏樹さんや「バッテリ-」「落語の世界【しゃべれどもしゃべれども】【そっと耳を澄ませば】高村薫さん【晴子徐情】田辺聖子さん・宮部みゆきさん」巡りしてたんだった。墨あそび詩あそび土あそびHP管理スタッフUKKARI
問題は、最後にどれを受賞作とするかで、選考委員によって割れるときだと思います。
受賞からもれた候補作品の作家の方が、その後佳いものをヒットし続けることがありますね。
芥川賞か直木賞かの選別は、選考委員によって違ってくるでしょうね。本好きな1000人のひとに意見を述べてもらったら面白いですね。
個人的には:受賞作品だと知って読んでみて、何故これが受賞作なの? って思った小説が過去にいくつもありました。
感動とか感じ入るシーンって、ひとによって違いますから。
ここまで来ると、好みの問題になってしまう。
で、結果として、賞に関係なく、書きたいことは書いて死んでゆく、というのがいいかな、というのが現実の自分です。
建築界のコンペ(競技設計)について。
巷では建築業界は悪評も有りますが、コンペに関しては談合コンペは少ないです。
これは、建築ははっきりと一目瞭然に、設計レベルが判定できるからです。
主催者は設計については素人ですし、素晴らしい設計案を求め、審査委員長と審査委員を信頼して依頼します。
審査委員長は、概ね何度も建築学会賞を取った、実績の有る方々に依頼します。
審査委員がコンペに参加したい時は。当然、委員からも外れます。
もちろん、談合コンペも有りますが、良い結果(好い作品)には成りません。
主催者の大きな工事費損失で、責任を取っていますから、とやかく言っても・・・
しかし、公共建築や補助金の着いた建築は、税金ですから、これは有罪です。
国民の皆様、発注元の変な自治体には、良~く勉強してしっかり参加しましょう。(笑)
僕が若い頃、審査委員長でフェアな方が居ました。
その方は槇文彦さんでした。
彼は後輩達の才能を、しっかり捉える事の出来る方です。
自分流を押し付ける事もなく紳士でした。
素晴らしいものは素晴らしい!と評価してました。
もう80才近い方ですが、今もって建築界のプリンスです。(笑)
彼は広い視野で判断され、意地で物事を進めないのです。
見習いたいものです。
9・11跡地計画の一つを受注した方です。
代官山ヒルサイドテラスは彼の作品ですが、その中に本格的なフランス料理[レンガ屋]が在り、20代に頻繁にディナーをご馳走になりました。
歓迎・忘年会以外はもちろん自前でしたよ。(笑)
その店は好い店でしたが、25年で無くなりました・・。
色褪せないモダニズム。
文学のコンペの在り方は、主催者達の候補作品選びも、最終審査作業も肉弾戦の様ですから、どちらも信頼信用の上に成り立つしかないと思います。
また双方がその努力はする義務は有ると思います。
面倒な事でしょうが・・・。
意外と言葉は重いのかも・・・。
小ミカンだけど今はジューシーで美味い!
お正月になるとフニャフニャしたミカンだから・・・。
今年のミカンは美味い。
えっ?コミカンを輪切りにしてサラダにして食べてしまった!?
蕪の葉っぱに七味唐辛子?で暖をとる?
雪山で足が冷えるとき、タカノツメを靴下に入れると暖かいです。
Staff達は元気そう!
件数に驚き入ったので。
あ~、拘禁症ってやつかな?(笑)
吉本氏は、言語構造の全体を、意識の指示表出という側面から見たときを意味と、そして言語構造の全体を、意識の自己表出からみたときを価値、と定義して、そこから文学作品の価値を導き出します。
途中を全部省略して、吉本氏が定義する文学作品の価値とは何かといいいますと、言語の指示表出は、作品の構成構成にまで入り組んだ波をつくり,言語の自己表出は、この波形をおしあげたり、押しおろしたりするするわけですが、作品の価値は、この波形の最初から終りまでを、自己表出という値で、インテグレイトした結果ということになります。
現実の文芸雑誌などでは、批評家は、作品の価値には触れないことが習慣になっているようですが、何々賞の選考の場合は、言葉に出すか出さないかは別として、おのずから作品の価値が、問題になっているのではないでしょうか。
同じ段落 二行目 「構成構成」を「構成」に訂正します。