高樹のぶ子のSIAブログ
川端康成と今東光と新三浦
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/27/c2/0f6fa2fd67e40ea280e406ed1512d67e.jpg)
先日、福岡の中心街、天神に立つ天神ビルに行きました。
このビルは今年で50年の年齢だそうです。
地下にある、水炊きの老舗「新三浦」天神店で、いつものように、
「水炊き小鉢定食」を食べて、コンサートに駆けつけた・・というわけです。
ずいぶん昔から、このお店には通っていて、女将とも顔なじみです。
その女将から「川端賞、おめでとうございます」とお祝いを言われました。
そのあとで、「実は、川端先生とは、ご縁がありまして・・」と話されたのは・・
川端康成が亡くなる数年前のことだそうです。
作家の今東光が議員に立候補されたとき、福岡まで応援に来られたのだそうです。
ところが、慣れないことなのか・・体調をこわされて、新三浦本店で、一週間も
療養されたのだとか。
新三浦本店は、今先生のなじみの料亭であり、投宿もなさっていたそうで、
川端康成も、そこに泊まったのでしょう。
新三浦本店は、それはそれは立派な料亭でした。いまは、建て替えて
小じんまりとなさったそうですが、昔、福岡近辺の作家がみんなで本店に
集ったことがありました。
その本店で、伏せった川端康成を、九大のお医者さまが、毎日見舞われたそうです。
しかし、川端康成が、今東光の選挙応援だなんて・・
どう考えても、似つかわしくありませんね。
川端康成に応援されても、なんだか勢いが付きそうにないですもの。
川端康成は思いのほか義理堅い・・のか、今東光が、想像通りに強引なのか・・
私のイメージでは、川端康成は、やはりテッセンが似合います。
高樹のぶ子
コメント ( 6 ) | Trackback ( 0 )
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一作家にもいろんな面があるのでは。
天神ビル・・
ベランダの折々をシェアくださり、ありがとうございます。
改めて、そうなの、福岡は強力な文化の発信地なのよね・・と、祭りが終わり、ふっと落ち着きながらも夏へのエネルギーが満ち満ちてくるこの季節の博多に、かすかな疼きを覚えながら、思いを馳せました。
過去は過去ゆえ愛おしく、現在は過去ゆえ現在。
空を見上げて謳いあげたくなりました。
少々多忙でご無沙汰いたしておりましたが、時間のあるときに皆様のコメントを楽しく拝読しておりました。
毎日、日経の「私の履歴書」と「連載小説」も読んでおります。
基地問題等でいろんなご意見を拝読し勉強になりました。
しかし、基地問題は、どの政党の誰が取り組んでも歯切れのいい回答は出てこないと思います。
多少のブレや迷走は当然で、むしろ時間と手間のかかる民主主義が日本に定着した成果と思えます。
アメリカが持ち込んだ民主主義ですからご理解いただいたらいいと思います。
一党独裁の中国と、民主主義のインドでの開発スタイルの違いに
クラウゼヴィッツによれば、「戦争は、政治(外交)の一形態」というように、外交は戦争そのものです。
政治家、外交官は、タフに、したたかに取り組んでほしいと思います。国民も多少はしたたかに。
日本がしんどい時は、アメリカも心理的にしんどい状況にあります。
心理的な負担感を与えたという意味では、多少の迷走は、従来と違った存在感を与え、外交的な効果はあったと思います。
これからは、多くの方法的な異質性の中に、問題の本質、目的を見出し、政策形成していってほしいと願っています。
マニュフェストも、作成時の前提が変われば、当然変更すべきでしょう。計画経済社会ではありませんから。
まず、「前提」を明確にしていってほしいと思います。
世界の刻々と変化するパワーバランスの中で、最適なポジションをとって、国益を守っていただきたいと思います。
そういう意味においては、「SIA」は大きな武器になると思います。
皆様のご意見をこれからも楽しみにいたしております。
(甘苦上海完結本については、改めて)
水炊きと同じくらい、この本もいい味してて良いです。